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2019年08月30日

「睡眠4時間でハンドル」も 路線バス運転手の過酷な実態





 「睡眠4時間でハンドル」も 路線バス運転手の過酷な実態



 




          〜yahoo news 7/26(金) 8:52 配信〜



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 昨年10月末の事だ。横浜市内の交差点で路線バスが乗用車に追突し、16歳だった乗客の男子高校生が死亡する事故が起きた。
 「起こるべくして起きた事故だ」とバスの運転手仲間は話した。人手不足に依る過酷な勤務ダイヤ、過労死ラインの残業を熟さないと家族の暮らしが成り立た無い給与体系・・・。そうした過酷な労働環境に多くのバス運転手は置かれて居るからだと云う。
 今年4月にも神戸市内で市営バスが歩行者を次々と撥ね、死傷者8人を出す事故が起きた。路線バスの運行が安全である為に、どうすれば好いのか。(文・写真 本間誠也 Yahoo!ニュース 特集編集部)

 「ヤッパリ、デカいのが起きたか」

 事故の知らせを聞いた時「ヤッパリ、デカいのが起きたか」と思ったと云う。神奈川中央交通で働く50代のバス運転手はそう話し始めた。普段は、都市部の路線バスを担当して居る。
 「デカいの」とは、2018年10月28日の事故を指す。日曜日の午後9時20分頃、横浜市西区のJR桜木町駅近くの交差点が現場に為った。神奈川中央交通の路線バスは信号待ちの乗用車に追突。乗客の男子高校生は脳挫傷で死亡し、その母親も含め乗客4人が重軽傷を負った。路線バスの乗客が死亡する事故は極めて異例だ。50代の運転手は続けた。

 「正直、起こるべくして起きた事故だと思います。ヤッパリ、起きちゃったか、と。路線バス運転手の労働環境は年々過酷に為ってます。私等を含め、誰が起こしても可笑しく無い事故でした」

 桜木町駅近くで事故を起こした運転手はこの5月、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の罪で起訴された。地元紙・神奈川新聞の報道に依ると、被告と為った運転手に付いては医師の所見等で、自律神経の乱れに依って脳への血流が悪く為り、一時的に意識を喪失して居た可能性があると云う。

 同僚が語る「本当の労働環境」とは

 神奈川中央交通の運転手への取材は事故から数カ月後だった。横浜市内の喫茶店。前出の50代運転手は、別の営業所から後輩の運転手も連れて来た。後輩は30代後半。2人共バスの乗車歴10〜20年の「中堅」と「ベテラン」だ。
 後輩の運転手は、アノ事故の要因が透けて見える様だと言い「長時間残業をせざるを得無い低い給与体系」「長時間残業に依る睡眠不足や疲労」と云った事柄を列挙した。後輩の運転手が言う。

 「ウチの基本給は入社13年目で23万3000円と為り、そこで事実上の頭打ちです。残業で稼ぐしか無い仕組みに為って居る。勤務ダイヤは『5勤1休』の次が『4勤2休』で、ローテーションは6日単位です」

 この2人が見せて呉れた勤務表等に依ると、勤務には「通し番」「午前番」「午後番」が有る。通し番は16時間の拘束。午前番は、ホボ始発からお昼迄の拘束だ。30代の後輩運転手の「5勤1休」「4勤2休」とは、ドンナ勤務ダイヤなのだろうか。

 「通し番・通し番・午前番・通し番・午前番・休みと云う順。これが5勤1休です。でも、運転手は足りて居ませんから、会社に頼まれて3日目の午前番が通し番に為る事もシバシバです。次の4勤2休は、通し番・通し番・午後番・午後番・そして休み・休みと続きます」

 午後番は、その呼び方とは裏腹に深夜帯迄勤務が続く。バス運転手を対象にした厚生労働省の改善基準告示で、16時間拘束(15時間を超える拘束)は週2回迄と決まって居る。処が、それを守って居たら生活出来無いと後輩運転手は明かした。

 「現実問題としては生活の為、5勤1休のパターンでは、4日連続で通し番を遣らざるを得無いんです。3日目が午前番だけだと残業がゼロに為る。厚労省の告示には反するでしょうけれど、そこは運転手不足で困って居る会社側と、残業代で稼ぎたい運転手の利害が一致して居る訳です」
 4勤2休のパターンでも、最後の「休み」「休み」に付いては、月に1回は「休み」を潰し、午前番に入ると云う。稼ぐ為だ。

 「だから疲れは取れません。休みの日は寝てるだけです」「睡眠4時間でハンドルを握って居るんです」

 2人によると、勤務ダイヤ通りの業務だと、残業は月に50〜60時間に為る。先輩の50代運転手は言う。

 「その程度の残業だと、妻がパートして居ても、子供を含む家族3〜5人の暮らしは厳しい。運転手と会社の要請が合致して、残業が90時間を超える月も少無く無いんですよ」
 だから、桜木町駅近くの事故は他人事では無いと2人は感じて居る。起訴された同僚は事故当時50歳。取材に応じた50代の運転手と同じ世代だ。

