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2021年05月06日

楽しく健全なセックスライフを得る為には・・・その2「性的同意」 




 楽しく健全なセックスライフを得る為には・・・その2「性的同意」

 
 女子大生が23年生きて来て初めて真の「性的同意」を知った瞬間

 「Yes」と云う言葉だけあれば好いの?




          5-4-13.jpg        

        #なんでないの プロジェクト代表 福田 和子 5-4-13

 KAZUKO FUKUDA PROFILE 世界性の健康学会(WAS)Youth Initiative Committee委員  I LADY.ACTIVIST /性の健康医学財団 機関誌『性の健康』編集委員  国際基督教大学卒 ヨーテボリ大学大学院在学
 大学入学後日本の性産業の歴史を学ぶ その中で、どのような法的枠組みであれば特に女性の健康、権利がどのような状況にあっても守られるのかと云う事に関心を持ち、学びの軸を公共政策に転換 その後、スウェーデンに1年間留学 そこでの日々から日本では職業等に関わらず、誰もがセクシャルヘルスを守れない環境にいることに気付く 避妊法の選択肢や、性教育の不足を痛感し 「私たちにも、選択肢とか情報とか、あって当然じゃない?」 と云う思いから 2018年5月『#なんでないのプロジェクト』をスタート 現在は再びスウェーデンに戻り大学院で公衆衛生を学ぶ



 「性的同意」そんな言葉を聞いたことがあるだろうか。性犯罪の裁判で「同意があったか否か」という「性的同意」が争点に為る事でご存知の方も多いだろう。それが泥酔の時にどうなのか、親子関係や上下関係があった時にどうなのか・・・その裁判判決を受けて「同意があったのか」「ちゃんと拒否したのか」の裁判所の判断経緯ついて大きな議論を呼んでいるところだ。

 だが「性的同意」とは、性犯罪だけでは無く人と人との関係性の問題から始まる「誰にとっても必要な人権」のことだ。大学在学中にスウェーデンに留学し、そこで日本で受けてきた性教育では学べ無かった「普通に性のことを考える習慣」を知った福田和子さんは、帰国して「#なんでないのプロジェクト」を始めた。
 そこで多くの実体験を集め、性について考え無ければならない事を提唱し続けている。今回は福田さん自身が「これが性的同意と云う事なんだ!」と心から判ったという出来事を教えて貰おう。


 ホントは嫌でも拒め無い問題

 相手に嫌われるのが怖くて、関係がこじれたく無くて、本当は気乗りしない性行為を受け入れてしまった・・・こんな経験、貴女は無いだろうか?

 「コンドームを着けてと言え無い」「その行為は嫌だと言え無い」「痛いと言え無い」どれも切実で、そう云った悩みを抱える人は少なく無い。性に関わる経験談を集め出して早1年。相手との関係性や職場での立ち位置を思うと「嫌だな・・・」と思いながらも性行為を何とか受け入れてしまう女性達。
 彼女達はひとり、断れ無かった嫌悪感や後悔・悔しさ・不安に苛まれる。そんな声を幾度となく相談等を通して聞いて来た。

 世界的にみると、近年「性的同意」と云う言葉が話題に為っている。「性的同意」とは性行為の際に、互いがその行為を積極的に望んで居る事を確認することを意味している。英語では“Sexual Consent”と表記される。
 最近では「相互の積極的なYes・性的同意が無ければ全てレイプ」と云う法律を採択する国も増えて来た。2018年7月にスウェーデンでも、明確な同意の無い性行為はレイプとする新法が成立したばかりだ。処が日本では未だに、死ぬ気で抵抗しない限り法的にレイプとは認められ無い。だからコソ、日本で「性的同意」が注目されるこの流れは大歓迎だと思っている。

 父親と娘との間の性行為で「拒否出来る状態に在った」として父親が無罪判決を下された際には、多くの人が疑問の声を上げた。福田さんも集まった人の前で話をした。しかし、一方で、私はフト思ってしまう部分もある。
 断れ無かった女性達の話を聞くと、相手のことを思ったり配慮したりして、自分の想いとは裏腹に「Yes」と言ってしまう事が多い。こう云った状況では、例え「Yes」以外がレイプに為った処で、傷付く人は減ら無いと思えてならないのだ。

