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2019年08月09日
徴用工問題めぐり韓国と貿易紛争へ
徴用工問題巡り韓国と貿易紛争へ
根拠乏しい「官製ヘイト」
～週刊金曜日オンライン 2019年8月7日5:11PM 角南圭祐～
参院選が始まった７月４日、日本政府は韓国向けの半導体製造材料３品目の輸出規制を強化する強硬策に踏み出した。韓国政府は世界貿易機関（WTO）への提訴を表明。歴史認識の違いを背景とした隣国との対立は、貿易紛争と云う新たな段階に入りつつある。
安倍晋三首相は３日の党首討論で「元徴用工や慰安婦問題で約束を守れ無い中では、今迄の優遇措置は取れ無い」と述べ、歴史問題への報復である事を認めた。７日のフジテレビの番組では「韓国は『チャンと制裁を守って居る』『チャンと貿易管理をして居る』と言って居るが、徴用工問題で国際約束を守ら無い事が明確に為った。貿易管理も守れ無いだろうと思うのは当然」と述べ、規制が対北朝鮮制裁と関連して居る事を匂わせた。
対する韓国の文在寅大統領は10日、日本政府の措置を「根拠も無く北朝鮮制裁と関連させて居る」と批判。更に15日「半世紀に渉って積み重ねて来た韓日経済協力の枠組みを破壊するものだ」「結局は日本経済に大きな被害が及ぶ事を警告して置く」とトーンを上げた。
韓国野党は文氏の無策による関係悪化だとして政府を責め立てる。発端と為った徴用工問題の解決策は全く見え無いママだ。日本側が追加措置を取れば更なる泥沼化は避けられ無い。
日本政府は３品目の輸出規制に加え、輸出手続きを簡略化する「ホワイト国」指定から韓国を外す方針も示して居る。ホワイト国指定は兵器拡散の恐れが無い友好国への優遇措置で、韓国は2004年に指定。2016年には防衛上の機密情報を共有する為の日韓軍事情報包括保護協定（GSOMIA）も締結して居り、韓国は日本に執って日米同盟、米韓同盟を挟んだ準同盟国でもある。しかし、安全保障問題を理由としたホワイト国指定の解除は、東アジアの平和バランス迄崩し兼ね無い。
【根拠乏しい「官製ヘイト」】
「日本にもブーメランとして返って来る」と、輸出規制を批判的に報じる日本メディアもあるが、経済的な視点に留まって居る。元徴用工等の人権問題に目を向けた報道や、選挙に乗じた政権による韓国叩きの悪質さに目を向ける論調は殆ど見られ無い。
昨年10月と11月、韓国大法院（最高裁）は、植民地時代に日本で働かせた元徴用工等に賠償する様、新日鉄住金（現日本製鉄）と三菱重工に命じた。
両企業の不法行為（意に反した動員や強制労働）は、韓国だけで無く日本の裁判所も認めて居る事だ。又、日本政府も日本の裁判所も、1965年の日韓請求権協定では個人の請求権は消滅して居ないとの立場だった。にも関わらず、その後日本政府は、請求権協定で解決済みだとして企業の賠償を認めず、安倍首相は「国際法に照らして有り得無い」と判決を批判した。
「私の所為で大変な事に為ったのではないか」韓国紙『中央日報』は10日、唯一生存する原告で元徴用工の李春植さん（95歳）の声をこう伝えた。旧宗主国、旧植民地の狭間で長く置き去りにされて来た被害者が心を痛め無ければ為ら無い責任は誰にあるのか。
「日本製鉄元徴用工裁判を支援する会」の矢野秀喜さんは「安倍政権の歴史修正主義と嫌韓を利用する政策に問題はあるが、判決に従わず賠償し無い企業にも大きな責任がある」と強調する。大日本帝国で辛酸を舐め、命からがら帰国し戦後も苦労して来た元徴用工達の人権と名誉を回復する事が日韓関係を前進させる道だ。
