2016年09月22日
子どもは何でも食べちゃうモンスター!誤飲事故の最多はタバコ
皆さんは、ご自身の子どもや親戚の子どもたちがとんでもない物を口にしていて冷や汗をかいた経験はないだろうか。中には一歩間違えば大事故という経験をした人もいるかもしれない。
なぜ子どもは食べ物とそうではない物の区別ができないのだろうか。そういった緊急事態に遭遇した時に私たち大人ができることや、対策は何なのだろうか。
子どもの誤飲が多い物を知ることと共に、食べ物の区別ができない子どもを守っていくために私たちができる対策や、緊急時の対応についてご紹介していく。
□平成26年度の小児の誤飲で一番多いのはタバコだった!
厚生労働省の家庭用品等に係る小児の誤飲事故に関する報告によると、平成26年度の誤飲事故報告の総数は357件だった。この中でタバコが72件と最も多く、全体の20.2%を占めていた。
タバコは過去3年間の報告で二度1位となっている。何とも不名誉な1位である。
2位は医薬品・医薬部外品の51件(14.3%)、3位は金属製品の43件(12.0%)、4位はプラスチック製品の39件(10.9%)、5位は玩具の31件(8.7%)だ。
ではなぜ子どもはタバコを食べてしまうのか。次の章でその原因に触れていく。
□なぜタバコを食べる!?異物を食べる原因と致死量を知る
子どもがタバコだけでなく、食べ物ではない物を誤飲してしまうのは、心身の発達に関係している。それは子どもが食べ物とそうではない物を認識できないからだ。
特に生後5〜6カ月頃の乳児期は、口に入れられる大きさの物すべてが食べ物ではないということを理解できていない。そのためにこういった事故が起きてしまうのだ。
□タバコ半分でも子どもが食べれば致死量に
まず大人に認識をしてほしいのは、子どもにとってタバコ半分〜1本分のニコチンが致死量になりかねないということだ。吸殻も同様だ。子どもがいるそばで灰皿を置きっぱなしにしているなんてことはないだろうか。
□子どもがタバコを食べてしまった!まずは救急車を呼ぼう
では、子どもがタバコを誤飲してしまった場合どうしたらいいだろうか。とにかく救急車を呼んでほしい。中には自分で吐かせようとする人もいるかもしれないが、そういった処置はせず、すぐに医療機関を受診してほしい。
「どのくらいの量を食べたり飲んだりしたのか」「飲食後どのくらいの時間が経過しているのか」を医師に伝えられると、処置がスムーズに進むことがある。分かる範囲で構わないので把握しておいてほしい。
ニコチンは毒劇物取締法で毒物に認定されているほどの物質だ。素人がどうにかしようとしてなる物ではないのだ。水分を含むとより深刻な状況になるので、間違っても水を飲ませておけばなどとは考えないでほしい。
□子どものタバコ誤飲を防ぐためには大人が目を光らせて!
誤飲事故を防ぐには、まず大人が子どものそばにこういった危険物を置かないことではないだろうか。善悪が分からない子どもの安全を守るのは、私たち大人の義務なのである。