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2019年04月25日

野村HDは赤字に転落 リーマン危機以来10年ぶり!




 





 【ネットニュースより】





 野村HDは赤字に転落 リーマン危機以来10年ぶり!



 Bloomberg 4/25(木) 15:07配信  より引用します



   4-25-19.png

               野村HDの北村巧CFO


 (ブルームバーグ)  国内証券最大手の野村ホールディングスが25日発表した前期(2019年3月期)連結決算によると、純損益は1004億円の赤字に転落した。

 前の期は2193億円の黒字だった。米リーマン・ブラザーズ等海外企業の「のれん」巨額減損に加え、債券トレーディングや投信販売も不調だった。通期の純損失はリーマン危機があった09年3月期以来10年ぶり。.
 同日会見した北村巧財務統括責任者(CFO)は、

 「営業部門やホールセール部門を中心に本業が振るわず、のれん減損等も重なり極めて不本意な決算と為った」

 と総括した。赤字転落を受けて野村HDと傘下の野村証券の取締役と執行役を対象とした役員報酬のうち賞与に当たる部分をゼロにすることを決めたと云う。4月以降、営業部門とホールセール部門は共に回復傾向が見られるとも語った。
 野村HD、野村証券の取締役と執行役は元々賞与を支払っていない社外役員を除いて計18人。有価証券報告書によると、18年3月期の野村HDの社内取締役・執行役10人の基本報酬を除く賞与分は計10億9900万円だった。野村証券は役員賞与を開示していない。

 前期は「のれん」の減損814億円の計上や米司法省との和解金198億円等の一時費用がかさんだ。又、長引く低金利に加え、日経平均株価が昨年12月後半に1年3カ月ぶりに2万円の大台を割り込む等下期に市場環境が悪化。債券トレーディングや投信販売が振るわ無かった。期末配当は1株当たり3円(前年同期は同11円)とした。


  




 2019年1−3月期の純損益は前年同期比96%減の8億4400万円の黒字だった。四半期ベースでは3四半期ぶりに黒字転換した。営業部門の税引き前損益は前年同期比85%減33億円。資産流入を受けて運用資産残高が拡大したアセット・マネジメント部門は同28%増の144億円だった。一方、ホールセール部門は130億円の赤字(前年同期は442億円の黒字)リストラ費用として84億円を計上したことなどが響いた。
 海外拠点の税引き前損益は、米州が37億円の赤字(前年同期は260億円の赤字)欧州が255億円の赤字(同9億円の黒字)アジア・オセアニアが87億円の黒字(同64億円の黒字)だった。海外合計の赤字額は205億円(同187億円の赤字)と5四半期連続の赤字と為った。


 (c)2019 Bloomberg L.P. Takako Taniguchi  Takashi Nakamichi

          
               以上







 関連するレポートを参照ください


 

 私達の年金が14兆円も溶けた?

 GPIFの運用失敗で「老齢貧困社会」到来はすぐそこに




 今市太郎氏  2019年1月17日 ニュース より引用


 




 最近、2018年10月〜12月の四半期におけるGPIFの年金運用で過去最悪と為る14兆円超えの損失を出したのでないかとの報道が出て、市場はザワ付いて居ます。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)

 ※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2019年1月15日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。



   4-25-17.jpg

          最新の運用状況 GPIF 年金積立金管理機構



 2018年10月〜12月期の収益額は14兆円規模の損失と為った模様


 年金運用の失敗で14兆円超えの損失か?


 最近、新聞赤旗が2018年10月〜12月の四半期におけるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用が過去最悪と為る「14兆円超えの損失」を出したのではないかと云う報道をし初め、市場はざわつきはじめています。現段階では、飽く迄この赤旗独自の試算によるものですから、これが正確なのかどうかは判りません。
 国内の日経平均の下落買い支えに好い様に使われたりして居るGPIFの投資で、もう1つ決定的に気に為るのが、海外の株式投資に絡む大失敗の様相です。


