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2019年07月31日

れいわ新選組は「全員が主人公の映画」である 【後編】(畠山理仁)


 

 れいわ新選組は「全員が主人公の映画」である  【後編】(畠山理仁)




    〜選挙ドットコム 7/31(水) 11:32配信〜


 




 ロケ地の字幕が目に浮かぶ光景

 参議院選告示前日の7月3日。山本は約400人の支援者達の前で「特定枠」に付いての説明をした。れいわ新選組が「比例で3議席以上を獲得」し無ければ山本は落選する。突然、衝撃の事実を告げられて息を呑む支援者達に山本はこう叫んだ。

 「それ位ヤルだろうって話ですよ! 本気見せる時だろうってこと! 上等、背水の陣で! 身を切る改革って、こう云う事を言うんじゃないのか!」

 報道陣から「特定枠」の真意を聞かれた時、山本はこう答えている。「重度障害者や難病の方の尊厳を守れる社会なら、全員が救われる社会です」 
 この世の中は、数多くの「無名の当事者」で成り立つ。そして、選挙に出る権利は誰もが等しく持つ。山本の選挙戦略は、その基本を改めて思い起こさせるものだった。
 山本自身は東京選挙区を離れて比例に回った。その地盤を引き継いで東京選挙区で戦ったのは、沖縄創価学会壮年部の野原ヨシマサだ。野原が立候補した東京選挙区には、創価学会を支持母体とする公明党の代表・山口那津男が居た。

 「人のケンカ程面白いものは無い。ヤヤコシイ大人が挑むガチンコの戦い、見たくはありませんか!? 東京選挙区で戦うのは、この人、野原〜ヨシィ〜マサァ〜!」

 都内で開かれる街頭演説の際、山本はまるでプロレスのリングアナウンサーのような節回しで野原を会場に呼び込んだ。 街頭演説の場所も、まるで映画のロケ地の様に「画になる」場所を選んだ。野原は選挙戦を通じて、創価学会が支持する公明党が既に「平和の党」では無く為ってしまって居ると主張した。街頭演説では創価学会の池田大作名誉会長の言葉を引用しながら、創価学会員達に呼び掛けた。

 「『将来公明党が政権にナビイテ立党の精神である平和福祉を忘れた場合には、そして国民を虐める様に為った時には、その時には遠慮無く潰して好いよ』って言われたんです。私が勝手に言って居るんじゃないんです。池田先生がそう仰ってるんです」

 その野原が街頭演説の場所に選んだのは、創価学会本部がある「信濃町」だ。場所の選定は山本からもアドバイスを受けたと云う。野原は信濃町駅前だけでは飽き足らず、歩いて創価学会本部の目の前に移動し、そこでも街頭演説を行った。野原の後ろでは、訴えに共感する創価学会員たちが「三色旗」を振って居た。 
 野原が本部前で演説した日は休日だった為、本部の門は閉まって居た。人の気配も無かった。しかし、創価学会員が本部の前で公明党批判を展開する映像は「ロケ地:信濃町」と云う字幕を入れたく為る様な光景だった。


 




 こうした「れいわ新選組」の選挙戦は、党のオフィシャルカメラがずっと記録して来た。又、党のオフィシャルカメラとは別に、『ゆきゆきて、神軍』で知られるドキュメンタリー監督の原一男も撮影して居た。原一男は、安冨歩の選挙戦を中心に、れいわ新選組の選挙戦を公示前から撮影して居る。

 今回の参院選では、2人の重度身体障害者が同時に当選した。選挙戦では人々の大きなウネリも起きた。世界を見てもこんな選挙は珍しい。その一部始終を記録したドキュメンタリー作品は、世界でも必ず大きな話題に為るだろう。「賞」を受賞してもし無くても、山本太郎はプロデューサーとして歴史的な仕事をしたことに為る。4億円を超える寄付をした3万3千人以上の寄付者=「主人公」達も、大いに喜ぶに違い無い。


 自力で乗り越えた「差別の壁」

 今回の参院選で、山本太郎は比例の全候補者155人中、最多と為る99万2267票(22日時点)を獲得した。しかし、れいわ新選組が3議席以上を獲得出来無かった為山本自身は落選した。それでも筆者は「山本太郎が勝った」と考えている。
 理由は簡単だ。今回の参院選の勝敗ラインは、「当事者の当選」と「政党要件を満たすこと」にあったからだ。これは特定枠を使って2人を国会に押し上げる戦略を取ったこと、山本自身が東京選挙区での1議席に拘らず「2%以上の得票」を目指して比例で立候補した事からも明らかだ。

 今回の参院選の結果が出るまで「れいわ新選組」は公職選挙法が規定する「政党要件」(「国会議員5人以上」若しくは「直近の衆院選または参院選で、選挙区か比例代表の得票率が2%以上」)を満たしていなかった。テレビ・新聞は従来通り「諸派」として扱った為、既存メディアに登場することは殆ど無かった。
 
 新規参入者にとって「政党要件が無い」ことは、極めて高い「差別の壁」だ。この壁に阻まれて、日本の政界にはナカナカ新しい風が吹き込まれて来なかった。挑戦して敗れれば、立ち直れ無い程のダメージを受ける。だから挑戦しようと云う者もナカナカ現れ無い。
 何時も同じ顔ブレの俳優しか出て来ないドラマが飽きられるのは当然だ。こうした閉塞感が投票率の低下と云う「政治への諦め」の一因に為って来た事は容易に想像出来る。

 そんな圧倒的に不利な条件で戦ったにも関わらず、れいわ新選組は比例で228万764票(得票率4.55%)を獲得した。そして、議席数を改選前の1から2に増やした。政党要件を満たさ無い団体が比例で議席を獲得した例は、2001年に非拘束名簿式が導入されてから一度も無い、詰まり、れいわ新選組は史上初の快挙を成し遂げたのだ。(※同じく「諸派」扱いされた「NHKから国民を守る党」も今回1議席を獲得した)


 




 ここで、テレビや新聞が選挙期間中、どれだけ多くの「主人公」達を無視して来たかを書いて置かねば為ら無い。参議院選で使える公選はがきの法定枚数は15万枚である。今回、れいわ新選組から公選はがきを受け取り、知り合いを紹介した人の数は1万1千人に上る。その人々が宛名を書いたはがきの数は約22万枚。規定枚数を7万枚以上超えるエネルギーが集まって居た。
 街中に貼られた山本太郎の個人ポスターは7万枚。政党ポスターは2万枚。山本個人のビラは20万枚、政策ビラは250万枚が配布された。選挙期間中に事務所を訪れたボランティアは、把握出来て居るだけでも3500人以上。街頭演説に足を運んだ人の数も、正確な数字が取れ無い程多かった。明らかに報道機関が無視して好い人数では無かった。


 「弾は未だ残っとるがよう」

 結党からわずか3ヶ月半。れいわ新選組は、テレビや新聞から「黙殺」されながらも、インターネットや草の根で支援の輪を広げて行った。そしてメディアの「自主規制の壁」を自力で乗り越えた。換言すれば、既存メディアの差別的扱いに勝利した「初めての諸派」だ。
 特筆すべきは、従来の選挙の定石に頼らず「無名の当事者達」で戦って政党要件を満たしたことにある。つまり、政治の世界に新たな可能性がある事を世の中に知らしめた。

 今回、多くの当事者を擁立したことで、れいわ新選組からの立候補を望む当事者が続々と手を挙げるだろう。これは、より多くの人を「政治の主人公」にする事を意味する。そして今回、れいわ新選組が使わ無かった選挙戦術には、テレビCMや著名人候補擁立と云う極めて有効なカードが残されて居る。映画『仁義なき戦い』の名台詞を引用すれば「弾はまだ残っとるがよう」と云う状態だ。
 一方、既存政党は万策を尽くしての今回の結果だ。「伸びしろのある勝ち方」をしていない。既存政党と同等の扱いをされる次回以降の選挙で、れいわ新選組がこれ等の弾を打ったら、どれ程躍進するのだろうか。今後はれいわ新選組に、起爆剤としての役割を期待する勢力が現れても可笑しくない。


 




 「時空の歪みを利用して総理大臣になりたい」

 4月の結党以来、山本は「私を総理大臣にしてください。政権取らせて下さい」と全国各地の遊説で訴えて来た。詰まり、山本が設定したゴールは参議院議員選挙では無かった。だから今回は、山本が議席を失っても大きな問題とは為ら無い。次に目指す通過点は、山本が衆議院選挙で議席を得て総理大臣に為る事だ。

 筆者は参院選期間中、山本太郎にこんな質問をしている。「今回の参院選で落選したら今後はどうするのか。いつ総理になるのか。10年後か」
 山本は笑顔を交えながらこう答えた。「それ位ロングスパンだったら楽ですね。3年から5年のうちに、時空の歪みを利用して総理大臣に為りたい。それまで日本と云う国があったら、の話ですが(笑)」

 本気なのか冗談なのかは判ら無い。れいわ新選組が「時空の歪み」を生める程、資金や票の匂いを政界に振りまけるかも未知数だ。それでも山本は街頭で叫び続けた。

 「山本太郎ナンて大嫌い! 名前を書ける訳無いと思われるのも無理は無い。だから私以外に素晴らしいメンバーを揃えました。私のことは嫌いに為っても、れいわ新選組のことは嫌いに為ら無いで!」

 初陣となる参院選選挙で、山本は2人の「当事者」を国会に送り出すことに成功した。当初の狙い通り政党要件も満たし「国政政党の代表」としての発言権を得た。次期衆院選では「100人単位で候補者を立てる」とも宣言した。テレビの側も、これからは「山本太郎を出演させ無い理屈」を考えることが極めて難しく為るだろう。

  選挙前は「テレビから無視される足った一人の参議院議員」だった。それが今や「日本一発言が注目される無職の一人」「市民が作った国政政党の代表」である。 山本が自身の議席を懸けて挑んだ戦いの成果は「大きな発言力」と為って返って来た。ここまでの山本の戦略を「勝ち」と言わずして、何と呼べば好いのだろうか。
「れいわ新選組」は、選挙に関わるすべてのひとたちを巻き込み、その一人ひとりを「主人公」にする。山本の落選によりようやく始まった「映画」の本編は、あくまでも次の衆議院議員総選挙である。
  


 (文中敬称略・了)畠山理仁       以上


 



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田原総一朗「与野党の主張は国民と乖離 取り組むべきは生活不安だ」〈週刊朝日〉




 田原総一朗 「与野党の主張は国民と乖離 取り組むべきは生活不安だ」

〈週刊朝日〉




  〜AERA dot.7/31(水) 7:00配信〜



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 田原総一朗(たはら・そういちろう)氏 〜1934年生まれ ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数 (c)朝日新聞社〜


 〜ジャーナリストの田原総一朗氏は、今回の参院選に付いて投票率の異常な低さに付いて、自身の考えを明らかにする〜


 





 参議院選挙の結果で、私が最も衝撃を受けたのは、48.8%と云う投票率の低さであった。前回よりも約6ポイント低く、有権者の半分以上が投票をしていないのである。幾つかのテレビ番組で、出演した学者や政治評論家達が、国民の多くが政治に関心を持っていないと嘆き、批判的に述べて居た。
 そうした指摘が誤りだとは思わ無いが、私は、自民党も野党も国民が強い不安を感じて居る問題から逃げて居て、自分達に都合の言い事柄ばかり論じて居たので投票率が異常に低く為ったのではないかと捉えて居る。

 例えば、安倍首相は頻(しき)りに憲法改正の必要性を強調したが、共同通信が22・23日に実施した「安倍内閣が優先して取り組むべき課題」に付いての世論調査で圧倒的に多いのは「今後の生活不安」「介護・医療」「これからの景気」等であって「憲法改正」は最下位の9位、6.9%でしか無かった。
 現在、日本の経済専門家で10年後の日本の確たる展望を示せる人物は一人もいない。参院選で野党は、何れも消費税の2%増税に強く反対したが、実は民主党政権の3代目の首相・野田佳彦は、消費税10%を打ち上げて居る。それを今に為って、立憲民主党、そして国民民主党も2%増税に反対するのは矛盾ではないのか。

 又、年金問題では、老後に2千万円足り無く為ると云う事で、野党が自民党を攻撃して居るが、2千万円という金額を問題にする事自体が無責任極まり無いのである。金融庁の報告書には、確かに65歳の男性と60歳の女性の夫婦が、後30年以上生きると2千万円が必要だと示して居る。
 だが、総務省が9千世帯を対象に調査した今回のケースで、この夫婦は月に約21万円の収入があり、しかも貯金が約2500万円ある事に為って居る。詰まり、殆どが厚生年金に加入して居る、言わば恵まれて居るケースなのだ。

