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2021年05月13日

13歳女優の官能シーンに批判殺到 上映中止に 女性監督が振り返る




 2019年10月23日 # 国際・外交 # 映画 # エンタメ



     5-13-8.jpg 此花 わか プロフィール ライター NYのファッション工科大学(FIT)を卒業後シャネルや資生堂アメリカのマーケティング部勤務を経てライターに 映画・ファッション・カルチャー・ジェンダー・セクシュアリティをテーマに執筆
 手がけた取材にジャスティン・ビーバー、ライアン・ゴズリング、ヒュー・ジャックマン、デイミアン・チャゼル監督、ギレルモ・デル・トロ監督、アン・リー監督、深田晃司監督など多数 Twitter:@sakuya_kono Instagram:@wakakonohana




 13歳女優の官能シーンに批判殺到 上映中止に 女性監督が振り返る


 マルで「あいトリ」問題の本質とは?

  「あいトリ」・・・愛知トリエンナーレでの騒動を指す

 ベトナムの新鋭、アッシュ・メイフェア監督による映画『第三夫人と髪飾り』(10月11日より公開中) スパイク・リーが脚本に惚れ込み、トロント国際映画祭やサンセバスチャン国際映画祭など世界中の数々の映画賞を受賞した傑作だ。

        youtube  https://youtu.be/FWjkH3MHiaE 本作予告編


 舞台は19世紀の北ベトナム。富豪の基に嫁いだ14歳の第三夫人と、彼女を取り巻く女達の愛・哀しみ・葛藤が、神秘的な秘境の中で叙情的かつ官能的に描かれている。
 本作はベトナムで公開されるや否や、主演女優の年齢(撮影当時13歳)や作品のテーマに批判が集中。「官能的」では有れど、主演女優による直接的なセックスシーンは無い。国による正式な上映許可も下りて居た。にも関らず、主演女優とその家族はSNSで大バッシングを受ける事と為った。
 5年もの月日を掛けて要約完成した映画だったが、女優と家族を守る為、監督は公開4日後に上映中止にする事を決定した。まるで「あいちトリエンナーレ」を彷彿とさせるこの騒動。一体、同作の何が問題だったのか・・・来日中のメイフェア監督に聞いた。


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            アッシュ・メイフェア監督 5-13-2


 主演女優と家族が SNSでストーキング被害に

 ・・・激しいセックスやバイオレンスのシーンも無いのに、何故本作はベトナムでタブー視されたのでしょうか?

 アッシュ・メイフェア監督 (以後省略) 19世紀のベトナム社会に於ける男尊女卑を露わにし、女性のセクシュアリティや自立を描いたこと。そして、主演女優のグエンが当時13歳だった事が大きな原因だったのでしょう。
 彼女と母親に対しSNS上で非難が殺到し、彼女達を守る為にベトナムで公開4日後に上映を取り止めました。グエンは家の住所がSNSで晒(さら)されたり、学校で待ち伏せされて家迄着いて来られたり、酷いストーキング被害に遭いました。彼女の母親は「お金で子供を売った」と非難されたり・・・でも、グエン自身は本当に強い女性で、この映画に主演した事を誇りに思って居て非難ナンて笑い飛ばして呉れて・・・彼女には本当に感銘を受けました。
 世界各地の映画祭やメディアで、本作の中で描かれる女性が感じている抑圧 “女性性” に付いて雄弁に語って呉れたんです。要は、若い女優が女性差別や官能性を表現した事や女性である私が映画を監督した事が、ベトナムに存在するセクシズムを刺激し、大論争に迄発展してしまったんだと思います。


 ・・・他の国ではどの様な反応が在ったのですか?

 流石にベトナムの様な大論争迄には発展しませんでしたが、好き嫌いの両極端に分かれましたね。この映画は、何処か人の無意識に働き掛けるみたいで、或る一部の人達の神経に触る様です。それは、本作のメッセージが現代の女性の権利、例えば中絶の権利等にも繋がる要素があるからでしょう。


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             『第三夫人と髪飾り』より 5-13-3

 ・・・この映画を嫌う人達は、矢張り男性なのでしょうか?

 殆どの批判はSNS上なので、実際の性別までは分かりませんし、私に面と向かって非難した人も居ないので何とも言えません。特定の性別よりも「女性はこうあるべきだ」と云うジェンダー・ロールに囚われている人達から嫌われて居る様に思います。
 驚いたんですが、ベトナムでの論争や女性の権利を表現したラストシーンがハリウッドでも話題に為ったんですよ。こんな小さなインディーズの映画なのに。


 白人男性が権力を握る欧米の映画界

 ・・・世界の映画界において、女性監督はマダマダ少ないですよね。

 ハイ、可成り少ないと思います。私が活動の拠点にしているアメリカでも、アジア人女性の映画監督は非常に少ないのが現状。特に大きな劇場で公開される様な作品には殆ど居ません。アメリカで製作されるフィクション映画の監督の全体の4%が女性だと言われて居ますが、アジア人女性が占めるのは全体の1%にも満た無いでしょう。私は若い頃、ロンドンで劇場関係の仕事をして居ましたが、ヨーロッパでも女性の映画監督は少ないですね。

 ・・・だから、スパイク・リーから投資を受けても、ポスト・プロダクション(撮影後の作業)の資金集めに数ヶ月も掛かったのでしょうか?

