反中韓始めました

　韓国最大野党・新政治民主連合の文在寅（ムン・ジェイン）代表は18日、朴槿恵（パク・クンヘ）大統領と与党・セヌリ党の金武星（キム・ムソン）代表について「2人の先代は親日・独裁に責任がある方々だ。だから、その子どもたちが親日・独裁の歴史を美化し、正当化しようというのが今回の教科書問題（韓国史教科書国定化）の発端であり、背景なのだ」と述べた。朴大統領の父親・朴正煕（パク・チョンヒ）元大統領は日本植民地時代の軍参謀、金代表の父親・金竜周（キム・ヨンジュ）全南紡織会長は民間親日（日本統治の称賛・推進者）団体の役員だったと、進歩・左派の一部が取りざたしていることを念頭に置いた発言だ。

　文代表はこの日、ソウル市江南区内のカフェで、教育熱が特に高いと言われる江南区・瑞草区・松坡区の「江南3区」に住む生徒の保護者10人と懇談し、「教科書を国定化することが経済や市民生活のどんな助けになるというのか。今、国民を二分するような事をしている場合なのかと考えるとと腹が立つ。原因は朴大統領と金代表の偏った歴史観だ」と言った。

　文代表との懇談会に出席したのは、文代表ファンクラブ会員など主に野党支持者だという。さらに、文代表は「教科書を国定化すれば、大学修学能力試験（日本の大学入試センター試験に相当）の負担が大幅に増える。子どもたちが朝鮮時代の歴代の王の名前や年代を暗記しなければならないような事態になる」とも言った。セヌリ党が「8種類にも及ぶ検定教科書が一つの教科書に統合されれば、受験生の負担が大幅に減るだろう」と主張していることへの反論だ。

　また、国会予算決算審査委員会の新政治民主連合幹事・安敏錫（アン・ミンソク）議員は、19日から始まる来年度政府予算審査を前に、「国定教科書関連予算は一銭も認めない」と語った。同委員会で教育部（省に相当）の予算を審査する際、教科書国定化を主導する国史編さん委員会の関連予算の「増額」に反対するということだ。政府が既に提出した来年度予算案には教科書国定化に関連する部分がないため、これを反映させるには国会で増額の手順を経なければならない。この過程でほかの予算と連携させるなどの方法により、「教科書国定化予算」を阻むと宣言したものだ。