 現在、企業で働く従業員の約4割は非正規社員で、彼等の多くは国民年金にしか加入していない。非正規社員には、企業が年金の掛け金の半額を負担しないからである。国民年金は月に6万5千円しか支給されず、この場合には3千万円、嫌、それ以上足り無く為る筈だ。
 更に40歳以下の世代では、例え厚生年金に加入して居ても、この世代の人口は年と共にドンドン減り、そして年金を受け取る世代は寿命が延びて人口がドンドン増えるのだから、支給される額は大きく下がる事に為る。


 




 こうした問題にどう対応すべきなのか。自民党も野党も真っ向から取り組むべきなのに、ドチラも逃げて居る。特に、麻生金融担当相が野党から2千万円不足すると攻められ「報告書に問題あり」と言い出し「報告書を受け取ら無い」と宣言したのは無責任と云うよりも大失態であった。
 報告書の何処に問題があると麻生氏が受け留めたのか、サッパリ判ら無い。恐らく麻生氏は報告書を読んでいなかったのだろう。

 そんな中で、山本太郎氏の「れいわ新選組」が2議席を獲得したのは、既存野党に対する国民の不満の表れである。そして、問題は憲法改正だ。自・公・維新を入れても3分の2に足り無い。安倍自民党は国民民主党にチョッカイを出すだろうが、国民民主党はどう対応するのか。


 ※週刊朝日  2019年8月9日号  以上


 





 【関連報道】



 れいわ2議員の国会内での介護費用 参議院が負担へ


  〜朝日新聞デジタル 7/30(火) 21:11配信〜


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 当選を決め、記者会見で笑顔を見せる「れいわ新選組」の木村英子氏(左)と山本太郎代表 2019年7月22日午前1時14分 東京都千代田区 


 参院議院運営委員会は30日、理事会を開き、参院選で初当選した重度の身体障害がある「れいわ新選組」の2人の国会内での介護費用に付いて、参院が負担する事を決めた。今後れいわ側に伝える。重度障害者の職場での支援に付いても、早急な制度の見直しを政府に求める事で一致した。


 





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 当選確実と為り記者会見するALS患者の舩後靖彦氏と山本氏 2019年7月21日午後9時57分 東京都千代田区


 決定内容によると、参院の予算から2人が利用する介護ヘルパーの派遣元の事業所に費用を支払う。エレベーター設置等と同様、バリアフリー事業費の一環として拠出する事を想定して居る。れいわに、介護費用の一部を負担して貰う事も検討する。
 2人は、舩後(ふなご)靖彦氏(61)と木村英子氏(54)。舩後氏は筋萎縮性側索硬化症(ALS)で、木村氏は首から下を自由に動かせ無い為、大型車椅子で生活し常に介護が欠かせ無い。公費負担のある重度訪問介護と云う障害者向けの制度を使って居るが、厚生労働省の運用ルールでは、主に自宅利用を想定して居る為、職場での利用を対象外として居る。

 職場と見做される国会で介護サービスを利用するには、現状では多額の自己負担をするか職場が負担する必要がある。れいわは、介護費用を職場と見做される参院が負担する事に否定的で、運用ルールを変えて公費負担とする様に求めて居る。
 現状では資金に余裕がある職場でしか重度障害者が働け無く為る懸念がある為だ。公費負担の対象を職場にも広げる事で、重度障害者が働き易い環境を整える切っ掛けにしたい考えがある。


    (久永隆一・河合達郎)朝日新聞社  以上


 



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消費税をゼロに下げると何が起きるのか?




 消費税をゼロに下げると何が起きるのか?


   〜Wedge 7/30(火) 12:23配信〜



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 〜景気対策で消費税率をゼロにすると云う発想は悪く無いが、色々問題が多い、と久留米大学の塚崎公義教授は説きます。消費税をゼロに下げると何が起きるのか?〜


 




 発想は悪く無いが、問題は景気対策の規模と、景気対策手段の選択


 減税によって景気後退リスクを軽減し、経済成長を確実なものとし、かつ庶民に優しい消費税率引き下げと云う手法を採用しよう、と云う政策は、発想としては悪く無いと思います。積極財政論者である筆者から見ると、現在の情勢下では、減税するリスク(財政赤字拡大が様々な問題を引き起こす可能性)より減税しないリスク(景気が後退に転じるリスク)の方が大きく見えます。
 諸外国の景気後退等の影響で国内景気が後退に転じる可能性は決して小さく無いので、積極財政が求められて居ると思って居ます。しかも、法人税や所得税の減税と比べると、消費税率引き下げは庶民に恩恵が及び易く、従って消費の刺激策として優れた効果が見込まれるでしょう。

 しかし、実際に消費税率をゼロにすると為ると、様々な問題が出て来ます。この問題を考えるに際し、筆者は問題を二つに分けて考えたいと思います。「大規模な景気対策を採る事の是非」と「景気対策をするとしたら、消費税減税がベストな選択肢か否か」です。


 




 景気対策は大きければ良いと云うものでは無い
 

 景気対策は大きければ良いと云うものではありません。消費税収は18兆円程ありますから、これをゼロにすると為ると、超大型の景気対策と為ります。現在既に労働力不足と為って居る所に、超大型の景気対策が打たれれば、インフレに為るでしょうから、日銀が金融を引き締めて景気を悪化させ、インフレを止める事に為る筈です。

 そう為ると、折角財政支出を増やして景気を拡大しようとしても、景気はそれ程拡大しないと云う事に為ります。それなら、最初から景気対策を小幅なものにすべきでしょう。
 要するに、景気対策と云うのは失業者が大勢居る時に雇用を作り出す為のものであり、失業者が居ない時には意味が無いのです。海外の景気後退等により日本の輸出が減ると見込まれる場合に、それによって生じるであろう失業を吸収するだけの規模の景気対策を行えば良いのです。
 今ひとつの問題は、消費税率を大幅に引き下げると極端な買い控えが生じ、引き下げ後に巨額の需要が発生する事で、無用な景気変動を作り出してしまう可能性が高い事です。


 




 そもそも消費税は景気の調節には不向き


 景気の調節は、機動的に行う必要があります。景気が悪化したら直ちに景気対策を講じ、景気が過熱してインフレが懸念されたら直ちに景気を冷やす対策が採られる必要がある訳です。しかし消費税は、国会で税率変更を議論し無ければ為りませんし、決まってから実際の税率変更迄にも時間が掛かります。現場の準備が必要だからです。
 今次局面にしても、本当に減税が必要か否かを見極めてから国会で議論をし、実施される迄の間に景気が大幅に悪化してしまう可能性もあるでしょう。

 そもそも、景気が変動する度に消費税率が変動して居たのでは、現場の手間が大変でしょうし、それ以上に「買い急ぎと反動減」「買い控えと反動増」が毎年の様に発生するのでは、景気の調節をして居るのだか景気の波を作り出して居るのだか判ら無いでしょう(笑)。


 




 景気対策とは別に消費税率を段階的に引き下げると云う選択肢


 上記の様に、景気対策として消費税率を引き下げる事には様々な問題がありますが、景気対策とは無関係に、そもそも消費税を撤廃して他の税に振り替えると云うのであれば、それは一つの選択肢でしょう。
 勿論、一気に遣ると買い控えと反動買いが大きく為り過ぎます〜、消費税率を段階的に引き下げて、最終的にはゼロにする、と言った配慮は必要でしょうが。

 財務省によれば 、消費税のメリットは「現役世代に負担が集中せず、高齢者を含めて広く負担する」「税収が景気に左右され難く安定して居る」との事ですが、これは何れも疑問です。消費税率が上がると消費者物価が上がります。そう為ると、原則として高齢者に支払われる年金も物価スライドで増額されます。詰まり、高齢者は消費税増税による負担増が現役世代より軽いのです。
 税収が景気に左右され難い、と云うのもメリットである様でデメリットでもあります。「景気が悪い時には税収が減って景気を下支えし、景気が良い時には税収が増えて景気の過熱を防ぐ機能」が欠けて居ると云う事だからです。

 そもそも「法人税率が下がって居るのに消費税率が上がって居るのはケシカラン」と言った意見は、当然あるでしょう。「痛税感の強い消費税を減税して、痛税感の弱い相続税を増税すれば、景気にも良いし貧富の差の是正にも為る」と云う考え方もあるでしょう。消費税が本当に望ましい税なのか再考の余地ありです。
 筆者は、消費税の減税と相続税の増税を提唱して居ます。特に、配偶者も子も親もいない被相続人の財産は、兄弟姉妹が相続する訳ですから、その際の相続税率は極端を言えば100%でも構わ無いと思います。これは、公平の観点からも、痛税感の観点からも望ましい事に加え、実利的でもあります。
 最近は、結婚しない人、結婚しても子供の居ない夫婦が増えて居るので、数十年待てば巨額の税収が見込めるでしょう。是非検討して欲しいものです。


 塚崎公義 (久留米大学商学部教授)  以上


 



 







ここが変だよ 日本の消費税 抜本的改定が必要! 


 
 ここが変だよ 日本の消費税 抜本的改定が必要!


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 <新連載・佐藤治彦の[エコノスコープ]令和経済透視鏡>



 





  〜HARBOR BUSINESS Online 7/30(火) 8:31配信〜


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                佐藤治彦氏



 明確な勝者のいなかった参議院選挙


 第25回参議院選挙が終わった。与党は過半数を得た勝利であったが、自民党単独では参議院で過半数を割ってしまった。又、安倍首相が悲願とする憲法改正に関しても、自民・公明・維新を合わせた所謂改憲勢力は、発議に必要な参議院での2/3に僅かに足り無い状況に為った。
 与党の中での公明党の役割が大きく為った事は明らかだ。自民党案の憲法9条改正には消極的な公明党だけで無く、安倍一強の政治状況の中では目立た無いが自民党の中にもハト派は居るので選挙前よりも改正に関して状況が厳しく為った事は間違い無いだろう。

 対する野党は、1人区で統一候補を立て、6年前は2勝しか出来無かった与党の現職だらけの厚い壁を10勝迄伸ばしたものの、一方で複数区では相変わらず野党同士の潰し合いが続いた。特に静岡と東京、関西の選挙区ではそれが目立った様に思う。こうした野党への国民の失望感は続いて居る。
 それを一番象徴したのが比例区だ。2017年の総選挙と比べて一番得票を減らしたのは立憲民主党だ。希望の党からの分裂騒ぎで巻き起こった枝野フィーバーは完全に終わった。それもあってか選挙中には多くのメディアが立憲民主党の20議席台の獲得を予想して居たが、結果はそれを下回る17議席に留まった。

 投票率が49%弱と史上最低レベルで、これを政治評論家は深刻な政治離れと切り捨ててしまうが、私は多くの人が与党にも野党にも選択肢を見出せ無い新・無党派層と云うか絶望層が相応の数に為って来たのではないかと思う。


 




 「絶望」層にアピールした新たな動き


 今回の選挙ではそう云う絶望層にアピールした新たな動きも見られた。特筆されるのが山本太郎を代表とする「れいわ新選組」だ。4月に旗揚げしたばかりで選挙期間中は各メディアは殆ど取り上げ無かった為、選挙運動は非常に不利の筈なのだが、SNS等で山本太郎氏の演説等が拡散された為だろう。
 比例区で220万を超える得票を得て2議席を確保し政党要件を獲得した。私もネットで見たのだが、山本太郎氏の演説には強烈なカリスマ性があり、選挙区では野党候補の応援演説も引き受けた。山本が応援演説に入ると伝えられると集まる聴衆の数が増える。マルで、自民党の小泉進次郎効果の様なのだ。

 又、主に個人ばかりの献金で4億円もの寄付があった事にも驚いた。演説会場では山本太郎氏の話を聞いた聴衆が500円、1000円と云う寄付をする為に長蛇の列を作った。
 その主張の最大のものは「消費税ゼロ」である。平成と共に日本でも導入された消費税は、法人税や高額所得者の所得税の減税分の穴埋めにしか為って居ないでは無いか。これでは社会保障の財源の為の消費税とは言え無いと云うのがその主張だ。その論に付いての評価は別の機会にするとして、消費税について思ってる事を少し話したい。


 




 究極の軽減税率は既にある

 
 ご存知の様に令和元年10月から消費税は10パーセントに引き上げられる。又、新たに軽減税率が導入される事が話題だ。食料品等は税率8パーセントのママに据え置かれるのだ。外食等もテイクアウトは軽減税率と為る為各社対応に追われて居る。しかし、究極の軽減税率は消費税が始まった時から実はある。家賃だ。
 もう少し詳しく云うと居住用の賃貸住宅には消費税は掛から無い。ゼロなのである。究極の軽減税率だ。賃貸住宅の消費税がゼロと云う事は都会の高級賃貸住宅の様に、毎月の家賃が50万処か100万円を越すものも、無税なのである。高級マンションの中には居住者用のジムが併設されて居るマンションがある。家賃にジム使用料が含まれて居る為らば税金は掛から無い。