 想像してみて下さい! 白人男性の投資家達がデーンと踏ん反り返って居る大きな席で、私みたいなアジア人の若い女性が、19世紀を舞台にしたベトナム女性の映画を売り込もうとして居るシーンを(笑)!
 それに、ヤッと資金が集まっても、共産主義国のベトナムで撮影するのは本当に大変でした。セットに度々警察が現れては、一つ一つのシーンを厳しくチェックして行ったんです。でも、どうしてもこの作品は完成したかった。この映画を観た方に、女性差別は昔から現代まで連綿と続いて居ると云う事を改めて実感して貰えたら嬉しいです。


 14歳で第三夫人に為った曾祖母

 ・・・本作に登場する女性達は監督のご家族がモデルに為って居るそうですね。

 ハイ、本作に登場する年配の女性は皆私の家族がモデルです。90歳を過ぎても元気だった曾祖母と祖母と一緒に同居して、女性ばかりの家庭で育ちましたが、主人公のメイは14歳で結婚した曾祖母がモデルですし、他の年配の女性達も、私の家族やナニー(乳母)を元に作られたキャラクターです。
 19世紀から20世紀初頭までベトナムでは一夫多妻制は合法で、富裕層の男性は何人もの妻を娶るのが普通だったので、曽祖父には複数の妻が居て、曾祖母は第一夫人ではありませんでした。



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               『第三夫人と髪飾り』より 5-13-4
 
 
 ・・・監督のご家族を元にしたとは云え、19世紀のベトナムの生活を知る上でどんなリサーチをされたのでしょうか?

 脚本は3年程掛けて書きましたが、撮影前の4ヶ月間は映画の舞台と為った北ベトナムの田舎で生活して、地元の慣習を脚本に取り入れました。例えば、初夜や出産のシーンにも反映されています。

 昔の女性達に“被害者”と云う意識は無かった

 ・・・初夜の儀式には或るアイテムが使われて居ますが、どの様な意味があるのでしょう?(詳しくは映画を参照)

 アレには “多産” の願いが込められて居ます。あのシーンで空に輝く月を映したのも、当時の人々が妻に期待する “息子を出産” することを象徴したかったから。
 そして、衣装も地元の村で作られているオーガニックのシルクを使って居ます。村の養蚕農家を取材した時に、卵から幼虫に為り繭(まゆ)から蛹(さなぎ)を経て蛾(が)に為る迄の蚕の成長が “女性の一生” を象徴する様にも思えて、メイの嫁ぎ先を養蚕業を営む家族と云う設定にしました。



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            『第三夫人と髪飾り』より  5-13-5


 ・・・一夫多妻制や、息子を産む事だけが妻の役割だとされて居た男尊女卑社会の中でも、女性が  “一方的な被害者” の様に描かれて居ない事が印象的でした。

 曾祖母や祖母の話では、アノ時代の多くの女性は、自分達を男尊女卑社会における “被害者” や “弱者” と捉えて居た訳では無かったんです。それ処か第一夫人は、家族に貢献しようと、第ニ・第三夫人を自分で選んでいました。
 女性も男性も夫々に “自分達の役割” を全うしようとして居たんですよね。あの時代は “女性らしく” 居るには自分のアイデンティティやセクシュアリティよりも “女性として社会的な役割を果たす” と云う意味がありました。それは男性も同じで、個よりも家族や社会が優先されて居たんです。


 一夫多妻制の妻たちが恐れたもの

 ・・・本作で描かれる妻達の中で、嫉妬や争いと云うものが見られませんね。

 曾祖母や祖母に不思議に思って何度も聞いたんですが、本当に彼女達の間には “嫉妬” と云う意識が無かったらしいんです。ベトナム戦争前は、裕福な夫の家には夫々の夫人の寝室が在ったそうですが、戦争後は困窮して広い家も無く為り、一室で夫婦が全員一緒に寝る家族も多かったそうです。
 「そんなの在り得ない!」と祖母達に言ったら、戦後の厳しい生活で沢山の子供を育てる中では、お互いに嫉妬して争う余裕は無かったと言うんです。勿論人間ですから、多少の嫉妬はあったと思いますが・・・只、曾祖母や祖母が言うには、当時の一家の主の男性は家族に取っては “恐ろしい存在” で、彼を怒らせ無い様に、女性達が団結して平和を保とうとして居たそうです。