 こう云った話をすると必ず「Yesと言った方が悪い」と云う意見が出て來る。そう切り捨てるのは簡単だ。しかし、世界で進む性的同意の議論を見ていると、只「Yes」をゲットすれば「性的同意OK!」ナンて単純な話では無い事が分かって來る。そこには、日本では未だ余り語られていない“アクションを取る側の責任”があるのだ。それは簡単に言うと「相手が意思表示し易い環境を作ること」だ。

 スウェーデン流! 性的同意実現の6ステップ

 スウェーデンには『FATTA!』と云う、性的同意を広める為の団体がある。先にも触れたが、スウェーデンでは昨年から、積極的同意が無いものは全てレイプと居う法律が成立したこともあり、現在は性的同意を文化として根づかせる活動が行われている。
 FATTA! はその中で、性的同意を実現する為の6つのステップを提示している。LET’S TALK ABOUT CONSENT BABY!キャンペーン 公式サイトより以下抜粋引用

 @ 先ずは自分自身が、自由意志に基づく行為を望んで居るか自覚すること 同時に、性暴力や強制的行為が如何に人を傷つけるかを知ることも大切。
 A 相手が確実にその行為を望んでいるかを確認すること 相手の言葉・動作・声のトーンで推し量れる Yes以外は全てNo!
 B 相手が自分の思いを伝える事が出来る安全な環境作りをキチンとすること 相手が自分より弱い立場にある時は特に気をつける また、人は考えが変わることもあるので 後からでもその思いを伝えられる環境作りも責任のひとつ
 C お互いが何を望んでいるかを基本に関係を築くこと 恋人・友人・家族など特に近い関係性だからこそ「相手の為に何かしなきゃ!」と云う思いで嫌でも我慢してしまうことがある。「彼氏・彼女だから◯◯して呉れる筈」と云った「期待」では無く「互いが何を望むか」で関係を築くこと。
 D 自分たちが本当にその行為を望んでいるか理解すること 傷つくようなことにYesと言ってしまうことのない互いのバウンダリー(境界線)を尊重し、自分たちが望むことを分かり実行できる関係性を築くこと 自分自身を省みることも大切
 E 以上5項目をセックスの際に確認 お互いが心から望んでいることを明確にすること 難しいけれどこれが一番大事

 相手の思いを聞き、自分自身の立ち位置に責任を持つ。また「◯◯だから」と云った期待を捨て、自身の望みもきちんと判り互いが本当に望む行為をすること。それで初めて、尊敬・理解・思いやりのあるセックスが 出来る。
 如何だろうか?相手からの期待?自分の気持ち?バウンダリー・・・? 日本ではチョット聞き慣れ無い言葉が並んで居たかも知れないが、海外ではこう云った動きが始まっていることを知って置くことも重要だ。

 「Noが悲しくても、その感情処理は僕の責任」

 「もし嫌なら、嫌と言ってね。確かに、キミに断られるのは悲しいけれど、その気持ちをキチンと処理するのは僕の責任だから。キミには関係無いし負の感情をブツケルことも無いよ。大人だからそう云った感情のマネジメント位は好い加減出来ているから。それよりも我慢や嘘を言われる方が嫌だ」

 日本在住のヨーロッパ出身の男性からお誘いを受けた際、私の顔は何と無く曇って居たのかも知れない・・・返答に困る私に彼はこう言葉を掛けたのだ。その時は、気乗りせず関係を持つことは無くお断りした。でも、23年生きて来た中で、最も安心して本音を伝えられた瞬間だったと私は今でも思っている。
 彼の言葉には「これぞ本物のオトナ!」と感動したし、人としての信頼は急上昇した。そんな彼とは今でも友人として交流が続いている。私はこの時、これが「真の同意か!」と感動したのだが、その一方で、性に限らず、自分は今迄どれ程心からの同意を提示し難い環境に居たのだろうと愕然とした。

