「叱ったら殺される」のだろうか: ４０歳を過ぎて仕事をやめる

2018年04月22日

「叱ったら殺される」のだろうか

プレジデントオンラインで、
「”叱られたことのない人”を叱ると殺される」という記事を読みました。
http://president.jp/articles/-/24964
プレジデントオンラインの記事は、参考になるものが多いので、良く読んでます。
しかし、この記事には、初めて呆れました。

先日、滋賀県で発生した19歳の巡査による銃殺事件に関して、
精神科医が書いた内容ですが、

書いている内容は、
①１９歳の巡査は、間欠爆発症（怒りや攻撃衝動を抑制できない衝動制御障害）の恐れがある。
②若い社員は、すぐに「パワハラだ」と叫ぶ傾向がある（事例あり）
③このような若者に対処すべき叱り方がある。
こんな感じですが、

自分が不快に思ったのは、
①のような病気であれば、気をつけなければいけないでしょう。
ですが、今回の事件について、１９歳の巡査が間欠爆発症であったとの具体的な論拠はなく、説得力がありません。

②の最近の若者の傾向についてですが、これが①の間欠爆発症の事例ではありません。
わざわざ間欠爆発症の話をしたのに、若者が注意したときに過剰反応をする話をしだします。
さらに、過剰反応をするのは、過剰反応する人の性格の問題といいたいように感じますが、その根拠が薄く、説得力がありません。

そして、③の対処方法が滑稽で、叱るときには、以下の３つが重要だと言います。
１．できるだけ丁寧な言葉で話す。
２．何ができてないかを具体的に説明する
３．侮辱と脅迫は禁物

・・・・・
これを読んで怒りが爆発しました。
当たり前だろ、こんなこと

１の「丁寧な言葉」って、当たり前のこと。「丁寧な言葉」を使わなければ、パワハラって思われるでしょ。
２の「具体的に」も、本人を叱るのに「抽象的に」叱る人っていないでしょ！？
あいまいに叱っても、本人に伝わらないでしょ。本人に伝わらない叱り方ってパワハラと思われても仕方ないでしょ。

極めつけの、３の叱るときに、「侮辱と脅迫」って・・・・
犯罪なので、言うわけないでしょ。
そんなことしたら、怒られる側が、「パワハラだ」って言いますよ。

この３つができてない人って、・・・
ほぼほぼ、パワハラを確信してやってるような人でしょ。
そんな人は、この記事を読まないでしょ！

１９歳の少年を根拠もなく病人扱い（根拠がなければ、これも侮辱にあたる）したうえに、
若者は切れやすいと勝手な思い込みで、事例を挙げて不安をあおり、
パワハラ確信犯に対して、気をつけろとアドバイスする

この記事で、何かが変わると思ったのだろうか。

こんなことを書くなら、ありきたりだけど、コミュニケーションが大事との論調で記事を展開したほうが、
まだ、実りがある結論になったと思います。