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2020年02月27日

防衛大学校が「悪しき体育会系」の総本山に為って居るヤバい実態




 防衛大学校が「悪しき体育会系」の総本山に 為って居るヤバい実態

              〜現代ビジネス 2/27(木) 7:01配信〜


           2-27-20.jpg

 軍隊はその国を象徴する。自衛隊は軍隊では無い、と言う向きもあろうが、日本で足った一つ軍事力を有する組織である事は間違い無い。その唯一の実力組織が今、静かに迷走して居る。自衛隊が、今岐路に立って居る。組織の進むべき方向を示せ無い。年功序列と、無意味で形骸化した柵に縛られる・・・その姿は、そのママ日本社会の姿と重なる。本連載では現役の自衛隊幹部への取材を通して、彼等が直面する根深い課題を浮き彫りにする。

 自衛隊の現役幹部 衝撃告白 「災害支援隊に為って行く私達の葛藤」
 
 知られざる内外の懸念


            〜ジャーナリスト 松岡 久蔵〜

 「ドッチ着かずの状態に為って居る」

 「災害支援と云うのは、自衛隊に取って『麻薬』の様なものナンですよ」或る陸上自衛隊幹部はこう言って溜め息を着く。「麻薬」とは一体、どう云う意味なのか。

 内閣府による2017年度の世論調査では、自衛隊に対して「好印象を持って居る」と答えた人が約9割に上った。又、自衛隊に期待する役割に付いては「災害派遣」を挙げた人が約8割と「国の安全の確保」の約6割を大きく上回ってトップと為って居る。
 「戦争放棄」「平和主義」が絶対的スローガンとされた戦後日本において、自衛隊は「鬼っ子」として忌避されて来た。幾ら黙々と日々の訓練を積み有事に備えても「自衛隊等無いに越した事は無い」と云った言説を声高に唱える識者も少なく無かった。国民は何処か、一歩引いて彼らと恐々接する面があった。

 そうした空気が変わったのは、2011年の東日本大震災だ。津波で押し流された泥に塗れながら、被災地のガレキ処理、そして被災者の救助活動に取り組む姿が国民に広く好印象を与えた。以来、この国で頻発する自然災害に際して「人々を助けるヒーロー」と云うイメージが確立し、国民にも受け入れられる存在に為って来た。一見歓迎すべき事の様に思える現状の何が、先の陸自幹部は問題だと言うのか。

 「自衛隊とはソモソモ、何の為のどの様な組織なのか・・・そうした根本的な問題に、誰も向き合わ無く為った。災害支援がその為の口実に為って居ると云う事です。飽く迄軍隊として外敵に立ち向かう為の組織である、と自己定義するならその為の訓練をすべきだし、災害支援に特化する道を選ぶのであれば、その専門的な技能を養うべきでしょう。
 しかし今の自衛隊は、ドッチ着かずの曖昧な状態に置かれて居る。結果として、全体の士気も練度も落ちて行く事が問題なのです」


 近年ではメディアも、前述した様な国民感情の変化に沿って、被災地に入る自衛隊を好意的に報じる事が増えた。しかし、高まる世の中の期待とは裏腹に、自衛隊内部には葛藤があるのだと云う。

 「例えば、陸自で最精鋭の第1空挺団(千葉県船橋市)が昨年、千葉県での豪雨被害を受けて、倒木を伐採する等の支援活動をして話題に為りました。一般社会から見れば『社会貢献活動に取り組んでいて偉い』と云うだけでしょうが、その間、彼等の訓練活動は中止されます。
 幾ら精鋭とは云っても、彼等は災害支援のプロフェッショナルでは無く、その点では体力の有る素人と左程変わりません。勿論災害支援も命令ですから嫌な顔は見せ無いでしょうが『最精鋭の部隊に配属に為ったのに、木を切らされるのか』と違和感を持った隊員も少なく無いと聞きます。実は優秀な隊員程、自分の存在意義に疑問を抱き、除隊の道を選ぶ者も多いのが現状です」


