2007年11月29日
夜中の光で…体内時計バラバラ 理研チームが発見




夜中の光で…体内時計バラバラ 理研チームが発見
機能停止で不眠症も
 真夜中に光を浴びると眠れなくなるのは、細胞に組み込まれている体内時計が光の刺激でバラバラになり、機能停止に陥るのが原因であることを理化学研究所などの研究チームが突き止めた。この成果は、米科学誌「ネイチャー・セル・バイオロジー」(電子版)に22日掲載される。

 体内時計は人間などの動物に生まれつき備わっている。体を作る細胞はいろいろな「時計遺伝子」を備えていて、心拍や体温などを約24時間周期で調節する。バランスが崩れると、不眠症になることもある。

 理研の上田泰己チームリーダーらは、マウスの皮膚細胞を〈1〉網膜のように光を感じる〈2〉朝の活動モードに切り替える時計遺伝子が働くと、細胞自身が発光する――ように改造。そのうえで、改造細胞群に様々なタイミングで光を当てた。

 正常なら細胞群は朝方光り、夜は消えるはずだが、真夜中に光を当てると、朝の発光が少なくなり、体内時計の働きが弱まった。真夜中に光を3時間続けて当てると、体内時計の機能の一部が停止し、個々の細胞がバラバラに光るようになった。

 時計遺伝子 1997年に哺乳(ほにゅう)類で初めて発見されて以来、約10種類が確認されている。夜行性のマウスと人間では、遺伝子の働く時間が逆転している。遺伝子により体内時計が1周する時間は、マウスが約24時間、ショウジョウバエは23時間半など、種によって違う。

(2007年10月22日 読売新聞)

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