 一方で事業向けの賃貸物件には税金が掛かる。例えば、月の家賃が10万円程度の小規模事業者向けの賃貸物件にも消費税は掛かるのだ。個人向けの居住でも、ウィークリーマンションやリゾートマンションには消費税が掛かる。勿論、ホテルや旅館に定住して居る場合でも税金が掛かる。1泊2.000円の安宿には税金が掛かり、月額100万円を超えるジム付き賃貸マンションは無税なのである。
 駐車場の扱いも不思議だ。個人が自家用の車の為に駐車場を借りると消費税が掛かる。処が、タウンハウスや高級マンションの様に駐車場料金が家賃に含まれて居る場合はそれも無税と為る。詰まり、毎月の家賃が100万円を超える高級ジムと駐車場付きマンションは消費税ゼロなのである。

 これに比べてマイホーム族には冷たい。個人がマイホームを持とうとすると、建物には消費税が確り掛かる。10月からは10%掛かる。30年以上の住宅ローンを払い、不動産取引税と毎月の固定資産税等も払う上に、建築費用には消費税が掛かるのだ。持ち家派が不当に扱われると云うか、高級マンションが無税なのはどうしても納得が行か無い。


 



 
 消費税の「理不尽」は医薬品でも


 医療費を巡る消費税の扱いでも変テコな事がある。微熱や咳が出て気分が悪い。それでも、サラリーマンなどは余程の事が無いと会社を休んで医療機関には行きズライものだ。更に非正規等時給ベースで働く人は仕事を休めば収入に直結するから深刻だ。その為多少のことなら、自分でドラッグストアに行き、薬剤師等に症状を話し薬を買う事も多い。
 今は風邪薬だけで無く色んな薬が街のドラッグストアで買える様に為って便利に為った。しかし、こうした薬には確り消費税が掛かる。しかし、同じ薬であっても、医療機関で出して貰った処方箋に基づく薬には税金は掛から無い。それ処か、個人の判断でドラッグストアで購入する薬と違って医療費の一部と為るので、多くの場合は保険点数に基づく所謂薬の価格は3割負担にしか為ら無い。詰まり、処方箋による薬は保険と消費税の両方で負担を軽くして貰ってる訳だ。

 国は増え続ける医療費の削減に必死な筈だ。それなのに、個人が医療機関を受け無いで病気を治そうとする行為には税金や社会保険の恩恵は無い。又、病気に為ら無い様に、若しくは早期発見しようと出向く人間ドックには勿論消費税が掛かるのだ。


 




 外国人への「消費税還付」も日本は特異

 
 最後に最早爆買いして呉れ無い外国人観光客に対しての消費税還付も日本は特異だ。海外を旅行して付加価値税等の還付の経験した事がある人は多いと思うが、諸外国でも外国人旅行者に消費税やそれに準ずるものが戻って来る事はある。しかし、これは高額な商品を買って貰うのが主な目的だ。
 そして、空港等で未開封の商品を見せ手続きをして初めて税金が戻って来る。それもヨーロッパ等では手数料が掛かるので、15〜20%程の日本の消費税に当たるものに対する還付も半分程度の10%位と云う事が多い。処が、日本の場合は何でもカンでも全額還付する。例えば海外では有り得無い食品や消耗品の多くも免税の対象と為って居るのだ。詰まり、10月からは、日本の多くの店舗で国の制度で観光客だけ10%の割引セールをする様なものなのだ。

 徴税は公平性と納得性がとても重要とされる。消費税を税の基幹据えるのであれば、とても重要だ。特に消費税が10パーセントに為ると云う事は、12ヶ月ある1年の内、1か月分は自分の為には使え無い。消費税として納税する為に働く事に為る。
 年末には5万円、6万円といったオセチ料理が発売されるだろう。それも軽減税率の対象に為る筈だ。中には使い捨てにするには勿体無い高級なお重に入ったものもある。お重だけ別に買えば10%、オセチ料理の器として手に入れれば8%なのである。

 軽減税率はそうした変テコな状況を生む。私は食料品に対する軽減税率よりも、寧ろ、水道料金・ガス代・電気代・通信費・電車やバス等の公共料金こそ、軽減税率の対象にしても良かったのではないかと思う。特に地方の人に取っては生活に欠かせ無いガソリンには今迄も二重課税が問題視されて来たが、10月からはガッチリ消費税が増税されるのだ。毎日、少しでも安く買い物をしようとヤリ繰りする主婦達の溜め息が聞こえる様だ。



  新連載 佐藤治彦の[エコノスコープ]令和経済透視鏡


 【佐藤治彦】さとうはるひこ 経済評論家・ジャーナリスト。1961年、東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業、東京大学社会情報研究所教育部修了。JPモルガン、チェースマンハッタン銀行ではデリバティブを担当。その後、企業コンサルタント、放送作家等を経て現職。
 著書に『年収300万~700万円 普通の人がケチらず貯まるお金の話』(扶桑社新書)『年収300万~700万円 普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』 (扶桑社文庫・扶桑社新書)『しあわせとお金の距離について』(晶文社)『お金が増える不思議なお金の話ーケチらないで暮らすと、なぜか豊かになる20のこと』(方丈社)『日経新聞を「早読み」する技術』 (PHPビジネス新書)『使い捨て店長』(洋泉社新書)



       ハーバービジネスオンライン 以上


 



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2019年07月30日

古賀茂明「山本太郎の『MMT』理論はアベノミクスと本質は同じ」〈週刊朝日〉


 

 古賀茂明 「山本太郎の『MMT』理論はアベノミクスと本質は同じ」 

 〈週刊朝日〉


   〜AERA dot. 7/30(火) 7:00配信〜



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 古賀茂明(こが・しげあき) 古賀茂明政策ラボ代表 「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官等を経て2011年退官。主著『日本中枢の崩壊』(講談社)等


 選挙が終わって暗い気持ちに為った。理由の一つは、投票率が50%割れと為った事だ。投票率が上がるのは、何かが変わると思った時か、どうしても変え無ければ為ら無いと感じた時だ。と云う事は、多くの人が、どうせ変わら無いと考え、しかも、変わら無くてもそんなに困ることには為ら無いと考えて居る事を示す。一億総弛緩社会の始まりだ。

 安倍政権が、選挙向けフェイクを交えて庶民を安心させる言葉を並べて居るのに、マスコミが選挙期間中は安倍政権の問題点を報じ無い。このママだと政治に変化は訪れ無いだろう。暗い気持ちに為ったもう一つの理由は、今回の選挙戦の結果、今後の政治のテーマがバラマキ競争に為る事が決まった事だ。
 これには、れいわ新選組の「MMT」(現代貨幣理論)に基づく徹底的分配政策が影響して居る。MMTは、自国通貨建ての借金をどんなに増やしても、政府が通貨を発行して返済すれば好いので、国家破たんは無いと云う考え方だ。バラマキを続ければ景気が良く為って国民生活も向上し、財政も健全化に向かうと云う。
 但し、インフレに為る事は認めて居て、その時は、財政を引き締めたり金利を上げれば、ハイパーインフレは防げると云う。


  




 眉唾だと思う人は多いだろう。しかし、好く考えると、これはアベノミクスと似て居る。世界に類を見無い規模に借金を増やし、公共事業、幼児教育・高校無償化等の歳出を増やす。景気が良く為れば国民が豊かに為り、税収も増えて財政も健全化に向かうと云う。MMTと同じではないか。
 只、アベノミクスには、MMTと一つ大きな違いがあった。財源無きバラマキを公には否定して居た事だ。だから、社会保障財源の名目で再増税を決めた。既成野党は増税を否定し、明確な財源も示さ無いのでMMTに近い。れいわは消費税廃止迄打ち出したが、国民受けが良いと云う事で、与野党とも安心して「財源無きバラマキ」を訴える素地が広がった。

 驚いたのは、安倍総理の「10年間消費増税なし」宣言。アベノミクスがMMTに同化した。これで、今後は、財源無きバラマキ競争に為る事が決まった。対立軸は「タカ派のバラマキ」か「ハト派のバラマキ」かと言えば好いのか。
 アベノミクスとMMTのもう一つの共通点は、その内景気が良く為って国民生活が向上すると云う楽観論に何の具体的な裏打ちも無い事だ。アベノミクスでは成長戦略がそれを担って居たが、結局何も出来ず、物価は上がったが実質賃金は下がってしまった。


 




 MMTの実施は、これ迄失敗したアベノミクスを更に派手に推進すると云う事。円安も物価上昇ももう一段進むだろう。しかし、成長戦略無きバラマキでは、生産性は上がらず、名目賃金は上がっても実質的な生活向上は望め無い。インフレが高まりバラマキを辞める時には、日本経済は極端な不況に陥るか、それを恐れた政府がバラマキを続けて物価急上昇と為るかのどちらかだ。株も土地も暴落し、中国企業が買い漁るが、それに対抗する日本企業は皆無となる。

 そう考えると、カリスマ投資家ジム・ロジャーズでは無いが、私も日本の若者に早く海外に出ろと言いたい。海外で大金を稼ぎ、日本が買い叩かれる時に、日本買いに入って呉れと。但し、その時彼等がそれだけの価値を日本に見い出して呉れればの話だが……。


        ※週刊朝日  2019年8月9日号 以上



 「一間の閑話」



 「ここまでヤルと気持ち悪い」 

 安倍政権下で権力に急接近する吉本興業〈AERA〉



   〜AERA dot.7/30(火) 11:30配信〜


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 大阪万博のPRイベントで共演する万博誘致アンバサダーのダウンタウンと松井一郎・大阪府知事
(右・当時)2017年、大阪市中央区(c)朝日新聞社



 「吉本に入れるぞ!」は、大阪の子供に取って恐怖の脅し文句だった。それが今や、政権との蜜月関係ばかりが目立つ。お笑いの矜持を忘れてはいないか。
「吉本新喜劇」の舞台に安倍晋三首相が立ち「四角い仁鶴がマアルク納めまっせ」とG20サミット開催をアピールしたかと思えば、看板芸人のダウンタウンは大阪万博誘致のイベントで松井一郎大阪府知事(当時)の頭にバシッと突っ込みを入れる──

 吉本興業と、政府や自治体。両者の蜜月関係を目にする機会は今や珍しく無い。只、安倍首相が舞台に立った新喜劇について、兵庫県の男性会社員(44)は、こう首を傾げる。

「ここまで遣ると、一寸気持ち悪い。会社として大丈夫なのか?」

 安倍氏が登場したのは、7月の参院選の前哨戦とも位置づけられて居た衆院大阪12区の補欠選挙の投開票前日だった。結果的に自民公認候補は敗れたが、吉本が政治利用されただけなのか、自ら何らかの思惑で安倍首相を招いたのか。経緯は判ら無いものの、男性には違和感ばかりが残った。男性が子供の頃の吉本のイメージは今と違った。

「しょうも無い事ヤッテると大人に『吉本に入れるぞ』と叱られてたんですよ」

 吉本は「ヤバい所」「搾取される所」と思われて居たと言い、男性に取っては、テレビで楽しむことはあっても関わり合いに為りたいと思う対象では無かった。処が、その後の東京進出以降の快進撃。

「勉強や運動が嫌いでも、お笑いが好きなら若者に取って吉本がある種の希望に為った」事業はドンドン大きく為り「関西では『大したもんや』って云う受け止めでしたよ。それなのに……」純粋に「笑い」を追求する企業では無く為った、男性はそう残念がる。

 吉本はこの数年で急激に国の中枢や公的機関との距離を縮めて居る。政府が87%を出資しているクールジャパン機構(東京)は今年、吉本興業とNTTが協力して展開する教育コンテンツを発信する事業に最大で100億円を出資する事を決めた。機構は他にも、吉本興業と在阪テレビ局、電通等計13社による大阪城公園を舞台にした発信事業等、吉本関連の事業に2件で22億円を支出して居る。
 機構を所管する経済産業省も吉本とは関わりが深い。「吉本関係分を未だ全て精査しきれていない」(同省)としながらも、2016年から2017年に掛けて、吉本の海外展開等に対して1件あたり125万6千〜430万円の支援事業を3件実施して居た。

 法務省でも2016年から「社会を明るくする運動」の関連で、2017年からは再犯防止に関わる啓発活動で、何れも吉本芸人を使って居る。「分かり易く発信し、関心を持って頂く為に協力を頂いて居る」(広報室)という。
 又、内閣府は普天間飛行場等在日米軍施設・区域の跡地の利用を検討する有識者懇談会を今年6月に設置し、委員の一人に大崎洋会長を選んだ。普天間飛行場を巡っては、安倍政権が進めようとする名護市辺野古への移設に反対する運動が今も地元で続いて居る中での就任だった。

 全国紙社会部記者が言う。 「懇談会では当然、辺野古移設と云う政府のシナリオを前提とした上での跡地利用の検討に為ります。沖縄国際映画祭を初めとして、吉本興業が沖縄振興の為に貢献して居ると云う評価があって大崎氏が委員に入った訳ですが、地元では当然反発があります」

