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2020年04月07日

何故私達は「一斉休校」を批判しながら 「緊急事態宣言」を待ち望んでしまったのか




  何故私達は「一斉休校」を批判しながら

 「緊急事態宣言」を待ち望んでしまったのか


            〜文春オンライン 4/7(火) 18:30配信〜


     040729.jpg

           緊急事態宣言を発令した安倍首相 コピーライトマーク時事通信社

 〜新型コロナウイルス感染者の急速な増加を受け、安倍晋三首相は4月7日、東京等7都府県を対象に〔緊急事態宣言〕を出した。この〔緊急事態宣言〕をどう受け止めて生活するべきなのか。公共政策・情報社会論が専門で、東京工業大学准教授の西田亮介氏に聞いた〜

 今「緊急事態宣言」が出される意味

 安倍晋三首相が4月7日〔緊急事態宣言〕を出しました。政府から緊急事態宣言が出されると、都道府県知事に強い権限が与えられ、外出自粛や休校・人が多く集まる娯楽施設の利用制限等を要請・指示出来る様に為ります。期間は今の処5月6日迄とされ、法律の上では最長3年間継続可能です。
 今回の宣言が出た事で、各都道府県知事が病床不足に対応する為に医療法等の規制を緩和して施設を迅速に設置で切る様に為る他、施設の休業要請や医薬品を都道府県に優先的に売る様に要請する事等が出来る様に為ります。
 又鉄道各社に交通の規制を要請する事も出来、運用に依っては日常生活にも大きな影響が生じて来るかも知れませんが、今回は政府としては要請しないと云う発言が繰り返されて居ます。


     040727.jpg

             東京工業大学准教授の西田亮介氏

 現状でも、既に3月2日から全国一斉に公立の小中高校の休校が要請されて居ます。3月19日には、大阪府の吉村洋文知事が翌日からの3連休に向けて大阪府と兵庫県の間の不要不急の往来を控える様求めました。東京都でも、3月25日に小池百合子知事が会見し、週末に向けて不要不急の外出の自粛を要請して居ます。
 詰り、市民生活に関わる様な要請は、法的な根拠が弱いママ既に出されて来ました。その意味で、このタイミングでの政府の緊急事態宣言は〔これ迄の要請に後付けで理屈付けるもの〕とも言えそうです。

 欧米の強権的な宣言とは全く違う

 では、知事達が外出自粛の要請等に動く中、何故政府は緊急事態宣言の発令を此処迄遅らせたのでしょうか。〔緊急事態宣言〕と云う強い表現に依る、買い占め・区域や地域からの脱出等の予期し難いパニックの発生を懸念したのでは無いでしょうか。
 又〔緊急事態宣言〕は現状に於いては、特措法上、政府として出来る〔最後のカード〕に為る訳ですから、出来れば宣言せずに乗り切りたかったのかも知れません。政府対策本部が設置された時点で、可成りの事が出来る様に為って居た訳ですから。

 更に野党やメディア等から「緊急事態宣言によって国民の主権が制限される」との強い懸念の声が挙がった事も大きかったかも知れません。何れにせよ、結果的にはアメリカに於ける〔国家緊急事態〕の宣言と比べても約1カ月遅れの宣言と為りました。
 諸外国と比べて注意すべきは、日本の場合は飽く迄も〔改正新型インフルエンザ等対策特別措置法〕と云う個別の法律に基づいた枠組みの中での緊急事態の宣言である事です。

 アメリカ等、既に非常事態宣言を出して居る国では、市民の行動を制限するだけで無く、この宣言に依って、大きな権力が政府や大統領・軍隊に集約され勝ちです。イタリアやフランスでは、外出禁止令に反した市民に罰金や禁固刑が科される等、強権的な対応も執られて居ます。 日本の〔緊急事態宣言〕は、欧米のそれとは全くの別物です。
 飽く迄、個別の法律に基づいた〔緊急事態〕ですから、警察や軍隊の権利が拡張されたり、新たに罰金が科される様な強硬措置は有りません。飽く迄〔要請〕や〔指示〕が出来るだけ。従わ無い事業者の名前を公表出来ますが罰則規定は有りません。戦争へと突き進んだ〔翼賛体制や国家総動員体制〕に付いての反省や旧伝染病予防法の反省から、自由や基本的人権の制限に慎重な建付けと運用が念頭に置かれて居る為です。

 「欧米並みのロックダウン」は日本で可能か

 私が懸念して居るのは、今回の〔緊急事態宣言〕の影響そのものよりも、この宣言の効果が薄かった場合「政府は更に強権的な対応を執るべきだ」と世論が盛り上がる事です。
 SNS等ネットでの議論を見ていても、罰金等の規定を科す欧州の様な厳重な都市封鎖・ロックダウンや、一般市民の管理・監視を強化する様求める声も挙がっても可笑しくありません。医療の専門家からも医学・公衆衛生上の観点から悪意無く強力な都市封鎖コソが重要だと云う声も聞こえて来ます。

