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2019年06月26日

日本人は何故「論理思考が壊滅的に苦手」なのか?



 




  日本人は何故 「論理思考が壊滅的に苦手」なのか?



   〜東洋経済オンライン 6/26(水) 6:00配信より引用します〜
 


 〜日本が立たされて居る苦境の根本を探ると、何が見えて来るのか。どの様にすれば、この苦境から抜け出せるのか。近著『知的生産術』で生産性を高める働き方を説いた出口治明氏と、同じく近著『日本人の勝算』で日本が再び「一流先進国」に返り咲く方法を明らかにしたデービッド・アトキンソン氏。2人の対談が2019年6月に実現した。その模様をお届けする〜


 




 何故日本人は、ここまで「呑気」なのか?


          6-26-17.jpg

                出口治明氏


 出口治明(以下 出口) アトキンソンさんが以前書かれた「日本人の議論は『呑気』過ぎてお話に為ら無い」と云う記事を読ませて頂きました。そこで述べられて居る通り、日本が置かれて居る状況は非常に厳しいのに、それを理解して居る人が少な過ぎます。僕も全く同感です。

 平成の30年間のデータを見ると、日本が如何に危機的な状況に在るかは一目瞭然です。GDPの世界シェアを購買力平価で計算してみると、約9%から4.1%に減少。IMDの国際競争力は1位から30位に陥落。平成元年には時価総額の世界トップ企業20社の内14社が日本企業だったのに今はゼロです。これで危機感を持た無い方が可笑しいと思います。

 只、僕もアトキンソンさんがご著書で常に述べて居られる通り、日本人の実力はこんなものでは無いと信じて居るので、何とか奮起して欲しいと考えて居ます。日本人がこんなにも呑気に為ってしまったのは、高度経済成長の成功体験が大きすぎたことにあるのではないかと私は考えて居ますが、アトキンソンさんはどうですか。


          6-26-18.jpg

              デービッド・アトキンソン氏 
   

 デービッド・アトキンソン(以下 アトキンソン) 一番の原因は、日本人が「分析をしない」事にあると思います。確かに高度経済成長期、日本のGDPは世界の9%弱まで飛躍的に伸びました。それは事実です。
 しかしその時「日本ってスゴイ!」と喜ぶだけで、何が成長の要因だったかキチンと検証しませんでした。更には「日本人は手先が器用だから」とか「勤勉に働くから」とか「技術力が有る」から等、直接関係の無い事を成長要因としてコジツケてしまい、真実が見え無く為ってしまったのです。
 
 出口 データで検証して来なかったのですね。

 アトキンソン そうです。私が卒業したオックスフォード大学に、リチャード・ドーキンスと云う生物学の先生が居ます。私は彼の講義を聴講した事があるのですが、面白い事を言って居ました。
 彼によると「人間の脳は、アフリカの大草原に暮らして居た時と余り変わら無い」のだそうです。どう云う事かと言うと、草原で暮らして居た当時の人類は、丈の高い草の中で何かの音が聞こえたら反射的に逃げます。何故なら「アノ音は何だ!?」と考えたり、エビデンスやデータを取って調べ始めたりすると、ライオンに襲われて食われてしまうからです。条件反射で逃げると云う行動が進化したのです。

 その為データを取ったり、エビデンスを確認したりしてロジカルに考える事が、人間のDNAの中には組み込まれて居ないのだそうです。
 ドーキンス教授流に言うと「高度成長した=日本人凄い」「技術力が有るから日本経済は復活する」「ものづくりで大丈夫」と直感的に決め着けてエビデンスやロジックを求め無い頭の使い方は、こう云う野生時代から進歩して居ないと言えます。


 




 最大の問題は「マネジメント層」にある


 出口 例えば高度成長期には、日本は年平均7%も成長したのですが、その成長に何が寄与したのか分析出来て居ないのは、仰る通りですね。分析すれば人口増加の寄与度が一番大きかったと云う、アトキンソンさんが分析した通りの結果が出ます。
 しかし、こう云う当たり前の分析を行わずに「日本人は器用だから」「協調性があるから」「チームワークがあるから」成長したと思い込んで、根拠無き精神論のママこれからもヤッテ行こうとしても、世界の新しい変化に対応出来る筈がありません。

 驚くことに、未だに「欧米の強欲な資本主義とは違い、日本の経営は素晴らしい、三方好しだ」等と言う評論家や学者が居るのも事実です。僕は彼等に何時も、次の様に質問して居ます。

