今回も、コーチングに関する記事です。
僕はかつて、後輩や部下に指導するときに、
危機感を煽るためにあえて精神的に
追い込むような言葉を使っていました。
これ、全く必要ないと思ったのです。
自分から変わりたいと思えたときしか
人は根本的には変われない。
モチベーションを上げて、自分から
変わりたいと思わなければ・・・
かつての僕は、人を変えようとする
気持ちが(無意識にせよ)あったの
でしょう。
もしくは、他人が思い通りにいかない
苛立ちから来たのかもしれません。
それでは冒頭にあった、危機感を煽る
精神的な言葉とは何でしょうか。まずは
表現に気をつけよ、という事でしょう。
「勉強しないと、試験に受からないよ」
「勉強すれば、試験に受かるよ」
言っていることは同じです。
しかし、受け取る側の印象は180度
違ってきます。
前者は「やらされる」意識が先に立って
しまう。モチベーションの逆ですね。
その後、僕は表現を考えるように。
〇〇をしなきゃダメ。ではなく
〇〇をすれば、より良くなる。
表現に気をつければ、言ってる
事は同じでも、モチベーションを
与えることができる。
部下や委託業者さんを使って、
結果を出すことを求められると、
追い詰めるような言葉になってしまう。
命に係わる事や、期限を厳守しなければ
ならないケースは、釘を刺すような事を
言わなければならないでしょう。
しかし、長期的に部下を導くに為には
追い詰めるような表現は悪手です。
本人が変わりたいと思えるような
コーチングこそ、価値がある。
ところで、言葉の質を磨くために
隠し味のようなものがあります。
言っていることは間違っちゃいない
けれど、他人が付いてこない。そんな
人、周りにいますよね。
それは何か。教養とある事(後述)が
少ないから。言っている事が正しいだけ
では、人は動かないものです。
ざっくり教養といいましたが、スキルと
して見ると、いろいろなものがあります。
例えが上手かったり、他人の気持ちに
配慮できる。これらは人生経験であったり、
古典を読んだりして、培うもの。
この辺は、過去記事「いい歳の取り方
をしよう」をご覧ください。
最終的には「人柄」になっていくの
でしょう。人を惹きつける力の究極は
スキルもそうですが、やはり人柄。
警備(に限りませんが)の指導に置いて、
人柄は最強の武器となりえます。
ただ悲しいかな、人柄よりも要領が
良かったり、弁が立つ人が目立って
主導権を握っていく。
そんな組織は、幹部が変なのです。
人柄のいい人を指導者として守らない。
もちろん、指導力は必要です。
中国古典「書経」にありますが、
徳のある者には地位を与えよ。
功のある者には禄(報酬)を与えよ。
いくら言っている事が正しくても、
人の心が動かないのは、徳がない。
そう、もう一つは「徳」です。
徳のある人に地位を与え、組織として
守るようにすると、現場がスムーズに
回っていく。
人柄、言い換えれば徳のある人を
見極め、それなりの地位に付ける
采配が、幹部の度量でしょう。
どうしたら部下が自発的に変わりたいと
思うようになるのか。そのために
誰をそれなりの地位につけるのか。
これが上手くいっている組織は伸びる。
逆に言えば、職場内の不毛な権力闘争で
徳のある人から見限られる組織は危い。
会社を辞める人たちは「能力ない」や
「根性がない」という理由よりも
「愛想が尽きた」「付き合いきれない」
「ここにいたらバカになりそう」
「うんざりした」という理由が多い。
自らの徳を活かせないと思われた時、
去って行きます。組織にとって
辞められたら困る人たちです。
短期的に成果を出すなら、危機感を
煽るマネジメントが効果がありますが
長期的に指導して、人材育成を考えるなら、
やはり徳というものを抜きにしては語れない。
正しさを担保するのは徳なのです。
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