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2018年09月30日

気まぐれ小話〜終わりは始まり〜

大学受験の場合、浪人は珍しい事ではありません。


「どうしてもこの大学に入りたい!」


という強い決意があれば、
二浪三浪とチャレンジする方もいますよね


ではみなさん、

「10年浪人している」

という方がいたら、どう思いますか?



10年浪人していたら、年齢は30歳近く。


二度と戻らない20代を、殆ど使いきっている状態です。


様々な意見があると思いますが

「そろそろ見切りを付けた方が…」

と思う方が大半ではないでしょうか。


「10年も足踏みする前に、もう少し早く決断すべきだよ!」


というのが多数派の意見だと思います。




さて、ここまでは大学受験の話ですが…


実はこれ、リハビリの現場ではとてもよく見られる状態なんです。


「10年リハビリやってるけど、これからまだ良くなるはずだよ!」


と言う方は、ものすごくたくさんいらっしゃいます。


機能の回復を諦められず、リハビリをすれば必ず良くなると信じている方々です。

hanshin_mahi.png


以前
私が実習生の頃に出会った患者様に、こんな方がいました。


「私は10年リハビリを続けた結果、手がこれだけ動くようになったの」


そう言って見せてくれた運動は、

指先がゆっくり2cmほど曲がる動きでした。


「10年でこれくらい動くようになったから、あと10年続けたらもっと曲がるよ」


とにこにこしながらおっしゃっていました。


その方は、1日の殆どをリハビリと自主練習に費やしていて、
当時60歳前後だったと記憶しています。




…皆さんはどのような感想を持たれたでしょうか?


当時実習生だった私が抱いた感想は


「10年あれば、もっと他の幸せに目を向けることができたんじゃないか」


ということです。


指先が2cm動いても、生活の中で「使える手」にはなれません


麻痺の場合は特に、時間がたてばたつほど今後の回復は見込めなくなります。


リハビリを続ける唯一のメリットは、
本人に少し満足感がある、
というそれだけです。


それを得るために10年を使う事

私は「もったいない」と思いました。




…あれから10年が経ち、

現在の私は作業療法士として試行錯誤しながら
患者様、そしてブログを見て下さっている皆様が生活しやすいよう、様々な手助けが出来るようになりました。

プライベートでも多くの新しい経験をし、

幸せなことも
辛いことも

全てを糧にして、人間として成長できていると思います。



同じ10年。
人生100年なら、人生の10分の1。


リハビリだけに費やすのは、やっぱりもったいないです。


10年以上、機能回復を信じてリハビリを続けている方に…
敢えて言います。



諦めてください。




でも、幸せになることは諦めないで。



不自由な体でも、絶対に幸せになれます。

出来ないことは、道具やサービスで何とかなりますから。


不自由な体も、あなたの一部として受け入れる事ができたら…

新しい人生のスタートを切れるはずです。


私たち医療職が願うのは、

「機能の回復」

ではなく

「あなたの幸せ」

です。


困ったときは力になりますので、どんどん頼ってください!


この記事が、
このブログが、
少しでも皆さんの後押しとなる事を祈って。





ピリオドの

先に始まる

新世界


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福祉べんりのすけ



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日本のどこかで作業療法士をやっています!作業療法士になって10年ほどです。 365日診療の病院なので、変なタイミングでブログをアップしてます(笑)
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