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2016年02月26日

横浜上映会御礼

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21日(日)開催の、
横浜での、映画 『珠洲のジイちゃん』 上映会、

おかげさまで、
盛況のうちにおえることができました。

ありがとうございます。

160221_0754~01.jpg


上映会後に開催された懇親会でも、
朝ドラ 「まれ」 でもご活躍でいらっしゃった、
塩山誠司さんはじめ、
たくさんの方々とお話しさせていただくことができ、
新たな広がりがたくさんありました。

ご来場いただきました皆様、
そしてお世話いただきました皆様に、
心より御礼申し上げます





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〜垂涎の美味をお取り寄せ〜週刊現代の逸品

2016年02月19日

映画 『珠洲のジイちゃん』 上映会 in そごう横浜

sign.jpg


21日(日)AM10時より、
そごう横浜店 (横浜駅東口)9Fにて、
映画 『 珠洲のジイちゃん 』 を上映いたします(65分)。

私もご挨拶にうかがいます。

今回は、
東京石川県人会・有志の皆様のご厚意により、
どなたでも無料でご覧いただくことができます。

ご友人と、
あるいはご家族と一緒に、
ご来場いただけましたら幸いです。

心よりお待ち申し上げます☆


タイトル部 (2).jpg


また、上映会場のそごう横浜店

8階・催会場では
「金沢・能登 味と技」を開催中です。

映画とあわせてお楽しみください!!





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2016年02月11日

ツイッターとブログとフェイスブックと

水上p.png


イラストレーターの、高松啓二 先生がかいてくださった、私です。

このブログ 『えほんの読み語り』 のほかに、

ツイッター https://twitter.com/T_C_Miro

フェイスブック https://www.facebook.com/takesi.mizukami.3

ブログ 『ラブすず』 http://blog.goo.ne.jp/kanazawa-suzu

も書いていますので、よろしければぜひ遊びにいらしてください。

本日もご訪問ありがとうございます。
どうぞごゆっくりなさっていってくださいネ





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2016年02月06日

行政広報誌インタビューより

2011年10月に
行政が発行する広報誌の取材にて、
インタビューを受けた際の記録です。

◆印が、編集担当のK氏
☆印は、私です。

ちょうど広報が発行される11月が読書週間の月でしたので、
「本を読むことについて」 をメインテーマにインタビューを受けました。




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※※※※※

◆ 今日はよろしく御願いします。

☆ よろしく御願いします。

◆ ではさっそく。
自身が読書にはまったきっかけはどういったことでしょう?

☆ ふりかえってみると、
小学生のときに一番本を読んでいたかナと思います。

私は3歳ぐらいで文字を読めるようになったそうで
それをうれしく思った私の母親が、
家に本をたくさん買って本棚に置いておいてくれたので、
読めと強制されたことはないけれど、
本を読もうと思えばいつでも読める環境にありました。

ですので、時間があると本を手にとって読む。
あ、おもしろいナ、と思う本があると、
何度でも繰り返して読む。そんな感じでした。

今は、読書以外のことにも時間をとられるので、
あの頃ほど、読書に時間を使えていないと思います。

◆ 家にあった本が中心だったわけですか、
学校の図書室の本ではなく?

☆ 学校の図書室にも行ってましたけど、家の本をメインに読んでいました。

◆ どんな作品を読んでいたのですか?

☆ほんとうに、置いてあるものはなんでも
という感じ読んでいましたが、

数年前にテレビドラマ化されたもので、
動物の言葉が分かる獣医さん「ドリトル先生」のお話がありましたが、
あの原作となった本なんかは、好きで何度も読んでいました。


ドリトル先生アフリカゆき新版 [ ヒュー・ロフティング ]





あとは、世界名作全集も大好きでした、
大きくて、絵がとてもきれいで。
あの全集に収録されていた作品は、何度も読みました。
ロビンソン・クルーソー、ガリバー旅行記、トムソーヤの冒険とか、
家にあった名作全集は、外国の作品の全集でしたが、
本当に、何度も繰り返して読みました。


少年少女世界名作の森(全20巻セット)