 こうした中央省庁や官民ファンドと吉本との関わりは、何れも安倍政権下での出来事だ。他にも、2016年には東日本大震災後の復興支援を目的に福島県と連携協定を結んだ他、2018年からは吉本興業を代表とする企業連合が大阪府立万博記念公園の指定管理者と為る等、地方行政にも食い込む様子が見て取れる。
 毎日放送の元プロデューサーで、同志社女子大学の影山貴彦教授(メディアエンターテインメント論)は「吉本はどんな考えでこんな事を遣って居るのだろうか。権力と距離を置くと云う矜持はお笑いにも求められるべきだ」と憤る。

 その上で、吉本が権力に近付いて行った理由をこう指摘する。 「会社が大きく為り、お笑いの世界だけでなく社会のど真ん中に楔を打ち込めると云う満足感に浸ってしまったからではないか」
 又、その「満足感」には、社会の中での「お笑い」の位置付けが関連して居ると云う。 「政治や経済と違い、お笑いは『しょせん』と云う言葉を付けて語られる事があります。だからこそ、行政等に認められると喜んでしまう訳です」  
 事業をどう拡大するか、どんな仕事を選ぶかは企業の判断だ。只、影山教授は吉本興業には「お笑いと云う原点に立ち返り、今回の騒動を再出発への切っ掛けにして欲しい」と望んでいる。(編集部・小田健司)

  ※AERA 2019年8月5日号  以上



 【管理人のひとこと】


 吉本の社長の5時間を超える謝罪会見・・・結果として「何を言ってるのか、何で泣くのか・・・サッパリ意味の分から無い会見」に終始した。この日は、参院選挙の終わった「選挙の統括」すべき貴重な時間だった。何故投票率が48.8%まで落ちたのか、今回の選挙の意味は、今後どうすべきか・・・と、色々な識者が国民に訴える最善の時間だったのだ。
 マルで政権与党が、国民の多くがこの時間を持つ事を避ける為に仕掛けた(吉本と組んで)かの様な、国民に政権与党への批判から煙幕を張る様なものだった。

 延々と続く無意味な会見に意味の無い質問・・・メディアは、選挙の講評よりこちらを選び、多くの無駄な時間を費やした訳だ。当然吉本を使い政権批判から逃れたく仕掛けたのは多くの人が気付いたが、結果として全てが有耶無耶に終わってしまった。流石・・・と言わざるを得ない。
 



 



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れいわ新選組の底力を、ポピュリズム批判だけでは見誤る「真の理由」




  いわ新選組の底力を ポピュリズム批判だけでは見誤る「真の理由」



  〜現代ビジネス 7/28(日) 7:00配信〜



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 猫やパフェと戦わ無ければ為ら無い


 今や国政選挙でさえも、スマートフォンの画面やアプリのタイムライン上に表示される無数のコンテンツの一つに過ぎ無く為って居る。筆者は、これを「ありとあらゆる情報がフラットにコンテンツ化される社会」と呼んで居る。
 そこでは内容の真贋≠竍善悪≠ノ関係無く、そしてフィクションかリアルかを問わず、ありとあらゆるテキスト、表現、パフォーマンス等々が、個々の重要性等は脇に置かれ、単なるコンテンツとして消費される。

 その様な中で今、政治は「見る価値」「参加する価値」があるコンテンツか否かが吟味される状況に為って居る。ここにおける「価値」とは「面白さ」であると云うことを、山本氏は意識的にか無意識的にか、感知して居るのであろう。
 今や国政選挙で票を得る為には、膨大な消費コンテンツと競争し無ければ為ら無い。インスタグラムでモデルが訪れて居たお洒落なカフェや、世界中でプレイされて居るオンラインゲームの新作や、ユーチューバーの「やってみた動画」等と「可処分時間」の奪い合いをし無ければ為ら無いのだ。

 スマートフォンの中では、政治家の街頭演説よりも、猫が床をゴロゴロする動画の方が、果物が山程載ったパフェの画像の方が、多くの人を惹き着ける。政治に無関心な層を掘り起こそうとすればする程「エンタメ要素」は必須と為らざるを得無いだろう。
 参院選の翌日に行われた吉本興業の岡本昭彦社長の約5時間に渉る謝罪会見で、選挙結果を吟味する為の「時間」そのものが掻っ攫(さら)われ、世間がそれ一色に塗り変わった事が典型的だ。政治も「面白く」無ければスルーされると云う訳だ。 


 




 「シングル・イシュー」が効果的な理由


 その点「れいわ新選組」の選挙戦は「エンタメ性」が徹底されて居た。例えば、難病であるALS(筋萎縮性側索硬化症)患者を国会に送り込むと云うのは前代未聞の試みであるだけで無く、彼等が主張する価値観(中卒、高卒、非正規や無職、障害や難病を抱えて居ても、将来に不安を抱える事無く暮らせる社会を作る)をリアルタイムで世に問う「社会実験」でもあった訳だ。
 「れいわ」に票を投ずるか否かを逡巡する事は「難病患者を国会議員にする事に賛成か反対か」と云うイシューに関して、自らの態度を決める事と同義に為った。その為、有権者に明確な参加意識が生じ易かった。詰まり「れいわ」は、今回の選挙自体を「既存の社会に対する挑戦状」にすると云うストーリーを構築し、有権者達も事実としてそれに乗ったのである。

 「エンタメ化」は「シングル・イシュー・ポリティックス」と親和性が高い

 「シングル・イシュー・ポリティックス」とは、一つの争点のみに付いて賛否を問う政治運動の事だ。実際に「NHKから国民を守る党」は「NHK」(の現在の様な受信料制度にノーを突き付ける事)の賛否だけを問うた。
 「れいわ新選組」の場合は、今回の参院選から新たに導入された「特定枠」にALS患者の舩後靖彦氏と重度障害を持つ木村英子氏を指定する事で「障害者」(も生きてて良かったと思える社会を実現する事)に対する賛否を、実質的に「一つの争点」として機能させる事に成功したと推測出来る。

 この様に構造を分析した上で「れいわ」の台頭と「左派ポピュリズム」が危険か否か、と云う問いに戻ろう。「左派ポピュリズム」と云う言葉が一人歩きし「れいわ」や山本氏の存在を危険視する声は強まりつつあるが、実の所日常的に「身の危険」を感じて居るのは、彼等の批判者よりも、支持者や支援者達の方では無いか。


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 これは現代の「一揆」なのか

 
 「れいわ現象」の背景にあるのは「生産性」と云う尺度によって自分達の人生の価値が暴力的に決定され、何れは社会から「不要」と云う烙印を押されてポイ捨てされるのではないかと云う、様々な生き辛さを抱えた人々の差し迫った恐怖であり、不安である。(勿論、一人ひとりが抱える恐怖や不安の具体的な中身に付いては議論の余地があるだろう)
 平成の30年間、この国ではグローバル化に伴う経済的格差が拡大しただけで無く「職場」を社会的承認の柱とする人生モデルが崩壊し、更にそれ等と並行して地域コミュニティ等のソーシャル・キャピタル(社会関係資本)が衰退「社会的孤立」に陥る人々が増大した。

 こうした悲惨な現状が、社会システムの変革による上からの°~済を切実に求める機運を作り出して居る面が、少なからずある。
 「NHKから国民を守る党」の場合、先行き不透明な経済情勢や、賃金が上がら無い事への不満、日常生活における漠然とした不安等が、自宅に直接訪問し強制的に受信料を徴収しようとする具体的な脅威として「NHK集金人」に投影されたと考えると分かり易い。

 私達の「徹底的に個人化された生活」と「情報環境への過剰接続」は、今後更に進展する事はあっても、後戻りする気配は無い。そして、一見「誰もが自由に生きられる時代」が到来した様に見えながら、実態は旧態然とした慣習やルールに押し潰されそうな境遇に絶望する人々は「正しい権力の行使」を政治参加によって実現しようとするだろう。これは現代における「一揆」であると云う言い方が相応しいかも知れない。
 「私達が抱えて居る恐怖や不安」に対する目処が付か無い限り、巷で云う「ポピュリズムと称されるもの」が決して収束する事は無く「政治のエンタメ化」も有効な手段であり続ける。これは必然である。

 それが民意に裏打ちされた「政党」の形を取り始めたのであれば、そこには恐らく「新しい共同性」への志向が存在する筈であり、その背後にある「無意識」にこそ観察の目を注ぐべきだろう。特に「れいわ新選組」は、共通の危機意識を基盤に、見知らぬ者同士が「アジール(聖域、自由領域)」を作る様な、直接参加型の「つながり政治」の最初の事例と言えるかも知れ無い。


 




 社会の「正当性」自体が揺らぐ


 「れいわ新選組」や「NHKから国民を守る党」が、政党交付金を得られる「政党要件」をクリアしたと云う結果のみを批判した処で何も始まら無い。
 「私達が抱えている恐怖や不安」を他為らぬ政治の力によって解消しようとする動きが、今回の参院選のタイミングで「政党として」表面化して来たのであるから、私達は、社会の正当性そのものが大きく揺らいで居る事にもっと危機感を持つべきだ。そう云う意味において、今回自ら候補者とも為った安冨歩氏の「れいわ現象」の分析は秀逸である。



 「れいわ現象」の分析

 「れいわ新選組」は、左派ポピュリスト政党等では無い。それはソモソモ「政党」では無く「左派」でも無く「ポピュリスト」でも無い。「れいわ新選組」は、無縁者の集まりであり、その無縁のエネルギーが、ガチガチに固まって人間を閉塞させて居る有縁の世界に、風穴を開けつつある。(内側から見た「れいわ新選組」 2019年7月24日付、https://anmintei.net/a/688)

            文 真鍋 厚  以上



 




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安倍首相が怯える山本太郎の発想と爆発力





 安倍首相が怯える  山本太郎の発想と爆発力



   〜プレジデントオンライン7/29(月) 17:15配信〜



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 第25回参議院選挙で当選確実と為り、インタビューに答える「れいわ新選組」の舩後靖彦氏(中央)と山本太郎代表 2019年7月21日 東京都千代田区


 




 「1強」が、足った2議席の新政党に怯えて居る
 

 参院選が終わってからも、永田町の話題は山本太郎氏が率いる「れいわ新選組」が独占して居る。山本氏は、相変わらず歯切れ好く破天荒な発信を続けて居る。「れいわ」から当選した重度障害者の2人の為に国会は突貫工事でバリアフリー化を進める。
 安倍晋三首相は、早ければ今秋にも衆院解散する選択肢を持って居たのだが、今は「来年の五輪後」に傾いて来た。これは「れいわ」の実力を慎重に見定めようと云う判断によるものだと云う。「1強」が、足った2議席の新政党に怯えて居て居るのか。



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 「総理大臣を目指す」とテレビ番組で明言
 

 25日朝、山本氏は、テレビ朝日の「モーニングショー」に出演した。参院選挙期間中は政党要件の壁に阻まれ、テレビでの露出は殆ど無かった山本氏。冒頭は「『放送禁止物体』としてこれ迄生きて来たので、今日、地上波で呼ばれるなんてビックリです」とお道化て見せた。しかしコメンテーターの玉川徹氏から「総理大臣を目指すのですか」と聞かれると「そう云う事に為ります。本気じゃ無かったら(れいわを)旗揚げしないですよ」と神妙な顔で語った。
 参院選で「れいわ」が2議席獲得したとは言え、山本氏自身は議員バッジを失った。「首相を目指す」と言っても普通なら誰も見向きもしないだろうがが、今の彼の口から出る言葉は「大風呂敷」には聞こえ無い。



 小泉進次郎氏でも進められ無かった国会改革に動き


 山本氏の発言以外でも「れいわ」は注目を集める。筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の舩後靖彦さんと、重度障害者の木村英子さんの当選を受け、与野党は参院議院運営委員会を開き国会の改修や、代理投票を認めるなどの改革方針を確認した。

 「日本で一番改革が遅れて居る所」と揶揄される事が多い国会。単にバリアフリー化が進んでいないだけで無く、ペーパーレス等民間企業なら当たり前の改革が手着かずの部分が多い。自民党の小泉進次郎衆院議員等が、妊娠中や出産直後の議員が「遠隔投票」出来る改革等に取り組み「平成のうちに」実現しようとしたが、実現には至ら無かった事は記憶に新しい。
 にも関わらず「れいわ」の2人が当選した事で、これ迄崩され無かったバリアーがアッと云う間に崩された。障害がある当事者が議席を得た事のインパクトと、山本氏の存在感の賜物だろう。



 




 「当分、衆院の選挙は無い」と森元首相が暴露


 山本氏は政見放送で「(重度障害者の擁立を)発表した際、こんな声が届きました。 『障害者を利用する積りか』この言葉に対して私は言います。上等です。障害者を利用して障害者施策を変えようじゃないか」と訴えて居る。選挙が終わってから、僅か数日で山本氏は公約を実現した事に為る。