 巨大ファンドは時価総額の大きい銘柄中心で運用


 これはGPIFに限ったことではありませんが、図体のデカい年金運用等のファンドはその売買によって様々な影響を市場に与えることから、かなり時価総額の大きな株式銘柄に傾斜した投資を行う傾向があると言われて居ます。
 ここ10年余り米国のヘッジファンドが猛烈にFAANG等の特定銘柄に偏重投資を行うことで大きな利益をあげて来たことと、或る意味で同じ様な構造に為って居る訳です。実はGPIFは、昨年に保有する株式・債券などの銘柄を公表しており、矢張り外国株の保有リストにはアップルやアマゾン等の巨大優良銘柄がズラリと並んでいる状況にあります。
 しかしご存知の通り、こうした銘柄は昨年10月から12月末まで可なり大きく下落したことから、相当な含み損を抱えている可能性があることは赤旗で無くても判る処と為って来て居るのです。


 




 安直な投資手法で年金が溶けて居る


 GPIFが保有する株の上位5社は、アップル・マイクロソフト・アマゾン・フェイスブック・JBモルガンチェース・・・と言った処。実際の運用成績を見る迄も無く、10月からの四半期はかなり運用が落ち込んだことはホボ間違いの無い状況です。
 最近アップルは、株価の急落でフェイスブック1社分の時価総額に相当する日本円で48兆円もの時価総額を消失しており、何より自社株買いで最も損失を抱える企業と為ってしまいました。巨大優良株だけ買って居れば何でも平均以上の利益が出る時代は完全に終了して居り、GPIFのこうした安易な投資手法も少なからず見直しを図るタイミングに直面して居る事が判ります。


 年金支給対象の増加で運用額は減少する


 160兆円と云う巨額の資金を運用するGPIFですが、今後、年金支給対象者が増えれば、その運用額は順次減少して行く事は間違い無い状況です。赤旗の試算が仮に正しいとして、四半期だけで14兆円も原資を減らすことに為ってしまうと云うのは、相当国内の高齢化世帯の先行きに暗澹(あんたん)たるものを感じさせることに為り始めて居ます。
 今後、株の暴落に巻き込まれることに為り、しかも円高が急激に進行した場合、投資原資自体の大部分を失いかね無い事も十分に在り得るだけに、全くプロアクティブとは思え無いGPIFの投資手法には可なりの不安を感じる次第です。
 取り分け、政権からの要請に応えて日本株の買い支えにその資金を投入する様なことが更に大きく為れば、次の相場暴落では過去に無い様な壊滅的な運用結果を見ることに為る可能性も可なり高まります。


 




 下手くそ投資に年金を委ねるしか無い私達


 個人的にはもう運用し無くて好いので、払い込みした分だけ返金して貰えないかとも思いますが、そう云う訳にも行か無さそうで、この段階にして可なり絶望的な気分に為って来ます。目を瞑りますと、GPIFの責任者が運用失敗を平謝りに謝る姿が見えて来そうで怖いものがあります。
 元々GPIFは長きに渡って投資レベルが非常にド素人に近く、利益を出せ無い事で世界的にも有名な存在でした。しかし足元の、AIと逆行したこの人工無能とも云うべき恐るべき下手クソ投資。フランスならトッくの昔に暴動に為って居るのではないでしょうか。皆さんはどうお考えでしょうか?

                    以上



 






 【管理人のひとこと】


 安倍氏と黒田氏は、揃って「株高と雇用の好調」を取り挙げ、事ある毎に自分達の勧める「アベノミクス」の成功を幾度と無く繰り返し叫んで来ました。その株高を引っ張る証券販売の最大手の野村がここに来て「不調」を晒す形に為った。
 日銀・政府機関を挙げて株を買い続け、政府相場と揶揄された人為的株高もその実態を晒した様だ。年金を株に投資し利益を得るGPIFの仕組みも、莫大な損失を生み続けて居る。金利をゼロからマイナスにし、円を安くする政策と株高はどれ程の成果を上げたのだろう。

 此処に来て、大卒の就職戦線も売り手市場から徐々に警戒感が起きつつある。株高・円安・雇用の拡大で安倍一強で推し進めて来た今までの経済政策は、一部の、安倍に群がる御用経済人達のお小遣い稼ぎにしか為ら無かったのだろうか。既に安倍神話は崩れ、今更偽りの統計処理を施しても実態は隠せ無い。
 この様な有様で果たして10月の消費増税を強行出来るのか、8%の据え置き処か5%に減税し無くてはダメだろうとの憶測記事までが氾濫する。今の景気は、リーマンショック以上のマイナスを生み出してるとする経済学者が多い様だが、どうする安倍さん?



 



 






世界一の富裕国・ルクセンブルクには、何故高級車も高層マンションも無いのか?