 「好感度」を手放せ無く為った

 こうした問題が有る事は、筆者も別件の取材を通して知って居た。以前執筆した「自衛隊員のメンタルもやられた豚コレラ『5万頭殺処分』の壮絶現場」では、自衛隊が豚コレラに感染した家畜豚のと殺処分に動員されて居る事を報じた。
 又捕鯨問題の取材では、鯨肉の消費が落ち込む中、或る自民党議員が「クジラの肉が余ったら自衛隊に食べさせれば好い」と発言するのを聞いて、自衛隊が国から悪い意味で「便利屋」の様に扱われて居ると感じたものだ。とは言え、災害支援による国民からの「好感度上昇」を今更手放す訳にも行かない。陸自の別の中堅幹部が言う。

 「自衛隊には、演習の騒音問題等で周辺住民との軋轢が付き物でしたが、災害派遣が広報される様に為ってから、住民の対応も全く変わりました。『物騒な邪魔者』から『イザと云う時に頼りに為る存在』に為ったと云う訳です。世論を味方に着け続ける為にも、災害支援は辞められ無く為って居る。
 又、これは陸自特有の問題ですが、人口減の時代にあって、政府は陸自の隊員数を減らす方向で話を進めて居ます。その中で、予算等の利権を維持する為にもなるべく組織の規模を維持したい陸自に取っては、災害支援は言わば渡りに舟だった。警察や消防の活動範囲に食い込めるのはソコしか無かったんです。警察は県境より外にはナカナカ展開出来ない。消防は人員が限られて居る。その点、自衛隊は全国展開出来ますから、適任だと主張出来た」

 米軍にも問題視されて居る

 自衛隊に取って災害支援が大きなウェイトを占める様に為って居る現状を、重く見て居る組織がある。米軍である。
 「軍隊」でも「災害支援隊」でも無い、言わば宙ブラリンの組織と為った自衛隊に付いて、或る米軍関係者は日米共同訓練に参加した際の経験を踏まえて「自衛隊は、米軍からレベルが低過ぎて見放され掛けて居る」と重い口を開いた。

 「調整の中でミス・コミュニケーションが起きるのは日常茶飯事です。誰が窓口かも確認せずに適当に遣り取りして置きながら、こちらからメールを送っても反応しない。結果、物品が届か無かったり、必要な支援が提供出来なかったりします。又、自衛隊側が欲しいと云うから最新兵器による支援の準備をしたのに、ソモソモしう能力が無かったと後々判明したと云う事もありました。我々に本当に協力して欲しいと思って居るのか、疑問に思わざるを得ません。
 又、軍事組織で在るにも関わらず指揮系統が定まって居らず、米軍では少佐に当たる3佐に判断を仰いでも『私には権限がありません』とイチイチ持ち帰って上司に相談する為、物凄く意思決定に時間が掛かる。何の為に階級があるのか判らない。
 英語でキチンとしたコミュニュケーションも出来ませんから、現場レベルではトラブルが頻発して居るし、米軍からクレームが来ると逆ギレする。計画の調整をしようとしても『一生懸命頑張ります』としか答えられ無い。信じられ無いと思うかも知れませんが、これが米軍から見た自衛隊の実情なのです。
 米軍側も日米関係には亀裂を入れたく無いですから、現場のイザコザには『大人の対応』で上官には強く報告せず表沙汰に為って居ないだけで、相当不満が溜って居ます。米軍幹部も当然この事は承知して居て、『ハッキリ言って、面倒を観るのは懲り懲りだ』『日米共同訓練は出来れば遣りたく無い』と云うムードがある」


 或る防衛省幹部は、こうした米軍の本音を筆者が伝えると「返す言葉も無い」と恐縮した。

 「私も組織の人間ですから申し上げ難いのですが、その通りと言わざるを得ない。勘違いしないで欲しいのは、個別の部隊は優秀なんです。真面目に訓練もして居る。問題は、そう云う部隊がどう動くべきかをマネジメントする人材が圧倒的に不足して居ると云う事です。計画に無い不測の事態に対応出来る力、異なる文化の組織と上手く協働する力、これらが圧倒的に足りて居ない。
 これは自衛隊の訓練の仕方にも問題があります。例えば演習では『攻める側は只管攻めて、守る側は只管守る』と云う様な訓練をして居るのですが、テロリストやゲリラと対峙した際に、相手がその様な折り目正しい攻撃をして来るでしょうか?騙し討ち、ゲリラ戦法等も序の口でしょう。しかし、訓練で不意打ちをすると『卑怯だ』と罵られる。これでは臨機応変な戦闘なんて出来っこ無い。正に『訓練の為の訓練』をして居るだけだ、と言われても仕方ありません」


