『American Horror Story Season 8 〜 Apocalypse
(アメリカンホラーストーリー〜黙示録)』
(アメリカンホラーストーリー〜黙示録)』
自己評価: 65点
GOTとは比べられないし、GOTが一番最高に面白いけど・・・
GOTが終わって、あまり面白いと思えるドラマがないけど、これは、これで、10話、全部観ました。
観るドラマや映画に、とってもPickyな私が、10話全部観たドラマ!
特に好きなキャラがいるわけじゃないんだけど、引き込まれるようなストーリーですぐに、いっきに観終わりました。
先の展開がわからないのが面白い。
映画もアニメもドラマも小説も、ワンパターンはあくびが出るし、先の展開がわからない展開って、好きなキャラがいるいないに関わらず、引き込まれるんですよね・・・
American Horror Storyは、シーズン8まであるけど、どのシーズンも、独立している(若干繋がっている話もある)物語で、どのシーズンから、観てもOK。そこが面白さの一つでもあるんです。
シーズン1から観ないといけないとかじゃないし、気軽に、好きなジャンルのシーズンから観ている人ばかりかと思います。私は過去に、シーズン1の呪いの館と、シーズン4の怪奇劇場をみた事があります。
そして、このシーズン8は、実は、シーズン1の『呪いの館』、シーズン3の『魔女団』とのクロスオーバー作品です。
シーズン3は観てないけど、シーズン1の呪いの館は観た事あるから、面白かったですね。
まあ、別に観なくても、それぞれ独立しているので話は繋がるけど、このシーズン8にかんしては、せめて、シーズン1をみた方が面白さ倍増かも!!というのは、シーズン1の最後に生まれた子供が、ある意味、このシーズン8のメインの悪役だからです!!
さて、この物語のタイトルは、Apocalypse。
聖書に出てくるような悪魔、サタンの子供(666の魔物)とか出てきますし、それに加え魔女も沢山でてきます。
でも、内容は知らなかったし、1話観たときは、まさか、そんな話とは思わなかった笑。
核戦争後の退廃した地上世界から、奇妙な地下室での生活へ・・・
“共同体”(実際は、イルミナティ)
冒頭からビックリです。世界が終わってた・・・
あらすじ・・・
謎の組織により核戦争が勃発。世界中が核兵器により崩壊しているとニュースが流れ、街中がパニック状態に陥ってしまう。美容院にいた億万長者の娘、ココは父親から手配した避難所へ逃げるよう連絡を受け、アシスタントのマロリー、美容師のミスター・ギャラント、そして彼の祖母を連れ自家用ジェットに乗り込む。辿り着いたのは共同体が建てた避難所のうちのひとつ、第3基地。そこは、組織に選ばれた“優秀な遺伝子を持つ者”と大金を支払った者のみが入ることを許された特別な場所だった。
第3基地を支配するのは二人の女性、ミス・ヴェナブルとミス・ミード。集められた生存者は、彼女たちが作った奇妙なルールの下で管理されることになる。エリートの「パープル」と使用人の「グレー」で着衣を色分けされ、外出や性行為などは全面禁止。そして、それらのルールを破ると厳しい罰が待ち受けていた。安全に思われたこの基地は、彼女たちが暴力と恐怖で統率する恐ろしい場所だったのだ…。
ってのが、あらすじなんですけど・・・
ぶっちゃけ、それはどうでもいいんです。
最初、ずっとこの地下での生活と脱出ゲーム的な物語かと思ったんですが、ぜんぜん違った!!
4話から、どんどん先が読めなくなり、面白くなってきたんです。魔女が出てきたのもこのあたり!!!
ココ、マロリーは魔女(良い魔女たち)で、マロリーは世界を変える事ができる力の持ち主で、二人は、きたるべきの時のために、魔女であった記憶を消されていきてたんですね・・・
ぶっちゃけ、サタンの息子VS魔女たち の戦いのストーリーです。
1話、2話で出てきた他のキャラ達は、ほとんど、どうでもいい。
ウザい大学生カップルがいたな。男の方はイケメンだけど、全く似合わないカップルだ。
別に女の方もブスじゃないけど、苦手なタイプの女。てか、なんか嫌いな組み合わせ。
別に悪い人たちじゃないし、むしろ良い人達だとおもうんですけどね。
まあ、どうでもいいし重要じゃないんですけど・・・と思いきや、最後らへんでビックリ。
特別好きなキャラはいないけど、自然と魔女軍団の方を応援したくなるストーリーですね。
魔女たちの絆・・・
Cordelia は良いキャラだったな・・・
Cordeliaは、魔女のトップで、本当に魔女の姉妹たち(血は繋がってない)を愛していたし守ろうとしていた。
最後、自分の命と引き換えに、マロリーの力を目覚めさせたのが良かった。
マロリーは、過去に戻って、サタンの息子・マイケルを殺す・・・
殺し方が・・・魔術かと思ったら、違うのかよ・・・笑。ひき逃げかよ!!!!!!
