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2020年04月09日

危機対応 リーダーが陥り勝ちな三つの落とし穴 国のコロナ対策から学ぶ「最悪」招く組織の悪弊




 危機対応 リーダーが陥り勝ちな三つの落とし穴 

 国のコロナ対策から学ぶ「最悪」招く組織の悪弊


               〜47NEWS 4/9(木) 7:02配信〜

 新型コロナウイルス感染症の脅威が拡大する中、日本政府の危機対応は失敗では無いかとの批判が高まって居る。突然の公立学校への休校要請や緊急事態宣言への対応・休業補償対策の遅れや深刻なマスク不足等、安倍晋三首相のリーダーシップが問われて居る。
 発表の唐突さや説明不足も有り不安と混乱が広がって居る。危機対応を専門として来た経験を踏まえ、新型コロナを例に取り、組織のリーダーが失敗し勝ちな三つのポイントを解説したい。

              040962.jpg

          危機管理広報会社・エイレックス社長 江良俊郎氏

 バッシングされる組織の姿勢

 失敗し勝ちな一つ目は、初期段階で最悪の事態を想定せず必要な対策が取られ無い事だ。新型コロナウイルスの感染が国内で確認された当初は情報も少なく、致死率は低いとされて居た。国内の専門家や有識者・メディアを含めやや甘く見てしまった面は否定出来無いだろう。しかし初期段階で最悪の事態を想定して置く事は、危機対応に於いて最も重要で有る事を強調して置きたい。

        040960.jpg

   緊急事態宣言後の記者会見を終えた安倍首相 右は菅官房長官 4月7日夜 首相官邸

 企業の危機対応でも同様だ。企業内で発熱した社員がPCR検査で陽性と為り、感染が確認されたと仮定し、想定し得る最悪の事態を考えてみよう。例えばコンな具合だ・・・社内調査の結果、

 @ 感染した社員は自粛を求められて居たのにプライベートで海外旅行に行き
 A 帰国後、症状が出て居たのにライブハウスを訪れ
 B その後、クラスター感染が発生し自社の社員を含め多くの人が感染
 C その内何人かが死亡
 D ネット上では既に企業名が特定されて居たのに当該企業は公表せず 風評被害と批判が拡大
 E ビジネスや採用活動にも影響が出る・・・

 最悪の事態を考えず、若しくは「そんな事は起き無いだろう」と考え「保健所が公表する必要が無いと言って居るから自ら公表し無くても云い」と構えて居ると、イザ明るみに出た時に社会からバッシングを受ける事に為る。
 自分の生活圏に感染者が居るのか、感染はどれだけ広がって居るのかに付いて社会の関心は極めて高いからだ。

 様々な角度から想定出来るリスクを洗い出し、十分な準備をして居れば不測の事態にも対応出来る。「悲観的に考えて、楽観的に行動する」これが危機対応の要諦である。最悪の事態を想定せず準備も出来て居ないと、その都度方針を協議する事に為り対応の遅れが生じてしまう。
 一般の生活者も同じだ。「私だけは感染しない」「都市封鎖迄は起き無いだろう」では無く、感染した場合や都市閉鎖に陥った場合を考えて準備して置きたい。

 日本と海外で違うリスク想定シナリオの描き方

 外資系企業と国内大手企業の緊急対策会議に出席すると「今後の想定シナリオ」の描き方の違いに屡々気付く。日本企業では今後の対応に付いて様々な検討が為されるが「最悪のシナリオ」に付いては十分検討され無い事が多い。
 現場担当者から「最悪の場合は・・」と云った意見が挙がっても「そんな事態に迄為ら無いだろう」「悲観的な事を考えて居ると思われたく無い」「何とか為る」と云う暗黙の了解が大勢を占める。東京電力福島第1原発事故を巡る国会事故調査委員会(国会事故調)は、事故は「明らかに人災」で有ると指摘し、上述した様な日本企業や組織の特性を問題視して居る。
 一方、外資系企業の場合は、外国人を中心に最悪のシナリオを遠慮無く話題にし、緊急事態対応プランとしてマトメられる。

 埋め込まれた言霊信仰

 私はこの国民性から来る考え方・判断の違いの背景に、日本人特有の言霊信仰が有ると考える。日本人組織の特性をリーダーは理解して置きたい。不吉な事・悪い事は為るべく考え無い・・・言ったら本当にそう為ってしまいそうだから口にしない。実際、或る組織の対策会議で、経営幹部が「縁起でも無い事を口にするな。根拠は有るのか」と部下をイナス場面に出くわした事がある。
 当事者同士では、言霊信仰はより強化されてしまう・・・同調圧力と言われるものだ。この様な中ではリーダーは思い切った策を決断出来無く為ってしまう。二つ目の好く有る失敗のポイントだ。

 今回の感染症対応を巡り「大規模な策を取れば、社会や組織が大混乱する。ソンな事態に陥っても好いのか!」と云った議論が、貴方の属する組織で起き無かっただろうか。初期に大都市圏だけでも強力な感染症対策を始めて居たら、現在の様な大規模な感染拡大には至ら無かったとの指摘も有る。
 平常時は「調整型」のリーダーでも、非常時は「大胆な決断・実行」が求められる。組織のトップには、どの様な結果に為っても結果責任を引き受ける覚悟が求められる。

