2018年07月07日
【サッカー】<中央日報>散歩サッカー」とサムライの弁明
「友人はこんな試合は見たくないといってチャンネルを変えた。そしてコロンビアと戦うセネガルを応援した。
私は日本が決勝トーナメント進出のために確率の高い選択をしたと考えたが、彼の考えは違っていた。10年以上の付き合いの彼と初めて激しく口論をした」。
1日、フジテレビのワイドショーに出演したアイドル出身の俳優が紹介したエピソードだ。
トークのテーマは、「散歩サッカー」という酷評が相次いだロシアワールドカップ(W杯)グループリーグの日本−ポーランド戦(日本時間6月28日夜)だった。
コロンビアがセネガルに1−0とリードし、日本はポーランドに1−0とリードを許した状況。セネガルが同点ゴールを入れれば敗退というリスクを負いながらも、
日本は後半終盤の10分間ほど散歩をするようにゆっくりと自陣でボールを回した。
観客のブーイングの中、日本はセネガルよりイエローカードが少なかったため「フェアプレーポイント」で決勝トーナメント進出に成功した。
フェアプレーポイントを非紳士的な「散歩サッカー」で築いた希代の逆説だった。
「友人は非紳士的な日本よりもセネガルを応援した」と述べた俳優は、もしかすると自分が言いたかったことを友人の口を借りて話したのかもしれない。
無条件に日本代表をかばう雰囲気の中で堂々と散歩サッカーを批判するのは難しかったはずだから。
筆者を最も驚かせたのは日本メディアの態度だった。メディアはセネガル戦で2回も劇的な同点に追いついた日本代表を「サムライはあきらめない」と称賛した。
しかしそのメディアがサムライの散歩サッカーには目を閉じた。右翼や保守紙はそうだとしても、「日本の良心」といわれる新聞の29日の夕刊の記事も似ていた。
「結果がすべて。監督の立派な指揮だった」(本田圭佑)、「見る人たちはもどかしかっただろうが、これがサッカーだ」(長谷部誠)という選手たちの弁明、
そして「勝負師の苦悩の一手、選手が理解し、運も助けた。それが実を結んだ」という記者の評価で記事は締めくくられた。
テレビに出演した解説者はベストセラー『嫌われる勇気』に触れながら「動かない勇気」と日本代表を弁護した。
「W杯を汚した」という酷評が世界からあふれると、日本メディアはその時になって初めて批判論と擁護論を出して「賛否両論」でごまかした。
できれば日本の視点で眺めながら理解しようとする方だが、今回はひやりとした。誰かが意図的に火をつければ価値判断やブレーキ装置なく列島全体が一つの方向に向かっていくような危険性というか。
その疾走に警鐘を鳴らすべきメディアの役割が重要な理由だ。実際、それは日本だけに限られた話ではないが。
ソ・スンウク/日本支社長
2018年07月06日07時53分 /中央日報日本語版
http://japanese.joins.com/article/944/242944.html?servcode=100§code=120&cloc=jp|main|top_news
私は日本が決勝トーナメント進出のために確率の高い選択をしたと考えたが、彼の考えは違っていた。10年以上の付き合いの彼と初めて激しく口論をした」。
1日、フジテレビのワイドショーに出演したアイドル出身の俳優が紹介したエピソードだ。
トークのテーマは、「散歩サッカー」という酷評が相次いだロシアワールドカップ(W杯)グループリーグの日本−ポーランド戦(日本時間6月28日夜)だった。
コロンビアがセネガルに1−0とリードし、日本はポーランドに1−0とリードを許した状況。セネガルが同点ゴールを入れれば敗退というリスクを負いながらも、
日本は後半終盤の10分間ほど散歩をするようにゆっくりと自陣でボールを回した。
観客のブーイングの中、日本はセネガルよりイエローカードが少なかったため「フェアプレーポイント」で決勝トーナメント進出に成功した。
フェアプレーポイントを非紳士的な「散歩サッカー」で築いた希代の逆説だった。
「友人は非紳士的な日本よりもセネガルを応援した」と述べた俳優は、もしかすると自分が言いたかったことを友人の口を借りて話したのかもしれない。
無条件に日本代表をかばう雰囲気の中で堂々と散歩サッカーを批判するのは難しかったはずだから。
筆者を最も驚かせたのは日本メディアの態度だった。メディアはセネガル戦で2回も劇的な同点に追いついた日本代表を「サムライはあきらめない」と称賛した。
しかしそのメディアがサムライの散歩サッカーには目を閉じた。右翼や保守紙はそうだとしても、「日本の良心」といわれる新聞の29日の夕刊の記事も似ていた。
「結果がすべて。監督の立派な指揮だった」(本田圭佑)、「見る人たちはもどかしかっただろうが、これがサッカーだ」(長谷部誠)という選手たちの弁明、
そして「勝負師の苦悩の一手、選手が理解し、運も助けた。それが実を結んだ」という記者の評価で記事は締めくくられた。
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テレビに出演した解説者はベストセラー『嫌われる勇気』に触れながら「動かない勇気」と日本代表を弁護した。
「W杯を汚した」という酷評が世界からあふれると、日本メディアはその時になって初めて批判論と擁護論を出して「賛否両論」でごまかした。
できれば日本の視点で眺めながら理解しようとする方だが、今回はひやりとした。誰かが意図的に火をつければ価値判断やブレーキ装置なく列島全体が一つの方向に向かっていくような危険性というか。
その疾走に警鐘を鳴らすべきメディアの役割が重要な理由だ。実際、それは日本だけに限られた話ではないが。
ソ・スンウク/日本支社長
2018年07月06日07時53分 /中央日報日本語版
http://japanese.joins.com/article/944/242944.html?servcode=100§code=120&cloc=jp|main|top_news
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