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2016年11月27日

徳川政権時代、江戸周辺の農村に発生する税の数々‐通信教育課程専門教養(地方史学リポート)





徳川政権時代、江戸周辺の農村に発生する税の数々‐通信教育課程専門教養(地方史学リポート)


  
 江戸時代の特徴は、身分制の社会編成である。農民が暮らす場所と武士が暮らす場所は隔離されていた。農民は農村で暮らし、武士や商人といった人達は城下町に暮らしていた。


 江戸時代の支配体制は治める領主により、かなりの違いを見せており、江戸周辺では江戸幕府が存在するために、幕府の直轄領(天領)となっていた。

江戸幕府から近いこともあり、幕府にとって、江戸周辺の農村は幕府財政を支える重要な場所であった。幕府権威を保つために、鷹狩が行われるなど、非常に重要な地域であった。そのため、江戸周辺の農村では特徴ある生活が営まれた。

江戸周辺農村は幕府領なので、統治には幕府から代官が任命されて、江戸周辺農村を治めた。代官は武士身分だが、武士の中でも比較的身分が低く、俸禄も少なかった。

しかし、代官が治める支配石高は多く、非常に大変な職であった。また、江戸周辺では特に、代官以外にもいろんな支配体制が組みこまれているために、実際に代官が行使できる権限は少なかった。

代官が支配した領土は5万石から10万石であるから、結構な大きさである。大名で考えると中クラスの規模であり、私の町である、丸亀藩は6万石である。

住んでいて思うことは、6万石でも結構な広さである。このように、代官は広い土地を支配していたのだが、そのわりには、俸禄も幕僚の数も30人ぐらいと少なく代官の力だけでは統治は難しかった。

少ない人数で広い領地を治めるので、どうしても、統治が手薄になってしまう。そのために、行われた政策が、有力な農民などを天領支配の統治機構に組みこむことである。

そして、有力な農民などを使った、大庄屋や郡中惣代などの中間支配機構が作られる。

中間支配機構の主な役割として、代官所から伝達された情報を農民達に伝える、年貢米の江戸への輸送の監督、また、村で争そい事が起きると、できるだけ、代官所の手をわずらわせる事を避けて、中間支配機構が争そい事の仲裁を行った。中間支配機構は代官支配体制の中でとても重要な役割を果たしていた。


 次ぎに農民達にはたくさんの現代風で言う税金がかけられた。

税金の圧迫で、農民としての身分を捨て、土地を逃げ出す人々も多数存在した。全国的に共通する税が米の生産量、石高によって割り当てられた税の年貢である。

そして、江戸周辺の農村では、この年貢の他に、鷹場に指定されている村が多く、その村では、鷹狩のために発生する、さまざまな負担が農民に課せられる。

また、絶えず洪水の危険をはらんでいる地域が多いので水に関して発生する、治水や用水維持などの水利負担が加えて課せられる。

鷹狩は将軍の権威を守るために行われる大変重要な行事である。

もし、将軍が鷹狩で鳥が取れないと言う事態になれば、将軍の権威はまる潰れとなる。

鷹場に指定された村ではさまざまな税が農民たちを苦しめたと予想される。

鷹場に課せられた負担は多種多様であった。

例えば、鳥の餌の確保やその外の用途のため、虫、蜘蛛、イナゴ、けら、蛍、松虫、葉、枝など、上ケ物と言われる物を収める負担がある。

また、鷹狩の時、鷹が捕まえる鳥の数が減ったら困るので、鳥の数の確保のために、鳥を殺すことは禁止されていた。これは、鳥と言う大事な食糧原が無くなる事を意味している。

 
 江戸は本来、洪水の多い地域である。

本来なら、耕地として適さないのだが、さまざまな努力、例えば、河川の治水、灌漑用水、水流の堰止め、耕地開発などの水利政策をおこなって、石高が増大した。

江戸の農村では、水利政策の時、発生するいろいろな負担を課せられた。

例えば、治水や灌漑用水を建設、維持、復旧に必要となる、人手、馬、船、お金、縄、油、薪、竹、木、いろんな道具などの負担。また、洪水対策のための人と俵などの負担。特徴として、水利負担は、その時代に必要とされる事柄や世の中の流れによって、変化していた。

例えば、初期の建設時期なら、多種多様に、お金や道具などの現物や人足を中心に負担、建設後なら、維持のために、人足と俵を中心に負担して、洪水対策などを行う。

幕末のような、災害の多い時期では、負担が軽くなる。このように、たくさんの負担が農民に課せられた。農民の負担は大きかったが、江戸周辺は飛躍的に石高が増加した。だが、水害や日照などの天災にたびたび襲われ苦しめられている。


 農民の生活で、特徴的なのが、5人組み制度である。5人が1組となり、例えば、5人の中の一人でも年貢なの税が治められなければ、連帯責任となって、5人とも罰がくだる。

また、村にはそれぞれ、村法があり、村法を破ると、村八分などの罰が降る。江戸時代の村は、連帯責任のために、犯罪が発生する確率が低い環境にある。

しかし、反面、領主が違えば、逮捕権がないため、犯罪者が逃げやすい世界でもある。

このような、5人組みのシステムによって、これまで、説明してきた厳しい税であっても、治めなければならない、環境に農民は負い込まれていたのではないだろうか。

(将軍の鷹狩 根崎光男 同成社 参照)
 
                       
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