◆ 小学生、中学生の頃って、本を読む時間をとれる環境にあるわけで、
そういう意味においては、図書室の存在というのは大きいですね。

☆ たしかに。
図書室にも、おもしろい本というのはあったと思います。

◆ 私は、国語の教科書に載っていた作品で記憶に残っているものもいくつかあります。

☆ そうですね。
個人の好みの差を超えて、
みんなに愛されていた名作的な作品も多いわけですけれど、
そういう作品を、今の子どもたちは、どれぐらい読んでるんだろうか、
と思ったりします。

生活の時間の配分が、
ゲームの時間のほうにいってることも多いのかナと。
その時々の流行作家さんの作品からでも良いので、
自分の好きな作品や、作家さんを見つけて、
読書のきっかけにしてもらえるといいですね。





>>かねふくの辛子明太子



◆ 家で、寝る前に子どもたちに絵本を読む
「読み聞かせ」なんかは、どうでしょう?

☆ 「読み聞かせ」を聞いた子どもたちは、
将来本を手に取り、読むようになることが多いという話は
聞いたことがあります。

自分の話にもどりますが、
中学生の頃は、部活もあったので、読書量が減りましたが、
高校生になって、また本を読むようになりました。

今度は、好きな作家さんの小説を、読むようになりましたね。
短い作品が好きで、短編集や、
ショート・ショートと呼ばれるジャンルの作品もたくさん読みました。

短い作品の中で展開する、ドンデン返しみたいな構成がすごく好きで、
星新一さんや、直木賞受賞作家の阿刀田高さんの作品集を買って、
何度も読み返していました。

自分の傾向として、
集中して読むというか、好きになった作品は、本当に何度でも
繰り返し、繰り返し読む、という、そういう感じはありました。


どこかの事件改版 [ 星新一 ]




ナポレオン狂 [ 阿刀田高 ]





◆ 怪譚会などの、読み語りの活動を始めたのはいつ頃からですか?

☆ 私の読み語りは、演劇の延長上にあると考えています。

ということで、
いつから演劇用の脚本を
書き始めたのかを思い出してみると、

中学一年生の時に初めて、
好きなジャンルだった、探偵物の演劇の脚本を書いて、
学校の催しの時に上演したのが最初です。

結果中学校にいる間に
3本(探偵物 / 君の名は / 我輩は猫である)書いたのですが、
それが先生方に意外と評判が良くて、これは面白いナ〜と思いました。

高校生になってからは、
自主制作映画の脚本を2本(DANGER SUMMER / いつか何処かで)書いて、
自分たちで撮って上映しましたし、
さらに人形劇も1本(七色仮面)書いて上演して、
演劇部の人たちに頼まれて、演劇の脚本(推理物)も1本書きました。
あとは、卒業文集にのせるので書いてと言われて、
短い小説(卒業)を書いたり、
仲のいい友達に、すごく面白い子がいて、
その彼と一緒にテープで録音した
ラジオ番組(麻宮・桑田のFUNな気分でWAッショイ!)的なものをつくって、
その番組内のラジオドラマのコーナーがあったので、
そのラジオドラマ(あいつがストレンジャー / 少女の瞬間 / ファイナル・カウント)の脚本も書いてました。

作品を見たり聞いたりしてくれたみんなが
面白いと言ってくれる、そのことが励みになって書き続けていて、
自分的には映像制作のほうへ行きたいナ、という氣持ちはあったんですけど。

◆ そうですね、そういう感じだと、放送作家とかに進んでいきそうな感じですけど。

☆ そうですね。

ですがそこからしばらくブランクがあって、
珠洲をはなれていたんですけど珠洲へ帰ってきて、
地元の青年団に入り、
地元の文化祭で劇を上演したいので1本書いてほしいと頼まれて、
書いた劇(わが良き友よ)の演出もさせてもらいました。

それがドリフ的な、面白路線の作品にしたら
会場が大爆笑につぐ大爆笑で大うけで、
でもラストは感動的な・・みたいな感じに仕上げてあったのですが、
それをみんなが「すごく良かった!」と言ってくれて、
そのときに、作って生で演じて、
観てもらった反応をダイレクトに得るという嬉しさを感じました。

地域の文化祭とはべつに、青年団の文化祭というのがあって、
市単位の文化祭、県の文化祭、そして全国大会まであります。

それで、まず市の文化祭で、
数人で手紙を読むというスタイルの劇(ラブレターズ)を上演し、好評を得ました。

その翌年「県の文化祭に演劇でエントリーしてみようか」みたいな話になって、
朗読スタイルでのぞんだ最初の劇(ラブレターズU)が、残念ながら
優秀賞(最優秀賞を受賞すると、東京で開催される全国大会に行くことができます)でした。

