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2017年10月25日

習氏 独裁体制、続く野望

習氏 独裁体制、続く野望 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171025-00000068-san-cn


 【北京=河崎真澄】中国共産党の「憲法」ともいえる「党規約」に毛沢東、トウ小平に続き、自らの名を冠した「思想」を盛り込ませた64歳の習近平総書記(国家主席)。当初は毛、トウに並ぶ「習近平思想」との5文字の文言を画策したとされる。だが個人崇拝への党内反発から、中国語で「習近平新時代中国特色社会主義思想」とする16文字で妥協せざるを得なかった。

 それでも「核心」の地位に加え毛、トウに次ぐ権威を得た。「従来の『集団指導体制』を無力化して、『習一極の独裁体制』に踏み出した」(外交筋)とする見方が北京では支配的だ。

 「党があらゆる面で指導し、社会主義の核心的価値を堅持する」との思想。今後は「党」を「習」と読みかえるべきだ。内政、外交から軍事、経済、民生に至るあらゆる政策で権力が1人に集中。かつての皇帝にも似た人物が君臨する。

 まさに「習氏の習氏による習氏のための政治」を実現するための「新時代」に突入したといっていい。

 香港の消息筋は、「江沢民氏と胡錦濤氏は、革命世代のトウ小平による『指名』という錦の御旗があったが、権力闘争に勝ち抜いただけの習氏には、何らレジテマシー(正統性)がない」と手厳しい。

 習氏には5年前から計算ずくで腐敗撲滅で政敵を排除し“絶対権力”を手に入れるシナリオがあり、その象徴が名を冠した「思想」だった。

 習氏がめざす「強国」には、米国に取って代わり「中国が世界の舞台で中心的役割を果たす世界一強大な国」になる野望も見え隠れする。“偉大な指導者”として2021年「中国共産党創設100年」を迎える舞台回しまでは整った。

 元気なら「新中国建国100年」の49年10月に96歳となる習氏。「思想」をそこまでに5文字に縮める野望も、捨ててはいまい。




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