広告

posted by fanblog

2020年12月02日

ゴーストライター (オカルト)


私が全力で書いたショートショートです。
よろしくお願いします。



 田中はヘッドフォンを外すと、驚いた表情で私を見た。

「……いやぁ、素晴らしい。こんなにも心に響く曲を作ることが出来るなんて、キミの才能は恐ろしいね」

 私は「いや」と小さく首を横に振る。

「ありがとう、と言いたいところなんだけどね、実はこの曲は、私が作ったんじゃないんだよ」

「え? そうなのかい?」

「ああ。キミから依頼を受けた時、忙しくて時間がなくてね、友人の中村くんに頼んだんだ」

「へえ、そうなのかい。でも、この曲は本当にいいよ。ぜひ一度、こんな素晴らしい曲を作れるというその中村くんに、会ってみたいんだけど」

「ならこれから会う予定があるから、キミもついてくるといいよ」

 私が田中を連れて中村くんの家を訪ねると、中村くんは田中を見て「えっと」と視線で私に説明を求めた。

「ああ、この人は私の音楽仲間の田中だよ。ほら、この間キミに曲作りを頼んだだろ。あれは元々、田中から依頼されたものだったんだ。だけど、私が忙しかったからキミに頼んだのさ」

 中村くんは「なるほど」と納得した様子で頷いた。すると田中は、半歩前に出る。

「いやー、あんな素晴らしい曲を作れるなんて、凄い才能ですね」

 すると中村くんは、「いやー」と苦笑を浮かべ、後頭部に手を当てる。

「恐縮です、と言いたいところなのですが、実はあの曲、自分も忙しかったんで、知り合いに頼んだんですよ」

「え? じゃあ、あの曲は誰が?」

「先輩の、佐藤さんって人です」

 すると田中が、「えっと」と訊ねる。

「その佐藤さんの連絡先を教えて貰ったりすることって出来ますか? これだけ素晴らしい曲を作れる人に、ぜひ一度、お会いしてみたいのですが」

「あ、それなら今から会いに行きますか? 佐藤さんの家、すぐそこなんです。歩いて行けますよ」

「ならぜひ、お願いします」

 私、田中、中村くんの三人は、素晴らしい曲を作ったという佐藤さんの家に向かった。……[続きを読む





だんご公式サイトで、ちょっとした時間に楽しめる雑学やショートストーリーを執筆投稿しています。
雑学は、「甘い物はさらに疲れの原因になる」、「太陽は燃えていない」、「美文字が書ける裏ワザ」など、興味深いものばかり掲載しています。
もしよろしかったらご覧ください猫
こちらからご覧になれます


【このカテゴリーの最新記事】
posted by ラキ at 15:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | ホラー
この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
http://fanblogs.jp/tb/10379572
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
ファン
最新コメント
カテゴリーアーカイブ





にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。