 進むべき道が判ら無い

 組織をどう構築し、どう活かすかと云うビジョンが無く、現状維持と前例踏襲に縛られて現場の効率が上がらず、全体のパフォーマンスが停滞する・・・この悪循環は、日本型組織が陥る典型的な病理だ。陸自もその例に漏れ無い、嫌、日本でも有数の「ダメ組織」であると若手の陸自幹部は明かす。

 「企業では『働かないオジさん』が問題に為って居ますよね。自衛隊も全く同じですよ。陸自の組織では、一般企業で云う課長クラスの1佐以上に昇格すると、多くの人は仕事の負担が圧倒的に減ります。ソコに昇格する迄は、朝5時起き・残業はエンドレスのブラックな労働環境なのですが、そこから抜け出してしまえば、部下からと忖度される側に為り、トコトン物を考え無くても好く為ってしまう。
 広報対応等の業務は全て部下が応答要領を書いて呉れるし、間違って居た場合は当然部下が責任を執る。時間とエネルギーが余るので、組織内政治に走る人、筋トレばかりして『サムライ化』する人、部下の仕事の重箱の隅を突いて現場を混乱させる人が出て来る。
 私の同僚にも、上官に『「てにをは」が気に入ら無い』と報告書を何回も突き返されてノイローゼに為った隊員が居ました。幹部の部屋には基本的に産経新聞しか置いて居ませんから、イデオロギー的に偏って居る事も多い。そう云う幹部が米軍のエリートに『ブレクジットに付いてどう思うか?』等と聞かれても、真面な話が出来る訳が無い。向こうからは『何でコイツがコンなに偉いんだ?』と思われて居るでしょう」


 世界情勢の激動の中で・・・

 戦後の日本は現場力が支えて来た。優秀な技術者や営業マンのミクロな努力が、時代に合った製品やサービスを生み、国の地位を押し上げて来た。しかし大局を考えずとも、只管目の前の仕事を片付ければ結果が付いて来た時代はもう終わった。
 米中が突入した「新たな冷戦」を見るまでも無く、世界のパワーバランスは再び大きく揺れ動いて居る。何時米国が「ひとり立ち」を要求して来ても今や可笑しく無い。自衛隊にも、己を組織に捧げる「兵隊」だけで無く、大局を見極めリスクとリターンを吟味し、決断を下せる「将」が必要に為って居ると云う事だ。

 しかし、今の陸自内部には、そうした理想と掛け離れた惨状がある。組織改革の足枷と為って居るのが、幹部養成学校である「防衛大学校」が抱える問題である。

 米軍の士官学校との大き過ぎる差

 「自衛隊の問題は、防衛大学校にその根っコがある」或る陸上自衛隊幹部はこう嘆く。自衛隊幹部を養成する日本唯一の教育機関の防衛大学校・・・防衛大が抱える矛盾は、自衛隊そのものの矛盾でもある。

 「例えば、最近の防衛大卒は前線に立つ戦闘職種を殆ど志望し無い。これでエリート軍人の養成学校と言えますか?」

 近年、自衛隊で戦闘職種への配属を希望するのは、一般の大学を卒業した幹部候補生ばかりだと云う。この幹部が続ける。

 「防大卒で無ければダメだと云う気は全く無いのですが、それなら防大は一体何の為に在るんでしょうか?自衛隊幹部の約7割は現場からの叩き上げです。その多くは大学を出て居らず、軍事の高度な専門教育では無く、現場での経験を基礎に育って来た人材なのです。
 一方で例えば米軍の士官学校はどうかと云うと、代々エリートの家系出身だったり、高校時代迄にリーダーとしての業績を築いたりした優秀な人間が高度な専門教育を受けて居る。学位も修士以上はザラですし、叩き上げであっても将校に為れば、大学卒の資格を取ら無ければいけません。自衛隊との差は明らかです。
 軍隊の戦略・戦術が高度化した現代では、現場の事を好く知って居ると云う事は、軍人のホンの一要素に過ぎ無い。寧ろ抽象的に物事を考えられる力が求められて居るのです」