 求められる第三者の視点

 前述の様に、福島の原発事故の背景として「日本の文化」「国民性」が指摘されて居る。同調圧力を排除し最悪の事態を想定するには、利害関係の少ない外部の専門家を交えて議論し、提言して貰う事はとても有効だと感じる。
 処で、今回の新型コロナウイルスに対する政府の対応では「専門家会議」が設けられ、クラスター感染・オーバーシュート・爆発的な患者急増の可能性等の点でリスクシナリオを予測し何度も丁寧に説明して居た印象だ。求められて居た役割に対して大きな効果が在ったのだろう。

 しかしながら「専門家会議」は感染症の専門家が多く、例えば、都市閉鎖の場合の社会の混乱と云った議論は余り為されて居ない様だ。日々の暮らしをどう維持するかと云った社会政策の専門家や教育現場の人達も入れるべきだったのではないか。
 最悪のシナリオの議論に加え、社会・経済機能への影響を最小限に留める施策の準備が同時に必要と為って来るからだ。

 軽視されるリスク・コミュニケーション

 危機管理に於いてコミュニケーションは大変重要だ。しかし疎かにして失敗するケースが後を絶た無い。これが、三つ目のポイントだ。
 組織のリーダーの間では、事件・事故、不祥事発覚等有事の際に必要と為るクライシス・コミュニケーション・危機管理広報の重要性は好く知られて居る。危機発生後にメディアを含むステークホルダーに対して情報提供し説明責任を果たさ無ければ存続さえ脅かされるからだ。非常時のコミュニケーションにはもう一つ「リスク・コミュニケーション」と云う考え方がある。一般生活者がリスクを正しく認識し、行政機関或いは企業等と情報共有する事が目的だ。

 リスクとは不確実性である。従ってリスク・コミュニケーションでは、想定した「最悪のシナリオ」に至った場合、そのシナリオをコントロールする施策・準備の状況も伝え無ければ為ら無い。東京都は4月3日、政府が7日に緊急事態宣言を出すのに先立ち、宣言された場合の対応方針を説明した。
 この様に事態が悪化したり、新たな問題が発生したりした際、どの様な対応を取る事に為って居るかを丁寧に伝える事で、市民の備えや安心感に繋がる。

 政府発表に欠けて居たもの

 政府の場合はどうだっただろうか。危機的状況に為る前に「危険情報」を国民と広く共有する事が出来て居ただろうか。一斉休校要請を例に振り返ってみたい。
 2月27日、安倍首相は突然、全国全ての小中学校・高等学校・特別支援学校に付いて、春休み迄の臨時休校を要請し大きな波紋を広げた。国民の危機意識がより一層高まったのは間違い無く、この点は評価出来るだろう。一方で、この件で好く聞かれたのが「急に子供が休校に為っても家庭で対応出来無い」と云う親の声だ。

 共働き家庭の多い昨今、子供に留守番をさせる訳にも行かず、祖父母や知人に無理を言って面倒を見て貰ったり、無理して仕事を休んだりと云った対応に追われた家庭が多い。仕事を休む事で得られ無く為った報酬はどうするのか、今後の見通しが立た無い中で対応に走った人々の不安は計り知れ無い。
 時間的な猶予が無かったとしても、2月27日の要請の段階で、安倍首相は一斉休校に依る家庭や社会への影響を果たして何処迄見据えて居ただろうか。推測に為るが、この時点では具体的な保障の方針が定まって居なかった為明示出来無かったのだろう。

 厚労省は3月2日に為って、臨時休校に伴い保護者が仕事を休んだ場合に賃金を補償する制度の概要を発表。3月10日には企業に属さ無いフリーランス労働者向けの支援策も打ち出された。
 「リスク・コミュニケーション」の観点から云うと、2月27日の要請や同29日の首相会見の時点で、これ等対応策に付いて概要だけでも説明して置くべきだった。子供の居る労働者の心理的負担は大きく軽減されて居ただろう。

 リーダーに求められること

 この様に危機の際の情報開示には、スピードだけで無く、正確性や具体性を求められる場面も多い。情報開示に消極的だと受け止められると、返って不信と不安を広げる事に為る。企業に於ける危機発生時も同様だ。情報開示のスピードと正確性(具体性)のドチラを優先するかは状況に依って異なる。そこでリーダーの決断力が求められるのである。

 一般的には危機発生時の最終的なゴールは、最短期間でダメージを最小に抑える事である。その為に、危機発生時に必要なのは、

 @ 最悪の事態の想定
 A リーダーシップを発揮すること
 B 「リスク・コミュニケーション」と「クライシス・コミュニケーション」の実践と云える。

 平時から危機管理の重要性を認識し「最悪の想定」をする事、その上で担当部署や外部の専門家と連携・協力し、強力なリーダーシップを執る事が重要だ。 新型コロナウイルスに関する対応は依然続いて居り、対応の是非を評価出来る段階では無い。
 安倍首相を初めとする国のトップには、引き続きリスク・コミュニケーションとクライシス・コミュニケーションの両面でリーダーシップを発揮する事が求められる。


                   以上






















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