 「相手に不快な思いをさせてはいけない」「人を傷つけてはいけない」「人に嫌われてはいけない」・・・その思いは何時しか「自分も傷つきたく無い」と云う思いの遥か上を行き、更に「友達ならこうあるべき」「彼女ならこうあるべき」と云う相手からの無言の期待にも絡めとられて居た。そして、傷つく割に、自分のYes・Noナンて、伝える処か、見え無く感じられ無くなって居た。
 というより、相手からのサジェスチョンにNoと感じる事に罪悪感すら感じていた。彼の言葉を聞いたときに「そんなの要らなかったんだ!」と目から鱗の思いがした。無意識のうちに抑圧されて居た自分のYes・Noが、息を吹き返した瞬間だったと思う。

 性教育に見る「性的同意」の世界基準

 ここまで「本音を引き出せる環境」を作る大切さを語ってきたが、こういった視点を重視しているのはスウェーデンだけではない。例えば、ユネスコ・国際連合教育科学文化機関やWHO・世界保健機関など、5つの国連機関が共同で出版した、全世界に向けた性教育の国際基準「International Technical Guidance on Sexuality Education」には、

 恋愛関係にあるパートナーとの交渉において阻害要因となるもの・・・性役割やジェンダーに基づく期待などを含む・・・を知ること
 〇同意する能力・同意を伝える能力に影響し得るもの・・・アルコールや薬物、ジェンダーに基づく暴力・貧困・力・権力差を知り、性的同意を阻害する要因を避ける重要性を認識すること

 と云った項目が明記されている。また、重要なスキルとして、性的な同意・拒否の伝え方だけでなく、真の性的同意を阻むものを知った上で、本当に同意が実現されているのかを見分けるスキルもあげられている。
 現在はまだまだ、最後の「Yes」「No」の一言だけが切り取られてしまうことが多いし「Yes」さえ言わせれば好いと逃げ道を塞ぐ手法で性的行為に迫る人達実際に居る。しかし実際は、そのようにして得た言葉では、同意があったとはいえない。性的同意は、期待にも性役割にもプレッシャーにも縛られ無い環境があってこそ、初めて実現するものなのだ。

 具体的に私たちはどうすれば好いのか?

 とは云え、具体的な話に為ると「で、どうすれば好いの?」と云う人は多い。そう云う人は是非、パートナーに「貴女が幸せだなと思う事しかしたく無いし、嫌な時は我慢されるより嫌と言って呉れた方が嬉しい」と、アノ彼が言った言葉をこの際伝えてみて欲しいと思う。
 もしも、好意を持って居てアプローチしたい人よりも地位などの立場が自分の方が上だったら「この事を断ったからって、貴方の立場が危うく為る事は絶対に無い」と言葉添え、それを態度で示して欲しいと思う。

 また、もしも断られたら「残念ではあるけど、本音を言って呉れて有難う」と冷静に受け止めて欲しいと思う。そんな綺麗ごとと思うかも知れないが、お互いに本音に「気付き」「伝え」「実現する」経験を積むことが信頼の始まりだと思う。
 他にも、具体的な思いの伝え方を相手と決めて置くのも好いかも知れない。例えば言葉が難しい場合には、2回相手をタップしたら「力加減を抑えて」3度のタップで「やめる」と云った合図も決めて置くのもひとつの方法だ。互いに取って違和感が無い性的同意を伝える方法を見つけて欲しいと思う。

 ここまで読んで、何だか面倒臭そう、とか、ムードを壊してしまいそう、と思った人もいるかも知れない。でも、性的同意は決して面倒な厄介者では無い。お互いが幸せな時間を過ごす為に必須なものだ。もっとポジティブに受け止めて欲しいし、周りを見渡すと、私の肌感覚的だが、それを普通に出来る人の方が圧倒的にモテている。是非、今日から貴方も、相手が本音を言えるオトナの余裕を醸してみて欲しい。

 “性的同意”に関して、もっと知りたい!という人には、世界的に人気を博した性的同意を紅茶で理解するイギリス発の動画や、日本でも性的同意を文化に!と頑張る団体「Genesis」がYoutubeにあげる「キモチ高め合う同意」なども参考になる。この記事が、貴女をよりハッピーな毎日への一歩に為る事を願って。

                   以上

















楽しく健全なセックスライフを・・・二つのレポートをご紹介

 


