今回は未だに跋扈するブラック企業が
なぜ撲滅できないのか、日本人の精神性
と絡めて考察していきます。
この記事の発端になったのは、文化放送
「武田鉄矢の今日の三枚おろし」という
ラジオ番組です。
あのジョブズ氏も愛読したとされる
「弓と禅」が題材でした。
簡単に上記図書を説明すると、戦前
ドイツの哲学者である著者が、来日
した際、弓道の師範に弟子入りする。
本当は禅を勉強したくてお坊さんに
頼むも断られ、禅に通じるものを捜して
いたところ、弓を教えてくれる人がいた。
師範の教えは西洋人の思考の枠外で、
今の日本人が聞いても無茶苦茶かも
しれません。
そもそも武道は人を殺める訓練。
そこに仏教(禅宗)が絡んでいる事が
著者には理解できなかった。
西洋の騎士道はマナーであり、
宗教とは関連が薄い。
武道を極めるほど、仏に近づくという
思想が、著者には難しかったようです。
人を殺める訓練である武道は、人間教育
にも貢献しています。それも禅の教えが
あればこそ、なのでしょう。
これは日本人の根底に流れる宗教観、
信仰観に根差しているに違いない。
ここでお断りしておきますが、僕は
禅宗を始め、一概に宗教を否定する
つもりはありません。
「道」のつくものは、禅宗の教えが
根底に流れており、日本人の信仰観に
マッチして連綿と続いています。
翻ってそれを悪用したのがブラック企業。
ここからは僕の個人的見解です。
研修では睡眠を奪い、思考させず理不尽な
要求、時には暴力まで振るう。カルト宗教
の洗脳よろしく。
そこまでされても心身喪失に近い状態で
頑張ってしまうのは、監禁に近い拘束も
あるけれど、精神的な拘束も。
死ぬほど働くのはかっこいいといった、
仕事を極めるほど仏に近づく、といった
ような境地に追い込んでいく。
過労死=即身成仏なんて、シャレにも
なりませんね。
本来働くのはお金を稼ぐため。デフレで
それが難しくなり、やりがいなど別の
価値観で拘束する必要があった。
そこで日本人の持つ信仰観を悪用した、
と僕は観ています。
もっとも過労死が社会問題になる
バブル期までは、男は死んでも妻子
を養え、といった強迫観念もあり。
家庭を犠牲にするのは言うに及ばず、
命さえ投げ出す企業戦士でないと、
一人前とみなされない社会風潮でした。
バブルが弾け、氷河期に入ると価値観が
置き換わり、やりがい搾取が横行する
ように。
某ブラック企業では、仕事をするのは
ありがとうを集めるため、と教育して
います。宗教染みてますね。
宗教染みた精神論を振るう上司は、
もはや赤信号といえるでしょう。
結論ですが、上記の様な宗教観を悪用
したブラック企業の人事の被害から
抜け出すにはどうすればいいか。
シンプルに「仕事はお金を稼ぐための
もの」と割り切る事でしょう。
以前僕は自営業で成功した人と会食した
事があります。中華料理の円卓を囲んで。
その自営業者さん曰く「仕事は自分が
幸せになるためのものでしょ」と
言い切りました。
続けて「何で仕事の都合で子供の運動会
を欠席しなきゃいけないの?君たちが
今の環境でそこまで努力する目的は何?」
この言葉は刺さりましたね。
働くとは「他を楽にする」という解釈も
あります。これも日本人らしい解釈です。
ただそれも行き過ぎたからこそ、エグイ
搾取をするブラック企業が跋扈して
しまった。
仕事の中身を細かく決めずに就労する、
旧態依然とした雇用にも問題はあります。
現実的な仕組みの問題もさることながら、
日本人の根底に流れる精神性、信仰感
まで悪用されるとは、恐ろしい限り。
それも何も知らない入社研修という名目
で、洗脳を行うとは戦略的です。
労働法に詳しい相談相手を持つ事、
変だと思ったらすぐ声を挙げられる
体制にしておくことが肝要です。
敵(ブラック企業)は我々の深層心理
まで、操ろうとします。
表面的にはホワイトに見えても、後から
本性を現すこともあるので要警戒です。
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