2017年01月17日
超・成功法! 緊張や不安は「興奮してる!」と叫ぶで解消
緊張してる、どうしよう…
大勢の前でスピーチする順番が近づいてきた時、「緊張しすぎてしゃべれないかも」と不安になったことはないだろうか。入学試験や仕事のプレゼンテーションの時なども、「こんなに緊張していては失敗してしまう、なんとかリラックスして落ち着かなければ!」という不安が襲ってきたかもしれない。
そして周りの人がリラックスさせようと「リラックスして」と声を掛けてくると、「落ち着かなければ」とますます焦る。
このような場面は、実際によくある。しかし最近の研究により、このような周りの人のアドバイスや本人の考えには、幾つも勘違いがあることが分かってきた。
□不安=失敗? 緊張や不安は悪いとは限らない
緊張し不安がよぎる場面では、不安が大きく落ち着けないと失敗すると考えてしまいがちだ。つまり、
緊張や不安=リラックスできない=失敗
という図式だ。
失敗を恐れてリラックスしなければと焦る経験は、誰もがあるだろう。しかし、実際には、緊張し不安がある時にリラックスするのは、とても難しい。だから、リラックスすることに失敗してしまうのだ。
しかし、緊張や不安自体は、本当はそれほど悪いものではない。緊張や不安は、ポジティブに捉えられれば、むしろ成功につなげることができるのだ。
□不安=興奮=成功 「興奮している」と叫ぼう!
米ハーバード・ビジネス・スクールのアリソン・ウッド・ブルークス教授の研究によると、「不安を鎮めるため」には落ち着こうとするよりも、「興奮している」と叫び興奮する方が成功しやすいという。
研究者らは、予備調査と4種類の実験をした。
予備調査では、緊張や不安するような場面でどうするかを調べた。リラックスしたり冷静になったりしようとする人がほとんどだった。
実験1では、採点式カラオケを歌うときに「私は不安である」「私は興奮している」「私は冷静である」「私は怒っている」「私は悲しい」と叫ぶ効果と、何も叫ばない効果を検証した。その結果、「私は興奮している」と叫ぶと興奮レベルが高くなり、成績も良くなることが分かった。
実験2では、スピーチの前に「私は興奮している」と「私は冷静である」と叫んだときの効果を比べた。その結果、「私は興奮している」と叫んだ人の方が長い時間スピーチができて、自信や粘り強さが評価される良いスピーチになった。
実験3では、時間制限付き計算課題で「私は興奮している」ではなく、「私は興奮しようとしている」と叫ぶ効果を検証した。すると「私は興奮しようとしている」でも効果があり、計算問題の正解率が上がった。
実験4では、「私は興奮しようとしている」と叫び、計算課題を脅威というよりも挑戦だと考えるようにした。その手順を踏むことにより、計算課題の成績が向上する、ということが分かった。
□興奮はポジティブな感情
人間は「不安」や「興奮」を覚えると心臓の鼓動が速くなり、ホルモンの一種であるコルチゾールが増加し、体は行動に出るための準備を整える。しかし、「興奮」はポジティブな感情であるところが違う。
「リラックス」もポジティブな状態ではあるが体の覚醒レベルが低いとブルークス教授は分析している。
□ベストな方法は… 「私は興奮している」と叫んで、挑戦しよう!
そのため緊張や不安は、リラックスに変えようとするよりも、構造がよく似ているポジティブな興奮に置き換えてしまう方が、簡単でしかも効果的なのだ。
あとは不安を興奮に変える方法だが、無理やり思い直そうとしてもなかなか難しい。そこで「私は興奮している!」と口に出して叫び、自分に興奮していると思い込ませる。その後で、これは試練ではなく挑戦だ!と考えよう。それだけで、あなたはポジティブで挑戦的な気持ちになることができる。
周囲へは「興奮してきた、楽しみだね!」と声を掛けると良い。そうすれば周囲の人もあなたも、成功に大きく近づくことができるだろう。