議長国として自由貿易を掲げたＧ20大阪サミットが終わると、輸出規制を武器に参院選を闘い始めた安倍政権。北朝鮮に続き、韓国迄も敵だと煽れば、選挙に勝てると踏んだのだろうか。根拠の乏しい「嫌韓」政策は、在日コリアンに対する差別に政府がお墨付きを与える事に為り兼ねず「官製ヘイト」と呼ぶべき愚策だ。
15日の『朝日新聞』は規制が「妥当だ」と回答した人が56％に上るとする世論調査結果を発表した。政権与党の得票に繋がるのか、日本社会の成熟度が試されて居る。
（角南圭祐・共同通信記者 2019年7月19日号） 以上
劇団員らが安倍政権に〈沈黙〉で抗議 「若者達もっと関心を」
～週刊金曜日 8/9(金) 12:41配信～
〈絶望はアナタの無関心によって作られる！!！〉参議院選挙終盤の7月19日朝、横断幕を掲げて投票を呼びかけたのは「安保法制と安倍政権の暴走を許さない演劇人・舞台表現者の会」のメンバーである劇団青年座の面々と、横断幕を作成したデザイナーの財津昌樹さん。小田急線代々木八幡駅前で行き交う人にアピールした。
約70団体が賛同する演劇人・舞台表現者の会は、戦争法の成立（2015年9月19日）を機に発足。〈私達は現政権の暴走が止まるまで闘い続けます〉との声明を出し、毎月19日にはそれぞれの本部や稽古場のある地で〈諦め無い・騙され無い・許さ無い〉を合言葉に「サイレント・スタンディング」を継続。
この日も文学座は信濃町、青年劇場は新宿、東演は下北沢で一斉に駅前に立ち「安倍政権許さ無い！」 等のプラカードを手に、喋ることが生業の劇団員等が沈黙により抗議の意思を示した。夜にはJR新宿駅に数十人が結集し投票行動を呼びかけた。
青年座代表の森正敏さん（66歳）は「平和でないと芝居や表現は出来ない。戦わせ無い為に闘っている」とし「一番シワ寄せが及ぶ若者達、もっと怒れ、もっと関心を」と話した。初舞台に立ったばかりの20代の劇団員・角田萌果さんも参加した。
参院選の投票率は前回16年が54・70％。今回は50％程度で「下がれば与党が勝つ」と予想されていた。蓋を開けてみれば1995年の過去最低（44・52％）に次ぐ48・80％。「残念ながら今回の投票率の低さが今の日本を如実に表していると思います。それでも私達は諦めずに声を上げ続け無ければ為らない」と森さん。財津さん作成のもう1枚の横断幕にこんな言葉があった。〈最大の悲劇は善人（？）の無関心だ！〉
（片岡伸行・記者、2019年7月19日号） 以上
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佐川氏ら再び不起訴 刑事責任問えず 大阪地検特捜部
佐川氏ら再び不起訴 刑事責任問えず 大阪地検特捜部
～産経WEST 2019.8.9 15:48～
森友学園事件
学校法人「森友学園」（大阪市）との国有地売却や財務省の決裁文書改竄（かいざん）問題を巡り、大阪地検特捜部は９日、公用文書毀棄（きき）罪等で告発されて居た元財務省理財局長・佐川宣寿（のぶひさ）氏（61）等財務省幹部ら10人を再度不起訴処分とした。
特捜部は、大阪第１検察審査会が不起訴不当と議決した事を受け再捜査して居た。不起訴不当は強制起訴に繋がる起訴相当と異なり、今回の不起訴処分により捜査が終結する。
特捜部は、大阪府豊中市の国有地売却を巡り、学園側にゴミの撤去費として約８億２千万円の大幅な値引きをして売却し、国に損害を与えたとする背任罪の他、当時財務省理財局長だった佐川氏が「学園との価格交渉はして居ない」等と国会で答弁した事を受け、答弁との整合性を取る為に土地取引に関する決裁文書を改竄、廃棄したとする公用文書毀棄罪等複数の告発を受け捜査。昨年５月に告発された38人全員を不起訴処分として居た。
