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2017年04月12日

言葉の裏側に……

「今日の夕飯、肉と魚、どっちがいい?」

というセリフ、聞いたことありますか?

保護者の方たちの中には、
「毎日子どもに訊いてる」
という人もいるかもしれませんね。

この言葉には、
実は色々な情報が詰まっています。

文の内容は相手に選択させる疑問文なのに、
「情報」というのはピンとこないでしょうか。

では、「前提」と言ったら分かりますか。

まず、
「今日の夕飯」と言っているので、
この質問に対して「ショートケーキが良い」
などと答えるのは論外です。
「肉と魚」と選択肢が与えられているので、
この質問に対して「ラーメンが良い」
などと提案するのも答えになっていません。

この質問の前提は、
「今から夕飯を作ります。肉と魚のどちらを食べたいか、選んでください。そして、食べたいほうを選んだ以上は、文句を言わずに食べてください。」
ということ。

それと、もう一つあります。
当たり前すぎて気づかないんですが、
夕飯の主食はご飯と決まっていて、
主菜のメインが肉か魚であること。
これも前提です。

日本の一般的な家庭の夕飯は、
主食のご飯+主菜(魚や肉など)+副菜(おひたしやサラダなど)+味噌汁(スープ)
であることが多いと思います。
朝はパン、昼は麺が多いという人も、
夜は米、なのではないかと思います。
そして、主菜のメインは間違ってもモヤシやほうれん草にはなりません。
「今日の夕飯、モヤシとレタス、どっちがいい?」
と訊かれたら、
「何が出てくるんだろう?」と不安になりますよね。
ベジタリアンの家ではありうるのかもしれませんが……

普段みなさんが使っている言葉には、
それを話す相手との共通理解が前提となっているものが多いのです。

「今日の夕飯、肉と魚、どっちがいい?」
「魚がいい」
「じゃあ、煮付けにするよ」

のような会話が成り立つのは、
主食はご飯と決まっていて選択の余地がない。
主菜のメインを相手の意向に合わせたい。
相手の選択次第で、料理の和洋中が決まる。
副菜はメインに合わせて作るので選択の余地はない。

このような前提をお互いに理解しているからなのです。
書いていないこと、言っていないことを、
読み取ったり聞き取ったりしているのですから、
普段の何気ない会話って、
相当高度な読解力が要求されていることになりますね。







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