子供の頃からからテレビコマーシャル見るのが好きでした。
自分が広告の仕事を始めるずっと前からこのCMカッコいいな、このバックに流れてる曲って何?あのCMに出てる女の子誰なんだろう?このCM作った人ってシャレが分かるね。なんて思いながら見ていました。
さらには好き嫌いは結構はっきりしてるものだから、これはちょっとね?××のパクリじゃね?ダッサいね〜。やめた方がいいんじゃない?なんて思ったCMも数限りなくあったりして。
そこで、今回の<凝れば凝るほど>では、過去 大昔から最近に流されていたものまで、極私的好きだったCMを列記したいと思います。
今は便利な時代で、かなり古いものも殆どYouTubeにアップされているので、映像をご覧になりながらお読み頂ければと思います。
マクドナルド 遠藤久美子
今回のブログをこの内容にしようと考えた時、真っ先に思い立ったCMがこれでした。
女子高生時代のエンクミが可愛いかったのはもちろんですが、表情が変わっていく演出がとても素晴らしいですね。
実は遠藤久美子さんとはお仕事でご一緒したことがありまして、その際このCMについて伺ったところ、あれは監督が天才なんですよ!って言われました。
TOYOTA CELICA 名ばかりのGTは・・・
当時(今でもか)珍しかった競合企業への挑戦CM
今ストーンズって書くとどこぞのアイドルグループだと思われちゃうので、ちゃんとRolling Stonesと書かなくてはいけない。あー面倒い。
I can't get NO SATISFACTION. 俺等はあんな糞詰まりなエンジンのクルマなんかじゃ満足できないんだよ。
SKYLINE GTだって? ざけんな、名ばかりのGTは道を空けろ!
この当時1970年代中頃、排出ガス規制が本格的に制定されて各メーカーのスポーツカー、GTカーはみんなエンジン性能が骨抜きにされてしまいました。そんな中トヨタだけが市場から消えてしまったDOHCエンジンを復活させました。ライバルの日産がOHC6気筒エンジンのスカイラインにGTのエンブレムを付けて、声高に高性能を謳っていたことに対する強烈なアンチテーゼCMがこれだったのです。
くしくもこの私、51年排ガス規制のスカイライン2000GTとそのあと53年排ガス規制のセリカ1600GTを乗り継ぎましたが、エンジンのレスポンス全然違いました。
ちなみにこのCMのサーキット走っているセリカは、私が乗っていたセリカのマイナーチェンジ版です。
資生堂レシェンテ 牧瀬里穂
牧瀬里穂のCMと言えばJR東海のシンデレラエクスプレス(クリスマスイブ)がつとに有名ですが、この資生堂CMの彼女はあまりにも素敵・綺麗・可愛い。本来純朴な女の子イメージの彼女をバッチリメイクでいいオンナ風に仕立てたところに制作者の意図を感じます。
資生堂の広告は代理店任せではなく、資生堂宣伝部の内製という話を聞いたことがあります。最近は景気・業績のせいで露出少ないですが、制作費を沢山かけられる時代で、映像のクオリティは高く、BGMも資生堂CMのタイアップソングとなればどの曲もヒットしました。
資生堂とサントリーのCMは質量共に日本の2大広告スポンサーでした。
サントリー生ビール SPARKLE
そのもう一つの雄、サントリービールのCM。
サントリーには名作たくさん有りますが、ここでは私を達郎ファンにした決定的CMを取り上げない訳にはいきません。
何が凄いって山下達郎の歌声が全く出てこないんですから。
当時このCMを初めて見た際に、カッコいいギターだな!と思ってたら最後にさりげなく「音楽 山下達郎」のクレジットが。
この間奏だけを切り取ってひとつの映像作品にする。しかもこの時点で山下達郎はRIDE ON TIMEで既にブレイクしていた訳で、あえて達郎のボーカルを一切出さないCMを作るこのセンスには参りました。
この間奏の曲こそ、現在のシティーポップブームでの最重要かつ最人気曲スパークルだったのです。
積水ハウス ハマ・オカモト
ここまでかなり古いCMが続いたので、比較的新しいものをひとつ。
物語仕立てのCMって色々ありますが、これはよく出来ていると思います。
幾ら中古だからと言ってもフェンダーのプレシジョンが1000円はあり得ない、と言うツッコミは置いといて、女子高生(川床明日香)可愛いし、ハマ店員もいい味出してます。
そして、♬セキス〜イハウスのBGMがベースで奏でられているのもシャレが効いてますね。これもハマ オカモトが弾いてますよね、間違いなく。
HONDAプレリュード 地下室のメロディ
プレリュードCM音楽と言えば、モーリス・ラベルのボレロが有名ですが、そのあと3代目プレリュードに使われた地下室のメロディも映像と相まって凄くクールでした。この曲、最近ではソフバンのお父さんシリーズでも使われていますね。
この当時のHONDA CMは、シビックのWHAT A WONDAFUL WORLD、オデッセイのアダムスファミリー、インテグラのマイケルJフォックスPOWER OF LOVE、CRXのフランス ギャル 涙のシャンソン日記などなどヒット作連発でした。
もう一つアコードで、フランソワーズ アルディの歌を使っているとても素敵なCMが有ったのですが、これは残念ながら映像を見つけられませんでした。
富士フイルム こころの写真
富士フイルムといえば「お正月を写そう」が毎年末年始の風物詩となっているほど有名ですが、1978年にこんな可愛いCMがあったんです。
須藤愛子ちゃん3歳くらいかな?今はアラフォーになっている筈ですが、お綺麗なんでしょうね、きっと。
Eight 青木崇高 成田凌
再度最近のCM
サンサン名刺管理アプリ Eightは私も愛用しておりまして、とても重宝してます。
そしてこれのCM 松重豊さんの「それ早く言ってよ」は傑作だと思っておりますが、もう一つこの二人の会話のバージョンは、このアプリ/システムの開発者の意図する利点を余すことなく伝えます。使っている身からすれば、思わず「そうなんだよね」って言いたくなるこれも傑作CMであります。
UCC缶コーヒー 鷲尾いさ子
当時、雑誌「装苑」の表紙モデルだった背の高い女の子の「人生で最も輝きを放った瞬間を切り取ったかのような息を飲む映像」と表現したら言い過ぎでしょうか?
そして一人多重録音アカペラで歌われたスタイリスティックスのこの名曲YOU MAKE ME FEEL BRAND NEWのカバーがあってこそ、このCMがこれほど素敵になったのはご覧になればお分かりになると思います。
キリンレモン ジョジ後藤
最後にこのCMをご紹介します。
CUTE キュートという言葉は、ジョジのためにあるのです。それ以外に言うことは何もありません。
(敢えて言うとすれば、最後のカット本田翼に似てますね。でもこの時点でバッサーはまだ生まれてなかったです)
オマケ 日本テレビコマーシャル史上、そして日本の広告キャッチ史上最高の作品だと思います。
SBカレー 芦屋雁之助