 「事故を起こした仲間は、睡眠時無呼吸症候群だったとか自律神経系に異常を抱えて居たとか、色々報道されて居ます。でも結局突き詰めると、恒常的な睡眠不足が原因だろうと。社内の運転手は皆そう思って居るのではないでしょうか」

 厚労省の改善基準告示が示す一日の休息期間は、継続8時間以上だ。それをキチンと取ったとしても、毎月80〜90時間も残業して居たらどう為るのか。

 「通勤や食事時間等も有りますから、運転手の正味の睡眠時間は4時間程度にしか為りません。そんな状態でハンドルを握って居るナンて、乗客は誰も想像して居ないでしょう?」



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 バス社員の所得、全職種より低く

 バス事業は国土交通省の管轄下にある。運転手の厳しい労働環境を生んだとされる規制緩和は、貸し切りバスで2000年から、路線バスに付いては2002年から始まった。需給調整を前提とした「免許制」から、安全面等の資格要件をチェックするだけの「許可制」へと移行したのである。
 交通政策に詳しい桜美林大学ビジネスマネジメント学群の戸崎肇教授によると、民間の路線バス運転手の平均所得が、一般の平均所得を下回り始めたのは「2002年の規制緩和が切っ掛けだった」と言う。


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              桜美林大学の戸崎肇教授

 「バス会社はそれ迄、一定の保有台数を確保して居ないと、貸し切りバスを運行出来ませんでした。処が、規制緩和で多くの業者が雪崩込んで来た。バス会社に取って、貸し切り部門は稼ぎ頭だったのに、それが崩れて、経営上の問題から路線バス運転手の給与にもシワ寄せが及びました」

 国土交通省自動車局が2014年にマトメた「バス運転者を巡る現状に付いて」に依ると、路線バス運転手の労働環境には幾つかの特徴が見える。2002年から2012年の間、正社員の割合は89.9%から69.7%へと20ポイントも減少。一方で運転手の高齢化が進み、2012年は60歳以上が16.4%を占めて居る。更に際立つのは賃金だ。
 民間のバス事業従事者の平均年収は、2001年度から全産業の平均(男子)を下回る様に為った。その後、格差が広がるばかり。2012年度では、全産業の平均530万円に対し、民営バスは446万円と為って居る。

 給与水準が低い上、長時間拘束で勤務時間も不規則
 主な路線バス事業者が加盟する公益社団法人日本バス協会は、現状をどう捉えて居るのだろうか。長瀬芳治参与の表情は厳しい。日本バス協会参与の長瀬芳治さんは、

 「バス事業者は運転手確保の為、賃金や労働時間の改善に努めて居ますが、大型二種免許の保有者の減少もあって、バス事業者の約9割が運転手不足です。それにも関わらず、新しい人が業界に入って来ません。運転手不足の解消に向けて給与をアップさせたくても、バス事業者の収益は年々減少して居る。無い袖は振れません。悪循環です。それに、バスの運賃は言わば公共料金。運賃を上げたくとも簡単に出来ません」

 慢性化する運転手不足は、実際にハンドルを握って居る運転手の長時間労働に拍車を掛け、睡眠不足や注意力の低下を招く。実際、国交省のマトメに依ると、路線バス運転手の「健康状態」に起因する事故はここ数年100件を超えて居り、増加傾向にある。そして2016年は143件を数えた。この悪循環に出口は見えるのか。桜美林大学の戸崎教授はこう言う。

 「路線バスと云う公共性の高い交通機関は、市場原理に過度に委ねるのでは無く、社会全体で支えて行く仕組みに改め無いと。運転手の待遇を無理に上げる事は難しいので、都市部ではバスレーンを拡充して『定時性』『利便性』を高めたり、公的資金を投入したりする等行政側による思い切った介入も必要でしょう」


 




 長時間労働で自殺 労災申請

 神奈川中央交通では、別の出来事も起きた。路線バスの運転手だった夫が自殺したのは長時間労働と業務上のストレスが原因だったとする労災申請を妻が起こしたのである。妻と弁護士に依る記者会見は昨年12月13日。JR桜木町駅近くの事故から、1カ月半しか経って居なかった。
 遺族側代理人の尾林芳匡弁護士に依ると、自殺した元運転手は当時49 歳。2018年3月、自宅近くの公園で自殺したと云う。遺族側の計算によると、亡く為る2カ月前の残業は約109時間。2017年末頃から同じ営業所内では退職する運転手が相次いで居た。尾林弁護士は言う。

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                尾林芳匡弁護士

 「退職した人の穴を埋める為、自殺した元運転手の勤務ダイヤは過酷に為ったんです。理由の分から無い乗客のクレームにも悩んで居ました。亡く為る前の数日間、家族には仕事に行くと言いながら、無断欠勤して居ます。職場に行け無いと云うのは、鬱病の典型症状。欠勤の時点で精神を病んで居たと考えられます」