 





 【ネットニュースより】



 世界一の富裕国・ルクセンブルクには、何故高級車も高層マンションも無いのか?


  文春オンライン 4/25(木) 5:00配信 より引用します 



       4-25-5.jpg

         地域エコノミストの藻谷浩介氏 コピーライトマーク深野未季/文藝春秋



 「超高齢化社会・少子化の日本はこれからどうやって食べて行ったら好いのだろう」

 「これから地方都市は次々と崩壊する?」


 ・・・漠然とした将来への不安を抱える日本社会に対して、ルクセンブルクがモデルケースとしてヒントに為ると云う。最新刊『 世界まちかど地政学NEXT 』を上梓した地域エコノミストの藻谷浩介氏が語る、世界の中の日本とその未来とは?



           4-25-2.jpg
      
        世界一の富裕国には見え無いルクセンブルク大公国の町並み

      

 

        


 国民一人当たりのGDPが日本の2.6倍もあるルクセンブルク


 ・・・ルクセンブルクと云うと、ドイツ、フランス、ベルギーに囲まれた小国で、日本人からすると馴染みの薄い地域です。何故この国に注目して居るのでしょうか?

 藻谷 ルクセンブルク大公国は、佐賀県程度の広さで人口は60万人程の極小国ですが、国民一人当たりのGDP(国内総生産)は10万ドル超、詰まり日本の2.6倍以上もある世界一の富裕国です。
 今から30年程前、私が未だ大学生の頃に訪れた時は鉄鋼業の国でした。普通なら、イギリスのバーミンガムの様に鉄鋼中心の都市は凋落の一途を辿る筈が、何時の間にかルクセンブルクは金融で浮上した。今や、ロンドンやフランクフルトに次ぐ、一大金融センターに為って居るんですね。


 




 ・・・何故そんなことが可能に為ったんでしょうか。


 藻谷 不思議ですよね。何処かの本に理由が書かれて居るのかも知れませんが、私は本の前に「現地を読む」と云う主義です。その場を自分で訪れて「何があるか」そしてそれ以上に「本来ある筈なのに無いものは何か」を観察するのです。


       4-25-3.jpg ルクセンブルグ旧市街


 ルクセンブルクの中心地に無かったもの


 藻谷 私は、名探偵ホームズや怪盗ルパンのシリーズを多年愛読して居るのですが、ホームズもルパンも、同じ方法で推理をします。警察が「現場に何が在ったか、何が落ちて居たか」からシナリオを組み立てては失敗するのに対し、ホームズやルパンは「そう云うシナリオなら、他にアレも落ちて居る筈なのに、現場には見当たら無い。何故在る筈のものが無いのか。とすれば本当のシナリオは何か」と考える訳です。

 と云う事でルクセンブルクの中心を歩いてみたのですが、先ず高層マンションが在りません。富める都市はNYにしろシンガポールにしろ、或はお台場でも、街の中心に超高層マンションが林立して、その上でワインを飲みながら我々の様な下々の者を見下ろして居る人達が居るものですが(笑)、ここはヨーロッパの古き良き田舎町と云う風情でスノッブ感ゼロ。
 美味しそうなレストランは少ないし、賑やかなお店は全然無くて空き店舗が目立つ程です。しかも、都市の繁栄には必須の筈の交通のアクセスも凄く悪い。行きは近くのブリュッセルからは電車でも車でも3時間も掛かり、帰りはLCCが飛んで無いからこのご時世に正味2時間のフライトで片道6万円も掛かりました。そんな中で何故金融ハブとして成り立って居るのだろうと。不思議ですよね。


       4-25-4.jpg ルクセンブルグ旧市街


 




 ・・・所謂、富裕都市にあるものが「ない」訳ですね。


 藻谷 小奇麗な街を歩きながら、高級外車を見無いことにも気付きました。「俺は金持ちだぜ」って見せ着ける様な〈華麗なるギャツビー〉や〈成金〉らしき人の姿も殆どいない。表向きには、極普通の静かで上品な地域にしか見え無いんです。
 居住者の45%は外国人で、特にポルトガル人の労働者が多いそうなのですが、単純労働者が作業して居るのを見ないし、ホームレスも寝て居ない。そうやって「不在」のものを洗い出して行くと「格差を最小化する」ことで金融業と社会秩序を成り立たせて来たこの国特有の知恵が見えて来ます。


