頃のエピソードです。
市役所それも公共性の高い所に、ナイフが
放置されていた不審事案がありました。
原因者は見つかっていません。
けが人もなく、脅迫等のメッセージも
ありませんでしたが、僕らA社市役所
警備隊にとって教訓を残すものでした。
まず最初にナイフを発見したのは、清掃担当
の女性。
彼女は僕ら警備に知らせる前に、素手でナイフ
を僕ら警備隊に手渡ししたようです。
僕らは受け取ったナイフを、手袋もせずに受け
取ってしまった。
当時のY課長はこれを嘆きました。非常事態の
対応としてはNGです。
まず、ナイフを素手で扱ったこと。捜査の際に
指紋を調べる事があります。
もう一つは、現場保存をしなかったこと。
第一発見者である清掃担当が警備に知らせ、
警備はクライアント側である市役所管財課に
指示を仰ぐべきです。
警察を呼び現場検証となるでしょうが、
その際、ナイフが置かれていた状況を保存する
必要があります。
警備教本では、バケツなどで覆えとありますが
覆えるもので現場保存を行う。
上記の一連の対応は、施設警備では基本中の
基本です。なかなか遭遇しない施設では
忘れがちなので注意が必要。
隊長なり責任者が常にこう言った事案について
注意喚起をしていないと、現場は緩んでいく。
台本があるにせよ、定期的に訓練を行うのは、
上記の様な事案に備えるためなのです。
もちろん、交通誘導や雑踏でも同じですが
現場監督や、クライアント側の協力もあれば
警備側の意識も薄くなってしまいます。
安全面で先に立って行動してこそ、
警備のプロとして、一目置かれるように
なります。
もちろんクライアント側の指示には従う必要
はありますが、警備業法上はこうですと
はっきり言えれば株も上がるでしょう。
要するに、上記の様な事案があった時こそ
警備の真価が問われる。
一人でも、こうするべきだと警備業法を
根拠に、周囲を善導する隊員がいれば
貴重な存在なのです。
こういったノウハウの蓄積を行う警備隊は
強い。それも書類に残して誰もが共有できる
環境であるべきです。
入札で警備業者が変わったりすれば、会社の
資産なので引き継げない弱点があります。
そうでなくても、人の入れ替わりの激しい
警備では、知恵袋的なベテランがいなくなれば
同じことです。
クライアント側の職員も、何年かで異動に
なれば、いずれ忘れられていくもの。
人の経験に頼り、オフィシャルなノウハウを
蓄積する気のない組織の如何に脆弱なことか。
こういった組織の在り方について、議論する
所は少ないでしょう、というかほとんどない。
それは、警備という職責への理解が足らない
から。取り返しのつかない事案でも起きない
限り、真剣に取り組む事は無い可能性大。
なので、現状では警備業法に通じた
ベテラン隊員を大事にするのが次善の策かと。
警備隊内での権力闘争で、真の実力者たる
ベテラン隊員が居づらくなってしまう職場は、
すでに黄信号なのかもしれません。
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