それならまだ無意味な休日を過ごした方が良い
白銀の羽があたかも今日を描く
古びた絵画は胸の奥にしまってある
思想の暗い男が現れる
晩秋の森で白銀の羽を拾い集めている
恐らく白銀の鷲を作る気だと思う
このままいけばとか
何もしなければなど
僅かな想像力でも先が見えていた
時計の針が動く音はたまにずれる
その思念が時計に振り向くまでの間
確かにずれていた
だるまさんが転んだ
だるまは泣いていた
人間のために働く歯車のような人生を辞めて
だるまは笑っていた
その笑顔は誰にも見せることなく
だるまは揺れる
僅かな力で
記憶は全て雨を糸で操る
鍾乳石
雨に打たれた鍾乳石は
鍾乳洞から抜け出して
記憶を探して
青い羅針盤の上で
なぜか今日は晴れを望んでいる
モアイ像
沼には天使がいる
僕はただ沼に引き込まれるだけで
もがいている内に
次々と言葉を浴びさせられて
また地上へと引きずり込まれる
何もかも足下から崩れる
何もかも証明した
何もかも沈んでいくから
だけどここには天使がいる
愚直に忘れないで と叫ばれる
男の足音はもちろん羽を集める音
集めすぎた葉は季節外れの時間外の規格外の
惑星で咲く
男も少し粗暴になる
この地球の核から繋がる根が
集めすぎた鉱石たちを振り払う
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