 神奈川中央交通は「(元運転手が)亡く為った原因は、労働状況に依るものでは無いと考えて居る」(総務課)と云う。

 バス運転手の夫 妻の心残り

 自殺した元運転手の妻は、今も神奈川県内に住んで居る。今年2月、小田原市内の喫茶店で取材した際は、未だ心労が残って居る様に映った。妻は「労災申請をするかどうか迷ってましたが、桜木町駅近くのあの事故で考えが決まりました」と言う。
 「亡く為った高校生や怪我をされた方には、本当に申し訳無いと思います。その一方、アノ事故を起こした運転手さんと夫の気持ちとが、重なり合う部分もあって・・・恐らく、アノ運転手さんも無理に無理を重ねて居たのだろうと」

 桜木町駅近くの事故を知った時、妻は会社に対し「夫に続いて又犠牲者を出したのか」と思った。「夫の死は何だったのか」とも思った。「夫は、体も心も悲鳴を上げて居たんだろうと思います。自分よりキャリアが上の運転手の方々が次々と退職して、そして、タダタダ、限界を感じて居たんだと思います」

 妻には心残りがある。 「日頃から『会社はブラック(企業)だ、ブラックだ』『今度は〇〇さんが辞めた』と言っていて・・・亡く為る数日前には『客に付き纏(まと)われて居る』とも話して居た。ですが、夫の異変に気付け無かったんです。無断欠勤の数日間、何処で何を考えて過ごして居たのか。それを思うと・・・」

 夫が記していたノート。会社の会議の様子をメモしたものと思われる。このページは2018年2月17日の土曜日に開かれたと云う「副班長会議」の記述。「人が足り無い。会社がどう考えて居るか?」等の文字が見える。
 路線バスによる重大事故はアチコチで起きて居る。今年4月には、神戸市三宮の繁華街で、64歳の男性運転手のバスが横断歩道に突っ込み、男女2人が死亡。6人に重軽傷を負わせて居る。桜木町駅近くの現場では、事故から数カ月間、犠牲者に手向ける花束が絶え無かった。
 極普通の、何処にでも有りそうな交差点付近。速度がユックリで、運転手のハンドル捌(さば)きも安定して居る路線バスが、マサかここで死亡事故を起こすとは多くの人は思わ無かっただろう。この7月5日午後、横浜地裁で一つの刑事裁判があった。桜木町の事故で自動車運転処罰法違反の罪で起訴された路線バス運転手の初公判である。
 「401号法廷」の被告席には、アノ事故の運転手が濃紺のスーツ姿で座った。検察官の座る席の後ろには、事故の被害者と見られる数人が着席して居る。冒頭、被告弁護人は検察側に対し、起訴内容を明確にする様求め、この日の審理は5分程で終わった。
 起訴状の内容に間違いが無いかどうかを被告に問う「罪状認否」も留保された。この裁判で一体何が明らかに為るのか。本格的な審理は次回以降に始まる。



 本間誠也(ほんま・せいや)ジャーナリスト。新潟県生まれ。北海道新聞記者を経てフリー。Frontline Press(フロントラインプレス) 所属。

 この記事へのご感想やご意見、又は「Yahoo!ニュース 特集」で今後取り上げて欲しいテーマをお寄せください。   以上


 





 【管理人のひとこと】


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 痛ましく悲しい記事である。普通に働いては生活出来無いと、規則を守る訳にも行かずに働く人達と、人手不足なのでそれを黙認せずには居られ無い会社側の苦悩。共に、ギリギリの状況を続けるのでは、何時かは必ず大きな事故へと繋がってしまう。
 この記事を読む迄は、街を走る路面バスの運転手さんが、こんな過酷な状況に置かれて居るとは殆どの人が露とも知ら無かっただろう。何の考えも無く「規制解除で自由な競争の結果、市場原理で皆が幸せに為れる・・・」と唄った訳だが、タクシー業界も貸し切り・観光バス業界も殆どの業界は苦境に喘いで居る。結果、企業の利益は減少し働く人の収入も激減、その為人員の補充もママ為らず慢性的人手不足に陥る。
 一体、政策的に生産性を落とし業界を苦境に追い遣り、働く人の生活環境まで奪う規制改革とは、何だったのだろう。過去に多くの犠牲者を出した貸し切りバスの運転手の環境も同じ様な過酷なものだったに違い無い。
 実際に規制改革の音頭を執り実行した竹中平蔵氏は、何の罪にも問われず大学の教授や大企業の会長職を続け「ヘラヘラ」とTVのコメンテーターとして未だに「規制の悪」を語って居る。この真逆な世相を作り出しのは誰だったのか。日本は実に貧困国家だと実感する記事でした。



 



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