キリンとアサヒがシェア争いをしているビール業界です。
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1985年、アサヒビールのシェアは9%台でした。
一方キリンは、1972年から1985年まで
シェアは60%を超えていました。
ところが、1987年アサヒが発売した
「スーパードライ」でシェアの逆転劇が起こります。
1998年、アサヒがビール市場でシェア1位になり
その後もアサヒ優位の状況が続きます。
2020年は、キリンビールが
2009年以来11年ぶりにシェアトップに返り咲きました。
両社のシェア争いを見ていると
勝敗を決めるのは社長の経営力のようにみえてきました。
そう思うようなった理由は、「キリンを作った男 マーケティングの天才
前田仁の生涯」という本からです。
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この本を目にして、一番驚いたのは本の「あとがき」です。
「あとがき」の中に、本書の取材に心よく対応していただけた
「キリンHD広報、およびキリン関係者に感謝します」
という言葉があります。
この文章から、キリンHDの了解のもとに出版されたようです。
よくぞ、この本がキリン関係者の了解を得られたものだと思います。
なぜなら、歴代の社長を批判するような内容の文章が出てきます。
「キリンの天皇」といわれた社長が「院政」を引く
「老害」と戦って社長になった人物が、自ら「老害」になるなど・・・。
マーケティング部・前田さんも、社長に翻弄されます。
@「一番搾り」を開発した前田さんが左遷
1990年3月、「一番搾り」開発者の前田さんは
ワイン部門に異動となります。
1990・91年、「一番しぼり」が大ヒットします。
1991年6月、前田さんは「一番搾り」の開発で
社長賞を受賞しています。
1993年3月、前田さんはキリンシーグラムに出向となります。
前田さんの異動の本当の理由がわからず
キリン社内の権力闘争が関係しているように書かれています。
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A20012年年キリンビバレッジ前田社長の退任
前田さんは、左遷から復活します。
キリンの発泡酒開発(淡麗)のため
最年少の部長として商品開発部に復帰します。
その後は、順調に昇進し2009年キリンビバレッジの社長に就任します。
しかし、キリンHD社長との対立から
2012年3月キリンビバレッジの社長を退任します。
まだ62歳でした。
一般的に、社長で退任すると
会長、相談役、顧問などのポストが用意されます。
しかし、前田さんにはそのよう処遇があり、ませんでした。
非常にまれなケースでは・・・?
キリンHD社長の決定なのでしょうか?
この決定に反対する役員はいなかったのでしょうか?
特に、人事担当役員はどうしたのでしょうか?
おそらく、社外の関係者からは、ひどい仕打ち
大人げないとおもわれたことでしょう。
キリンは、社長によって
ダッチローリングを繰り返してきた会社のようです。
しかし、ここまでキリンの内部問題を明らかにするのは・・・?
今の社長さんは、明らかに公平・公正な人のように思えます。
それとも、2020年アサヒを追い抜き
キリンがシェア1位になった余裕からでしょうか?
今後のキリンの動向に興味がわいてきます。
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