 ルクセンブルクが世界一の富裕国に為った仕組み


 




 ルクセンブルクの稼ぎ手は「放牧された金融業」です。金融と云う暴れ馬を、野放にしつつコントロールして、その「上がり」を取っている。
 小さな独立国なので、EUの規制の範囲内とは言え、ロンドンやフランクフルトが為れ無いオフショア市場に為れる・・・詰まり規制を緩めて怪しい資金も含め大量のお金を呼び込んで居るのです。言わばドル圏のケイマン諸島みたいなポジション取りをユーロで遣って居る。スイスにも一寸似て居ますが、スイスは独自通貨なので、ユーロ圏のルクセンブルクの方がEUから資金を集め易いと云う強みもあります。

 因みに日本もルクセンブルクに対し、2017年ですと6000億円程の第一次所得黒字(金利配当を得たことによる黒字)です。リスクの高いオフショア市場で大儲けして居るルクセンブルクに、日本企業も投資してそれだけのお零(こぼ)れを得て居る訳です。
 とは言え、金融関係者は国民の1割も居ません。彼等だけが葉巻を吹かして外車に乗って高層マンションを建て捲(まく)ればどう為るか? 目に見える格差が拡大して社会秩序が崩壊しますよね。小国程、互いの格差が見え易いので特に配慮が必要です。


 ・・・格差を最小化する仕組みを意識的に作って来たと云う事でしょうか。



    4-25-6.jpg 

           ルクセンブルク大公国とアルザス宮殿


 藻谷 その通りです。帰国してから調べてみたら、格差の大小を示すジニ係数が小さい。移民層もそれ為りの水準の所得を得て居るんですね。移民が非常に多いのに貧困が表に見え無い地域として代表的なのが、シンガポールとカナダとルクセンブルクでしょう。
 端的に云うと、シンガポールは他宗教排斥や人種差別の言論を封じることで、カナダは福祉国家として移民にも平等に教育機会を与えることで、そしてルクセンブルクは富裕層が富を見せつけ無い配慮によって、不満が生じ難くして居ます。それは最良のテロ対策にも為って居る事は言うまでもありません。

 そんなルクセンブルク人は、歴史の経緯の中でフランス化したドイツ人です。日常語はドイツの方言、食べ物もドイツ料理ですが、例えば法律用語はフランス語。文弱なフランスにも野暮なドイツにも為り切れ無いと云う国民意識は、第一次大戦を経て強まり、先の大戦でナチスに蹂躙されてから更に高まった。
 でもフランスとドイツが喧嘩をする度に、ドチラかに侵略されて来た歴史があり、単独で安全保障は無理。ではどうしたかと云うと、ベルギーやオランダと手を結んでEU形成の中核に為るんですね。EUの中にフランスとドイツを収め仲良くさせることで、自国の独立を守り抜いたのです。


 




 大国の狭間にあるルクセンブルクと極東の島国日本


 ・・・大国の狭間に在ると云う地政学的な位置を踏まえ、対応した戦略を執って来た訳ですね。極東の島国日本にも参考に為る部分が多そうです。


 藻谷 そうなんです。小国と言えど学ぶべき点が幾つもあります。第一に、製造業中心の堅実な国柄だったのに金融でも稼ぐ国へと変化したことです。得意分野を一つに決め着け無いと云う姿勢は、日本の各県にも参考にして貰いたい。

 第二に、非常に強い独立意識がありながら自国中心主義を辞めた事。EU統合の核と為り独仏を和解させることで、自国の安全と国外マーケットを確保した。実は、周りの国が平和な程国の経済が潤う構造は日本も同じです。
 我々は、何も武器を売って儲ける国じゃ無いのだから、例えば中国やインドが戦争をしても何の得にも為ら無いんです。数字は正直で、アジアが安定する程日本の国際収支は改善します。2017年の日本の経常収支黒字は20兆円を超えバブル期の倍以上なのです。一番のお得意様はアメリカで日本が13兆円の黒字でしたが、2番目の中国(香港含む)からも5兆3000億円も儲けさせて頂いた。3位の韓国からも2兆7000億円の黒字を稼いでいます。


 