 過剰に重視される「体育会活動」

 防衛大学校ではおよそ2000人の学生が、人文社会系3学科・理工学系11学科で学ぶ。学生は授業料を免除されるだけで無く、全寮制で制服や食事の支給を受けられ、更に月々11万円の手当を受け取る事が出来る。
 しかし、防衛大の内情に詳しい前出と別の自衛隊幹部は「仮にも士官学校なのに、此処迄居眠りばかりして居るのはこの学校だけだ・・・と何度も留学生の送り出し国から言われた事がある」と話し、実態に付いてこう指摘する。

 「私が問題視して居るのは教育内容の偏りです。現場や研究開発で必要な工学系の教育は手厚いものの、安全保障を初め、指揮官に求められる人文社会科学系の教育が不十分。これは日本の大学一般に言える事ですが、矢張り理系教育偏重で『安全保障とは何か』『戦争とは何か』と云った理論に為ると、余り真面目に取り組ま無くても好いと云う雰囲気に為り、結果的に大局観が身に着か無い。
 学校側もレポートを適当に書いて出せばそれで単位を与えてしまいますから、士官学校で軍事理論やリベラルアーツを確りと叩き込まれた欧米のエリート軍人に適う筈がありません。事実、海外の軍の士官同士のパーティーで、教養が求められる話題に為ると、日本勢がサッと引くのが当たり前の光景に為って居ます」/span>

 防衛大の教育の柱は、教育訓練・学生舎生活・校友会の3つだ。教育訓練は学問と文字通り訓練を指し、学生舎生活は所謂寄宿舎生活、校友会はクラブ活動である。先の自衛隊幹部は、防衛大の中では、過剰な迄に校友会活動が重視されると話す。

 「校友会は基本的にアメフト等の体育会活動で、成果が出易いので学校側も奨励すると云う構造があります。国際水準の論文を数本書くよりも、全国1位の選手やチームを輩出した方が好いと。只問題は、これが学業より優先されて居る事。外部の教育機関に出たり、海外留学して初めて『図書館で勉強してる学生を初めて見た』と云う防大生も居る程です。
 学生舎生活がその風潮に拍車を掛けて居ます。要するに、先輩とは言え子供が子供を指導する訳ですから、偶々面倒見の好い先輩が居れば増しですが、幼稚な先輩の下に着いた下級生は悲惨です。上からの命令は絶対ですし、8人部屋で共同生活する以上、人間関係が広がらず閉鎖的なママ。このグローバル化の時代に合った形での『人格の鍛錬』が出来る状況とは思えません」


 詰まりは「体育会系」の悪しき部分が凝縮された教育機関に為ってしまって居るのだ。

 パワハラ体質の発生源に為って居る

 体育会的な組織は、内部の人間関係が上手く行って居る内は非常に快適で円滑に運営出来るかも知れない。しかし裏を返せば、ソコで形成された「疑似家族」的な共同体から逃れられず、自衛隊や防衛省に入った後も学生時代の上下関係を引きずる事に為る。防衛大出身の防衛省幹部はこう内情を話す。

 「学生舎生活で培われた人間関係は絶対で、往々にして階級を超えてしまう事もあります。出身クラブの先輩には敬礼しても、指導官には敬礼し無い事も珍しくありません。体育会の秩序を叩き込むばかりで、プロの軍人としての見識を身に着けさせることに失敗して居るのではないかと感じます。
 その所為か、陸自では一方的に怒鳴り着けたりする等、典型的な体育会スタイルで部下に接する上官も少なくありません。報道されたものだけでも、例えば2015年に1等陸佐(当時)が連日の様に部下を『バカ、ボケ』『目障りだ』等と罵ったり、机を蹴ったりして、約10人の内2人を精神的に追い込んだ事例があります。
 この1佐は事件に付いて上司に報告せず、更に彼の上司も、定期的なアンケート等から問題を知って居たにも関わらず指導を怠って居たとして処分を受けて居る。組織的にパワハラを隠蔽する体質がある事はお判り頂けると思います。結局、この部下の内の1人は自殺しました。
 根深いのは、この1佐は更迭された次のポストでもパワハラを続けたと云う点です。異動先の部署はセクハラやパワハラを働いた高級幹部の溜り場と為って居り、防衛省内では『セリーグ』『パリーグ』と揶揄される始末。此処でも1佐は懲りずに若手へのパワハラを続け、又精神を病む部下を出してしまいました。
 こうした事案が起こる度、自衛隊全体で組織体質を改善しようと云う掛け声ばかり上がりますが、根本は何ら変わって居ない。パワハラ体質の上司がノサバル一方で、良識があってマネジメントが出来る幹部はドンドン脇に追い遣られている。余りにパワハラ処分案件が多過ぎて懲戒処分が順番待ちに為って居る程で、将来が危惧されます」

