２年前の冬になる。乗馬クラブの無料体験チケットをもらった。

乗馬は前からやってみたかった。
さっそく友だちを誘い、霧雨の中、乗馬クラブへ。

道具はすべてレンタル。乗馬用ブーツをはくと
気分は上々。すでにほっぺが上がってる。

胸をどきどきさせながら、インストラクターさんについて馬舎へ。


ああ！　馬がいる！
踊ってしまいたいくらい興奮している。


馬舎には、ちょうど２頭の馬がいた。
濃いグレーに白が少しまじった色と茶色の馬。
私はグレーの方にひとめぼれ
インスピレーションを感じた。

手のひらでやっと隠せるくらいの大きな目・・・（大きすぎるかな？）
長いまつげ。その大きな目で見つめられるだけで
ときめいてしまう。

こっちがいいなあ・・・

そう思っていたら「ゆうこんさんはこの馬にしましょう」（名前を呼んでたけど、忘れてしまった。ごめんなさい）

「ちょっと気分屋ですけど、いい子ですよ」
・・・・・
いよいよ馬にのる。
片足をかけて、勢いよく！

乗った結構高い！
生きてる馬の背中に座っている。
鞍はつけているけれど、足を伝って体温が伝わってくる。

「えらいね」
私は心の中で話しかけた。
もうずっと前から友達だったようにいとおしく感じ、
何度も手でなでなでをしてあげた。

まずは、歩く練習
中腰まで立ち上がり、また座る・・・これを1、2、1、2とリズムよく繰り返す。
始めは、なかなかうまくできず、乗るのさえ怖がっていた友だちの方がするりとできた。
やっぱりセンスの差かな・・

何度もやってると、コツがつかめた。
嬉しくてにんまり。
リズムができると実際にゆっくりと歩く。

ああ！このなんともいえない喜び
ほっぺがあがるどころではない。
おもいっきり、にっかにっかしていたらしい。

インストラクターさんに「ものすごい笑顔ですね」と言われてしまった。

馬は乗ってる人の気持ちを感じるそうだ。
怖がったり、乱暴にするとよくない。

「普段、この子、すぐに座りこんで歩かないんですけどね、今日はよく歩いたなあ」


私の舞い上がった気持ちが伝わっていたのかもしれない。
ありがとう




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