  〔欧米並みのロックダウン〕を実際に行う場合、政府としてどう云う対応が執れるかは不明確ですが、思い着くシナリオは2つ考えられます。

 ひとつは、自衛隊の活用・・・自衛隊法に基づいて自衛隊の〔治安出動〕が発令される事です。東京都が4月6日に自衛隊の派遣要請を行いましたが、これは飽く迄も〔災害派遣〕治安出動は更に強力な全くの別物です。これ迄も学生運動が過激化した時代やオウム真理教事件に際して検討されましたが、その影響力の大きさや日本に於ける過去の歴史的経緯もあり、過去に発令された例はありません。
 発令された場合には、東京都・・・特に23区を封鎖すべく武装した自衛隊が街を囲む様な事態も想定されるでしょう。勿論治安出動の念頭に有るのは内乱の様な事態ですし、国民を統制する為に自衛隊が出動すると為れば、自衛隊のイメージダウンは免れず〔国民に寄り添い、共に汗をかく〕事を積み上げて来た実績が一気にリセットされてしまうでしょうから、実際に起こる可能性は極めて低いシナリオです。

 それよりもハードルが低いのが2つ目のシナリオです。警察法・・・と云う、特措法とは別の法律に基づく〔緊急事態〕が宣言されるケースです。
 諸外国に於ける〔非常事態宣言やロックダウン〕と似た封鎖を実現しようとする場合、感染症対策をベースにした特措法に立脚するより、元々治安維持を担って居る警察組織を使って実行する方が自然かも知れません。

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              県警と自衛隊が治安出動訓練

 警察法に基づいて〔緊急事態〕が宣言されると、総理大臣が警察を直接指揮出来る様に為ります。詰り、安倍首相が全国の警察を直接、指揮出来る様に為るのです。すると、理屈上は街を出歩く市民を見付ける度に警察が取り締まる様な事も起こり得ます。
 〔国家公安委員会の勧告と常時の助言〕が必要とされますが、国会には事後の報告でも好意図されて居ます。現在の警察法の下では前例が有りませんが、そんな案が持ち出される可能性もゼロでは有りません。

 〔緊急事態宣言〕では物足り無く為る日
 
 何れも極端なシナリオで、長年に渉って用いて来なかった劇薬の様な手段ですから、政府も簡単には踏み切れ無い筈です。只、私が懸念して居るのは、新型コロナウイルスの感染拡大への恐怖心から、国民が自ら過激な政策を政府や与党に求めて行く事です。
 1カ月程前、日本ではどう云う意見が有ったのか思い出してください。急遽決まった全国一斉の小中高校の休校に際して「余りに急過ぎる」「過剰な対応だ」と批判が噴出しました。処が今では、海外で先行する強権的で強制的な〔国家緊急事態〕や〔都市封鎖〕と比較して〔日本の対応は生温い〕〔危機意識が足り無い〕〔外出禁止を徹底するべきだ〕との声が強く為って居る。

 日に日に日本国内での感染が拡大して居るとは家、短期間の内に、余りに大きく揺れて居るのです。更に、これ等の世論には、言わば〔原理原則〕が有りません。「私権の制限を含む緊急事態宣言は危ない」と言って居た人が、1カ月後には「早く宣言を出して置けば良かった」と手のひらを返す。野党批判や政権擁護をしたいのでは有りません。イメージばかりが先行し政策の根底に有るべき〔原理原則〕が顧みられる事も無い状況が問題なのです。

 隣の芝生は青く見えてしまう

 これ迄も緊急事態に於ける危機管理に付いては、長年議論がされて来ました。2003年には、当時の民主党が〔緊急事態基本法案〕を公開して居ますし、2012年には自民党の改憲草案に組み込まれた〔緊急事態条項〕を巡り議論が起こりました。
 緊急事態に内閣に強大な権限が集約される事に対して「国家権力が国民の権利を制限する危険性がある」との批判が出たのです。そんな議論が続いて居た筈なのに、新型コロナウイルスに対応する中で、一気に極端な方向に振れ兼ね無い状況が生まれて居ます。

 隣の芝生は青く見え勝ちです。他国で現金給付の報道が有ると〔日本でも即、実施すべきだ〕と云う議論が噴出します。でもそれらも申告制だったりする訳です。中小企業者が400万弱在る日本の事情を思うと、雇用も含めて使途が柔軟な無利子・無担保・信用保証料が支援される貸付の仕組みは、過去の震災等の有事でも事業者から評価を受けて来ました。
 隣の青い芝生は無いので、日本式の有効な支援を確り政治・経済・社会で構想する事が重要です。勿論、感染し無い事は大切です。疫学的には人との接触を出来るだけ避ける事が求められて居ると思います。一方で、新型コロナウイルスに依って生じる問題の影響は経済や生活の広範囲に渉る複合的な問題です。緊急事態宣言が解除された後にも続いて行く日常の為にも、多角的且つ慎重に考えて行く必要があります。


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 東京工業大学准教授 西田亮介 日本の社会学者 専門は公共政策・情報社会論 東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター客員研究員 北海道大学大学院公共政策学連携研究部附属公共政策学研究センター研究員

    「文春オンライン」特集班 Webオリジナル 特集班   以上



 



 



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