2018年08月01日
【社会】滞る物流、トラック代行に限界 西日本豪雨で山陽線寸断
西日本豪雨では鉄道や高速道路などの幹線が壊れ、物流網が一時、混乱した。
JR貨物はトラックや船を使った代行輸送をしているが、平時ほどは運べず、能力増強にも課題が多い。
トラックや航空貨物にも一部、影響が残っている。
■駅がコンテナの中継拠点に
JR広島駅東側にある広島貨物ターミナル駅(広島市南区)。
31日午前、岡山や九州方面から、荷台にコンテナを積んだトラックが行き来していた。
到着したトラックがコンテナを下ろすや、新たなコンテナを積んで出発。
駅はコンテナを受け渡しする中継拠点となっていて、1日100台以上のトラックが出入りする。
7月の西日本豪雨で関東や関西、九州をつなぐ物流の「大動脈」であるJR山陽線などが寸断。
JR貨物の不通区間の輸送量は1日あたり3万トンで、同社の輸送量全体の約3割を占めていた。
そこで順次始まったのが、トラックによる代行輸送だ。
宅配便や農産品をはじめ、自動車部品などの製品まで幅広く動くようになってはいるが、輸送量は鉄道には追いつかない。
貨物列車が最大で10トントラック65台分の荷物が運べるのに対し、トラック1台の荷台に載せられるコンテナは1〜2個。
代替の輸送力は鉄道の14%ほどの水準にとどまる。
JR貨物は、あくまでJR各社の線路を借りて走る身。
JR貨物広島支店の小林重聡支店長は
「トラックでの輸送を増やそうとしているが、鉄道での輸送量に比べると限りがある。
やはり山陽線の再開を待たなければならない」。
31日にはJR西日本が山陽線の全線再開が11月中から10月中へ前倒しになると発表したが、
物流面では数カ月は「我慢」が続くことになる。
■他運輸各社にも影響なお
JR貨物の運休の余波は、ほかの運輸各社にも残っている。
佐川急便と西濃運輸は、JR貨物の不通で一時中止した東日本エリアから九州への荷受けを再開。
自社でトラックを確保できたためだが、西濃運輸では運べる量に制限があり、配達日数も余計にかかる。
「豪雨以前と同様というわけではない」(西濃広報)と話す。
日本航空の羽田―福岡間の貨物量は、いまだに豪雨前より5%ほど多い。
全日本空輸の羽田―大阪(伊丹)も貨物量が増えたままだ。
「陸運大手が中・四国方面への荷物を一度、大阪に集約し、対応しているため」(全日空広報)という。
関西と九州の各地をつなぐカーフェリーは、山陽道などの高速道路網が復旧したことで、現在は豪雨災害前の状態に戻ったという。
フェリーは近年、トラック運転手の働き方の改善などで利用が増えて空きが少なく、豪雨直後は、一時はキャンセル待ちが相次いだ。
写真:JR貨物の広島貨物ターミナル駅では、代行輸送を担うトラックが次々と到着していた
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20180731003998_comm.jpg
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20180731004012_comm.jpg
以下ソース:朝日新聞 2018年8月1日11時50分
https://www.asahi.com/articles/ASL7041NFL70PLFA00C.htm(PR)くらべて、探してお得!
JR貨物はトラックや船を使った代行輸送をしているが、平時ほどは運べず、能力増強にも課題が多い。
トラックや航空貨物にも一部、影響が残っている。
■駅がコンテナの中継拠点に
JR広島駅東側にある広島貨物ターミナル駅(広島市南区)。
31日午前、岡山や九州方面から、荷台にコンテナを積んだトラックが行き来していた。
到着したトラックがコンテナを下ろすや、新たなコンテナを積んで出発。
駅はコンテナを受け渡しする中継拠点となっていて、1日100台以上のトラックが出入りする。
7月の西日本豪雨で関東や関西、九州をつなぐ物流の「大動脈」であるJR山陽線などが寸断。
JR貨物の不通区間の輸送量は1日あたり3万トンで、同社の輸送量全体の約3割を占めていた。
そこで順次始まったのが、トラックによる代行輸送だ。
宅配便や農産品をはじめ、自動車部品などの製品まで幅広く動くようになってはいるが、輸送量は鉄道には追いつかない。
貨物列車が最大で10トントラック65台分の荷物が運べるのに対し、トラック1台の荷台に載せられるコンテナは1〜2個。
代替の輸送力は鉄道の14%ほどの水準にとどまる。
JR貨物は、あくまでJR各社の線路を借りて走る身。
JR貨物広島支店の小林重聡支店長は
「トラックでの輸送を増やそうとしているが、鉄道での輸送量に比べると限りがある。
やはり山陽線の再開を待たなければならない」。
31日にはJR西日本が山陽線の全線再開が11月中から10月中へ前倒しになると発表したが、
物流面では数カ月は「我慢」が続くことになる。
■他運輸各社にも影響なお
JR貨物の運休の余波は、ほかの運輸各社にも残っている。
佐川急便と西濃運輸は、JR貨物の不通で一時中止した東日本エリアから九州への荷受けを再開。
自社でトラックを確保できたためだが、西濃運輸では運べる量に制限があり、配達日数も余計にかかる。
「豪雨以前と同様というわけではない」(西濃広報)と話す。
日本航空の羽田―福岡間の貨物量は、いまだに豪雨前より5%ほど多い。
全日本空輸の羽田―大阪(伊丹)も貨物量が増えたままだ。
「陸運大手が中・四国方面への荷物を一度、大阪に集約し、対応しているため」(全日空広報)という。
関西と九州の各地をつなぐカーフェリーは、山陽道などの高速道路網が復旧したことで、現在は豪雨災害前の状態に戻ったという。
フェリーは近年、トラック運転手の働き方の改善などで利用が増えて空きが少なく、豪雨直後は、一時はキャンセル待ちが相次いだ。
写真:JR貨物の広島貨物ターミナル駅では、代行輸送を担うトラックが次々と到着していた
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20180731003998_comm.jpg
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20180731004012_comm.jpg
以下ソース:朝日新聞 2018年8月1日11時50分
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