 ・・・ナンと、韓国がトップ3のお客様に入って居るんですね。

 
 藻谷 だから、もう少し大事にした方が好いんですよ(笑)。因みに台湾からは2兆円位、シンガポールからは1兆5000億円位稼いで居ますが、黒字の稼ぎ手はハイテク部品や機械・金融・観光なので、もしアジアが紛争地帯に為ればこうした黒字は吹っ飛んでしまう。 
 2018年の訪日外国人数は3000万人を超えましたが、4人に1人が中国人で4人に1人が韓国人です。要するに半分は中国と韓国ですので、彼等の景気が好い程日本も儲かります。兎に角周りが繁栄した方が自分も儲かると云うのが、日本とルクセンブルクの共通点です。

 自力では安全保障の出来ないルクセンブルクが独自の立場を保ちつつ周辺国の関係を平和へと仕向け、その中で世界1の豊かさを享受して居る事に、日本はもっと学ぶべきでしょう。

 因みにシンガポールは将にルクセンブルクの真似をして居て、ASEANを作りその中心に入って、マレーシアとインドネシアを仲良くさせることで安全と経済的繁栄を作り出しています。
 もっと云うと、インドネシアとマレーシアの富裕層にドンドン自国内に不動産投資をさせて家を買わせることによって、シンガポールが攻撃対象に為ら無い構造を作って居るんですね。ルクセンブルクもヨーロッパ中の人が投資して居るから、当然攻撃なんてされません。小国程、国際関係における地政学的な勘が強く、国内格差にも十分に配慮して産業振興を進めて居るんですね。


 




 ・・・新著の中で、21世紀の地政学は、軍事力等のハードパワーでは無く、経済力・文化力・民族意識等のソフトパワーの方が大きな役割を果たすと云う指摘は新鮮でした。


 ルクセンブルクに無くて日本には在るもの


 藻谷 21世紀において、軍事力による物理的な占領って意味がありません。例えばヒトラーみたいなのがもう一度出て来て、ルクセンブルクやシンガポールを占領しても何も得るものは無い。そこに在るお金は逃げて行くだけで投資は呼び込め無い。
 大戦後のヨーロッパが植民地を次々と手放したのは全然儲から無くて意味が無かったからです。そんなことより経済的に進出して投資だけした方が住民の面倒みなくて済むので楽ですよ。

 日本は自前で安全保障が出来ないから主権国家じゃ無い、アメリカの植民地みたいな国だ、と云う声もありますが「植民地」と云う割りには、アメリカから年間13兆円も黒字を稼いで居て随分儲かって居る訳です。詰まり、経済力の様なソフトパワーが21世紀の国際社会ではとても重要です。
 中韓台星(星はシンガポール)の4国からだけで年に12兆円近くも黒字を稼いで居る日本が、そんな数字も確かめずに、自分の側から排外主義的なスタンスを執る様では「ソフトパワーの地政学」の時代に生き残れません。

 



 これまで世界105カ国を巡って来て改めて思うのは、今日本人の自己認識と世界から見た時の日本が激しくズレて来て居ると云う事。日本は「これから食べて行け無く為る危機」には無いし、世界の中で「誇りを失っている国」でも無い。
 世界中の観光客が日本に来たら大喜びです。ニューヨークで好いホテルに泊まったって、日本のおもてなしやサービスに比べたら極めて劣るのが現実です。夜、東京の街を歩いたって、暗めの街路でも落ち着いて静かで安全ですから。

 最後にひとつ。ルクセンブルクには無くて日本に在るものはコンテンツ発信力です。ルクセンブルクは地形的には一寸金沢に似た処のある城塞都市で中心街の規模も似ていますが、ルクセンブルクに兼六園や武家屋敷や茶屋街はありません。加賀料理も無いし「金沢21世紀美術館」も無い。
 ルクセンブルク人が金沢を見たら「何と多くの独自の文化コンテンツを持っている街だ」と思うでしょう。そもそも日本全体に、30個〜40個のルクセンブルクがあっても可笑しく無い。そんなポテンシャルを日本の各地方都市は秘めても居ます。

 今、日本のソフトパワーの等身大の実力はどれ程のものか、地政学を踏まえてどんな振る舞いをすることが日本の繁栄を呼び込むのか、本書が日本の自画像を認識し直す切っ掛けに為れば嬉しく思います。