このとき他のチームから頼まれて
1本書いていた(ニッポンの事情)のですが、
そちらが最優秀賞を受賞して、全国大会出場を果たしました。

翌年は、民話をベースにした、2幕物の新作(へっこき嫁)でエントリーして
県の文化祭で最優秀賞をいただくことができました。

それで、全国大会へも行くことができて、
最優秀賞こそのがしましたが、優秀賞の銀メダルをいただくことができました。
それで、まあ良かったね〜ということで、
その後は、また地域の文化祭で演じるための人形劇(薬売り寅蔵の災難)なんかを
書いたりしていたのですが、
後輩たちに「また全国大会に行きたいんです」と頼まれて、
じゃあもう一度チャレンジしてみるか、ということで作った作品(絆〜もう一度あの場所で)で、
念願の全国大会最優秀賞を受賞することができました。





>>ぐるなび食市場



◆ 全国大会最優秀賞をとられた作品の、脚本を書かれたわけですか?

☆ 脚本と、演出を担当させてもらいました。

全国大会に行くにあたっては、
県の大会で、審査員長をされていた
有側末広先生より最優秀賞をいただいて全国大会行きを決めた、
その日の会場で、当時お世話になっていたある先生が、

「東京でお芝居の演出家をしていらっしゃる方を知っているので、
その方から、指導を受けてみてはどうか?
自分もちょうど、自分の勤務する学校にその先生をお呼びしたいと思っているので、
その時に、そちらも行ってもらうようにすることはできるだろうから。」

とおっしゃってくださって、
私も「ぜひ、お願いします!」ということですぐお返事させていただき、
ご指導を受けることができました。

夜、二時間ほどでしたが、
私達が練習をしている場所に、その演出家の先生が来てくださって、
アドバイスをしてくださいました。
そのときに、短い時間でしたが、
すごく大事なコツというかポイントをたくさん教えていただき、
演出についてというか、舞台を創ることに関して、なるほど!
と思うことをたくさん学ばせていただきました。

結果、全国大会での
審査員の方々(テレビ局の方や、舞台美術協会の先生、演劇協会の先生方が審査してくださいます)
のご講評でも「いいね!」と言っていただいて、
最優秀賞をいただくことができたのですが、
この時に、演劇の奥深さと、そしておもしろさを本当に感じました。

と同時に、あらためて取り組んでみて、
演劇は、スタッフ、出演者ふくめ、
人数と費用の必要なプロジェクト(私たちが全国大会に行くにあたっては、
全国行きが決まってから、地域の方々がカンパを募ってくださったり、
御厚志をお寄せくださったりして、約50万円の資金を得ることができました)である
ということも実感し、当時目標としていた全国大会での最優秀賞受賞も果たすことができた・・
ということもあって、青年団に参加させてもらっての演劇活動は、ひとくぎりしました。

それでしばらく演劇についてはお休みというか、ブランクの時期がありました。

◆ それは、何年ぐらい前になるわけですか?

☆ 7、8年前というところですね。
それでまた、好きな本を読んだり映画を見たり・・という日々にもどって、
過ごしている時に、たまたま一冊の本を手にしました。

ジュリア・キャメロンさんがお書きになられた、
「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」という本です。

この本は、かつて創造的な活動をしていた人が、
いつのまにか年齢や環境を理由にして、創造的活動をやめてしまっている人が多いのではないか?
という問いかけに始まり、そういう人たちのために書かれています。

一週間ずつ取り組む課題が設定されていて、
それにそって、自分でそのカリキュラムに取り組めるようになっています。
そしてそのカリキュラムをすべて終える頃には、
創造的活動に取り組んでいた自分を取り戻せる・・という内容の本でした。

この本を読み終えて、すべてのカリキュラムにも取り組んでみて・・
若かりし頃、映画を撮りたいと思っていた頃に、
芸能人になって、有名になって、映画を撮る・・みたいな道筋をイメージしていたことがあり、
有名な芸能人になることが大事なんだと思っていた時期があったりしたのですが、
そうではない、全国的な活動をしなくても、
自分の暮らしている場所でできる創造的活動があるのだナ、と思い至りました。


