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posted by fanblog

2023年05月12日

私とビートルズ

 私がまだ高校生だった頃の話です。

 当時、私は、例によって、姉が持っていた録音済みカセットテープを、勝手に漁って、勝手に聴かせてもらっておりました。
 これまでに手に取った事がなかったテープもありましたので、チャレンジして、聴いてみましたら、これが全くの洋楽です。全部の曲が、英語の歌詞なのです。でも、聴き慣れていくうちに、私は、この洋楽がひどく気に入ってしまったのでした。

 そこで、私は、このテープを姉に見せて、誰の曲なのかを尋ねてみました。
 すると、姉は「ビートルズだ」と言います。
 しかし、私は疑って、その言葉をすぐに信じなかったのでした。
 と言うのも、当時の私は、ビートルズなんて有名すぎて、逆に、ろくに聴いた事もなかったからです。知っているのは、「イエスタデイ」とか「ア・ハード・デイズ・ナイト」クラスの超メジャー曲ぐらいなもので、私にとってのビートルズのイメージは、その程度のものだったのでした。
 そんな訳で、あやふやなまま、そのテープの洋楽の件は、ずっと放ったらかしになっていたのです。

 で、それから間もなくして、私は大学へと進学したのですが、そこで受けた英語の学科で、教科書にビートルズが使われておりました。
 この時、授業で引用された曲の中に、バッチリ、例のテープの洋楽が含まれていたのでした。私は、あらためて、強いショックを受けたのであります。
 やっぱり、姉の言っていた事は間違っていなかったのです。こうして、はっきりとした確信を得ましたので、私は、さっそく、貸しレコード屋に向かって、速攻で、ビートルズのアルバムを借りてきたのでありました。

 曲名さえ分かれば、あとは探すのは簡単です。
 例のテープに入っていた曲の収録アルバムは、「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」「アビイ・ロード」でした。ちょっとでもビートルズを分かっている人ならば、当然ご存知のアルバムだったのですが、こんな常識ですら、当時の私は知らなかったのでした。

 ちなみに、姉の持っていたテープは、ビートルズ本人の音声ではなく、誰かのカバー版だったようです。どうやら、姉も友人あたりから貰ったものだったらしくて、このテープにはあまり思い入れがなかったみたいで、実は、テープの半分ほどは、すでに消されており、さだまさしの歌が上から録音されていたのでした。

 とにかく、私としては、ようやく、謎の曲の正体も判明して、とても満足なのです。
 これらの曲のうち、私が特に気に入っていたのは、「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」「ゲッティング・ベター」「フィクシング・ア・ホール」「シーズ・リーヴィング・ホーム」「グッド・モーニング・グッド・モーニング」「ヒア・カムズ・ザ・サン」「ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー」と言った辺りでした。

 名曲も、けっこう混ざっていますね。本当に良い曲と言うのは、大衆に受けるだけではなく、私のような偏屈なオタクの心にだって響く、と言う事だったのでありましょうか。

posted by anu at 14:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 自分の事
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