同性兄弟姉妹なら珍しくないことだろうけど、
ウチは異性兄弟姉妹なので、かなり珍しいらしい。
何がきっかけで海外旅行することになったかは忘れたけど、
兄弟が三国志史跡を巡ってみたいと言ったことは覚えている。
中国だったら個人旅行で対応できる!って大見栄きって、
その場で兄弟の予定を確認してすぐに上海への航空券を予約。
そのくせホテルと中国国内線の航空券は中国人の友人頼みだったけど、
あっという間に旅行は実行されることになった。
ちなみに兄弟はその時が初海外旅行でビビりまくり。
さらに中国国内での反日デモが鎮静化してまだ間もない頃だったので、
兄弟としては不安要素が大きかったのかもしれない。
上海到着直後、あまりにも大声で話す中国人たちを見ながら
「アイツら何で切れてるの?!」なんてオドオドしていた。
イヤ切れてないよ、超楽しそうでテンションアゲアゲだよ…
兄弟とは真逆で、何度も訪れている浦東空港内を
呑気に紹介しつつ国内線カウンターを探すあたし。
大きな空港内を速足で歩き、ようやくカウンターに着くと、
あたしはカタコト中国語で搭乗手続きをした。
そんなあたしの姿を見ながら、兄弟は横で
「同じ親から生まれたとは思えない…」と苦笑していた。
国内線を乗り継いで西安に到着。
正規のタクシー乗り場で運転手に「○○ホテルに行きたい」と告げた。
反日デモの影響でタクシー乗車拒否は覚悟していたけど、
カタコトとは言え中国語で会話できることで気を良くしたのか
「さあ、乗れ!オレが安全に連れて行ってやる」と笑顔で快諾。
空港から宿泊先まで行くタクシー車内では、
運転手がず―――っと話しかけてきたため、必死で話し相手に。
この運転手の態度に拍子抜けした兄弟が、
「このオッサンすげーな」「オッサン話のネタつきんの?」と困惑していた。
とは言え車内は終始良い雰囲気で、何事もなくホテルに到着し、
運転手のオッサンも笑顔で「気を付けて楽しめよ」と去っていった。
本来、こういう政治的不安定な時期の渡航は避けるのがベストで、
いくら慣れてるとはいえ、ちょっと軽率だったかもな…と今は反省している。
実は同じ時期に知り合いの同業者が中国の違う地域に出張していたらしく、
タクシー乗車拒否以外に、タクシー強制下車被害にも遭遇したと後に聞いた。
一旦乗車させてしばらく走行した後、乗客が日本人だとわかった瞬間に
運転手が突然何もない場所に車を停めて「降りろ!」と叫んだそうだ。
運良く中国人通訳も同行していたため何とかクルマの手配ができたものの、
日本人だけだったらどうなっていたか…考えると恐ろしい。
本当にあたしはいい運転手を引き当てたと、自分の運の良さに感謝した。
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