大図鑑に載ってないクワガタたち(主に)


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放虫・脱走虫について思うこと
(tkyk4 at 09/18 19:35)
本土ノコギリの記事を書いていて思い出したので書き留めておきます。

かなり前にオークションで
台湾の野外採集品の中小歯のノコギリクワガタを「タカサゴ・ノコ」として出品した時のことです。
出品画像を見られた研究者の方からタカサゴノコじゃないとご指摘を受け、
そんな馬鹿なと思ってよくよく見なおしてみたら
頭楯が突出していました。
たぶんトクノシマ・ノコだろうとのことでした。

台湾から直接取引をしたわけではなく、
台湾→標本商→当方という経路で来て
標本商のところで混ざったのかと思い
件のノコギリについて詳しく調べてみたら
台湾の台北市で灯火採集されたもので間違いない とのことでした。
当時の台湾でも昆虫飼育が盛んだったようで、
放虫か脱走した虫が灯火に飛来したようです。
ちなみに その他にヨーロッパ・オオクワとニジイロ・クワガタの灯火採集品もありました。

日本でも外国産の生き虫の輸入が解禁されてから、
放虫や脱走虫が野外で増えてしまい在来種がニッチェ争いで敗れるのでは 
といったことがたびたび話題になりますが、
今回のタカサゴ・ノコとトクノシマ・ノコように近縁な種類では
遺伝子汚染といった問題も出てきます。
これは外国産に限らず、離島の亜種にも当てはまることです。

環境問題もそうですが、
標本収集や分類をする上でも 
人為的に持ち込まれた近縁種が野外で混ざってしまう可能性があるのは
気にかかることです。
日本だけではなく 昆虫飼育がされている中国・台湾・韓国なども含めて言えることですね。

今更 当方が言うことでもないですが、
放虫は言語道断!
脱走しないようにしっかり管理!
ってことですね。

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