ずっとやりたかったことを、やりなさい。 [ ジュリア・キャメロン ]





それで、「じゃあ、ずっとやりたいと思っていた、
大好きな大人向けの恋愛物の朗読劇の作品(90分)を、とりあえず演ろう!」と思いまして、
ラポルトすずをお借りして、上演(2009年2月)しました。

その年の4月19日に、母が他界しましたが、
その直前、危篤の報を受けて病院に向かう直前に、
前々から、少し母に似てるナ・・と思っていた知人の女性に
バッタリ出会って、出会った瞬間に、
「劇団やってよ。」という強いメッセージをいただいたので、
「私の作品を楽しんで見てくれていた母からの伝言かもしれないナ」とも思い、
11月19日に「劇団ミロ」を旗揚げしました。

「劇団」として旗揚げしたことで変わったことは、プロ意識が持てたということです。

誰もが名前を知っている、有名な「劇団四季」は、
所属している役者さんたちに、アルバイトしなくてもいいだけの給料を払っている、
日本でも数少ない劇団だそうです。
それはなぜかというと、「演じる」ということに集中してもらうため、
ということで、自分たちの公演の、チケット販売のノルマもないそうです。

◆ 普通は、あるみたいですね、チケットを売るノルマが。

☆ 劇団からの給料はなく、
さらにアルバイトしてそのお金で自分たちの公演のチケットを買って、
それを友人知人にタダで配って来てもらう・・みたいな、
まあ、そういうのも、ひとつの手法としてはありなのかもしれませんけれど、

良い作品をつくるための「工場」という位置づけで、
大舞台のセットがそのまま組める大きな稽古部屋がいくつも用意されて、
ピアノ付きの小さなレッスン室も何部屋もあるという、
素晴らしい稽古用の施設をつくられたという劇団四季。

その創設者のおひとりでいらっしゃる浅利慶太さんの、
「劇団というのは、芸術活動でもあるけれども、同時に事業活動でもある」
というお言葉をお聞きして、
小さくても「劇団」を名乗るからには、プロ意識を持たないといけないナ、
と思うにいたったわけです。

事業として収益をあげていける活動をするぞ、という決意というか。

◆ なるほど。

☆ そういう「決意」をするためにも、
「劇団」という旗を揚げることは必要だったのかナと思います。
旗揚げすることによって、周囲の反応が変わるということもありますので。

まあ、私の場合は、
「えっ、劇団やってらっしゃるんですか?」という、
驚きをふくんだ反応のほうが多いのですけれど(笑)。

ですが、あえてそういう状況にすることで、逃げ場をなくすというか、
そうやって見られることに対して結果を出していく必要を感じることができるので、
私自身のモチベーションを上げることにつながっています。





>>ワッフルケーキの店エール・エル



◆ 「劇団」というと、セットを組んだりしてお芝居をする、というイメージがありますけれど、
そういうことはなさらないわけですか?

☆ 現在は自分ひとりなので、大きな舞台はできないのですが、
今取り組んでいる鏡花さんの作品の現代語訳の読み語りは、
作品中に登場するそれぞれの登場人物の思いのこもった言葉を、
感情をのせて伝えるということで、
朗読というよりは、一人で演るお芝居に近いものと位置づけています。

演劇的な要素を多分に含んだものが、今やらせていただいている、「 読み語り 」です。

正統派朗読の方々から御覧になると、
私がやっていることは、「朗読」ではないぞと多分思われると思います。

自分自身でも、一人でやれるお芝居としては、
今の形(読み語り)が一番いいのかナ、と思っています。

◆ 演劇でもあり読書でもあり、ということでとらえればよろしいのでしょうか?

☆ そうですね、
ベースにあるものは、泉鏡花さんの小説ですので、
「読書」というキーワードは大事なポイントになっています。

◆ 読書の中に、演劇の要素が入っている、ということでしょうか?

