2016年08月12日
チョコを食べないとむしろ体に悪い? 英国で行われた美味しい研究
チョコ好きの人…と呼びかけたらどのくらいの人が手を挙げるだろう。筆者の感覚値に過ぎないが、チョコが好き、という人はかなり多いのではないだろうか。
チョコ好きの方に朗報、とまで言ってしまうのには少し情報に偏りがあるかもしれない。何しろ英国の調査結果だから…。日本人とは少し体格や体の中の作りも違うだろう。
しかし、参考までに知っておくのにはもってこいの情報があるのでお伝えしたい。
□チョコ好きに朗報? 1日100gまで食べてOK
チョコレートのイメージは?と聞かれたら、どう答えるだろうか。「太りそう」「カロリー高そう」「ダークチョコなら、まだましかも」…。
筆者はチョコレートが大好きだが、チョコレートに対して、それほど良いイメージはない。もちろん、昨今言われている健康に良い面を差っ引いても、たくさん食べてしまった後の罪悪感はやはりある。「おいしいから仕方ない」。そんな気持ちでチョコを食べるのを楽しみにしている、といったところだろうか。
さて、何かとやり玉に挙げられてしまうチョコレートだが、量を守れば、“良薬”へと変わるという。
□チョコを食べないのはむしろNG
イギリスのアバディーン大学などの研究チームは、男女2万1000人を対象に、12年間にわたり、どのような食べ物を食べているかについて追跡調査を行った。研究チームは、チョコレートと心疾患の関係について特に注目して解析を進めた。
2割の人はチョコレートを食べていないと答えたが、8割の人は、毎日平均1日7グラム、多ければ1日100グラム食べていた。板チョコは1枚約60グラムなので、100グラムというと1枚半という計算になる。こんなに食べて大丈夫かと少々不安になる量だ。
調査の結果、チョコレートを食べる頻度が高い人は、全く食べていない人に比べ、脳卒中や心臓発作、その他の心疾患を発症するリスクが11%低いことが分かった。また、定期的にチョコレートを食べると心臓病で死亡するリスクが25%低いとも報告された。
さらに、チョコレートを多く食べていた人ほど年齢が若く、肥満度を表す体格指数(BMI)の値も低く、糖尿病も少なかった。研究チームは、チョコレートを避けることはむしろ、心臓病のリスクを高める可能性があると指摘している。
□健康のためにチョコレート。ミルクチョコでもOK
ダークチョコレートは、ミルクチョコレートに比べてカカオの割合が多いので、その分、フラボノイドが豊富に含まれていて、生活習慣病予防になるなどの効果も指摘されている。ダークチョコは“ヘルシー”な扱いだ。それに比べて、ミルクチョコは“ヘルシーでない”というイメージだ。
ところが、今回の調査では、ミルクチョコレートも頻繁に食べられていたという。研究チームは、フラボノイドの効果だけでなく、牛乳に含まれるカルシウムや脂肪酸などもよい効果を生み出したのではないかと考えている。
研究チームは、チョコレートがもたらした効果の原因について明確に示すことはできないとしながらも、1日に板チョコを少なくとも1枚食べてもOKということだ。冒頭でもお伝えした通り、これはあくまでも英国での研究結果。体格を考えると日本人はもう少し少ない量なのかもしれない。
しかし今後は少しばかり安心してチョコレートをいただくことができそうだ。