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2017年02月09日

動詞の仮定形

中学生用の国文法の参考書で、
動詞の仮定形についての説明をみると、
「助詞の【ば】に連なる」以上。

というのが多いですね。

日本語を母語として10年も生活していれば、
感覚的に【ば】のなんたるかを理解して、
「書けば、起きれば、受ければ、ってことね」
と思うでしょうが、
その場合の【ば】って、
一種類なのでしょうか。

また、【ば】に接続しない仮定形もあるのでしょうか。

今日は、そんなところをみていきましょう。

まず、【ば】の品詞ですが、
助詞です。
前後の文節をつなぐはたらきをするので、
接続助詞といいます。

実は、この【ば】、
古典文法では意味によって、
直前の活用形を変えていました。

順接仮定条件(もし〜ならば……)
未然形+助詞「ば」

順接確定条件(〜ので……、〜から……)
已然形+助詞「ば」

ところが、現代(室町時代後期以降)の文法では、
仮定でも確定でも、
仮定形+助詞「ば」
になっています。

そして、この助詞の【ば】には、
主に三つの意味があります。

@ 「勉強すれば、成績が上がる。」
→勉強をしないという選択肢もあるので、「もしすれば」という順接仮定条件。

A 「春がくれば、暖かくなる。」
→いつか春は必ずやってくるので、順接確定条件。

B 「人生には、山もあれば谷もある。」
→「谷もあれば山もある」と言い換え可能なので、並立。

これら三つの【ば】の直前は、
いずれも
「勉強すれ(サ行変格活用)」「くれ(カ行変格活用)」「あれ(ラ行五段活用)」
の仮定形です。

ですから、「【ば】の直前は仮定形」と習うんですね。

さて、では【ば】がつかない仮定形って、
見たことありますか?

「助けてもらっておいて、感謝こそすれ、恨むなんて筋違いだろう。」

高校生なら、古典文法の係助詞を思い浮かべ、
「こそ+已然形」と説明できるかもしれませんね。

そのとおりです。
「感謝こそすれ」の「こそ」が、「する」という動詞を仮定形に変えているのです。

古典文法では「こそ」は係助詞ですが、
現代文法では副助詞。必ずしも已然形の単語を伴いません。
だから、見つけにくいかもしれませんね。

そして、係り結びの法則が成り立つときは、
現代文法では「已然形」ではなく「仮定形」になります。
(名称の違いだけで、中身はほとんど違いません)

動詞が仮定形になるとき、
下に【ば】があるか、上に【こそ】があるか、
それが判断材料になります。












2017年02月07日

動詞と形容詞の音便

発音しやすいように言葉の音が変化したものを「音便」といいます。

「書く」は「書かない、書きます、書く…」でカ行五段活用ですが、
接続助詞「て」をつけると、「書いて」になります。
もともと「書きて」と古文の時代には発音していたでしょうが、
言いにくいので「書いて」というイ音便になりました。

「読む」は「読まない、読みます、読む…」でマ行五段活用ですが、
接続助詞「て」をつけると、「読んで」になります。
もともと「読みて」と古文の時代には発音していたでしょうが、
言いにくいので「読んで」という撥音便になりました。

「取る」は「取らない、取ります、取る…」でラ行五段活用ですが、
接続助詞「て」をつけると、「取って」になります。
もともと「取りて」と古文の時代には発音していたでしょうが、
言いにくいので「取って」という促音便になりました。

「ありがたい」は形容詞です。
「ありがたくございます」だったものが、発音しやすく変化して、
「ありがとうございます」になりました。
「く」が「う」になるので、ウ音便です。

全ての音便に言えることは、
【連用形】であるということ。

だから、「ん」や小さい「っ」が出てきて、
その単語の活用形を答えろと言われたら、
何も考えずに「連用形」と書けば良いのです。









2017年02月06日

動詞の命令形

命令形って、終止形と同じくらい簡単だと思いますが、
実はこれにも落とし穴があるんですよ。

文末にあって終止形か命令形かで迷ったら、
活用表を思い浮かべるか、
文脈で判断するか、
だと思います。

では、文脈で命令だったら命令形なのでしょうか。

「いつまでダラダラテレビ見ているの、さっさと宿題をする!」の「する」
「ほら、早く教科書を開いて!」の「開いて」
「提出物は期限内に出そう!」の「出そう」
「掃除はちゃんとしましょう」の「しましょう」