☆ そうですね、要素というよりは、読書すること、
読書へと導くことを、目的にしているということかもしれません。

鏡花さんの作品の現代語訳を「読み語り」することの目的は、
まだ鏡花さんの作品に出合ったことのない方たちに、
鏡花作品の魅力をお伝えする、ということにあるからです。

意外と鏡花さんの作品は、若い方々に読まれていなかったりして、
読まれていないから、魅力も知られていないという状況にあって、
ぜひその魅力を知ってほしいナ〜という思いが、私にはあります。

その入口のひとつに、演劇的要素を取り入れた読書、
音読形式の「読み語り 泉鏡花」がなることができたらいいナ、
と考えています。

新たな鏡花ファンの開拓というか、
ファン層の拡大のお手伝いができたらいいナと思っています。


読み語り〈泉鏡花〉


◆ どんな作品があるのか、代表的なものについて少し解説していただけますか?

☆ 上演リクエストの多いものでは、
金沢を舞台にした「照葉狂言(てりはきょうげん)」という作品があります。

鏡花さんは、お母様を9歳のときに亡くされていらっしゃるのですが、
「照葉狂言」でも、幼いときに母親をなくした男の子が主人公となっています。

そして、少年が暮らす家の、路地を挟んだ向かいの家に暮らす女の子。
この女の子も、男の子同様、幼いときに実のお母さんと別れています。

そしてもう一人、旅芸人の「照葉狂言」の一座の一員で、舞台に立っている女の子。
この3人の子どもたちの物語からはじまる、金沢が舞台の、せつない恋の物語です。

泉鏡花さんは、
明治から昭和初期にかけてご活躍された作家さんであったことと、
鏡花さんが、文語体の美しい文章にこだわりを持って
作品をお書かきになられたということもあって、
文語体に縁遠くなった今の若い人たちには、
少々難解な作品である、と思われていることが多いようです。

ですので私は、
とにかく聞いていただければすぐに理解できる、
というところまで現代語に訳して、
(でもなるべく鏡花さんがお書きになりたかったと思われる、
美しさに対する世界観はそのままのこるようにして)とにかくまず、
作品にふれていただく、ということに重点を置いています。

2011年より、金沢の方々とも一緒に活動をする機会(鏡花STYLE)
を与えていただくようになって、
2013年11月の、鏡花さんのご生誕140周年にも向けて、
鏡花さんの作品を通した金沢の魅力、鏡花さんの作品に描かれる金沢の魅力、
というものも発信させていただいています。

鏡花さんの作品をきっかけに、
金沢の魅力を知ってくださる方がふえて、
金沢へ足を運んでくださる方が増えるといいナ、と思っています。

和装の魅力であったり、ふるさとの町並みの魅力であったりといった、
ともすると失われてしまいがちなふるさとの良さが、たくさん書かれています。
それがうずもれたままになっているということは、すごくもったいないと感じたのです。

私がそうやって現代語訳を始めたのは、
私がアーティストとして尊敬する美輪明宏さんが、
ご自身の著書の中で、
「泉鏡花さんの作品は素晴らしい内容の物が多いのに、
その古風な文体ゆえに今の若い人たちにはあまり読まれていないようで、
それが惜しまれる。どなたか現代語に訳してくださればいいのに。」というようなことを
書いていらっしゃったのを目にして、
「ああ、それでは自分が取り組もう。」と思ったことがきっかけです。

泉鏡花さんと言えば、金沢の方、というイメージが当然あるわけですが、
鏡花さんのお母様のお名前が「すず」さん、
そして奥様の名前も「すず」さん、ということで、
たまたまお二人とも同じ御名前なのですが、
珠洲(すず)を拠点にして活動している私にも、
案外ご縁があるのかも、なんて思ったりしています。





>>宅配ピザの《ストロベリーコーンズ》



◆ 「失われつつある昔ながらの地域の魅力」というのは、どこも抱える共通の課題かもしれませんね。

☆ そうですね、おっしゃるとおりです。

ですが、完全に失われたわけではない、とも思っています。
「近代化」というキーワードは、クールでドライなのがカッコイイ、
みたいな風潮があるのかナ、と思うのですが、そうではなくて、
人情味あふれるというか、ウエットな・・そして、あったかい・・

クールの反対の言葉とすれば、「あったかい」かナ、と思うのですが、
あったかくて人情味あふれる社会の良さみたいなものが・・
金沢と能登では全然違った風景ではあるのですが、
共通する「あったかさ」もあるのではないかナ、と感じています。

◆ なるほど。

☆ 鏡花さんの作品は、
そういう部分を感じさせてくれる要素にあふれているので、
私はそれをお客さんに投げかけたいというか、感じて頂くことができたら、と思っています。

◆ なるほど。
話はがらりと変わりますが、
今、電子書籍が流行し始めているじゃないですか、
それに対して、こう紙のページをめくる、という読書のスタイルはいかがですか?