 楽しく健全なセックスライフを・・・二つのレポートをご紹介


 その1 水着で隠れてる場所だけじゃ無い・・・小中高生に伝えたい「性教育で一番大切なこと」


 現代ビジネス 5/4(火) 7:02配信 5-4-5


 性教育現場で生徒から出た鋭すぎる質問


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              写真 現代ビジネス 5-4-6

 私は元養護教諭で、現在フリーランスの性教育講師・思春期保健相談士として性教育の現場にいる。SNSで「にじいろ」のハンドルネームで情報配信している。性教育を始めたばかりの頃、中高生の妊娠や性感染症を防ぎたいと云う思いから、リスクや予防法など知識ばかり伝えていた。 しかし、或る日、中学3年生の感想に書いてあった質問にハッとした。  

 「性教育を受けても、知識があっても、妊娠したり性感染症に為ったりする人がいるのは何故なんですか?」  

 とても好い質問だと思い、翌週に行った高校で問いかけてみた処、沢山の答えが返って来た。

 「忘れてしまうから」 「自分は大丈夫、関係ないと思うから」 「本当は嫌だったのに嫌と言えなかったから」 「片方は好いと思っていたけど、もう片方は好いと思って無かったから」 「そんな話が出来る関係じゃ無かったから」  

 ・・・そう、問題は知識不足だけでは無い。 他人事で在ったり、嫌と言える・話し合える対等な関係性で無い関係性、所謂「性的同意」を取れ無いコミュニケーションの問題だ。どれだけ性の知識があったとしても、対等な関係を築け無かったり性的同意が取れ無ければ、性のトラブルや悪気無く相手を傷つけることは発生し易く為る。この事に気付いてからデートDV性的同意の話を意識してする様に為った。

 文科省から出た「生命(いのち)の安全教育」


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 幼児、小学校低・中学年、小学校高学年、中学生、高校生、それ以上の人向けと年齢毎に分かれ、イラストを使いわかりやすく展開している 出典/文部科学省 5-4-7

 デートDVや性的同意の話をすると「気付くことが出来て好かった」と感想に書いて呉れる子も居れば「寧ろそんな恋愛が(相手に縛られる様な)してみたい」「強引な方が愛されていると感じる」と云う子も居る。性的同意についても「そんな事をイチイチ確認するなんてシラケる」と書く子もいる。  
 思春期に為ってから、恋愛や性に目覚めてから「同意が大事である」と云う話をしても遅いのだと感じる。子供のうちから繰り返し“好い関係性”について、学び考える必要がある。

 「好きな人や好く知っている相手だからコソ余計に嫌と言い難い」と云う経験は、子供だけで無く多くの人があると思う。相手・周囲の空気に合わせるべき、本当は嫌な事でも我慢するべき・・・と云う学校教育や子育ての風潮は無かっただろうか。私は思い当たる節が沢山ある。
 そして4月16日、性犯罪・性暴力対策のひとつとして、文科省から『生命(いのち)の安全教育』の教材が発表された。幼児向けから大学・一般向けまであり、各校や地域の状況等に応じて適宜内容の加除・改変も可能とのことだ。

 早速教材の中身に目を通した。私が実際に性教育で取り入れている内容も多くあった。 例えば 
 @ 幼児期や小学校で学ぶプライベートゾーン(パーツ)の話 
 A 小学校高学年以上で学ぶSNSの話 
 B 中学校以上で学ぶデートDVの話

 しかし、何回遣っても上手く伝わら無かったり、難しいと感じる部分がある。「生命の安全教育」の教材や指導の手引きと合わせながら、気になる部分をまとめてみたい。


 家庭でも活用したい「プライベートゾーン」の話

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 文科省の『生命の安全教育』の教材ではこんな内容で伝えているが、プラスアルファの説明も必要とにじいろさんは言う。出典/『生命の安全教育』文部科学省 5-4-8

 最初に触れたいのはプライベートゾーンの話だ。これは性教育で好く言われている重要な概念だ。文科省の『生命の安全教育』では「水着で隠れている部分は自分だけの大切なところ」とある。
 自分のプライベートゾーンは見せ無い触らせ無い。他人のプライベートゾーンは見無い触ら無い・・・とても大切なルールだが、私はプライベートゾーンの話をする際、以下の3つのことを特に大事にしている。  