 「当分、衆院の選挙は無いと安倍首相は言って居る」  

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は24日、都内で開かれた五輪関係の会合で、こう語った。現職衆院議員である組織委副会長の遠藤利明氏に「選挙は未だ先だから五輪に向けた仕事に専念して欲しい」と云う意図での発言だったが、会場に居た人達は前段の「当分衆院選は無い」と云う部分に驚き、ザワついた。
 森氏は安倍氏の「元上司」に当たる。森氏が首相の時、安倍氏を官房副長官に抜擢した事もある。引退したとは言え、生臭い政界情報好きの森氏に対し、安倍氏は報告を怠ら無い。その森氏の発言だけに、多くの人は「ガセネタではない」と受け取った。



 「太郎」への警戒で解散戦略は変更に

 
 元々参院選に合わせて衆院解散し、衆参同日選に持ち込む事を考えて居た安倍氏は、同日選を見送った後も、今秋に衆院解散する「時間差同日選」を軸に政治日程を組み立てて居た。しかし選挙結果を踏まえて「五輪後の20年秋以降」に軸足を移した様だ。

 理由は2つある。1つ目は、参院で自民・公明・日本維新の会による「改憲勢力」で、改憲に向けた国会発議に必要な「3分の2」を割り込んだ事。
 足り無いのは「4」なので、今後野党に揺さ振りを掛ける事で回復は不可能では無いが、その前に衆院選を行って衆院の方も「3分の2」割れに為ると、憲法改正への動きが事実上ゲームオーバーに為ってしまう。だから、衆院選は「3分の2」回復後にしたい。

 もう1つの理由が、将(まさ)に山本太郎氏の存在だ。参院選で「れいわ」が獲得したのは僅か2議席だが、安倍氏はその存在感を過小評価していない。特に都市部での爆発力には脅威を感じる。例えば東京都では、比例代表で「れいわ」は45万8151票獲得した。これは日本維新の会の47万9908票とホボ同じ。社民党は勿論、国民民主党よりも多い。最早主要政党と言って好い。
 今の勢いのママ衆院選に突入したら「れいわ」は、無党派の若者層から大量得票して多くの議席を獲得する。その場合、最近の選挙では若者層の支持が高い自民党に対する影響は甚大だ。



 


 

 山本氏のスキャンダルをジックリ待つ作戦へ


 「れいわ」の躍進を受けて今、日本新党と云う1990年代に存在した政党が再注目される。細川護熙氏が立ち上げた日本新党は、緒戦と為る1992年の参院選で4議席確保。翌年の衆院選では35議席獲得して注目を集めた。そして同年8月、党代表の細川護熙氏は非自民連立政権の首相の座に駆け上がる。

 「れいわ」は「令和の日本新党」に為るのでは無いか。自民党は警戒して居る。この辺りの経緯は「山本太郎の『政権奪取宣言』に中身はあるか」を参照頂きたい。但し安倍氏は、山本氏の事を過大評価もしていない。今が旬の政治家である事は確かだが、今がピークである事も見切って居る。
 多くの人も同意するだろうが、山本氏は攻めには強いが守りは弱いタイプ。それをカバーする組織も無い。時間が経てば、スキャンダルが噴出したり、党内で内輪揉めが起きたりするに違い無いと踏んで居る。又、山本氏のスタンドプレーで野党共闘がボロボロに為る事も考えられる。

 それだけに、衆院選は暫く先送りして「れいわ」の自壊を待つと云う作戦に出たと云う事なのだろう。勿論、衆院解散を先送りすることで「れいわ」が更に大きく為り、来年には手が着けられ無い様な勢力に為って居る可能性もあるが、安倍首相はそうは見ていないと云う事だろう。


 幽霊の 正体見たり 枯れ尾花

 「れいわ」は今、政界を揺るがす幽霊だ。それが実体を伴う政権を狙う勢力に成長して行くのか。それとも枯れ尾花で終わるのか。

  プレジデントオンライン編集部   以上



 【関連報道】


 どう見る れいわ農政 食料自給率100% 1次産業所得補償 

 夢の政策ズラリ 台風の目為るか?



   〜日本農業新聞 7/29(月) 13:15配信〜


 先の参院選で2議席を獲得した山本太郎代表率いる「れいわ新選組」は、どんな農政の旗を掲げて居るのか。参院選で示した政策を見ると、食料安全保障を「最重要事項」とし、食料自給率目標は「100%」に据える。その実現に向け、農業だけで無く全ての第1次産業就業者への戸別所得補償を主張する。
 夢の様な政策も並ぶが、政権批判の舌鋒はどの政党よりも鋭い。国会での農政論戦でも<台風の目>と為るか注目だ。

 れいわは、安倍政権下で成立した法律や国会承認された条約を「トンデモ法」と批判し、その「一括見直し・廃止」を主張する。その対象として環太平洋連携協定(TPP)の他、都道府県に稲や麦等の種子供給を義務付けて居た種子法の廃止法や漁業法、国家戦略特区法等農業関連の法案も多く挙げる。
 更に「コンクリートも人も」をキャッチフレーズに、公共事業への積極的な財政支出を訴える。過つて「コンクリートから人へ」を掲げて、土地改良事業を含む公共事業の大胆な削減を進めた民主党政権と一線を画して居る。公共事業は「雇用や防災を考えれば必要不可欠だ。公共性の高いものは国が主導し、積極的に支出する」として居る。

 世界レベルの動物福祉(アニマルウェルフェア)を政策の柱にして居るのも特徴だ。畜産業でも「動物福祉が守られる様国際的な基準を踏まえた飼育や処分方法に関する基準を定める」との方針を示す。野党幹部の一人は「比例区の安倍政権批判票が相当、れいわに流れた。国会でも存在感を発揮して行くかも知れ無い」とみる。新たな勢力として農政論戦に一石を投じるか。


                 以上



 





 【管理人のひとこと】
 

 プレジデントオンライン編集部に「幽霊」と揶揄(やゆ)されたが、政権とは、どの様な手段でも可能な組織体である。ポット出た旧民主党政権と異なり、安倍一強の自民党はアラユル官僚との絆が深い。安倍一強のお蔭を被った官僚がワンサカと存在する。単に一般省庁以外に、公取委・検察・警察・裁判所にもそのシンパは根を生やして居る。
 民主党政権誕生時に、小沢一郎氏のスキャンダルをモロモロ仕掛け、検察が秘書を逮捕したり裁判に持ち込み、奥さんと離婚に仕向けるのもお手の物。別に安倍氏が直接指示しなくとも「忖度」で適材適所の人物が動けば巧妙に事は為り至極簡単だ。恐らくそれを担って居るのは〇〇氏(加計理事長と官邸で面談し、衆参同時選挙や消費減税を示唆した人)だろうが、彼の行動は誠に不気味だ。堂々とした役職を持つ表の顔と全く知られ無い裏の顔を併せ持つ・・・徳川家康のお庭番の服部半蔵の様な存在だろう。

 出る杭は打たれる・・・ 未だ当時の小沢氏程の立場には至ってない山本氏に取ってはそれ程警戒する事は無いだろうが、〇〇氏の目が光るとアラヌ所から身動きの取れぬ程の手裏剣が飛んで来る覚悟は必要だ。身辺を整理し、その方面に長けた人物を起用し、アラユルガードを心掛けるべきだろう。
 先ずは、週刊誌のゴシックネタやネットの書き込みから始めるだろうから、何か出ると先ずは彼の動きに注視するべきだ。安倍氏が大人しくオリンピックを鑑賞するか、それとも経済・外交全てに出口を見付けられずに自噴(恐らく病気を理由に)するか・・・それは、何時解散するかに掛かって居る。

 彼の打ち出す政策は、好くも勉強したと思える程の斬新なものが多い。どの一つも疎かには出来無い貴重なものばかりなのだ。是非とも彼には頑張って実現に漕ぎ着けて欲しいのだが、焦っては為ら無い。今は確りと組織を固め、八方に拡がる行動の芯と為る大きな重しに為って欲しいものだ。



 



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2019年07月28日

参院選で歴史作った「れいわ」が日本政治に生み出す渦


 参院選で歴史作った

 「れいわ」が日本政治に生み出す渦


 

 〜THE PAGE 7/28(日) 19:35配信〜



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 今回の参議院選挙で一種のフィーバー状態を作り出した「れいわ新選組」写真は投票日前日に演説する山本太郎代表


 年初来、参議院選挙と解散総選挙を同時に行う「衆参ダブル選挙」への観測が後を絶ちませんでした。しかしこれは結局見送られ、単独で行われた参議院選挙の投票率は50%を切りました。盛り上がりに欠いた選挙の中で注目を集めたのは、消費税の廃止等「生き辛い人々を救う政治」を掲げ「特定枠」制度を活用してALS患者の舩後靖彦氏と重度障碍者の木村英子氏の2人を国会に送り込んだ「れいわ新選組」でした。


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           政治ジャーナリストの田中良紹氏 







 政治ジャーナリストの田中良紹氏に今回の参議院選挙を総括して貰いました。


 旧民主党政権が国民に与えた心の傷

 令和元年7月21日に行われた第25回参議院選挙は令和初の国政選挙であった。争点は「年金不安」と「消費増税」と言われたが、与党も野党も従来の主張を繰り返すだけで目新しさは無く、メディアの報道も何時ものワンパターンで面白く無く、時代の節目の初の選挙と云う気を起こさせ無かった。
 投票率は5割を切り、戦後2番目の低さと為る。有権者の半数以上が選挙に背を向けた。選挙結果も当初から予想された通りで、与党が過半数を制し、一方で改憲勢力は憲法改正の発議に必要な3分の2には届かず、与党も野党も勝利に沸く雰囲気に為ら無かった。

 選挙の前と後で何が変わったのか。何も変わって居ない。では国民は現在の政治に満足して居るかと言えばそうでは無い。埼玉大学の松本正生教授が投票の前日に行った調査によれば、2対1の割合で不満足が満足を上回る。政治に信頼を寄せて居るかと言えばそれも違う。2対1の割合で不信が信頼を上回る。
 処が与党に投票するか野党に投票するかを問うと、4対3の割合で与党に投票すると答える。不満があるから野党に投票して政治を変えようとは考え無い。そして選挙に行く前から選挙に行っても何も変わら無いと思って居る。それが5割を切る低投票率と、それ為りの与党の勝利をもたらした。

 何がそうさせるのか。私は矢張り旧民主党政権の失敗が国民に与えた心の傷だと思う。日本を変えて呉れると期待したが悉く裏切られた。沖縄の辺野古新基地建設やTPP(環太平洋経済連携協定)で米国の言い為りに為り、自民党が主張する10%の消費増税を受け入れ、政権交代しても何も変わら無い事が証明された。初の政権交代で国民が学んだのはそう云う事だった。


 




 昭和の日本が米国に牙を抜かれた平成

 戦後の日本政治を振り返れば、焼け野原から復興と経済成長を目指し、その為平和憲法を盾に米国の軍事要求を交わし、米国からの自立を目論んだ昭和の時代があり、次に米ソ冷戦が終わって日本を最大の敵と見る米国が、構造協議や年次改革要望書で日本経済を解体し、更に平和憲法を護らせる事で日本を隷属化した平成の時代がある。
 戦後日本の経済成長は、ケインズ経済学を基礎とする「大きな政府」によって達成された。「大きな政府」とは福祉に重きを置き国が経済に関与する体制である。自民党も社会党も「大きな政府」を支持し、その先には欧州型の福祉国家を目指した。

 一方で軍事に金をかけ無い様、自民党が社会党に護憲政党の役割を負わせ、国民に平和主義を植え付けて、それを米国に見せ着けた。米ソ対決時代の米国は、日本に社会党政権が出来ては困るので、その弱みに付け込む「巧妙な外交術」だった。
 その結果、1980年代に自動車や家電等日本製品が米国市場に溢れ、米国の製造業を駆逐して米国経済を土俵際まで追い詰める。そして1985年に日本は世界一の金貸し国と為り、米国は世界一の借金国に転落した。昭和の日本は明治以来目指して来た「坂の上の雲」に辿り着いたのである。

 処が平成元(1989)年に冷戦が終結し、その2年後にソ連が崩壊すると、米国は日本を最大の敵と見て、ケインズ経済学を否定する新自由主義、所謂「小さな政府」の政策で日本経済の解体に取り掛かる。日本経済の強さの秘密は、戦時中に作られた銀行が企業をコントロールする間接金融体制と、終身雇用制や年功序列賃金等の労働慣行にあった。
 米国は日本に「プラザ合意」と「ルーブル合意」を飲ませて日本経済にバブルを起こさせ、その処理を巡って日本の銀行の力を削いだ。世界のトップに君臨した日本の大手銀行が軒並み不良債権に苦しみ、経営統合に追い込まれる。