☆ 私も電子書籍で読むこともありますし、
あれはあれで成立しているナ、と思うのですけれど、
従来の、紙でできたページをめくる感覚は、
やっぱり本ならではの良さがあるかナ、と思います。

実際、書類をつくったり、文字を読んだりという場面では、
日常的にパソコンの画面で確認していることのほうが圧倒的に多いわけで、
電子化されたテキストのおかげでずいぶん助かってるナと思っています。

ですが、紙でできた本、これもやっぱりいいナ、と思います。
辞書も、電子辞書と、普通の辞書があります。
電子辞書のほうがコンパクトだし、入ってる情報量も多くて便利なんですけど、
紙の辞書のページをめくっていって、目的の単語について調べると同時に、
その前後にならんでる単語もついでに見るというか、
プラスアルファのアクションが入ってくる面白さというか、
余分な動きが加味される面白さというか、そういう良さはあるかナと思います。

本のページを止めたり、少しもどって読み直したり、
みたいな、スローライフな感じというか。

たとえば天氣のいい日にハンモックで小説でも読もうかナ、
みたいな時には携帯小説よりも、本の方が似合うように思います。

ただ、環境問題という視点から考えると、
読まれもしない本に、貴重な紙資源を使って、大量に印刷して、
結果売れませんでした、みたいなことは本当に紙のムダ使い、
ひいては紙の原料となる森林資源のムダ使いでありますので、
まず電子書籍で読めるようにして、
売れるようならば印刷して書籍化する、という手順をふむことは、
ムダに紙を使わないのでいいことかもしれないナ、とも思ったりします。

◆ (笑)たしかに本って、あまり中身を読まずに買いますから、
買ってしまってから、自分が必要としていたものではないのが、わかることってありますよね。
結果全然読まなかったりして。

☆ ページ数が多ければ多いほど、紙もたくさん使うので、
エコな時代には、エコな時代のやり方が、求められるのかもしれませんね。

そういう意味でも、電子書籍は、時代が求めたものなのかもしれないナ、とも思います。

書きあがってからお客さんの手に届くまでのスピードも早いし、
書かれたものをすぐ読める、という楽しみもありますので。

先日読んだ話なのですが、
映画全盛の頃、テレビが出現した時に、
「映画は、なくなる」、と言い切った人も多かったけれど、
まあ確かに昔のように誰も彼もが映画館に行って、
立ち見客もいっぱいの超満員の状況の中でスクリーンにくぎづけになる・・
みたいナことはなくなったのかもしれませんが、
映画は映画独自の存在感をもって愛され続けているというか、
映像文化の最先端を行きながら、テレビをリードしていると。

ですので、たぶん、
どんなに電子書籍が普及しても、本そのものがなくなることはないだろうと思っています。

思いを伝える手段として、人間は言葉を使ったし、
その場に自分がいなくても言葉を伝えることができる方法として、
人間は文字を使いました。

その文字を効率よく視覚化する手段として、
紙に書くという方法を編み出し、そのページのボリュームが増えて本となり、
印刷技術の発展により、私たちは、たくさんの本を手にすることができるようになりました。

人の歴史とともに、進化し、人の営みを支えてきた「本」という存在は、
絶対になくなることはない、と思っています。





>>パティスリーポタジエ



◆ 本を読む、ということは、文字の良さを知るということなんでしょうか?

☆ そうなのかもしれませんね。

◆ 文字だけを追って、世界を広げるというか、
読み手が色々な想像をふくらませることができるという部分に、本の奥深さを感じました。

☆ そうですね、
想像できる幅がたくさんある、ということが本の一番の良さだと思います。

主人公の顔であったり、服装であったり、
細かな作品のディテールを自分の好きなようにふくらませることができる、
自分の好きなように楽しむことができる、その自由度の高さが、本の良さなんでしょうね、きっと。

◆ 今お話をお聞きしていて思ったのですが、
こういう例えは適切かどうかわかりませんが、
自分の好きなマンガがアニメになったときに、主人公の声が、
今まで自分が想像していた声とちがって、がっかりすることがあるじゃないですか。

