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2022年11月05日

1980年前後ビール市場のシェア60%を維持していたキリンビールが、シェア10%を切っていたアサヒビールに負ける。あり得ないキリンの敗北の原因は、組織の驕りによるものだったような?

年末が近づいてきたので、
「積読」している本の整理を始めました。

すると、今年の5月に出版されていた『キリンを作った男』
という本が見つかりました。

キリンを作った男 マーケティングの天才・前田仁の生涯 [ 永井隆 ]

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本のサブタイトル「マーケティングンの天才 前田仁の生涯」となっています。

この前田さんこそ、キリンのヒット商品「一番搾り」
発泡酒「端麗」、第のビール「のどごし」
缶チューハイ「氷結」を開発した人のようです。


5年前、「ビジネス成功者の仕事ゲーム」で
アサヒビールをテーマにした「ビール戦争 どん底からナンバーワンへ 
アサヒビール・瀬戸さん編」を制作しています。

このゲームでは、いかにしてアサヒビールがシェア10%
切りの状態から、スーパードライによる巻き返しで
打倒キリンを果たしたかをテーマにしました。


1982年、アサヒビールは市場シェアが9.7%になります。

その後もシェアは10%をきり続け、1985年には過去最悪の9.6%になります。


1986年、企業存続の危機にあったアサヒの社長に
住友銀行出身の樋口さんが就任します。

1987年、樋口社長は「スーパードライ」を発売します。

スーパードライは大ヒットして、1989年シェア24%を達成します。


シェア10%を切るまでアサヒを追い詰めていた商品は
「キリンラガービール」でした。

1972年から1985年まで、キリンビールのシェアは60%を超えていました。

1976年には、ビール市場で最高シェア63.8%を記録しています。

ビールといえば「キリンラガービール」の時代でした。

なぜ、これほどのシェアを持っていたキリンビールが
アサヒビールにシェア1位の座を奪われたのでしょうか?


「キリンを作った男」本の中で「らしき原因」が記載されています。

大会社になると、どうしても派閥争いや権力争いが起きがちです。

キリンビールも業績が順調だったがゆえに
組織内部で対立が起きて不思議でありません。

社内で組織的混乱があると、企業活動に大きな影響が出るはずです。

やはり、お客様より社内営業が優先されます。


アサヒのスーパードライは、1990年に売上の増加がとまります。

それは、キリンから「一番搾り」が発売され大ヒットしたからです。

この製品を開発したのが本の主人公「前田仁さん」です。


アサヒとキリンの戦いは、1992年樋口さんの
後任社長に就任した瀬戸さんが奮闘します。

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瀬戸さんを中心とした人達の努力で
1998年アサヒビールが市場シェア1位を達成します。

キリンは1位を奪われたことから、必死に巻き返しを図っていきます。

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アサヒとキリンは、いまも業界トップ争いをしています。

今後の戦いは、どうなるのでしょうか?


この本の著者は、ビール業界の本を何冊も
出版されている永井隆さんです。

ドラマにできるような、密度の高い内容です。

前田さんの後のキリンの商品開発ということで
この本の続編を読んでみたくなります。
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