 次に米国は「労働力の流動化」を要求し、非正規労働者を大量に生み出させた。年功序列賃金や終身雇用制は「今日より明日に希望が持てる仕組み」だったが、非正規労働者の増大は世界最速の少子高齢化と共に、先行きの老後不安を深刻化する。

 平成の30年間は米国に挑戦した昭和の日本が、次々に牙を抜かれて行く時代だったと思う。その中で政治は「55年体制」との決別が求められた。ソ連崩壊後は、米国に対する牽制策として社会党を使う事が出来無く為る。政権交代を狙う本物の野党を作る必要があった。そこで小選挙区制が導入され、初めての政権交代が2009(平成21)年に実現した。
 当時は、米国が要求する「小さな政府」を受け入れた小泉政権によって格差拡大と弱者切り捨てが進行して居た。政権交代はそれを是正する方向に向かわ無ければ為ら無い。小沢一郎民主党代表が2007年に掲げた「国民の生活が第一」はそれを意味して居た。

 それが自民党支持者にも影響し、自民党支持の業界団体を巻き込んで政権交代は実現した。この政権交代が上手く行って居れば、米国の共和党と民主党、英国の保守党と労働党の様に「小さな政府」対「大きな政府」と云う政権交代の図式が日本にも定着した可能性がある。
 しかし万年与党と万年野党と云う時代が長かった所為か、政権交代には官僚機構等各方面でハレーションが起きた。政権交代直前に検察が小沢代表の秘書を逮捕する等通常有り得無い事件が起き、政権交代は可笑しな方向に向かう。
 そして鳩山由紀夫首相の辺野古新基地を巡る迷走、菅直人首相による米国のTPP要求受け入れ、選挙公約を裏切る10%の消費増税宣言、更には東日本大震災での対応の稚拙さ、そして最後は消費増税3党合意と、首を捻るしか無い衆議院解散等、どれを見ても政治の未熟さを思わせる出来事が相次いだ。


 





 旧民主党政権の失敗と解散総選挙への誘惑

 民主党政権が自滅して自民党政権が復活した時、総理大臣の座に返り咲いた安倍晋三首相はバブル崩壊後に20年以上続く「デフレからの脱却」を叫び、戦前の金融恐慌の時に高橋是清蔵相が採用した反緊縮リフレ政策を「アベノミクス」と称して打ち出す。それが円安と株高を招き、アベノミクスは大いに持て囃された。では、安倍政権は国民から熱狂的に支持されたかと言えばそうでも無い。第2次安倍政権が誕生してからの選挙は何れも投票率が低い。
 2013年の参議院選挙52.6% 14年の衆議院選挙52.6% 16年参議院選挙54.7% 17年衆議院選挙53.6% そして今回の参議院選挙は48.8%である。60%から70%で推移して来た日本の投票率が安倍政権に為ってから低いママなのだ。何故か。

 私は旧民主党政権に期待し失望した国民の心の傷が未だ癒えて居ないからだと思う。政治に対し「羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く」姿勢が変わら無いのである。只今回の選挙で安倍首相が衆参ダブル選挙に踏み切れば、低投票率から脱する事は出来たと思う。
 年頭の記者会見で、安倍総理にはダブル選挙に打って出る意欲がアリアリと見えた。北方領土「2島返還」で国民の信を問う事を考えて居た筈だ。しかし日米安保体制がある限り返還は難しいと云うロシア側の姿勢は崩れず、ダブル選挙は見送られた。

 それでも安倍首相はダブル選挙に拘(こだわ)る。日朝首脳会談の実現を模索し、萩生田幹事長代理に消費増税延期のアドバルーンを上げさせた。公明党の反対を押し切れる大義があればダブル選挙は出来た筈だが、遂にその大義を見付ける事が出来無かった。
 何故安倍首相は解散に打って出たいか。野党第1党の枝野幸男代表が東日本大震災の時の官房長官だからである。国民に適切な情報を流して居たのかと国民に過去の姿を思い起こさせれば、自分の方が総理大臣に相応しいと訴える事が出来る。
 だから選挙中に何度も「民主党の枝野さん」を連発した。枝野代表が野党第1党の党首で居る限り、解散・総選挙の誘惑は消え無い。安倍首相も民主党政権に失望した国民の心の傷は癒えて居ないと考えて居るのだ。


 




 財務省への「借り」と消費税廃止訴える「れいわ」/span>
 
 衆参ダブル選挙を見送った事で、10月の消費増税は確実な見通しと為った。しかし安倍首相の本音は、増税を辞めたいと思って居る筈だ。増税で景気が落ち込む事に為れば、今後の政権運営に致命的な影響が出る。だが「森友問題」で昭恵夫人の関与を徹底して隠蔽して呉れた財務省に借りがあり、延期を強行する事も出来無い。
 唯一の例外はダブル選挙で大勝する事だった。財務省との関係で増税延期を解散の理由にする訳にはいか無いが、2島返還等の歴史的な課題を掲げて大勝すれば首相の権力は絶対に為る。余力で増税延期に踏み切ることが出来る。そう為れば財務省は従うしか無いと私は見て居た。

 一方で私は今回の選挙で与党が改選議席の63を割り込めば、安倍首相は続投しながらも批判票が多かった事を理由に、消費増税凍結が国民の民意だとして、消費増税延期を宣言し、参院選直後に解散する事も有り得ると見て居た。だが63をクリアしたのでそれも無い。


 参院選で歴史作った「れいわ」が日本政治に生み出す渦


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         当選した木村英子氏(左)と山本太郎代表


 では安倍首相はどのタイミングで解散に打って出るか。その判断に、今回の選挙で一躍注目を浴びた「れいわ新選組」の存在が関係して来ると私は思う。「れいわ新選組」はこの選挙で歴史を作った。普通なら立候補等考えられ無い重度障碍者を2人も国会に送り込んだからだ。その為国会議事堂の改修が行われ、重度障碍者に議員への道を拓いた事実は永遠に形と為って残る。
 しかも自民党が身内を優遇する為に作った「特別枠」の制度を、自分の私利私欲と無縁の誰もが考え無かった事に使ったのだから見事である。この2人の当選で政治家達が異口同音に「弱者に寄り添い、弱者の為に頑張る」と綺麗事を言う姿が一気に色褪せた。

 そして山本代表の主張には「反アベノミクス」が鮮明である。安倍首相がデフレから脱する為に採用した日銀の金融緩和と云う反緊縮の政策に対抗する形で、山本代表はデフレから脱する為「消費税廃止」を主張する。それを国債発行と云う反緊縮の政策によって実現すると云う。
 目的はデフレの解消、手法は反緊縮、しかしアベノミクスは格差拡大と弱者切り捨ての「小さな政府」で、「れいわ」は「消費税廃止」と「奨学金チャラ」を実現し、格差を縮小し弱者を救う政治だと言う。

 「消費税廃止」は安倍首相も本音では言いたい。だが森友問題で財務省に借りがあり、自民党には過去に3党合意を結んだ経緯もある。口が裂けても言え無い。今の安倍首相に取って「れいわ新選組」は微小な存在だが、ほおって置くと増殖する可能性がある。
 旧民主党で消費増税に反対した小沢グループや共産党は、3党合意に加わって居無い為「れいわ」と共闘する垣根は低い。山本代表は消費税廃止で無くとも、消費税5%に賛成するなら一緒に遣れると発言して居る。それなら立憲民主や国民民主の中から賛成する議員も出て来るかも知れ無い。 
 それが次の衆議院選挙の争点に為れば自公政権に取って厄介だ。そう考えれば為るべく早く解散を打ち、枝野代表との一騎打ちに国民の目を引き付け様と考える可能性はある。


 



 
 「弱者を救う政治」対立軸作り出す

 安倍首相に取って、常識的な解散の時期は来年の秋である。今年10月1日には消費税が引き上げられ、新天皇「即位の礼」が10月22日「大嘗祭」が11月14日に行われる。年内の日程は立て込んで居り、又年内に衆議院選挙を行えば、統一地方選挙と参議院選挙に続く3度目の選挙と為って、野党は大変だが与党も消耗する。
 来年夏の東京オリンピックが終わった後、米国のトランプ大統領と同じ時期に選挙を迎えるのが、2017年に当選した衆議院議員の4年任期の3年目に当たり具合が良い。但し消費増税が景気にマイナスに為れば「れいわ」の存在感が増す事に為る。

 安倍首相は年内解散に踏み切り、早めに厄介な芽を摘むか、泰然として常識的な来年秋の選挙を選ぶか、思考を重ねて居ると思う。一方で今回ダブルに踏み込んで居れば、「れいわ」がこれ程注目される事は無かった。面白く無い参議院単独の選挙だったから「れいわ」が脚光を浴びた。
 令和初の国政選挙は、少額の寄付に頼った「れいわ新選組」を正式に政党に押し上げた。そして議員に為れ無いと思われて居た重度障碍者に議員への道を拓いた。それ等は歴史に刻まれる。

 更に3党合意によって与野党の対立軸が明確で無く為った政治に、格差拡大と弱者切り捨ての政治か、弱者を救う福祉重視の政治かと云う対立軸を作り出した。「小さな政府」と「大きな政府」に似た対立軸が再び日本政治に浮上した。




 田中良紹(たなか・よしつぐ) ジャーナリスト。TBSでドキュメンタリー・ディレクターや放送記者を務め、ロッキード事件、日米摩擦、自民党などを取材する。1990年に米国の政治専門 チャンネルC−SPANの配給権を取得してTBSを退職、(株)シー・ネットを設立する。
 米国議会情報を基にテレビ番組を制作する一方、日本の国会に委員会審議の映像公開を提案、98年からCSで「国会テレビ」を放送する。現在は「田中塾」で政治の読み方を講義。またブログ「国会探検」や「フーテン老人世直し録」をヤフーに執筆中


                以上




 【管理人のひとこと】


 投票日を終えて縛りが解けたのだろう、一般のテレビで山本太郎氏の話題が散見される様に為った。特に身体障碍者の国政参加・バリアフリーの問題を取り上げるものが多い。実に、彼の足跡は我が国に真剣にこの問題を投げかける大きな切っ掛けを投げ着けた。
 そして、彼の主張する消費減税の問題も付属的に語られることも。彼は、今回の選挙戦で唯一勝利した人間として今後もこの様に表に出て来るだろう。今までの長い期間のネット上での話題が、一挙に表に出て来たのだ。

 殆どの媒体が彼を認め、新しい考えだと称えるのだが、その実、彼が得たものは何だったのか。彼が必要とするのは、単なる褒め言葉や賞賛では無いだろう。彼の考えに賛同しそれを大きく拡げて行く事にマスメディアが動く事なのだ。果たして彼は満足はして居ない。
 如何に日本のメディア媒体がお粗末なのかが露呈する訳だ。先進国中でビリなのも頷けるのだが、今回の投票率の減少の原因の多くはこの情けないメディアの責任が大きい。確かに選挙期間中は、不党不偏を貫く為に公平が求められるのだが、殆どの媒体が無視を続け、更に、今でも不確かな報道を続ける。

 吉本の闇営業の宮迫問題を主に取り上げ、選挙に関する報道を極力抑えてしまった。よって消費税の問題も取り上げず、問題を年金や憲法改正へとシフトしてしまった。或る意味、意図的なすり替えが行われた。まるで消費増税は多くの国民が納得している既成事実として無視し続けた。
 国民の関心や不安を意図的に無視し押し潰した訳だが、この様なメディアに果てして存在の意味があるのだろうか。私は殆どのテレビニュースに懐疑的な思いで見るしか無い。この見方は本当なのか、意図的な意思が入ってるのでは無かろうか・・・信じがたいのだ。
 


 



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奇跡的に生還した「回天」搭乗員が語った「死にぞこない」の葛藤


 

 【管理人より】

 〜もう直ぐ終戦の日(8月15日)を迎え様とする。今夏も終戦の日をどの様な迎えるのか・・・色々な思惑が在る様だが、矢張り「戦争」に付いての思いを多くの人が語る事だろう。私達は戦争そのものを知ら無い世代、読み物や映画に数々のドラマを観てそれを想像するだけ。
 戦争を自分の身体で経験した多くの人が鬼籍と為り、その思いは果たして後世へと伝えられるのだろうか。時代が移り戦争を知ら無い人が、過去を学ば無い多くの人が果たして戦争の実態を知り「戦争」を拒絶出来るのか・・・その答えは不確実だ。
 安倍晋三氏の様に、過去を学ぼうとせず(知って居ても知らん振り)にイケイケドンドンで、軍拡に走り憲法を改正し「戦争の出来る普通の国」にしたいとする。本当はこの指導的年代が、「不戦の先頭」に立た無くては為らぬのに、実に不幸な事だ。それを私達国民が選択した事実は重い〜



 