 「日本の経営が素晴らしいのなら、何故アメリカ、ヨーロッパ、日本と云う3つの先進地域の中で、日本の成長率が一番低いのか」
 「何故日本人は年間2000時間も働いて居るのに、1%しか成長しないのか?」
 「なぜヨーロッパは1500時間以下の短い労働時間で2%成長して居るのか?」


 真面な答えが返って着た事は一度もありません。この問いの答えは、日本のマネジメントが為って居ないと云う事以外には無いのですが、それを的確に答えられる人が実に少ない。こう云う当たり前のことを「原点から考える」訓練が出来て居ない処が一番の問題ではないかと思います。

 アトキンソン 日本の所得が少なく生産性も低い。その結果社会保障制度が不健全に為ってしまったと云うのも、労働者の問題では無くマネジメントの問題です。1990年代以降の生産性向上要因を分析すると、人的要素も物的要素も他のG7諸国と殆ど変わりません。
 しかし、マネジメントが最も関係する生産性向上要因(全要素生産性)は、諸外国では物凄く伸びて居るのに、日本では殆ど伸びて居ません。詰まり、日本に決定的に不足して居るのはマネジメントだと云う事は、ハッキリとエビデンスとして出て居るのです。矢張り、日本の経営者は才能が無い。失われた30年の根本原因はマネジメントが悪いから、それに尽きます。

 こう云う話をすると「衝撃的です」と言われてしまう。何故これが「衝撃的」なのか。私は政府関係者と話をする機会が多いのですが、日本経済を議論する時にテーブルに座って居るのは、日本と云う国家のマネジメントを遣っている国会議員と、企業のマネジメントを遣っている経団連や経済同友会、又は商工会議所の人達。詰まりは日本のマネジメントを中枢で遣って居る人達です。
 日本経済の問題点に付いて彼等と議論をしても、マネジメントに問題があると云う物凄い単純な事は、ナカナカ理解して貰えません。何故なら、彼等に取っては自分達が悪いと認める事に為るからです。


 




 「ロジカルに考える」と云う当たり前が出来て居ない


 出口 日本のマネジメントがダメなのは、データを軽視し、自分の経験(エピソード)や思い込みだけで物事を判断してしまうからだと思います。例えば、今世界を席巻して居るのは、GAFAでありユニコーンですよね。しかし、そう云う企業を強欲資本主義の象徴だと思って居る日本の経営者が一杯居ます。

 僕はそう云う人達に、好くGoogleの人事部の話をします。Googleの人事部は社員の管理データの内、国籍・年齢・性別・顔写真、これら全てを消してしまったそうです。そんなものは必要無いからと。人事を決めるのに必要なのは、今遣っている仕事と過去のキャリアと将来の希望だけ。男か女か、歳は幾つだとかは一切関係無いと云うのが彼等の考え方で、こちらの方が遥かに人間的です。
 
 世界の優れた企業は社員をとても大事にして居る、だからこそ好いアイデアがドンドン出て来ると云う好例だと思います。日本の会社は社員を大事にして居ると思って居る経営者が少なくありませんが、それは本当でしょうか。キチンとデータで確認した人は居るのでしょうか。僕には単なる思い込みであるとしか考えられません。

 アトキンソン 日本と云う国のマネジメントを行っている役人も、思い込みに縛られて、楽観的と云うか流行り言葉に流されて、考え方が甘い傾向があります。
 以前、霞が関の会議に出席した際「ロボットとAI等の日本の最先端技術によって、日本経済は復活する」等と話して居ました。ですが最先端技術はズッと以前からあるのです。それが今迄普及して来なかったのは何故かと云う産業構造の問題を検証する事無くそんな主張をされても、論理が通って居るとは思えません。

 例え最先端技術があっても、誰も使わ無いなら無いのと同じです。「普及」こそが問題なのです。AIさえあれば上手く行くと云うのは、念仏さえ唱えて居れば極楽浄土に行けると云う話と変わりません。しかも、それに気が付く人すら誰も居ない。で、私が自分の意見をブツケテみると、何か「宇宙人が来た」みたいな反応されました。

 その会合の後で「流石外人さんは見る目が違いますね」と言った事を言われたのですが、外人だから考え方が違うのではありません。手前味噌ですが「脳みそを使って居る人」と「使って居ない人」の違いなのではないかと最近好く思います。国籍が違うのは偶々です。
 
