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2017年09月14日

4「ありふれた日常に怒りと悲しみ」

4「ありふれた日常に怒りと悲しみ」

もしあなたが人間関係で自殺したいなと思ったら、とりあえず一週間生きてみる。
絶対そのピークはなくなるから。だって、そもそも毎日まったく同じことなんてないし。

そうだな、、あとは貧乏になったら生きることに必死だから人間関係どころじゃないでしょ。

なーんてね。でも俺の考えはきっと間違っていない。
辛いときなんて一瞬、まあ、楽しい時も一瞬だけどね。
俺が何をいいたいかっていうとね。

・・・・あ、なんだろ、うまくいえないや。

あ、またトリップしてしまった。
今ステーキ食べてる。アキラ先輩と。
手に入れたいアキラ先輩と。どこにでもあるステーキハウスで。

「・・・・って俺の話聞いてる?」

先輩に頭こずかれた。

「あっすいません。ぼーっとしちゃって、てか肉うまいっすね。」

「なんかお前ってさぁ〜たまにぼーっとするよね。違うこと考えてるっていうかさ、」

ステーキをほおばりながら先輩は言う。

「・・・てかさ。」

「はい?」

「こないだごめんな、別に俺ナツキちゃんのことなんとも思ってね〜から、
その・・さ、変に気を悪くさせてたら・・・」

すぐ俺はピンときた、ここに俺を誘った理由。
・・・なんだ、その話がしたかったのか。

なんだ、おもしろくない。
だからって何を期待してたわけじゃないけど。

「別に全然気にしてないっすよ。」

「なんだよ〜ならいいんだけどさ!」

机に肘を付き手に顎を乗せ、先輩をまじまじと見つめてみた。

先輩は何も変わっていない。
今日も気を使ってわざわざ今日飯おごってくれて。
馬鹿みたいにわかりやすくて、正直で。

なんでこんなに優しいんだろ?

「・・・なんで先輩ってそんなに優しいんだろ。」

思わずつぶやいてしまった。先輩のステーキ食ってたフォークが止まる。

「え、なんだよやさしかねーよ。」

ふはっと吹き出す先輩。

「いや、優しーっす。」

俺もフォークを置いた。

「誰にも分け隔てなく接してて、いつも。怒ってんのみたことねーし。
誰に聞いてもいい人だって答えますよ。で、裏表もなくて」

「また急に・・照れんじゃん、褒めんなよ。それに、」

先輩は笑顔で答える。

「俺ら最近仲良くなったばっかじゃん!」

そんな簡単に言わないでほしい。
俺はずっと前から知ってるんです。

「・・・好きなんです。」

「へー、・・え?」

「ずっと前から。」

もう俺は思わず発してしまった言葉の行く先を見失うほど。
後悔とか忘れてしまうくらい。
ずっと見てきた。もう限界だった。

やっと近づけたことに。









posted by れな。 at 02:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
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