 奇跡的に生還した「回天」搭乗員が語った 「死にぞこない」の葛藤


  
  〜現代ビジネス 7/28(日) 8:00配信〜



 大型魚雷を人間が操縦出来る様に改造した特殊兵器は「天を回らし不利な戦況を逆転する」ことを期して「回天」と名付けらた。一度出撃すれば、戦果の如何に関わらず生還する事は適わ無い究極の特攻兵器であった。


 〜この死が約束された特攻兵器の搭乗員として出撃しながら、奇跡的に生き残った若者が居た。戦況の悪化の中で「国の為に死ぬ事が全て」と考えて居た若者は、何を思って戦い、戦後、何を抱えて生きて来たのだろうか〜


 奇跡的に生還した「回天」搭乗員が語った「死にぞこない」の葛藤



 




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         回天一型 一人乗り 操縦可能な「目のある魚雷」である


 「回天」の発案者は現場の若手士官だった

 100名の少年兵の視線が一斉に注がれる中、カーテンの様に張られた土色の大きなシートが外されると、中から真黒い物体が姿を現した。それは、巨大な魚雷の姿をして居た。
 竹林(旧姓高橋)博さんは、子供の頃に「少年倶楽部」(大日本雄辯会講談社)で読んだ、1936年ベルリンオリンピック・水泳1500メートル自由形金メダルの寺田登選手の記事で、同選手の泳ぎを形容した「人間魚雷」と云う言葉を瞬時に連想した。

 昭和19(1944)年9月21日、徳山湾に浮かぶ大津島(山口県)での事である。飛行機に乗る事を夢見て海軍飛行予科練習生(予科練)を卒業したばかりの彼等に取って、海に潜る特攻兵器の搭乗員に為るとは想像もしなかった事だったが「今更後へ退けるか」と、竹林さんは覚悟を決めた。

 竹林さんは大正14(1925)年、札幌に生まれた。小学校卒業後、家庭の事情で親元を離れ、東京に出て魚河岸の問屋で働きながら夜学の昌平中学校に通う。朝4時に魚河岸に行き、そこからトラックやオートバイ、或はリヤカーで得意先に魚を納入、時間ギリギリに店に戻って、時には歩きながら路上で読書し、須田町にあった軍神廣瀬武夫中佐(日露戦争の旅順港閉塞作戦で戦死「軍神」とされた)の銅像を仰ぎ見ながらの通学だった。

 中学5年の昭和18(1943)年、海軍甲種飛行予科練習生を志願、同年12月1日、13期生として三重海軍航空隊に入隊した。既に当時、アッツ島玉砕、山本五十六聯合艦隊司令長官の戦死等が報じられ、戦況が不利に為って居る事は誰の目にも明らかだったが「合格は嬉しかったですよ。この戦争で、日本の為に死な無きゃいかんな、と云うのは私達の自然な感情でした」

 と、竹林さんは言う。予科練での生活は厳しかったが、小さい頃から他人の飯を食って育ったそれ迄の苦労を思えば、十分に耐えられるものだった。昭和19(1944)年3月に茨城県の土浦海軍航空隊に移り、猛訓練に耐えて予科練卒業を目前に控えた8月末、大格納庫に竹林さんら偵察要員の約1600名が集められ「必死必殺の特殊兵器」の搭乗員への志願者が募られた。

 「筆記用具の入った手箱を持って座り、司令の訓示を受けました。強制はされて居ません。一歩前へ、とか、手を挙げろ、と云うものでは無く、終わったら希望者は紙に〇を着け、希望しない者は白紙で出せと、それだけでした」

 竹林さんは、迷わず熱望の二重丸に「絶対」と書き加えて提出した。多くの志願者の中から、100名の特殊兵器要員が選ばれた。発表に為った後、選に漏れた練習生達が、どうして自分が選ばれ無いのかと教官に詰め寄る一幕もあった。だが、その時点で、肝心の「特殊兵器」がどう云うものであるかは誰も知ら無い。
 特殊兵器搭乗員に選ばれた竹林さん達100名は、9月1日、盛大な見送りを受けて土浦を出発、呉の潜水学校等でひと通りの教育を受けた後、9月21日、大津島の秘密基地に配属に為った。

 そこで初めて、基地指揮官・板倉光馬少佐より「お前達はこの兵器に乗って貰う」と、シートに隠されて居た特殊兵器「回天」を見せられたのだ。

 「オオっと目を瞠りましたが、直ぐに、ヨシ、これで行くんだと心を決めました。板倉少佐は『もし嫌だと云う者があったら遠慮無く申し出よ』と言いましたが、誰一人として嫌だと云う者はありませんでしたね」  

 回天は、日本海軍の誇る酸素魚雷(九三式魚雷。航跡が目立たず射程が長い)を、人間が操縦出来る様に改造し、頭部には1.5トンを超える炸薬を詰め込んだ「目のある魚雷」で、まさに「人間魚雷」と呼べる特攻兵器だった。


 




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       回天は潜水艦の甲板上に数基ずつ搭載されて目標付近まで運ばれる


 潜水艦の甲板上に数基ずつ搭載されて目標付近まで運ばれ、母艦である潜水艦から発進すれば、敵艦に命中してもしなくても搭乗員は確実に死ぬ。

 特筆すべきは、その開発は上層部の指示では無く、現場の若手士官の発案と嘆願によるもので、発案者自身が先頭に立つ覚悟が明確だった点、他の特攻兵器とは一線を画して居た。発案者の一人、黒木博司大尉は、昭和19年9月7日、徳山湾で訓練中に殉職して居る。

 大津島では「純粋培養」と呼ぶに相応しい外界から隔絶された環境で、顔に未だアドケナサを残した若者達が回天特攻隊員として、究極の「死」に向けての訓練に励んで居た。全員が同じ条件で死と向き合う、男同士の連帯意識からか、そこには「特攻基地」と云う言葉から受ける殺伐とした印象とは裏腹に、和気合い合いと蟠(わだかま)りの無い空気が流れていたと云う。

 攻撃に失敗すれば、自爆か自沈

 11月に為ると、回天部隊の出撃が始まる。回天のもう一人の発案者である仁科関夫中尉も、第一陣、菊水隊の一員として出撃した。残された隊員達は「羨望の眼差しをもってそれを見送った」と竹林さんは回想する。
 隊員達の士気の高さに対して、精密機械である回天の生産、整備が追い着かず、搭乗の順番はナカナカ回って来なかった。竹林さんが回天の搭乗訓練に入ったのは、昭和20(1945)年4月の事である。5月、多聞(たもん)隊が編成され、竹林さんはその中の勝山淳中尉以下6名から為る一隊に加えられた。



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                   多門隊


 「勝山隊の6名は、出撃まで3ヵ月間、士官も下士官も搭乗員室の同じ部屋で起居を共にしました。これは、同じ目的に向かってひた走る者同士の、心の触れ合いと同化を大切に考えた勝山中尉の方針を、上層部が認めて呉れたのでしょう。
 故あって母親からの手紙が来ない私に、勝山中尉がお母さんから来た手紙を読ませて呉れたり、出撃の悲壮感や緊迫感の中にあっても、互いに思い遣りのある生活でした。普通、軍隊で士官と下士官が同じ部屋で生活する事はあり得無いですから、こんな事は、陸軍でも海軍でも例を見なかったんじゃ無いでしょうか」

 回天の操縦訓練は、最初の一回は一人乗りの狭い回天操縦室に、教える側と教えられる側が向かい合って座っての同乗訓練から始まり、次いで一人で搭乗して、大津島や周囲にある島の周りを回ったり、湾内での方向転換、潜水艦からの発射訓練、そして味方駆逐艦を目標にしての模擬襲撃等、作戦に即した様々なことが行われた。

 通常の魚雷では、発射後の針路変更は出来無いが、回天では搭乗員が自分の目で特眼鏡(潜望鏡)を見て、計算をしながら操縦し突入する。事故を防ぐ為、訓練潜航中の回天には、必ず水上追躡(ついじょう)艇と水上機が随伴して居た。只、回天は無航跡なので、悪天候の時は上空から目視する事が出来ず、訓練は出来無かった。


 




 「特眼鏡以外は目隠しされて居る様な状態ですから、深度、速度、方向等、計算尺での自分の計算とカンだけが頼りです。操縦は出来ますが、飛行機の様に自在に動けるものではありませんでした。
 実際の敵艦襲撃の方法を例に挙げると、先ず、距離2000メートル位で敵艦を発見したら、特眼鏡を下ろして潜ったママ、為るべく敵艦から離れ無い様に15ノット(時速約28キロ)位で航走します。700メートル前後まで近付いたら特眼鏡を上げ、敵艦の速力・針路を判断して、自分で計算して決めた針路にセットして、全速の30ノット(時速約56キロ)で突入するんです。

 突撃中は特眼鏡は上げません。ストップウォッチを睨み乍ら、右手にある電気信管の把手(とって)を握って、敵艦にブツカッタ瞬間に弾頭の触発信管と合わせてスイッチが入り爆発する様に為って居ます。信管は、万が一の不発に備えて、二段構えに為ってるんです。
 もし予定時間が過ぎても命中し無ければ、艦底通過後、やり過ごして浮上し、又左右を確認して再度突っ込む。それでも駄目な場合・・・回天の航続力(30ノットで2万3千メートル)が尽きた場合には、自爆か自沈する事に為ります」


 潜水艦から爆発音が確認された回天の中には、こうした無念の自爆を遂げたものもあると見られる。母潜が近くに居る場合には、自爆すると巻き添えにする可能性があるのと、音で敵に位置を知らせてしまうので、黙ってハッチを開いて自沈する。

 「但し、自沈に備えて自決用の青酸カリ等は渡されて居ませんでした。出撃の時貰った短刀も、愛する回天の中で腹を切ったりして、無様な恰好で死にたく無いと思い、私は持って行きませんでした」


 




 発進命令後、艇内に有毒ガスが充満し・・・ 

 6月に入って、勝山隊6名の搭乗員に、思いがけ無い6日間の出撃休暇が与えられた。敵機の空襲で津軽海峡が危険な為、北海道へ帰る事は許可されず、竹林さんは東京の親戚方に帰省した。


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             回天特別攻撃隊 勝山淳氏


 7月14日、多聞隊にイヨイヨ出撃命令が下る。勝山隊6名が搭乗する回天6基は、伊号第五十三潜水艦(伊五十三潜)に搭載され、出陣式の後基地の隊員総員の見送りを受け出撃した。搭乗員は各自の回天の上に立ち「七生報國」と墨書された鉢巻を締めて、二度と日本の土を踏むことは無いのだと云う悲壮感と、敵艦撃沈の使命感が激しく交錯する思いで、力の限りに両手を振ってこれに応えた。

 「ヨシ、イヨイヨ出番だ、今度は俺が行くぞ、任せとけ、と云う気持ちが強かったですね……」

 戦争が約1ヵ月後に終わるとは、この時は誰も予想して居なかったのだ。敵艦を攻撃する予定地点は、沖縄とフィリピン・レイテ島を結ぶ線上である。伊五十三潜は、日中は潜航し日没を待って浮上する事を繰り返しながら、予定戦場に向かった。
 密閉された潜水艦内に居ると、昼と夜との区別は着か無い。竹林さん達回天搭乗員の居室は、魚雷発射管室に臨時に設けられた寝台だった。酸素の節約の為、用の無い時は寝て居る事に為って居るが、高温高湿の艦内では、ジッとして居ても汗が噴き出して来る。風呂もシャワーも無い。何時敵艦と出会うか判ら無い戦闘航海が続く。

 7月24日午後、伊五十三潜はバシー海峡東方海面で敵輸送船団を発見した。艦長・大場佐一少佐より「回天戦用意」が発令される。勝山中尉は一号艇に、後の5名の搭乗員も艦内から交通筒を通って夫々の回天に搭乗した。搭乗員は、半袖の防暑服に飛行靴(半長靴)に鉢巻と云う出で立ちである。
 搭乗員達が回天に乗り込むと、後のプロ野球盗塁王・阪急ブレーブス福本豊選手の父・福本豊治兵曹が、交通筒のハッチを艦内から閉めた。回天本体のハッチは、搭乗員が自分で開けて乗艇したら内部から閉める。両方のハッチが閉まると、交通筒のエアーを抜いて海水を入れ、回天は何時でも発進出来る状態に為る。

 「私は四号艇に搭乗しました。回天の操縦室は、直径1メートル長さ1.5メートル程の空間に、操縦装置が所狭しと配置されて居て、座ると足も伸ばせ無い狭さです。私の四号艇は、母潜の後甲板、一号艇の真後ろに固縛されて居ました。
 特眼鏡を覗くと、海面からの明かりで一号艇が目の前に見えました。『一号艇発進』艦長の指示がレシーバーを通じて聞こえて来ます。『一号艇発進用意よし』勝山中尉の声が聞こえた瞬間、一号艇のスクリューが回り、エンジンの排気で私の特眼鏡の視界が一瞬、真白に為った。後には、主なき架台と交通筒が残るのみでした」