 出口 僕も地域おこしの政府の審議会等に好く呼ばれるのですが、面白いものを作ったり、面白い人を呼んで来れば、その地域の関係人口が増えるから遣るべきだと云う話が好く出ます。その事自体は正しいのでしょう。
 しかし、日本全体で見れば人口が減って行くのだから、そうヤッテ地方に来る人を増やしてもゼロサムゲーム以上には為ら無い。出生率を上げるとか、訪日外国人を増やすにはどうしたら好いか等、国全体の話をしなければ全体最適には為りません。

 又、東京は豊かだから、東京からもっと地方へ人やお金をシフトしようと言う人も居ます。しかし、東京は日本で一番生産性の高い場所です。それでも香港やシンガポールとの競争には負けつつある。日本のエンジンである東京を弱くすると云う発想はどう考えても可笑しい。寧ろ、東京をもっと強くして、香港やシンガポールを圧倒し無ければ行け無いと云う発想を持たないと地域も発展しません。

 こんな議論を僕は何時もするのですが、すると「仰って居ることは好く判りますけれども、この審議会は地域おこしのことを遣っているので・・・」と云う話に為ってしまいます。僕は日本人ですが、ドチラかと言うと変わったキャリアの持ち主です。だから「出口さんの様な変わった人の意見を聞けて面白いですね」と、アトキンソンさんと同じ様な事を好く言われてしまいます。
 僕にしてみれば、数字・ファクト・ロジックで考えたら、誰でも思い着く普通の意見を言って居るだけなのですが、社会常識と合わ無い意見は、外国人だったり変人の意見と云う事に為ってしまう。これが、この国の根本的な衰退の原因の様に感じます。

 アトキンソン 本質を無視してしまうのは大問題です。

 出口 アトキンソンさんは哲学者デイヴィッド・ヒュームの故郷、イングランドのお生まれですよね。ヒュームと云う人は、因果関係を徹底的に疑った人なので、今度似たような議論になったら「ヒュームを1回読み直してから議論しませんか」と言うのがいいかもしませんね。

 アトキンソン:最近いつも、こう言っています。「首の上にある重い塊を、皆さん毎日毎日運んでいるのですから、たまには使ったらいかがですか」って。重いんですから(笑)。


 




 余りにも「勉強」を軽視している日本人

 出口 実は最近、アトキンソンさんに倣って「日本人は何故勉強し無いのか」をデータで分析したのですが、答えは割と簡単でした。先ず、第1に大学進学率が低いのです。確か52%位。日本は大学に行か無い国です。OECDの平均が6割を超えて居ますからね。

 更に大学の4年間で殆ど勉強しません。これは企業の採用基準が悪い。採用の時に大学の成績や読んだ本の事は一切聞かずに、ボランティアの経験を話してご覧等と言って居る訳です。だから、エントリーシートに書く為にボランティアを遣ると云う様な、本末転倒な状況が生まれて来るのです。
 更に大学院生は使い難い等と言って企業が採用しないから、大学院に行く人が少ない。日本の大学院生の比率は先進国の中で最低レベルです。

 アトキンソン 大学で何を学ぶのかに付いても、誤解して居る日本人が少なくありません。以前、或る大学の方から「ロジカルシンキングの授業を作りたい」と相談された事があります。唖然としました。これ迄何を教えて居たのでしょうか。
 大学で学ぶべき事等「ロジカルシンキング」以外にはありません。サイエンス、経済、法律、文学等は、勿論それ自体大切ではあるものの、基本的にはロジカルシンキングを学ぶ為の「材料」です。材料が現実の仕事に生かせるとは限りませんが、ロジカルシンキングは必ず、その後の人生に生きて来ます。

 出口 本来なら、大学を出た後でもロジカルシンキングの能力は伸ばせます。しかし、就職したら年間2000時間労働で、飯・風呂・寝るの生活。勉強する時間などありません。更に2000時間労働した後で、同僚同士で飲みに行ってお互いに調子を合わせて時間を浪費する。日本は構造的に勉強出来ない国に為ってしまって居るのです。