マイケルは、シーズン1の呪いの館で出てきたコンスタンスに育てられてたんだけど、ついにコンスタンスもマイケルの異常性に手が終えなくなって家から追い出したところで、マイケルはマロリーにひき逃げされる・・・笑。
コンスタンスというキャラは、結構好きなんです。てか、この女優さんが好き。縁起うまい。
コンスタンスは、善良なキャラじゃないけど、でも、屑だけど、でも、純粋に悪い奴というわけでもないんですよ・・・
人間って誰でも悪と善の部分があるし、なんていうか、不幸なキャラは環境が屑にさせたっていうのか。でも、屑の中にも愛や後悔や悲しみがある・・・ちょっと複雑な魅力あるキャラです。(そこらへんGOTのサーセイを思い出させる。サーセイは、まだ30代で美しいけど、コンスタンスはババアですが・・・まあ、おしゃれなセレブ風のオバサンで、50〜60歳ぐらいかと思います。)
子供が好きで、美しいものが好きで、母親になりたくてしょうがないんけど、自分が生んだ子供は全部どこか可笑しいか異型・・・そんな悲しい母親です。
でも、本当のバケモノは、自分が生んだ異型の子供ではなく、美しい姿をしたマイケル。
それに気づいたんですね・・・
最後、マイケルを見捨てたのが良かった。
死に際にマイケルは、コンスタンスにお願いするんです。
僕をあの呪いの館に連れて行って、あそこで死にたいと・・・
コンスタンスは、なんと・・・彼の願いを聞いてあげなかった!!!!そして、そのまま、地獄に落ちろって捨て台詞をはいて放置。ナイス!!!!!!!!! GOOD JOB!!!
あの呪いの館には、たくさんの霊が今も住み着いている。
楽しく暮らしている霊もいる・・・
そんな中、マイケルがあそこにいったら、絶対に霊にとってよくないし、すごく悪い事がおきる・・・
あの館をそっとしてあげたい・・・というコンスタンスの気持ちがあったのかなと思うと切ない。
あの館で死んだ自分の子供達が平穏に暮らせるように・・・
そんなコンスタンスの母親としての愛があったのかな。
コンスタンスなりの本当の子供達への愛とあの館への愛。
てか、マイケルよ・・・哀れな奴かもしれないですね。
生みの母親にも殺されそうになり、育ての母親にも見捨てられ、サタンの父も結局は何もしてないじゃんっていう・・・
彼にまともに手を差し伸べようとしたのはシーズン1の精神科医だったな・・・
なんとか父親役をしようとしてたけど、でも、それはただ、自分の父親になりたい願望だったのもあるな。
まあ、彼はマイケルを良い方向に導く事はできませんでした。
で、マロリーは過去に戻って、サタンであるマイケルを殺して、平和がきたーってHAPPY ENDINGって思ったんだけど、そう都合よくいくわけにもいかないですね。
過去を変えるというのは、凄い事で・・・そのぶん、恐ろしさもあるし、逃れられない運命というのもあるのかな。
マイケルというキャラは生まれなかったけど・・・
でも、サタンの息子は、まだ別の子供の姿で生まれたのでした・・・
しかも、真っ当な両親から。
そう、冒頭で出ていた私の苦手な大学生カップル。
こいつら、凄いDNAの持ち主らしいけど、性格は普通の善良な男女。
彼らの間に生まれた息子はサイコパス。
てか、サタンの息子・・・
うーーーーん。
まあ、別に親が普通だからって子供も普通とは限らないし、逆もしかり。
世界を救ったマロリーだけど、
でもサタンの落とし子を消滅させる事はできなかったのかな。
そういえば、GOTにもサイコパスが複数出ていましたね。
しかも結局、近親相姦とかあまり関係ないし。
ラムジーとかサイコパスの代表で、別に近親相姦で生まれてきたわけじゃないし。
ジョフリーは、サイコパスで、サーセイは、自分の近親相姦の罪だって悩んでたのが悲しかったけど、あいつは、ただ屑なだけだろ・・・とも思ったり笑。他の二人の子供はまともだったし。
まあ、デナーリスは狂ってしまったけど、ただの、MAD QUEENっていうには複雑すぎるし、誰だって、追い詰められたら、狂ってしまうよ・・と思うし、デナーリスの場合は環境がそうさせてしまったのかなと思う。
小さいころから自分の宿命をいやって程きかされて、洗脳され、成長したら女王として、期待され、ドラゴンをえて、力をえて、チヤホヤされ・・・だから勘違いしちゃったのかな。
這い上がって、力をえて、持ち上げられ、そして、ドン底につきおろされ、愛する人を失い、人間不信になってしまい・・・
狂ってしまうのも無理はない。ある意味、サーセイもそんな感じ。
デナーリスも、近親相姦の血が、彼女を狂わせたのではなく、力が彼女を狂わせたんだよ・・・
そして、それは他のキャラにもいえる事。
そういう環境や力のせいでクズや悪になってしまうキャラは、なんとなく理解できるし、人間くさい。
でも、サイコパス系は無理ですね・・・笑。
復讐でもなく、自分や家族を守る為でもなく、生き物を意味もなく快楽のために痛めつけて殺す。
動物からはじまり、人間に・・・
典型的なサイコパス。そして、サイコパスは精神病でもあります。
この物語の、マイケル・ラングドンはそんなサイコパスの要素があるんだけど、それとは別に、自分がなんでそんなサイコパス的な事をするのかわからない迷子の少年という要素もあるし、自分がサタンの息子だって知った時は、自分はこれからどうすればいいのかもわからないと、これまた迷子な感じ。
そこが、ただのサイコパス(病気)と、マイケルの違いでしょうか。
ただマイケルにも、人を愛する心はあったのが興味深い。
彼が唯一、信頼して愛してるのは、ミス・ミード!!
死んだミス・ミードを生き返らせようと必死になっていた姿は、意外と、普通の人間っぽかったな。
なかなか面白い悪役でした!
ハッピーエンドとは言いがたいけど、なかなか面白いドラマ。
さすが、American Horror Story。
良い気分転換になりました。