 
 艦長の判断で、この時の発進は勝山艇だけで中止と為り「用具収め」の命令で、交通筒にエアーが充填され、竹林さん達は再び艦内に戻った。そして程無く、ゴーンと、胸の底を刺す様な爆発音が響いて来た。勝山中尉は米駆逐艦「アンダーヒル」に命中、それを瞬時に沈没させたのだ。
 「アンダーヒル」の艦体は真二つに割れ、艦長以下112名の乗組員が戦死した。回天は通算して、少なくとも敵艦船3隻を撃沈、4隻を損傷させた事が判明して居るが、結果としてこれが命中した搭乗員が特定出来る唯一の戦果と為った。

 伊五十三潜は尚も作戦行動を続行し、7月29日には、川尻勉一飛曹の二号艇が米輸送船に向け発進して居る。8月3日午後、潜航中の伊五十三潜は突然、数隻の敵駆逐艦と遭遇、激しい爆雷攻撃を受けた。頭上を航走する敵艦のスクリュー音が生で聞こえる。至近弾の炸裂、鋭い衝撃、艦内の電灯が消える。執拗な攻撃。
 回天搭乗員・関豊興少尉が「このママでは潜水艦諸共遣られてしまいます。頭上の敵艦と刺し違えますから、回天を出して下さい」と、艦長に詰め寄った。
 日付が変わって8月4日、爆雷攻撃は激しさを増す。遂に「回天戦用意」の命令が九だった。残る4名の回天搭乗員は夫々の回天に乗艇した。

 「その時の感覚と云うのは、生死の極限状況を体験した者で無いと判ら無い。絶対の岐路に立った気持ちは、言葉で言い表す事は出来ません。どんな哲学者でも心理学者でも、正解は出せ無いんじゃないでしょうか」

 発進命令。深度40メートル、訓練でも経験の無い深さである。関少尉、荒川正弘一飛曹の回天が発進。しかしそこで残る二基の回天に不測の事態が起こった。坂本雅俊一飛曹艇は故障で発進不能、竹林さんの艇は、爆雷の衝撃で、エンジン起動時に起動弁に注入する四塩化炭素の瓶に亀裂が入り有毒ガスが艇内に充満、竹林さんは人事不省に陥った。

 ・・・関、荒川艇の発進が功を奏して、間も無く敵艦の攻撃は止んだ。伊五十三潜の艦内に引き下ろされた竹林さんが意識を取り戻した時、大場艦長が「お前には手古摺ったぞ。泣きながら、出して呉れと叫ぶんだからな」と優しく声を掛けた。その間の記憶は竹林さんには無い。


 




 それから僅か11日後の8月15日、竹林さんは、呉軍港に帰投した伊五十三潜の甲板上で、終戦を告げる天皇の玉音放送を聞いた。それ迄考えもしなかった敗戦と云う現実。衝撃に頭の中が真白に為った。遂先日、突入した仲間達の事が脳裏を過(よ)ぎる。「生き残ってしまった」・・・まさに身の置き処の無い思いがした。
 
 「死ぬべくして不幸にも死ね無かった」

 戦後、生まれ故郷の北海道に帰った竹林さんは、30年に渉り炭鉱に勤務、無我夢中で働いた。職員組合の幹部に就任、労働運動の先鋒に立った事もあれば、会社の労務部長として組合側と対峙した事もある。炭鉱が閉鉱し、残務整理を終えた後は職業訓練校の事務長や町内会長等を務めた。

 「炭鉱での過酷な勤務を初め、社会人としての種々の職業体験を通じて私を支えて呉れたのは、回天での経験で培われた精神でした。私はね、奇跡の生還者では無く、死ぬべくして不幸にも死ね無かった、死にぞこ無いなんです。戦後もその事を考えると悶々とした日々を送りましたし、自分が生きて居る事には、今もって戸惑いを覚えて居ます。けれども生かされて今日ある事を思えば、その事実を語る使命と重責を感じます。
 戦争の再現は望ま無い、美化する積りも無い。増してや特攻の生き残りだからと言って、命を粗末に考えて居る訳では決して無い。しかし、アノ時代、自らの死が日本を救うと信じて戦った若者達が居た事は、正しく歴史に刻み込んで欲しいと願って居ます」


 でも……と、竹林さんは続ける。「戦後、男の子を二人もうけて、親と為った立場で回天を考えたら、腸(はらわた)を搔き毟られる思いがしますね・・・残された親御さんの思いは如何(いか)ばかりであったかと、胸が痛みます」

 戦争は「死ぬ事に疑問を抱か無かった」と云う純真な若者達を死地に投じ、戦没者の数だけ悲嘆に暮れる遺族を生んだ。竹林さんの回天が無事に発進して居れば、竹林さんのその後の人生は無く、子供達も生まれて来なかった。
 もし、伊五十三潜が爆雷攻撃で撃沈され、乗組員だった福本兵曹が戦死して居れば、後の「盗塁王」がこの世に生を受ける事も無かった。運命はまさに紙一重。戦争により失われた命と、無限の未来。残された遺族の思い、そして自らを「死にぞこない」と呼ばざるを得無い生還者達の心の葛藤・・・

 大津島で、竹林さんが回天搭乗員に為って75年。彼等の内、生き残った者も全員が90歳を超え、体験を正確に伝承する事も困難に為りつつある。近年では〈私はどんな敵だって怖くはありませんが、矢張り母さんの涙が一番怖いんです〉と云う、後年創作された「遺書」が「18歳の回天特攻隊員の遺書」として流布され一人歩きをして居る。
 だが、戦争に対する反省も特攻作戦に対する批判も、戦いに斃れた若者達への追悼も全ては「事実」の上にのみ成り立ち得る。ファクト無きお涙頂戴的な「作り話」で得られた感動は、幾多の先人達の命と引き換えに得た平和の意味をも空しくするものだろう。先ずは生還者の声にこそ虚心に耳を傾けたい。



    神立 尚紀  以上


 





  【管理人のひとこと】

 旧日本海軍の特殊潜航艇・特攻兵器には幾種類のものがある。主なものは、

 1海龍・2甲標的・3蛟龍・4回天 (人間魚雷)・5特型運貨筒・6震洋・・・等だ。何れも、戦争半ばに日本の連合艦隊は壊滅的敗戦を続け、実質的には戦艦・空母での攻撃は不可能に為った・・・実質的な海軍の崩壊である。そこで出て来たのが「特攻」だ。自分の命を捨てて敵艦に一撃を加える・・・それしか手が無かった。
 戦闘機の自爆攻撃に始まり、潜水艇に爆弾を積んで突っ込む・・・又は、べニア製の小型ボートに爆弾を積み暗夜に敵艦へ突っ込む。戦艦・空母の建造は無理に為り、この様な小型で殺傷力の強い兵器が次々と考案された。

 何れも1.2度の成功を見たけれど、敵の防御も固く非効率・非能率的な戦闘行為であったが、他に方法は無かった。多くの若年の若者が、訓練中や移動中にも犠牲に為り、運好く戦地に辿り付けられても、条件が悪く攻撃中止に為ったり、出撃しても自爆して終わる事も多かった。一億総特攻!とメディアは煽り戦果を過大に報じたが、大きな戦果は挙げられ無かったのが実相だ。
 この体験記を読む通り、作戦に関わった多くの少年・青年は、何の疑いも持たず「祖国の民の為」にと必死に行動するのみ。当時は「国の為に死ぬ」のが男としての最高の生きる道だと教えられて居たしそう信じて居た。

 戦争を起こし「戦え」と命ずる為政者と、それに応え犠牲と為る青少年の対比は、何と悲劇的なものなのか・・・これが国民を大きく二分する戦争の罪悪の一つでもある・・・



 



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2019年07月26日

参院宮城選挙区 石垣のりこさん 当選おめでとう!



 

 参院宮城選挙区 石垣のりこさん 当選おめでとう!



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         参院選宮城 時代変える流れ必要 石垣のりこ氏



 素敵な「自転車と家庭水族館」http://fanblogs.jp/yorionet5000/ 管理人より


 少し時間が経ってしまった様ですが、心よりお祝いし、それ以上に大きな期待感を持って応援したいと思います。
 このブログでは「れいわ新撰組」のユニークな選挙戦に興味を持ち、彼の動向を追って何度か取り上げました。その中で、山本代表が仙台市を訪問した際に、石垣のりこさんの応援をされた動画を拝見し、とても歯切れ好く簡潔な語りと、女性らしい優しい気配りや身の熟しに「只ものでは無い」何かを感じました。「この人は必ず大物に為る」と感じた訳です。

 そうです・・・短時間のVTRですから、石垣氏の何者をかも判ら無いのですが、持ってる資質とか感性なのでしょうか、清潔感と情熱、それも決して暑苦しく無い清々しさを秘めた熱を感じたのです。これは、人と接する上の大きな財産と為るプラスのものです。
 党や上からの抑え着けにもめげず「消費税はゼロで好い!」と高々と宣言するのは、山本代表には無い別の意味での大きなインパクトを発します。仙台市長が「諸事情を考慮して、泣く思いで消費増税を決定したのだから・・・ゼロで好いとの政策には同調しない」との事ですが、これ等が立憲民主党や既成野党の限界なのでしょう。
 
 消費税の考え方は、石垣氏が指摘する様に、税政上でも思想的な面でも大変に不公平であり低所得者をピンポイントに虐げる嗜虐的傾向の強いものです。昔の中国の税制の「塩税」に似た、生きる為の必需品に課税するものであり、保守であれリベラルであれ、この様な性向の税制は控えるのが本来の政治なのです。
 一番採り易いからと短慮に消費増税を選んだ旧民主党政権の弱さがここに現れ、短期政権へと滑り落ちたのです。廻りに押し潰され深い思慮が足り無かったのです、今の野党は。今もその反省もせずに何等変わりません。ここで石垣氏の出番なのです。貴女の思想を広める為にも、大きなグループに活動を拡大する努力が必要です。山本太郎氏や共産党とも連携し、大いに発展して貰いたい。

 共産アレルギーと云うものが古い年代の人達には有る様ですが、日本共産党は他国の共産主義者とは異なる一面を持って居るのでは無いでしょうか。所謂セクト主義に陥ら無い何等かのブレーキを持って居るのでは無かろうか・・・色々な方々から「共産党の党名を変えろ」とのアドバイスを受けながらも「嫌だ」と言ってるそうですが「日本的資本主義を許容した最後のリベラル」としてのスタンスは不変の様です。
 何時セクト主義に陥るか疑心暗鬼もあるでしょうが、その様に蘇れば今の日本では生き延びられ無い事は彼等も理解して居るでしょうから、他とハッキリ区分する為に便宜的に「共産党」との看板を掲げて居るだけなのです。

 宮城教育大学で小学教員課程を卒業されたとか、実に子供達の伸びやかな感性を育てる好い先生に為られたでしょうが、ラジオ局を選択したのも運命的なものかも知れません。その経験を十二分に生かし政治の道へと進まれたのもそうなのです。
 既存野党の柵や成功体験・失敗体験に関わらず、一から生まれた新人政治家として、清新な風を今の政治に吹き飛ばして頂きたい。田中角栄氏や竹下登氏以来の地方出身の総理大臣を目指し、貴女の前途は洋々と開けているのです・・・



               以上 




 参院選・宮城選挙区で自民党の現職を破った立憲民主党・石垣のりこ氏 
 
 「一票って大切だにゃん」




 〜ガジェット通信 2019年7月22日 13:56 0〜



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 参院選・宮城選挙区で自民党の現職を破った立憲民主党・石垣のりこ氏「一票って大切だにゃん」


 7月21日、参議院議員選挙が行われ宮城選挙区では立憲民主党の新人・石垣のりこ氏が自民党現職の愛知治郎氏を破り初当選を決めた。石垣のりこ氏474,914票 愛知治郎氏464,972票と云う大接戦の末の勝利と為った石垣氏。午前2時過ぎに『Twitter』にて「一票って大切だにゃん」とツイート。手を掲げネコのポーズを取った写真をアップした。

 反響を呼び、

 「石垣のりこさん、おめでとう 本当におめでとうございます!」
 「当選して呉れてありがとう、石垣のりこ。立憲の星!」
 「っしゃあ! 次は消費税廃止だにゃん」
 「支持者ではないがこれは可愛い」


 と云った様な返信がある一方、

 「『ニャン』なんて、好い歳をして辞めて下さい。 見てる方が恥ずかしいです。 全ネコに謝って下さい」
 「当選おめでとうございます。 処で、 真面目にヤッテ頂けます?これじゃ票を入れた有権者もガッカリしますよ」
 「そんなん要らんから。浮かれんといて呉れ。しっかりやって呉れ」


 と言った返信もあり、賛否が別れて居た様である。
※画像は『Twitter』より

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                 以上