そういうときに、自分は自分なりのものを想像していたんだナと、わかりますね。

☆ そうですね。

そして、それぞれが同じ本を読んでいても、
イメージしているものが、それぞれちがっている、ということにも面白さを感じます。

私自身も、読み語りの催しで読む作品を決める時に、
色々と意図するところがあって、作品を選びます。

ですが、それをお聞きになった方々が、
私の意図するものとまったくちがうものを、お感じになることも、当然あるだろうと思うのです。

でも、それはそれで良いのではないかナ、と考えています。

言葉はあくまでも「伝える」手段であって、
そこから何かを想像し感じる、
プラスアルファの部分は、聞き手の方々の内側にあるのだと。

◆ なるほど、深いお話しですね。

☆ 自分の知らない世界のことであるとか、
まだ行ったことのない場所の情報など、
まったく経験したことのないことでも、本を読むことで疑似体験できる、
刺激を受けることができる。

そういう自分の知らない世界のことを求めようとすることは、
人の本質的な活動というか、本質的な欲求のひとつなんだろうと思います。

これは、書籍や雑誌に限らず、
インターネット等からの情報へ向けられる知的好奇心にも通じるのでしょうけれど。

◆ この対談の前に、「最近のおすすめの一冊」ということで
黒澤明さんの全監督作品を紹介する本を手にされていましたけれど、
あの本はどういうところがお薦めなのでしょうか?


黒澤明 [ 都築政昭 ]





☆ 話がすこし横道にそれるかもしれませんが、
初めて映画というか、フィルムで記録しそれを映写する、
という技法が開発された時、
それまではライブとして舞台上でおこなわれていた演劇などが、
「ライブの舞台を見に足を運ばなくても、後で映像記録で見ることができる」
という選択肢を生み出すことになったために、
当時の舞台関係者の方々を心配させたのではないかナ、と想像します。

でも、今も、舞台と映画は共存しているでしょう?

◆ はい。

☆ 映画という分野が、
単なる記録の手段から創造的表現の手法へと進化していくにしたがって、
知的好奇心を満たしたいと思う人たちに、
感動や興奮をともなう疑似体験を提供できるようになっていったということも、
時代と時代を支える人々のニーズがそうさせたのかナ、というふうに感じます。

私は黒澤明監督が次々と作品を発表された、
リアルタイムの世代に生きた人間ではないのですが、
自分たちがリアルタイムで、すごいなと感じたり、
その映像世界に驚かされた、ジョージルーカス監督やスティーブンスピルバーグ監督が、
黒澤監督の作品に刺激を受けて、
インスパイアされて映画をつくっていらっしゃったというお話しなんかもお聞きしたりして、
自然とお名前を知るというか、尊敬するようになりました。

映画は、個人のイマジネーション、
個人が想像できるものの限界を、映像でもって超えさせてしまうところに魅力があると思っています。

強力なパワーで、個々人の想像力を超える疑似体験をさせてしまうことができるというか。

またまた話はそれてしまいますが、
その映画ならではの力というのは、私自身も魅力に感じるところがあり、
演劇という、ライブ感にこだわる活動と並行しながら、
珠洲を舞台にした60分物の映画の脚本を一本書き上げました。

近日この作品を映像化して、ラポルトすずで上映しようと思っています。
映画のタイトルは「珠洲のジイちゃん」です。

ということで、世界的に活躍される映画監督に、
多大な影響を与えた黒澤監督の全作品について知ることができるこの本は、
おすすめかナ、と思いました。


黒澤明監督作品 AKIRA KUROSAWA THE MASTERWORKS Blu-ray Disc Collection 1【Blu-ray】 [ 黒澤明 ]





これは、私の想像なのですが、
黒澤明監督は、世界を目指してつくっておられたわけではないと思います。

世界的な映画の賞を獲ってやるぞ、みたいな、
受賞を意識した映画作りではなかったのだろうと感じます。

ですが、自分が撮りたいと思っているものを、こだわって作っている間に、
自分の知らないところで、才能ある方々に影響を与えている、
というのがすごく格好いいナ、と思うのです。

これは最近感じることなのですが、
かつては「エンターテイメント系のものをやろうと思うなら、
東京へ行かなくてはいけない、
エンターテイメントは、東京から発信するものだ」という大前提があったわけなんです。

