2014年07月06日
乗客の眠りを誘う「7時間の列車ビデオ」が旅客機の機内ムービーに登場
ノルウェーの国営放送局であるNRKは、暖炉で薪が燃える様子を12時間にわたって延々と放送し続けるという驚きのジャンル「スローテレビ」を打ち出したことで知られています。そんなスローテレビはアメリカでパロディー化されるなど知名度を広げているわけですが、イギリスのフラッグシップキャリアであるブリティッシュエアウェイズは長距離路線の機内エンターテインメント番組に「スローテレビ」を導入し、7時間にわたって列車が走行する様子を延々と収めたムービーを提供することになりました。
British Airways Eases Long-Haul Stress With 7-Hour Rail Epic - Bloomberg
http://www.bloomberg.com/news/2014-06-23/british-airways-to-relax-long-haul-flyers-with-7-hour-train-film.html
このムービーを導入した目的は、長いフライトで満足に休憩できない乗客をリラックスさせて、心地よい睡眠へといざなうためというもの。ノルウェー西岸の都市ベルゲンと首都オスロを結ぶベルゲン線の一部始終を列車の先頭に取り付けたカメラで収めたもので、NRKが放送したスローテレビ番組の第一弾となっていたものです。
YouTubeではそんなムービーが前編と後編の2本に分けて公開されています。
手を振る人に見送られながら列車はベルゲン駅を出発。7時間におよぶ長い旅のスタートです。
駅を出て2分30秒でトンネルに入りました。その長さは7670メートルもあり、ムービー開始直後にもかかわらずここからは文字どおり真っ暗闇の映像が約4分間にわたって続くという意外な展開に。
列車は最初の停車駅であるアルナ駅に到着。しかし、進行方向にはまたもやトンネル入り口の姿が。
発車してすぐにまたもやトンネルに進入。今度は2190メートルのトンネルとなっていました。
約2分後にトンネルを出ます。このムービーは特別にトンネルを楽しむものではありませんが、ムービー全編では大小あわせて182か所のトンネルを通過して行く様子が収められています。
ベルゲン駅から約1時間、列車は冬のリゾート地として有名なヴォスに到着。
そして列車はゴル駅に到着。ここまでの所要時間は3時間56分となっていました。
ここからはムービーの後半。列車は終着駅のオスロに向けてひたすら進みます。気がつけばトンネルが出てくる回数はずいぶんと少なくなり,街に近づいてきた様子。前半にはほとんど姿を見かけなかった鉄橋を見るようになってきます。
そこはオスロの街でした。ここまで約7時間、距離にすると496kmという長い旅の一部始終でした。何もすることがない日はボーッとこのムービーを眺めているのもいいかも。
なお、ムービーの前編と後編を最高画質で見た場合のデータ容量は約7GBにも達するという大ボリューム。スマートフォンで閲覧する場合は、Wi-Fiに接続しておかないと一気に通信量の上限を超えてしまうので注意が必要です。
投稿者:タロウ|18:28
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