内容的には、どれも命令しているように見えますね。

でも、この中に命令形はありません。

「する」は、終止形で命令しているだけ。命令形なら「しろ」か「せよ」ですね。

「開いて」は、「開く」の連用形イ音便+接続助詞の「て」です。このあとに「ください」が省略されています。命令形なら「開け」。

「出そう」は、「出す」の未然形+勧誘の助動詞「う」。命令形なら「出せ」。

「しましょう」は、「する」の連体形+丁寧の助動詞「ます」の未然形+勧誘の助動詞「う」。命令形なら「しろ」か「せよ」。

こういうのは、「活用形は何?」と聞かれると、
あまり間違えないけれども、
「この動詞を命令形にしなさい」「この動詞を空欄に合うように活用させなさい」
という聞かれ方をすると、
案外引っかかる人がいます。

命令形は本当に偉そうで、
実際に使う機会は少ないので、
聞かれると出てこないのかもしれませんね。







2017年02月05日

中学国文法のテキスト

中学校の国語の教科書には、
一応、国文法を説明しているページがあります。

けれども、簡単な説明しか載っていないのと、
実践問題がないという理由から、
副教材として薄い文法の問題集を採択している中学校も
多いと思います。

それでも、やっぱり
「よく分からない」
「嫌い」
「日本語で生活していて文法なんて必要性を感じない」←言いがかり
という生徒は多いです。

もっとも、そういう生徒たち&保護者の方々向けに
このブログを始めたのですが。

そこで、今日はオススメの文法参考書を紹介しようと思います。

それは、文英堂から出版されている、
田近洵一 編著『くわしい国文法』
という、文法の解説書。

私が持っているのは白い表紙で2009年発行の古い版なのですが、


新装版は真っ赤な表紙で、準拠の問題集もあるようです。




対象年が中1〜3となっていますが、
大人が国文法の辞書としても使えるくらい、
詳しい内容です。

一家に一冊、いかがですか。

2017年02月03日

動詞の終止形

終止形って、基本形とか辞書形とか言われますね。
「。(句点)の上は終止形」と覚えている人も多いと思います。

でも実は、ここに落とし穴が。

「嘘をつくから友達に嫌われるんだ。」の「つく」
「私は来るけれど、君は来なくていいよ。」の「来る」
「甘いものをたくさん食べるが、痩せている。」の「食べる」
「本を読むと頭が良くなる。」の「読む」
「運動もできるし、ピアノもひける。」の「できる」

文末にはないけど、全て終止形です。
終止じゃないのに終止形!
なんで?

これは、本当は二つの文が、一つになっているからなんです。
「嘘をつく。だから友達に嫌われるんだ。」
「私は来る。でも、君は来なくていいよ。」
「甘いものをたくさん食べる。けれども痩せている。」
「本を読む。すると、頭が良くなる。」
「運動ができる。それに、ピアノもひける。」

二文の間に接続詞が入っていて、その直前の動詞が終止形でしょ。

また、こんなのもあります。

「あんなにみんなの前で恥をかくことになるなんて、もう二度と走るまい。」の「走る」
「あの先生は日曜日にも学校に来るらしい。」の「来る」
「明日は雪が降るそうだ。」の「降る」

これらは、直後の助動詞の接続が終止形と決まっているものです。

それでは、どう判断するか、ということですが。
まず活用表を思い出しましょう。
すると、同じ形なのは終止形と連体形ですね。
それで、その動詞の下に何か被修飾語の体言(詳しくされる名詞)があれば、連体形。
そうじゃなければ終止形です。

あと、句点があるから終止形と思ったけど、
よく読んでみたら命令形だった、ということもあるので、
そちらも要注意です。

以上、終止形講座でした。









2017年02月01日

動詞の未然形

国文法の問題で、「動詞の活用形を答えろ」というのがありますね。

五段活用の場合は、打消の助動詞「ない」をつけてみて、
「ない」の上があ段(あかさたな...)なら未然形、
となるので、簡単です。

カ行変格活用も、「こ」一つしかないので、
平仮名で書いてあれば楽勝。

では、上一段活用や下一段活用はどうでしょう。
「い・い・いる・いる・いれ・いろ(いよ)」
「え・え・える・える・えれ・えろ(えよ)」
と活用するので、
未然形と終止形が同じなので、
判別できない人もいるのではないでしょうか。

そこで、今回は「未然形」の意味を考えてみましょう。
「未然」とは、「まだ」ってことです。

打消の助動詞「ない」をつけると未然形になるのは、
書かない→まだ書いていない状態
起きない→まだ起きていない状態
食べない→まだ食べていない状態
だからです。

意志の助動詞「う(よう)」をつけると未然形になるのは、
書こう→まだ書いていない状態
起きよう→まだ起きていない状態
食べよう→まだ食べていない状態
だからです。

推量の助動詞「う(よう)」も同じ。
〇〇だと思うけど、まだ確信が持てないな、
というのが推量なので、
その直前は未然形です。

下に来る単語を丸覚えしてもいいけど、
意味を考えて論理的に「未然形」と分かる方が、
スッキリしますよ。








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