これを受け、告発者の東京や大阪の市民団体等が処分を不服として検察審査会に審査を申し立て、大阪第１検察審査会は今年３月、38人の内背任罪に付いて、財務省近畿財務局と国土交通省大阪航空局の職員４人を、有印公文書変造・同行使と公用文書毀棄の罪に付いて佐川氏等財務省の職員６人の計10人に付いて不起訴不当と議決。特捜部が再捜査して居た。財務省は昨年６月、文書改竄は佐川氏が主導した等とする調査報告書をまとめ職員20人を処分した。
国の補助金「ぼったくって」籠池被告らが要求 設計業者が証言
～産経WEST 2019.5.31 20:20 森友学園事件～
国や大阪府・市の補助金を騙し取った等として詐欺罪等に問われた学校法人「森友学園」前理事長、籠池（かごいけ）泰典被告（66）と妻の諄子（じゅんこ）被告（62）の第３回公判が31日、大阪地裁（野口卓志裁判長）で開かれた。
学園が大阪府豊中市で開校を目指した小学校の校舎設計業者の社長が証人出廷し、両被告から国の補助金を「ボッタ食って」と要求されたと証言した。
社長は平成27年7月に学園が国の補助金を申請した際、代理人として見積書を作成した。この中で校舎建設費を約23億円と、実際の費用よりも過大に計上した。証人尋問で社長は、当時の打ち合わせの際に、両被告が「（補助金を）ボッタ食ってよ。多めに取ってしまおう」「補助金に縋りたい」と発言したと述べ、申請書には籠池被告が押印したと明かした。
社長は、補助金の算定基準と為る工事費や設計費を水増しした事も認めた。詐欺行為に該当すると考えたが「補助金を欲しいと云う事業主の期待があれば立場上断る事は難しい」と話した。両被告は国の補助金詐取に付いて「騙し取る認識は無かった」と無罪を主張して居る。
韓国の若者6人が語る「ヘル朝鮮」と「対日感情」
韓国の若者6人が語る 「ヘル朝鮮」と「対日感情」
～東洋経済オンライン 8/9(金) 5:30配信～
韓国の若者達はどの様な〈今〉を生きて居るのでしょうか？
輸出の優遇措置の解除や元徴用工問題等により、緊張感が高まる日韓関係。韓国では日本製品の不買運動が度々報じられ、日本では対馬や九州等で韓国人観光客が減少する等、民間にも影響が出始めて居ます。
一方、日本の若者の韓国への親近感は、引き続き根強いものがあります。私は3月末に調査目的でソウルを訪れましたが、春休み期間中だったこともあり、金浦空港は物凄い数の日本人女子大生等でゴッタ返して居ました。
私がマーケターとして10年来調査を行って居る若者研究の観点から言うなら、今韓国は、日本の若者、特に10～20代女性の多くに取ってファッション・コスメ・スイーツ・フード・音楽と云った分野で流行の先端を行く国だと、日本の若年層の女子には捉えられて居ます。
その後、日韓関係が深刻にコジレタ後も日本の若者への調査を行って居ますが、特に若年層の女子の間における韓流支持は余り揺らぐ事無く、根付いて居ます。但し、日本の若年層の女子の間でも、本人達の希望はさて置き、昨今の日韓関係を鑑み、親が子の渡韓を止めるケースも増えつつある様です。
サテ、韓国の若者達は日頃、どんなトレンドの中で生きて居るのでしょうか。今回の渡韓では、ソウル市内に住む男女6人に家庭訪問調査を試み、且つ若者が集うトレンドスポットでの街頭インタビューも行い、彼等の意識・生活価値観を探って来ました。
彼等が直面して居る社会問題や現政権に対する気分、対日感情、身の回りの流行や恋愛事情。これ等から現在の韓国社会が浮かび上がって来ます。(取材は3月に実施したものです)
【訪問取材者】
①A君25歳 書店勤務 小説家志望 好きな作家は村上春樹
②B君28歳 広告代理店勤務から社員数名の動画制作会社を起業
③C君33歳 オンラインショッピングサイトのプログラマー
④Dさん20歳 大学で建築学科を専攻する大学生
⑤E君18歳 夜間大学の日本語学科専攻将来は服飾関係を志望
⑥Fさん25歳 東京に4年留学の後現在はソウルで企業に勤務
