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2021年08月20日

車椅子ごと乗車できる「介護タクシー」

 皆さんは「介護タクシー」をご存知ですか?

 実際に使ったことがある、聞いたことがある、初めて聞いたなど、いろいろな感想を持たれると思います。先日もユニバーサルデザインタクシー(UDタクシー)が電動車椅子の乗車を拒否したことで国交省から指導を受けるなどニュースになりました。UDタクシーは大きな荷物を持った方も、たくさんの荷物を持った方も、セダンに乗りにくい服装の方も、入退院の際の移動に困った方も、車いすの方も、小さな子ども連れの方も、妊娠中の方も街中で呼び止めれば誰もが一般のタクシーと同じように乗車ができます。一般のタクシーでも車椅子の方の乗車は可能ですが、最近の車椅子も大型化してきており、折りたたんでトランクに入れることも困難な場合もあります。UDタクシーは車椅子での乗車も可能な車体構造になっており、ここ数年、タクシー業界だけでなく介護タクシー業界でも注目されてきています。一般のタクシーもUDタクシーも予約なしで、街中で呼び止めれば乗車できるタクシーです。

 一方の介護タクシーは福祉限定として認定を受けたタクシーになります。
私が初めて介護タクシーを知ったのが父親の病院への送迎です。入院していた父が退院と同時に介護施設への入居が決まり私が車で送ることになりました。父は車椅子での移動を余儀なくされましたが、それまでは車椅子の操作もしたことがなく、介護経験もないため、車椅子から車への移乗が難しく、また折りたたんだ車椅子を車にのせるのにも一苦労でした。

 その後、施設から病院への通院が何度かありました。その際に施設のスタッフから介護タクシーを勧められました。その時に初めて利用させていただいたのですが、ドライバーの方が介助から移乗まで全てやってくれました。ヘルパーの資格を持たれているので慣れた手つきです。私は同乗しドライバーの方にいろいろとお話を聞かせていただきました。ビジネス的にはそんなに儲かるものではなく、年金にプラスαとして考えればやりがいはあるとのことでした。私はその姿勢にとても感銘を受けました。父の通院ではとてもお世話になり、当時はまだ会社の経営に関与していたものの、60歳以降のリタイヤ後を見据えて本気で介護タクシーの開業を考えました。

 介護タクシーは会社に属してスタッフとしても出来ますが、現役リタイヤ後のシニアからシルバー世代に開業するケースも多いです。私がお世話になったドライバーの方は全て個人開業者でした。

 タクシーも介護タクシーも直接お客様からお金をいただくので緑ナンバーの営業車となります。そのため普通2種免許が必要になります。よく幼稚園バスや介護施設や病院が送迎で出している白ナンバーの車は、お客様と直接には金銭の授受もしませんし、送迎はサービスの一環といった意味合いもあるので普通免許のみで運転が可能です。
 介護タクシーの開業を目指しましたが、普通2種免許の他に介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)の受講も必要です。介護タクシーの開業には必須ではないのですが、ただ運転するのではなく、介助という重要な要素が付随しますので受講するのが本筋となります。

 2014年9月に父がなくなりましたが、まだ現役の会社経営者ですので介護タクシーを開業するまでにはまだ期間があります。とは言え年齢も53歳でしたので体力のあるうちに必須条件はクリアしないといけません。最大のネックが時間の調整です。平日の昼間は仕事がありますので受講はできません。原則、夜間か土日を当てるしかありません。
 まずは普通2種免許の取得からスタートです。2種免許も普通免許と同じ36時間程度の教習を受けます。夜間と休日を利用し教習所に通います。普通2種免許の教習を受けに来ていた人は10人くらいいました。私以外は全員、タクシー会社に就職する人で、タクシー会社が教習料金(25万円程度)を全額負担しているようでした。自己負担がなく免許が取得できるものの、勤続2年以内に退職する場合には教習料金の返還をしなければならないようでしたね。それでも2年勤めればいいわけですし、自腹で行った私にはとても羨ましく思いました。
 私を担当した教習所の教官は全員、介護タクシーの存在を知りませんでした。私が介護タクシーを開業するために2種免許が必要だと話すと皆さん「そんなタクシーがあるんですね」と驚かれていたのが印象的でした。

 無事に2種免許を取得しましたが、次が難関の介護職員初任者研修の受講です。夜間講習がほとんどなく平日がメインです。この資格の受講の厄介なのが連続受講のため、原則、欠席ができません。確か120時間以上の受講でしたので朝の9時頃から夕方5時くらいまでをカリキュラムに沿って受講しますが概ね1ヶ月程度かかります。当然できないため、受講機会がなかなか取れません。半年くらい模索していると東京電力グループの介護事業が土日限定で開講する講座がスタートすることになりました。東電は訪問介護にも力を入れており、そのヘルパー育成を目的として東電の現役社員やスタッフへの受講を促進していたため受講料も10万円程度ととてもリーズナブルでした。一般も受講できるとのことで申し込み、5月〜9月までの5ヶ月間、毎週土曜日や日曜日を受講に費やしました。正直、普通2種免許よりもキツかったですね。介護はとても難しく、なれるまでは大変でした。

 そんなこんなで何とか無事に講習も終え、介護タクシー開業へ向け必須条件の普通2種免許取得と介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)の取得をしました。
 ヘルパーの取得直後、東電の系列の訪問介護施設への就業のお誘いを受けましたが丁重にお断りしました(笑)。スタッフが足りないんですね。

 話がすご〜く長くなってしまいましたが、一般タクシーはできるだけ早く、安全にをモットーに法定速度ギリギリでお客様を目的地に送ります。UDタクシーも一般タクシーと同様ですが、車椅子ごと乗車できる車体仕様になっています。一方の介護タクシーは介助に重きをおいていますので、走行方法も比較的緩やかです。タクシーという同じ形態ではありますが、ドライビングの手法やコンセプトが違います。

 また介護タクシーは「福祉限定」での認可なので一般タクシーやUDタクシーの様に街中でお客様を乗車させることができません。概ねが朝や夕方の高齢者や身体に障害を持たれている方の病院への送迎がメインとなり、基本は予約制です。料金も初乗り運賃に距離もしくは時間併用で加算されていく一般タクシーと同様ですが、1,000円から2,000円程度の介助費用を別途加算される場合もある様です。

●福祉限定のため一般タクシーやUDタクシーの様に街中での乗車ができません。
限定表示.jpg


リフト式.jpg

●リフト式の介護タクシー
スロープ式.jpg

●スロープ式の介護タクシー


 これからは高齢化がますます進みます。最近は介護タクシーの開業者も増えている感じです。介護は当事者にとってはとても大変なものです。せめて病院や施設への移動の際には介護タクシーも検討してみてはいかがですか?







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恋愛、結婚、離婚、子育て、債務整理、うつ病、男性更年期障害など楽しいことも嬉しいことも、辛いことも悲しいこともたくさんありましたが、シニア世代を迎えて、死ぬ時に「10勝9敗で少しだけ勝ち越せた人生で良かった!」と思えるようにいきたいと感じるよになりました。
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