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2018年07月19日

【裁判】未成年の娘を偽装結婚させ実刑、被告父「狂ったのかと」 名古屋地裁




未成年の娘と氏名不詳の外国人を偽装結婚させたなどとして、
電磁的公正証書原本不実記録などの罪に問われた名古屋市南区の内装業大島祐二被告(45)に、
名古屋地裁(西山志帆裁判官)は18日、懲役2年、うち6月を保護観察付き執行猶予2年(求刑・懲役3年)とする実刑判決を言い渡した。
過去の覚醒剤事件で執行猶予中、知人を助けるためという理由で娘を事件に引き込んだ行為の代償は大きかった。

「娘を『犯罪者』にしたんですよ。分かってるんですか」。
今月2日の被告人質問で、西山裁判官に問い詰められた大島被告は、小声で「はい」と答えるしかなかった。

判決によると、大島被告は今年2月、「ヘッサム」と称する外国人に在留資格を得させるため、娘との虚偽の婚姻届を提出した。
さらに、捜査過程で発覚した覚醒剤使用の事実も認定された。

犯行を持ちかけたとされるのは、「サカモト」と名乗る知人だった。
2年前からイラン人との偽装結婚相手を探していたといい、大島被告は「人のためになるなら」と、娘をその相手に仕立てた。
面識もない「ヘッサム」という自称イラン人と結婚させ、発覚を免れるため、2人で写真を撮ることや電話で連絡し合うこと、
アパートで同居することなどを娘に指示していたという。

サカモトに約束されたという月10万円の報酬は、行政書士への相談やアパートの準備で使い、利益にはならなかった。
その後の捜査で、ヘッサムという人物に出入国記録がないことも明らかになった。

この娘から祖父の立場で相談を受けていた大島被告の父は「頭が狂ったのかと思った」と、証人尋問で息子を厳しく非難した。
法廷で大島被告は「(偽装結婚には)抵抗もあった」とも述べたが、サカモトとの関係や詳しい動機などは明らかにされなかった。

「依頼されたとはいえ、終始犯行を主導した」。
判決は、大島被告が主体的に事件を起こしたと指摘。
執行猶予中に再び覚醒剤に手を出したことも、「相当期間の実刑」を選択する理由の一つとして挙げた。

大島被告は法廷で、現在は離婚した元妻と暮らす娘に「大変なことをした」とわび、更生を誓った。
反省の言葉を繰り返し口にしたことなども考慮したうえで一部を執行猶予としたこの日の判決を、どんな思いで聞いただろうか。

以下ソース:YOMIURI ONLINE 2018年07月19日 11時45分
https://www.yomiuri.co.jp/national/20180719-OYT1T50030.html

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