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2022年07月11日
年金の「繰下げ受給」の盲点
年金をもらい始める時期を遅らせて
受給額を増やす「繰下げ」。
国からはおすすめされているようです。
繰下げ受給は長生きするほど徳をする。
そうでなければ損をする。
ざっくりとそういう仕組みですね。
繰下げするかどうかの判断は
『何歳まで生きていられるか?を
予想しなくてはいけない』
ということです。
これは誰も答えが出ません。
2022年の制度改正では、最大75歳まで
繰下げることが可能になりました。
増額率も84%だそうです。
《参照:日本年金機構》
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2022/0401.html
もし、75歳まで繰下げるとしたら、
87歳まで存命だった場合に元がとれる
という計算になります。
厚生労働省発表の2019年の平均寿命は、
男性は81.41歳で女性は87.45歳です。
しかし、これを検討するための数字に
使うわけにはいきません。
個人差もかなりの幅があるわけですが、
以下のような理由もあります。
1つは、平均寿命を研究されている方が、
数年ごとに平均寿命は急激に変化する
こともありえるということを
発表されているからです。
もう1つは、平均寿命は男女ともに
90歳まで達していませんが、
『一番人が亡くなる年齢は92歳』
というデータも存在するからです。
また、違う角度からみると、
年金額が増えるということは
収入が増えるということですから、
当然、税金や社会保険料も増ます。
医療保険や介護保険の負担割合が変わります。
そういうことを考え合わせると、
75歳まで繰下げても手取りの増額率は
84%とはならないことになります。
ざっくりした数字だと60%〜70%の
増加率といったところでしょうか。
75歳にもなると病院にかかることも
多いのではないでしょうか?
例えば、現役並に収入がある場合は、
保険料負担は一気に一割負担から
三割負担まで上がってしまいます。
色々と考えることは多いようです。