 
 蔓延するパワハラを容認してしまう自衛隊の体質の根本に、防衛大で創られる閉鎖的な人間関係が有る、と考える隊員は少なく無い。

 「国際交流」に実態は有るか?

 前回、筆者は陸上自衛隊が最重要同盟国である米国との共同訓練で、英語でのコミュニュケーションが満足に出来て居ない現状がある事を報じた。しかし、防衛大の入試難易度は難関とされる私立大学と同程度であり俄かには信じ難い。
 防衛大は前校長の五百旗頭真氏の時代から、国際交流教育重視に舵を切って来た。五百旗頭氏が校長を務めて居た2006年から2012年に掛けて、
 (1) 4年間の留学生受け入れ・卒業資格付与
 (2) 約4ヵ月の1セメスター交流・派遣・受け入れ 
 (3) 短期派遣・会議等の短期交流・派遣・受け入れが進められた。
 これにより米国や欧州だけで無く、タイ等アジアにも受け入れ・派遣先が広がった。

 防衛大のホームページによると、昨年4月時点で、一般大学の学部生に当たる本科学生は1990人、大学院生に当たる研究科学生は162人で総勢2152人。この内留学生は夫々115人、21人で合計136人で約6%を占めている。だが当時の状況を知る防衛大卒の自衛隊幹部は、この「国際交流」は眉唾だと話す。


 「五百旗頭氏は『民間人材の登用』をスローガンに就任しました。彼は国際化を打ち出して各国に出向き受け入れ・派遣先を準備した迄は好かったのですが、肝心の防衛大側の体制を全く整え無いママ見切り発車した為、現場に大変な混乱を与えました。
 海外留学に必要な英会話等のスキルを学生に教えるカリキュラムを組ま無かった為に、米軍の士官学校に留学した学生が引き籠りに為って、米国側から強制送還される直前迄行った例や、1セメスターも留学したのに学習成果が無く、何の意味も無かったと云う例もあります。単位交換の制度も未整備だった為、学生が卒業困難に為り掛けた事もありました。
 各国の士官候補生を呼んで議論させる国際士官候補生会議・ICCも五百旗頭時代に拡大した事業ですが、防衛大生は真面に英語でディベート出来ず、報道公開出来ない状態でした。各国の士官候補生からの失笑を買ったのは言うまでも無く、米軍の士官学校生からは『日本には行く意味等無い』との声も上がって居ます。東南アジア各国からも、欧米諸国への留学が叶わ無かった学生が来る様に為りました。
 自衛隊の高官は『国際交流』が留学生数の増加に寄与して居ると思って居る様ですが、税金で運営されて居る防衛大が、約6%も留学生を受け入れる意味が何処に有るのか。タイの空軍司令官が過つて防衛大の留学生だった事が自衛隊内では『成功例』として語られて居ますが、タイは日本の主要な防衛交流国ではありません。防衛政策の視点から適切な評価が為され無いママ、意味の薄い『国際交流』をする事が自己目的化して居るのです」


 この様な実態は、日本の役所や企業とも共通して居る。実績は兎も角「海外に留学した」「国際交流プログラムに参加した」と云う事実だけがものを言い、相手の文化や思考様式を深く学ぶ経験や努力が求められ無い。留学や海外赴任も「ハクを着ける為の旅行」に為って居るのだ。
 これでは、各国の士官候補生との差は開いて行くばかりだ。防衛大卒業生のレベル低下はそのママ、自衛隊の弱体化と云う形で日本へ跳ね返って来る。


            松岡 久蔵 ジャーナリスト   つづく







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