 1)プライベートゾーン以外の部位も大切だと云う事  

 「アナタの身体はアナタのもので、全部大切なんだよ」と強調する。この前提が無いと「プライベートゾーン以外ならOK」と解釈してしまう。指導の手引きにも、実際の性暴力においては、水着で隠れる部分への接触だけで無く、身体を撫でる、顔にキスをすると云った行為が多いことを念頭に「水着で隠れる部分のみ」が大事であると云う伝え方に為らない様に注意する、自分の身体は全てが大切であることを伝えるとある。  

 2)もし見られたり触られたりしていても、されたアナタは悪く無いと云う事  

 既に触られた経験がある場合「見られた自分が悪い」「触られた自分が悪い」「自分はいけないことをしたんだ」と自分を責めてしまう。手引きにも「性暴力被害を受けている児童がいる可能性があることを意識した上で、授業を行う必要がある」と書かれている。「被害者は悪く無い」ことを前提に伝える様にしている。  

 3)自分のプライベートゾーンは見たり触ったりしても好いと云う事  

 「いけません」ばかりの教育では、自分の性器や身体がネガティブなものに為ってしまう。これは指導の手引きには書かれていないが、性そのものを肯定的に捉える為にも大切なことと考えている。「自分の身体は自分のものだから、自分は何処を見ても何処を触っても好いんだよ。誰も見ていない所でするのがマナーだよ」と伝えている。

 どの部位であっても「嫌な気持ち」が大切

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 プライベートゾーンは女子の話と思い勝ちだが、男子も勿論、性別・年齢関係無く全ての人に関わる話だ。photo/Getty Images 5-4-9

 これ等の事を意識しながらプライベートゾーンについて伝えているが、上手く伝わら無かったり自分でも伝えながらモヤモヤして居る事がある。  
 そのひとつが男子の胸についてだ。一般的に男子の水着は上半身部は無く、この教材でもその他多くの教材や絵本でも男子の胸は隠されて居ない。すると子供は「男子の胸は別にOK」と解釈してしまうことがある。出来ればイラストを工夫したり「胸は誰でもプライベートゾーンだよ」等、口頭で補足したりする必要があると思う。  

 また「口もプライベートゾーン」とすることが多いが、これも子供達を混乱させてしまうことがある。「口は見えているのにどうなるの?」と子供から質問を貰ったことが何回もあった。他にも「病院で診て貰う時は?」「家族とお風呂に入るのは?」「銭湯や温泉は?」などの質問も出る。
 それは例外だから好いんだよと言っても、残念ながら医療者や家族が絶対に安全とも限ら無い。子供達とやり取りをしながら「相手が誰であっても自分のどの部位であっても“自分が嫌だと感じたら”その気持ちを大切にして好い」と云う事が伝わればと思う。  

 また、この様な話を教室ですると、子供達の目線が一気に特定の子供に向くことがある。大体それは、カンチョーやズボン下ろしなどを率先して遣っている子だ。その行動自体はいけないが“その子=悪者”と云う雰囲気に為ら無い様に考えなくてはいけないと思う。「私も知らなかったし、皆も知らなかったと思うから、これから勉強して行こうね」と云う雰囲気を作りたい。

 「SNS=禁止」より「同意する」関係を伝えたい

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 禁止事項を増やすほど禁止した大人にトラブルを打ち明けられなくなる危険がある。photo/iStock5-4-10

 さらに、今の必須となっているのは「SNS」についてどう伝えるかだ。中学・高校は勿論、小学校の先生と話していても「SNSのトラブルが多くて」と好く聞く。友達関係のもつれから性的なものまで本当に色々相談の声を聞く。  
 頻繁にトラブルを見聞きする教員や親にとって「SNS=悪」と云うイメージが強いかも知れない。しかし、SNSは子供達にとって、既に無くてはならないもの、重要なツールに為っている。

