2017年11月16日
注意!治ったはずのアトピー、不眠で再発=「大人アトピー」増加中。
アトピーと聞くと、子どもの病気をイメージする人が多いだろう。実はこのアトピー、成人になって再発することもあり、「大人アトピー」と呼ばれているそうだ。今回は、不眠症が原因となることもある大人アトピーについて紹介しよう。
□アンケートで明らかになった現代女性の肌トラブル
国際統合治療協会により、20代後半〜30代後半の女性が実感している体の不調に関するアンケート調査が行われた。アンケートで、体の不調をワースト3まで挙げてもらったところ、以下のような結果が出た。
1位 湿疹
2位 アトピー
3位 ニキビ
4位 不眠症
5位 ストレス・頭痛
□不眠症が、最近増えている「大人アトピー」の原因に
アンケートによると、女性の体の不調の1〜3位を肌トラブルが占め、4位に不眠症、5位がストレス・頭痛という結果になっている。
実は、この結果を反映するかのように、近年「大人アトピー」は増加しているらしい。アトピーは、遺伝因子のある子どもに見られ、アレルゲンによって症状が現れるが、年齢とともに改善するケースもある。
しかし最近、いったん症状が治まった子ども時代のアトピーが、成人した後に再発してしまう「大人アトピー」の患者が増えている。
大人アトピーの再発には、睡眠不足やストレスなどの生活習慣の乱れが関与しているという。
□大人アトピーと不眠症 悪循環の関係性
アトピーの症状は、肌がかさついて細かなぶつぶつができ、非常に強いかゆみを生じる。症状が良くなったり、悪くなったりを繰り返し、慢性的な経過をたどる皮膚の病気だ。
かゆみがひどい場合は、強い薬の一つであるステロイド剤が処方されるケースも多い。ステロイド剤は炎症を抑える作用がある半面、不眠などの副作用もある。また、かゆみの症状により、寝付きが悪くなったり、眠りが浅くなって途中で起きたりするなど、不眠症を引き起こす原因にもなりかねない。
そして、睡眠不足によって体の免疫力が低くなったり、寝ている間に無意識に行うかきむしり行為により、アトピーの症状が悪化したりする可能性もある。
要するに、アトピーは不眠症を引き起こしやすく、不眠症がアトピーを悪化させるという悪循環の関係にあるのだ。
かゆみは身近である割に、苦痛の強い症状の一つだ。子ども時代、アトピーに悩まされていた人は成人になったからと安心せずに、睡眠をしっかり取り、ストレスをためないようにして、アトピーの再発を防ぐ必要があるだろう。