 この状況を何処から直せば好いかと言えば、意外と簡単です。経団連の会長や全銀協の会長が、大学の成績で「優」が7割未満の学生の採用面接はしないと宣言する。或は卒業してから成績証明書を持って企業訪問させれば好いのです。成績採用に為ったら、流石に勉強する様に為るでしょう。
 それから、残業規制を強化して徹底的に勉強させる時間を作れば好いのです。こうやって、無理やりにでも行動を変えさせ無い限り、日本の低学歴化は是正されません。新しい産業やイノベーションを起こすには、基本的にはダイバーシティーと高学歴が必要です。高学歴と云うのは、ドクターやマスターと云った学位を持って居ると云う事では無く、好きな事を徹底して勉強し続けると云う意味です。


 




 人間の限界を理解し、データとロジックで補強せよ


 アトキンソン 出口先生もご存じだと思いますが、アメリカの経営学の学会では、マネジメントが完全にサイエンスに為っています。何故そう為ったのかと云うと、そもそも人間の頭をそのままにして置く、即ち草原の本能のままではロクなモノが出来無いからです。だから大学が必要で、経営者教育も必要で株主が居て助言させる。社長の勝手な思い込みで好き勝手にさせ無い様に為っているのです。
 足った1人の頭の中で、データもエビデンスもロジカルシンキングも無く精神論だけで遣るどう為るか。歴史を振り返ると、大当たりする可能性もゼロではありませんが・・・.

 出口 でも、確率的に言ったら大抵失敗しますよね

 アトキンソン そうです。大抵失敗します。今の日本の経営者がまるで為っていない理由は、大草原に住んで居た頃の頭のままで経営をしようとして居る、只単にそれだけだと思います。別に人間として能力が低い訳ではありません。

 人口増加によって、日本の経営者は一見素晴らしく見えて居ました。しかし人口が減少する様に為った為に、その弱点が表面化して来たのだと思います。人口減少と云う危機に直面している以上、極めて高度な経営が求められて居ます。しかし今の経営者は、自分達が変わら無いといけないと云う事に気付いていないのです。
 他の先進国では既にこの事に気が付いています。人間の限界を理解して居る。ビッグデータはその象徴的なものだと思いますが、兎に角データで徹底的に分析することによって、勝手な思い込みをする人間の欠点を取り除く経営が進んで居るのです。

 出口 今日お話をさせて頂いて、日本のマネジメントの問題を改めて考えさせられました。マネジメントのトップ、詰まりリーダー達が勉強して意識を変えれば、日本も変わると思います。その意味でも、リーダーこそアトキンソンさんの本をキチンと読んで、根拠無き思い込みを捨てなければいけませんね。

 (構成:小関敦之)

 ⊡出口 治明 :立命館アジア太平洋大学(APU)学長
 ⊡デービッド・アトキンソン  小西美術工藝社社長


                 以上



 






 【管理人のひとこと】


 以前より日本人は「日本は豊かでは無いが、日本人は世界に負け無い程の勤勉で優秀な民族だ」と自慢気に語って居ました。TVや新聞雑誌でも似た様な事を語り、戦後企業が世界的な評価を受ける事や、GDP世界二位の実績を挙げる高度成長期の日本の姿を、ソニーやホンダに松下電器等の業績の拡大をサモ当たり前の様に誇って居ました。
 しかし、ここに登場したアトキンソン氏の様な研究者は、日本の経済成長は人口増加の後押しがあったから可能だったのであり、日本人が特別優秀でも勤勉でも無い・・・と高く為った鼻を見事に圧し折って呉れました。案の定現在の日本の姿は、先進国の中では何事も最下位に低迷して居ます。

 日本は優秀なのだ・・・とする自慢は、日本自身への大して薬にも為らず身勝手な思い込みだけであり、逆に他国から見たら蔑(さげすみ)え受ける恥ずかしい感情なのです。別に日本は劣った国民だと卑下する必要もありませんが、優秀な民族だ・・・の言葉の裏には、他民族を貶(けな)す二ュアンスを含むことを自覚しない傲慢さに満ちて居たのです。
 管理人も若い頃よりこの言葉を聞く度に「何で恥ずかしくも無く・・・」と思ったものでした。自分の国を誇ると同時に相手の国を尊敬する態度で無ければ、何時かは必ず追い越される・・・と考えて居ました。単に経済成長を誇るだけでは無く、人間としての中身を高度に成長する努力を怠ったのです。
 これから人口減少が本格化しますが、経済成長はチョボチョボだが、日本は安全で文化的健康的な暮らしが可能な【世界一幸せな国】だと言われる様に為りたいものです。



 



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