4-25-1.jpg


 藻谷浩介(もたに・こうすけ)氏

 1964年山口県生まれ。地域エコノミスト。鞄本政策投資銀行参事役を経て、現在、鞄本総合研究所調査部主席研究員。東京大学法学部卒業。米コロンビア大学経営大学院卒業。著書に『実測!ニッポンの地域力』『デフレの正体』『世界まちかど地政学』、共著に『里山資本主義』(NHK広島取材班)、『経済成長なき幸福国家論』(平田オリザ氏)、対談集『完本 しなやかな日本列島のつくりかた』等がある。


 





 【管理人のひとこと】


 ルクセンブルグ大公国・・・馴染みの薄い国でしたが、次に簡単に歴史等をご紹介します。今回のレポートには、地方エコノミストと名乗るだけあり、何となく地方への愛情と牧歌的な郷愁を呼び起こす不思議な感覚を覚えました。
 確かルクセンブルグ大公国とは、EUの本部が置かれている筈の小さな国でした。この様な小さな国でも世界的に活躍するのは、それだけの歴史と日々の努力の賜物なのですね。この様な優等生の国と我が国を比較するのは何と無く申し訳無い思いもしますが、そんなに卑屈に為らず、我が国の美点も沢山在るのだと・・・一人で指折りして数えて居ます。

 「シンガポールは、他宗教排斥や人種差別の言論を封じること」「カナダは、福祉国家として移民にも平等に教育機会を与えること」そして「ルクセンブルクは、富裕層が富を見せ着け無い配慮に」よって不満が生じ難くして居ます・・・これが、豊かな小国や他の国で実践して居る事。これって日本に当て嵌まりますか?
 唯一、日本で誇れものと言えば「他宗教排斥や人種差別の言論」が自由な事ですが、封じてまでは居ない。と言うより日本は宗教に関して淡泊で、極度に関心の低い国民性、言い換えれば無宗教の国。これって、好いですよね、日本の一つの美徳でもあります。他の宗教の色々なものを取り入れ、延いては遊びに昇華させる知恵なのです。自分も宗教に縛られたく無いし他の宗教にも干渉しない態度。
 後の二つは、今後意識的に考えなくては為ら無い点です。移民の問題や富を見せ着け無い配慮・・・って今後必ず出食わす問題ですから・・・



 




 
 ルクセンブルクの歴史


 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説より引用


 ドイツとフランスの間にあるこの地域は,もとゲルマン系トレベリ人が住み,前1世紀中頃ローマに征服され現ルクセンブルク市辺りに小さな城塞を建設。後にフランク王国の分裂後の963年アルデンヌ伯ジークフリートがこの地に建国した。「小さな城塞」にちなんでルクセンブルクと命名された。

 11世紀中頃、伯領と為り神聖ローマ帝国の一諸侯として次第に発展。14世紀初めに神聖ローマ皇帝ボヘミア王を輩出し,1354年ルクセンブルク家の皇帝カルル4世は金印勅書を公布しルクセンブルクは公国と為った。
 しかし1444年以後は、フランスのブルゴーニュ家やオーストリアのハプスブルク家の所属と為り,1555〜56年にはスペインによる支配が始った。更にフランスのルイ 14世の征服を経て,スペイン継承戦争後再びオーストリア領へ,フランス革命戦争でフランスの併合と長く外国支配が続いた。

 ウィーン会議の結果,1815年以後は大公国としてドイツ連邦内の独立国と為りオランダ王が統治。 1830年ベルギーの独立に際して国民はこれに参加。列国が介入して西半分のフランス語地域はベルギーに帰属しより狭い東半分はオランダに属した。
 この様に,この地域の戦略的重要性から中世以来シバシバ支配権を巡る争いが展開されたが,1867年プロシアとフランスがその支配を争って対立し,ロンドン会議でルクセンブルクの独立と永世中立が保証され,翌年立憲君主国と為り,1890年オランダ王家の統治も解消してナッサウ家がこれを継いだ。

 19世紀末,南西部地帯の豊かな鉄鉱床を基礎に鉄鋼業が急速に発展し,20世紀前半は世界有数の鉄鋼生産国として繁栄した。両世界大戦には共にドイツに占領され苦難と抵抗の歴史を刻んだが,第2次世界大戦後は中立を放棄して西ヨーロッパやアメリカとの結び着きを深め,1949年北大西洋条約機構 NATOに加盟。1958年ヨーロッパ経済共同体 (現ヨーロッパ連合 EU) の構成国と為り現在に至って居る。

               以上


 
 










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