実は以前から一部の研究者間でささやかれていたことです。
今　エラフスといわれている種類は実は別種で
キルクネリ（キルヒナー）が真のエラフスではないか、　といった話です。

タイプ標本のサイズが28mmとやたら小さいです。
（新大図鑑によるとエラフスの逆ギネスは48.5mm、キルクネリは27.7mmだそうです）
あと体色は赤いみたいです。
文献の絵の感じやこの特徴だとまんまキルクネリです。

キルクネリの体色以外の一番の特徴は前胸にあり、
大型個体でも小型個体でも前胸上部の幅が狭いことで簡単に区別できます。
同じ山で通常のエラフスと標高で棲み分けしているので
産地だけ見て同定すると間違えますので注意が必要です。


Cyclommatus elaphus Gestro,1881:309-310, fig.
[Type Locality] Montem Singalan（Sumatra occid.)←西スマトラ

原記載の図　Gestro,1881
Enumerazione dei Lucanidi raccolti nell'Arcipelago Malese e L.M.D'Albertis
: Annali del Museo civico di Storia Naturale di Genova. Genova 16:303-347
より