 会った事無いけど友達、会った事無いけど付き合って居る・・・ナンて今は当たり前にあることでもある。私達はツイツイ大人の感覚や価値観でSNS=悪、と思ってしまうが、そう云うメッセージになら無い様にしたい。SNS=悪と云うメッセージの伝え方に為ってしまうと、SNSで性的トラブルに巻き込まれても、大人に相談して呉れない可能性もある。
 今回、文科省が発表した『生命の安全教育』の中学校向け教材には、実際にあった事例が掲載されているが「SNSで知り合った人と会って居た事を親に知られたら怒られると思い、誰にも相談する事が出来ませんでした」と云うのは好くある話だ。SNSに関することは特に「禁止」と云う形で注意喚起をしてしまい勝ちだが、それだけでは解決しないことも多い。  

 禁止することよりも大事なのは、冒頭でも触れた「性的同意」のコミュニケーションがキチンと取れて居るか、そう云う考え方が自分の中にあるか? と云う事だ。これは、SNS上のトラブルだけで無く、デートDV等性教育の根幹とも云えるカリキュラムだ。  
 文科省の『生命の安全教育』でも、小学校高学年向け教材にはイラストと共に「手を繋いで好い?」「部屋に入っても好いかな?」「写真をとっても好い?」と云う吹き出しがある。細かなことだが、こう云った確認することを積み重ねて行くこそが、好い人間関係を作る為の基本だ。どれだけ親しい間柄でも、確認しなければ相手の気持ちは判らない。  

 昨日、公園で遊んでいた近所の子供達が「僕もいーれーてー」「いーいーよー」「このボール、貸して!」「今使ってる途中だからダメ!」と見事なコミュニケーションを取っていた。相手の気持ちを聞くこと・嫌と言うこと・相手の嫌と云う気持ちを受け入れることは、恋愛や性に限らず日常のアラユル場面で練習が必要だと思う。

 SHELLYさんに共感「NOと言って好い」教育

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 大人が禁止するのでは無く子供達自身がキチンとYES・NOを言えること 大人も子供の声や想いに耳を傾けていきたい photo/iStock 5-4-12

 そう、プライベートゾーンも性的同意も重要なのは、嫌なことには「NO」と言えることだ。 私は小学生には好く「NO ・GO・ TELL」を伝えている。 これは『CAPセンター・JAPAN』の子供への暴力防止プログラムにあるものだ。
  嫌と言って好い(NO)・逃げて好い(GO)・誰かに話して好い(TELL)・・・今回紹介している文科省の『生命の安全教育』でも同じようなメッセージが繰り返し出て來る。

 嫌と言おう・その場を離れよう・安心できる大人に話そう・・・と。これはプライベートゾーンを触られるなど性暴力に遭った時だけで無く、誰かに嫌なことをされたり言われたりした時に役に立つと伝えている。しかしこれが「役に立つ」かどうかは大人の理解や姿勢に左右される。 以前、タレントのSHELLYさんがテレビで言って居た事が印象的だった ・・・

 「子どもが“辞めて!”と言ったら辞める。“辞めて”は絶対に2回言わせ無い様にして居る。娘達に『貴女のNOには力があるんだよ』って云う事を教える為。“辞めて”って言っても、大人は辞めて呉れないんだって思ったら、自分のNOには力が無いと思わせてしまう」

 ・・・このお話は、とても素敵だと思った。自分の子供時代、そして今親としての子供との関わりを振り返る。子供が「GO」した時に「甘えている」「我慢が足りない」なんて言ってはいないだろうか。子供が「TELL」した時に、キチンと耳を傾けているだろうか。子どもの言うことを受け止めず、信じ無かったり、否定してしまったりではSOSは届か無い。

 「言わなきゃ好かった」「相談しても誰も助けてなんか呉れない」と無力感を抱いてしまう。「あの時に嫌と言えて好かった」「逃げて好かった」「話して好かった」と云う経験を積み重ねて行くことで、自分を大切にする力が着いて行くのだ。  
子供達へどれだけ『生命の安全教育』を行っても「安心できる大人」「信頼できる大人」が身近にいなければ意味が無い。この「安心できる大人」「信頼できる大人」に私たちはどうやったら為れるのだろう。

 その1 にじいろ    以上

















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