韓国社会の生き辛さを表す「ヘル朝鮮」
今の韓国の若者が取り巻かれて居る環境を表すものとして「ヘル朝鮮(チョソン)」と云う流行り言葉があります。ヘル(Hell)とは地獄のこと。韓国社会が若者達に取っていかに生き辛いかを表した言葉です。2・3年程前から流通して居る言葉ですが、現在でもその状況は変わって居ない様です。
その最も深刻な〈地獄〉が、若者の就職問題です。「韓国の社会問題は？」の問いに就職問題を挙げ無かった若者は、足ったの1人も居ませんでした。
「競争社会で勝ち残り、好い大学に入って好い企業に入らないと、その後の人生で経済的な苦しさを強いられます」(A君)
「大企業と中小企業の賃金差が物凄く大きいのは問題」(Fさん)
韓国社会は日本とは比べものに為ら無い程、大企業と中小企業の給料格差が激しい事で知られて居ます。例えば韓国の雇用労働者統計(2017年)によると、従業員300人以上の企業の平均賃金が352万7000ウォン(約35万2700円)なのに対し、300人未満では224万3000(約22万4300円)。5人未満では167万2000ウォン(約16万7200円)まで落ちます。
ちなみに大企業とは、ホボ四大財閥(サムスン・現代自動車・SK・LG)と政府系であるポスコの系列企業のこと。財閥系企業だけで韓国のGDP150兆円の内70兆円を占めると云う試算も在る程です。
これ等の大企業に入る為には「SKY」と呼ばれる3つの一流大学・・・ソウル大学・高麗大学・延世大学・・・の何れかを卒業し、且つ英語に堪能で無ければ為りません。その為若者達は小さな頃から勉強漬けを強いられ、受験戦争は熾烈を極めます。大学受験に失敗すれば大企業には入れず、挽回のチャンスはありません。中小企業の安い給料で一生を過ごす羽目に為り、文字通り人生が「お先真っ暗」に為ってしまうのです。
「大学の先輩には財閥系の大企業を狙って居る人が多いですね。それ以外では公務員試験の準備をして居る人も目立ちます」(Dさん)
人生の中で最も高い買い物は「住宅」ですが、若者達は「家が買え無い」と頻りに訴えます。
「物価がドンドン上がって居ますが、賃金上昇がそれに追い着いていない。だから家を持つのが大変です」(A君)
「兎に角家が高いので、貯金が必要」(B君) 「家が高くて買えません。一方、文在寅の政策によって最低賃金が上がり始めて居るので、今後は正社員に為れ無かった多くの若者達がフリーターの様な感じで(家を持たず)生活して行くのでは」(C君)
「私達の世代は家を買うのは無理じゃないかと、友達と好く話して居ます」(Fさん)
声を上げる女性達・・・〈脱コルセット〉運動
女子大生のDさんは、就職や住宅と云った経済的な困難に次ぐ社会問題として「女性の権利」を挙げました。「昔より大分良く為ったけど」と前置きはしましたが、韓国の男尊女卑傾向は、若い世代にも色濃く残って居るそうです。
「女性が職場で休暇を取り難い状況に対して、男性は『女だから当然』と云う目で見ます。〈女性は綺麗にして居なければ為ら無い〉と云う男目線の圧力も強いですね。それに対して〈脱コルセット〉と云うスローガンを掲げて運動する女性達も居ます」(Dさん)
〈脱コルセット〉は、抑圧されて居る女性の解放志向を表した言葉です。韓国では2016年、社会において抑圧される等身大の韓国人女性を克明に描いた『82年生まれ、キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ著)がベストセラーに為りました。日本でも2018年12月に発売され、話題に為ったのは記憶に新しいと思います。
「セクハラやレイプ事件が起こると、男性から『短いスカートを履いて居るからだ』『遅くに出歩いて居るからだ』と言われます」(Dさん).