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           『第三夫人と髪飾り』より 5-13-6


 ・・・本作は、登場する女性一人ひとりが様々な、大切なメッセージを放って居る様に見えます。

 本作に登場する様々な女性を通して描きたかったのは、伝統的慣習が齎(もたら)した女性の苦しみの源 “抑圧された女性性” です。これは私の家族のパーソナルな物語では無くて、世界中の “全ての女性の物語” なんです。

 ・・・この作品で描かれる女性達は伝統的な慣習に抑圧されて居るものの、現代にも通じる強さを持って居ますね。特にラストシーンは物議を醸すと思いました。

 私が4歳の時に父が他界し、曾祖母に祖母や母等、強い女性に囲まれて育って来たと云うのも有るのかも知れません。これ迄の歴史で、女性は家庭で働き尽くめで生きて来ました。とても強いですよね。私は未だ未婚ですが、30代の働く女性として “母親は強いんだ” と伝えたかった。
 そして、ラストシーンには拘(こだわ)りました。あのシーンは現代にも通ずる “女性の権利” について問題提起して居ます。


 現代のベトナム人女性が直面する性差別

 ・・・ベトナムは、男女格差を図るジェンダー・ギャップ指数が2018年の調査では149カ国中、77位でした(ランキングが低い程不平等 日本は同調査で110位)詰り、日本や中国(103位)韓国(115位)に比べたら平等な訳ですが、現代のベトナム女性に取って、キャリアと家庭を両立することは難しいのでしょうか?

 女性は家庭に従事するものだと云う社会的抑圧は未だに強く、仕事と家庭の両立はとても困難ですね。只、若い女性には「女性は仕事か家庭を選ばなくてはいけない」と思い込ま無いで欲しい。両方を完璧にしようと思えば難しいかも知れない。でも、両方理想通りにいか無くても、どちらかを選ぶよりは好いと思うんです。
 実は、このプロダクションのスタッフには撮影中に臨月に為った女性が居たのですが、何とか皆で協力して、彼女が仕事を出来る様な環境を整えたんです。


 ・・・ベトナムは出生率が1.95人と、日本に比べたら高いですよね。ベトナムの女性達が直面している仕事や家庭における性差別はどの様なものですか?

 政府の「2人っ子政策」で男女の産み分けによる中絶が多いことですね。ベトナムの男女の出生率比は女児100人に対して男児115.1人と云うレポート(ベトナムの保健省人口・家族計画化総局による2018年の調査より・・・自然な出生の場合は、女児100人に対し男児105人前後)を読んだ事があります。
 女性性を描いたこの映画が21世紀のベトナムで論争を巻き起こしたのも、根強い男尊女卑が存在して居るからだと思います。



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             『第三夫人と髪飾り』より 5-13-7


 『第三夫人と髪飾り』は10/11(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー (C)copyright Mayfair Pictures.



 〜管理人のひとこと〜

 女性の社会的地位・・・公の立場(法的も含め)日本は平等だよ・・・と謳っていても、実に世界149ケ国から観ると110位・・・中国(103位)韓国(115位)の中間に位置している。この映画の舞台ベトナムは77位・・・余りにも日本は低いのである。日常それを全く意識もせず改めて思慮することも無い。
 丁度女性天皇を巡る論争・・・国民の多くが自然な感覚として愛子天皇を望んでいるのだが、法律上我が国の伝統として「男系・男子」が不文律だと未だに女性に対して線引きを行い、それに固執しようと口から泡を飛ばして叫んでいる。女だから男だから・・・と区分すること自体が過ちなのだと云う原則さえ認めない。価値観の違いと云うより何というか時代錯誤・人間性の失格とも云える意固地さなのだ。
 むろんそれは例外的な少数者なのだが、法律として確りと生きている問題でもある。その法律・皇室典範の問題・・・果たして憲法に照らせ併せてこの法律は有効なのか、憲法で男女差別・区別は許しているのだろうか・・・「女性は天皇には為れません・・・」と書いては無い筈なのだ。我が国の男女不平等を質すには、愛子天皇の出現を認める事が最低限の良識と為る様な国民性が望ましい・・・
 話が大きく外れてしまったが、ベトナムの昔のお話・・・王様が居て各地には有力な地主貴族が住んでいたのだろう。その中での家族の生活・・・一夫多妻制度の中での女性のお話なのだ。予告編を見ると、実に大らかなムードを漂わせる田舎の大家族の生活の様だ。こんなお伽噺の様な世界が在ったのだ・・・しかし、女性は強かった。昔から強かったのだ・・・と云うお話の様だ。

                以上

















  
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