それが情報通信網の発達のおかげで、
それぞれのアーティストが、それぞれの活動している場所から、
音声や動画、様々な作品をコンテンツとしてインターネットにアップロードできるようになりました。

クリエイターの方々には、本当に良い時代になったように思います。

私自身の取り組みの目標も、
自身の暮らす場所に関する情報発信によって、
私達の暮らしている場所を訪れてくれる人が増えるといいナ、というところに置いています。

そして、故郷の景色を大きな舞台にして、
そこで上演するソフトを、その土地の産物なども含めて、全部ひっくるめて、
総合的に楽しんでもらえるエンターテイメントとして、
味わっていただくことができれば、最高だナ、と思うのです。





>>【ナポリの窯】手づくりナポリピッツア



◆ なるほど。
そういう「地方発の魅力的な情報発信を」という考え方って、
他の土地から、その場所を魅力的に感じて、移住されて来られた方々に多いような印象がありますね。

☆ 第三者的視点というのは、
自分自身をプロデュースしていく場合は不可欠な視点だと言われていて、
それは意識するようにしていますので、そういう考え方が、身についたのかもしれません。

それと視点ということで言うと、
マクロとミクロの両方の視点を持つということも大事かもしれません。

私の故郷というと、
現在暮らしている場所という、やや狭めのエリアを指すことが多いのですが、
少し大きな視点で言うと、
たとえば他所の星で暮らす方々がいるとして、
その方々に自分の故郷という場合は、地球そのものが故郷ということになりますから。

そうすると、今現在、異文化だとか、
異国だとか言っているそういうエリアも全部、自分の故郷であるわけです。

ということで、様々な本を読んで、自分の知識を増やすことは、
「自分の故郷を知る作業」でもあるのかもしれませんね、と少々強引にまとめさせていただいて(笑)、
ちょうどお時間となったようです、

本日はありがとうございます、おつかれさまでした。

◆ おつかれさまでした、ありがとうございます。

※※※※

おかげさまで
このインタビューの翌年、2012年9月に、
映画『 珠洲のジイちゃん 』が完成し、公開が始まりました。

長文お読みくださいまして、ありがとうございます




>>赤ちゃんに優しい無添加ベビーソープ《Dolci Bolle》

2016年02月05日

どうぞよろしくお願いいたします

水上 猛之 (ミズカミ タケシ)と申します。

どうぞよろしくお願いいたします。


読み語り〈泉鏡花〉



私は2009年より
劇団ミロを主宰させていただいており、
金沢ご出身の文豪、
泉 鏡花(いずみ きょうか)による小説を、
現代の人がお聞きになられてもすぐに理解できる形にして
読み語りさせていただいています。

鏡花さんの作品は、
基本的におとな向けの作品ですので、
お客様は、大人の方々なのですが、

2016年より、
子どもたちのために書かれた絵本の
読み語りにも取り組ませていただいています。

このブログでは、
色々な作品をご紹介させていただきながら、
その作品を読む上での
私が心がけることなども書かせていただくつもりです。

おうちで、お子さんのために
絵本をお読みになる保護者の方々、

あるいは読み聞かせボランティアの活動に
お取り組みのみなさまの、少しでもお役に立てましたら幸いです。

どうぞよろしくお願い申し上げます




 

 

 





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水上猛之
劇作家/映画監督/2009年より劇団ミロ主宰。泉鏡花作品の現代語訳とその「読み語り」をライフワークとし、定期公演「怪譚会」(かいだんかい)を主催する。「読み語り」では各分野のアーティストとのコラボ上演も多数。鏡花作品を通じて金沢の魅力を発信するユニット「鏡花スタイル」においてはストーリーテラーをつとめる。脚本・演出を手掛けた「絆〜もう一度あの場所で」が、第50回全国青年大会 演劇部門 最優秀賞受賞(最優秀舞台美術賞も同時受賞)。2012年、映画『珠洲のジイちゃん』製作・監督・脚本。現在もトークショーやワークショップと組み合わせた各種上映活動を好評展開中。また、映画文化を基軸としたふるさと振興を活動目的とする団体「銀幕会スズ」代表として「すず里山里海映画祭」を2013年より主催している。2016年より「えほんの読み語り」の活動を開始、保護者のためのおやすみ絵本ワークショップ、読み聞かせボランティアのためのワークショップ等も各地で開催中☆
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