<個人的な評価:10点中8点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
ギレルモ・デル・トロ監督によるダークホラー。
この監督の作品を観たいという気分だったので、まだ観てなかったこの作品を観た。
ギレルモ・デル・トロ監督の作品で一番好きなのは『Pan's Labyrinth』で、個人的に 今回のも Pan's Labyrinthを超えるものではない。
Pan's Labyrinthは、戦争という過酷な現実と幻想(ファンタジー)が入り混ざり、映像も神秘的でファンタジックな面もあった。
逆に今回の『The Devil's Backbone 』は、ファンタジーさは一切ない。幽霊は堂々と出てくるけどね。
ただ、戦争の悲しさがリアルに描かれている作品だった。
兵士たちの銃撃戦だけが戦争描写じゃない...
実際に戦争に参加していない子供たちや弱者の生活をみることで、戦争の悲惨さが伝わってくる。
だからこそ、心にくるものがあった。
当たり前だが、やっぱり戦争はよくないな...
Jacintoってキャラ、どんどん話が進むにつれてクズっぷりが増している。
最後は、まさにざまあみろ!な展開になったが、それに至るまでが切ない。
どんどん死んでいく仲間たち...
最後、子供たちが助かったのはいいけど...なんだか哀しい。
そもそも戦争の世界だから、あの後、子供たちが本当に助かったのか、無事に保護されるのかも不明だし、下手したら少年兵にされそうだし...
だからか、子供たちの後ろ姿が悲愁、漂ってた...
舞台は孤児院だけど、戦争の悲惨さが出ている作品だった...
Conchitaという若い世話役の女性。
単に純粋な可愛い人じゃなく、かなり芯が強い正義感がある人で泣けた。
恋人の裏切りにも立ち向かう姿をみると、強い人だと思った。
なのに、最後は、恋人だったJacintoに殺された。本当にクズ。
Jacintoは暴力をふるいまくっているクズ男だが、彼は誰よりもcowardだよ。
恋人のConchitaよりも、子供たちよりも、彼は臆病ものだ。
いじめっ子に、cowardが多いのも納得。
てか、Santiを殺したのも、お前かよ、Jacinto!
もう本当に最低じゃん!!
子供たちに復讐(自己防衛)されて、最後はSantiにつれて逝かれる。
自業自得。
こいつのせいで何人が死んだか!!怒。
最初はいじめっ子で嫌だなーと思ってたJaime。
どんどんCarlosと仲良くなって、仲間になっていくのが良い。
子供のいじめっ子は、まだ治せるけど、大人のいじめっ子は、もう救いようがないね。Jacinto、お前の事だよ。Jancitoは、大人の癖に臆病者ないじめっこ兼人殺し!!
Jaimeの可愛い淡い初恋。
うーん。切ないな涙。Conchitaは死んじゃったし...
勇敢で優しい女性だったのにね。
Pan's Labyrinthでも、そうだったけど、ギレルモ・デル・トロ監督の作品って、良い人や勇敢な人が殺されたり死んでいったりする事がけっこう多いんだよね涙。
そういうのが逆にリアリティーあるんだけど、虚しいし、戦争の悲惨さを伝えてくれる。
でも悲しくなる。
主人公のCarlos、けっこう好きだな。
彼もとても勇敢な少年だよ。
いじめっ子のJaimeにも立ち向かって、でも敵対するのではなく、対等に、何とか仲良くしようとしているのが素晴らしい。だから、最終的には、CarlosとJaime、仲間になったね。
Jaime自身も子供だけど、孤児グループで年上の方だから、小さい子たちの面倒を意外とちゃんと観ている。
ただの意地悪ないじめっ子ではなく、どっちかっていうと、ドラえもんのジャイアン系かな笑。
本当は悪い奴じゃない。
ああいう状況化では、強がらないとやっていけないもんね。
CarlosとJaimeで、年下の弟分たちの面倒をみながら引きつれて、なんとかJancitoをやっつけて、最終的には脱出できたけど、彼らのこれからの運命が心配だ。
どうか元気でやってほしいなーと。平穏をつかんでほしいなと思った。
フィクションではあるけど、そう思わせてくれる映画だった。