彼女の発言の背景にあるのが、2016年5月に韓国国内で大きな社会問題に為った「カンナムムッチマサリン(江南無差別殺人)」です。犯人の35歳男性は、江南駅近くにあるトイレで22歳の女性を十数回も凶器で刺して殺害しました。
警察は精神疾患による無差別殺人と発表しましたが、犯行の動機が「女性全体に対する嫌悪によるもの」と報道されると、ネット上で被害者追悼の機運が高まり、男性優位社会から来る女性嫌悪に対して激しい批判が叫ばれる様に為ったのです。
折しもこの3月には、韓国の人気グループBIGBANGのV.Iが売春斡旋疑惑によって引退を表明しました。この様に女性を商品化する「性接待」は、韓国芸能界においては氷山の一角であると云う声も少なくありません。
文在寅政権に対する評価は二分
若者が直面する社会問題は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領に対する評価にも繋がって来ます。
「同世代の間で文在寅に対する評価は割れて居ます。最低賃金を上げた事は評価出来ますが、女性の権利向上に関しては余り進んでいませんね」(A君)
「文在寅は、当選した時には20・30代に人気がありましたが、今は人気に陰りが見えて居ます。北朝鮮や中国と云った国外に関心が向き過ぎて、国内に目が向いて居ません。好く為った事なんてひとつも無いです」(B君)
とは云え、韓国の若者の皆が皆、政治に対して強い問題意識を持って居る訳ではありません。
「徴兵は嫌だけど義務だから行きます。北朝鮮に関しては、ハッキリ言って興味ありません。統一すれば徴兵が無く為るから好いな位」(E君)
「北朝鮮の事は余り深く考えて居ません。正直、統一とか言われても、好く判ら無いですね・・・」(Dさん)
韓国の若者は日本の若者よりも政治参加意識が高いと云うイメージで捉えられ勝ちですが、人にもよる様です。実際「日本の若者は、政治に興味無い人が多く投票率も低い」と云う話をした処、E君はこう話しました。
「韓国だって同じですよ。20代の投票率は低いですし。僕は今18歳ですが、自分達より下の世代はもっと政治に無関心だと思います。韓国は学歴重視の国なので若者は勉強に時間を取られて居ますし、少しでも余暇時間があったら遊びたい(笑)。ニュースも余り見ませんし、政治がどう為って居るかは、僕自身好く判ら無いです」(E君)
「日本は早く謝って欲しい」
只、政治意識の有無に関わらず、日韓関係と為ると話は別の様です。
「従軍慰安婦の件では早く日本に謝って欲しい」(B君)
従軍慰安婦問題に付いては、日本政府は1993年の河野談話、又2015年の慰安婦合意で公式に謝罪し、日本側は元慰安婦を支援する財団に10億円を拠出し、支払いが行われて来ました。しかし、それに対して彼はこう話しました。
「実際の被害者達は何も貰って居ないし、安倍首相から直接謝罪を受けて居ない。只上の人達同士でやって居るだけ。韓国の若者達も、只金を出せば好いのかと云う気持ちで納得していませんよ」(B君)
18歳のE君は「政治がどう為って居るか判ら無い」にも関わらず「安倍政権には譲る姿勢を見せて欲しい」とハッキリ言いました。只気に為ったのは、彼が「安倍首相は従軍慰安婦問題ナンて無かったと言って居る。それがいけ無い」と口にして居た事です。
少なくとも私は、日本でその様な報道を聞いた事がありません。政治に詳しく無いと自称する彼がイメージだけでそう言って居るのか、その様に報道する韓国メディアや口コミが存在するのか定かではありませんが・・・
何れにしろ、韓国人の日本に対するネガティブな感情は、若者世代であっても、そして政治に興味関心が有ろうが無かろうが、根強く残って居る部分があると感じました。上の世代やマスメディアによる報道や教育によって、韓国の若者達は日本に対するネガティブな感情を否応無く刷り込まれる面があるのです。
「世代が変われば解決する」と云った楽観論は、大変残念ながら令和の時代に為っても未だ難しいかも知れません。
一方、そうした両国の対立に困惑して居る韓国の若者も居ます。以前ソウルでインタビューした女子大生に、緊迫する日韓関係に付いて最近聞いてみると、複雑な心境に付いて話して呉れました。彼女は大の日本好きで、バイトで稼いだお金の多くを日本旅行や日本製品を買うのに使い、頻繁に船で九州に友達と来て旅行を楽しんで居ました。処が、最近はその日常が変わって居ると言います。
「今、多くの友達は日本製品を使わ無い様に為って来て居ます。日本が好きだった私でさえです。日本行きの飛行機の値段が可なり安く為って来て居るので、本音では日本に行きたいんですが、周りの目を考えるとどうしても気兼ねしてしまいます」
そう悲しそうに語って居ました。政治情勢は今後も刻々と変わりそうですが、変わら無いものもあります。それが日本のカルチャーへの興味です。次回の記事では、彼等が抱く日本への興味や、韓国国内のトレンドについてリポートします。
次回に続く (構成 稲田豊史) 原田 曜平 マーケティングアナリスト
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