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2015年08月17日
虫対策 (スズメバチ)
スズメバチは大型で攻撃性が強く、毎年20人前後の死者が出ています。
種類
※チャイロスズメバチの営巣
チャイロスズメバチの女王蜂は,モンスズメバチやキイロスズメバチの働きバチ羽化直後の巣で女王蜂を殺し,取って代わります。つまり、相手の働きバチに自分の働きバチを育てさせ、最終的にはチャイロスズメバチだけに巣になります。
対策
巣や縄張りに近づくと接近者の周囲を飛び回り、大顎を噛み合わせて「カチカチ」という警戒音で威嚇します。
威嚇無しでいきなり攻撃してくることもあります。
オオスズメバチのように土中に営巣する種は、そこに巣が有ることに気づかずに近寄ってしまいます。
巣に近寄らないことが大切ですが、樹液の浸出部を餌場として縄張り化することがあるため、とにかくハチを見かけたら、離れる事が重要です。
秋季はオスズメバチが他のスズメバチの巣を襲い、襲われる側のスズメバチも警戒態勢を強めているため特に注意が必要です。
刺されたら
スズメバチによる死因は毒液の直接作用ではなく、ほとんどがアナフィラキシーショックによるものです。
応急処置1
刺されたらすぐに毒を吸い出し、体内に取り込まれる毒をできるだけ少なくしましょう。
毒は指でつねって絞り出します。絶対に口で吸ってはいけません。
市販のポインズンリムーバーを携帯しましょう。
応急処置2
傷口を冷やして毒の回りを遅らせます。
登山中では水をかけるくらいしか出来ませんが、かける水を持たない登山者も少なくないと思われます。
ハチに限らず、外傷を負った時のためにも、スポーツ飲料やお茶だけではなく、「水」を携行するようにしましょう。
種類
オオスズメバチ | 全国 | 土中、樹洞、屋根裏 |
ヒメスズメバチ | 本州以南 | 土中、樹洞、屋根裏 |
キイロスズメバチ | 全国 | 屋根裏や樹洞 |
コガタスズメバチ | 全国 | 樹枝や軒先 |
モンスズメバチ | 全国 | 樹洞、屋根裏、壁間、伐根内 |
チャイロスズメバチ | 中部地方以北 | 社会寄生種(※) |
ツマアカスズメバチ | 対馬 | 茂み、低木の中、地中 |
ツマグロスズメバチ | 南西諸島 | 木の枝、草むら、パイナップル畑 |
※チャイロスズメバチの営巣
チャイロスズメバチの女王蜂は,モンスズメバチやキイロスズメバチの働きバチ羽化直後の巣で女王蜂を殺し,取って代わります。つまり、相手の働きバチに自分の働きバチを育てさせ、最終的にはチャイロスズメバチだけに巣になります。
対策
巣や縄張りに近づくと接近者の周囲を飛び回り、大顎を噛み合わせて「カチカチ」という警戒音で威嚇します。
威嚇無しでいきなり攻撃してくることもあります。
オオスズメバチのように土中に営巣する種は、そこに巣が有ることに気づかずに近寄ってしまいます。
巣に近寄らないことが大切ですが、樹液の浸出部を餌場として縄張り化することがあるため、とにかくハチを見かけたら、離れる事が重要です。
周囲を飛ぶハチを手で払ったりしてはいけません。静かに姿勢を低くし、できるだけ早く80m以上離れましょう。
秋季はオスズメバチが他のスズメバチの巣を襲い、襲われる側のスズメバチも警戒態勢を強めているため特に注意が必要です。
刺されたら
スズメバチによる死因は毒液の直接作用ではなく、ほとんどがアナフィラキシーショックによるものです。
意識朦朧、呼吸困難、血圧低下が見られたら危険兆候です。 じんましん、発汗、吐き気、頭痛、腹痛など、刺された場所だけでなく、全身の症状が出ます。
応急処置1
刺されたらすぐに毒を吸い出し、体内に取り込まれる毒をできるだけ少なくしましょう。
毒は指でつねって絞り出します。絶対に口で吸ってはいけません。
市販のポインズンリムーバーを携帯しましょう。
応急処置2
傷口を冷やして毒の回りを遅らせます。
登山中では水をかけるくらいしか出来ませんが、かける水を持たない登山者も少なくないと思われます。
ハチに限らず、外傷を負った時のためにも、スポーツ飲料やお茶だけではなく、「水」を携行するようにしましょう。
2015年08月14日
高度計
高度計は文字通り、現在の高度を計測するためのものです。
高度を知る事ができると
高度計は、気圧式・GPS式・レーザ式・レーダ式があります。
気圧式
高度の変化で気圧も変化することを利用して、気圧から高度を算出します。
しかしながら同じ場所でも気圧は変化しますから、高度を補正する必要があります。
GPS式
GPSからのマイクロ波を受信し、位置を測定します。
受信出来る衛星数が多いほど、精度が上がりますが、谷や深い森では受信できる衛生数が減るため測位精度が落ちます。また、GPSは垂直方向の測位精度は低く、ハンディータイプでは、誤差が大きく1/25000の地形図では。計曲線(50m)以上の誤差を覚悟する必要がありますので、現在地特定には利用できません。 ハンディータイプのものには気圧式高度計を組み込んでいるものがあります。
※測量用に高価なものは正確ですが、このブログの読者には関係の無い話です
レーザ式・レーダ式
人工衛星や航空機と地面との距離をレーザ光やマイクロ波の反射によって測定し、対地高度を精密に測定する高度計です。これも登山とは関係ありません。
高度を知る事ができると
- 読図により推定した現在位置が正しいかどうかを確かめる助けになる
- あとどれだけ登るかを簡単に数字で認識できる
- 泊地に滞在中に気圧の変化が分かる。天候の変化を予測できる
高度計は、気圧式・GPS式・レーザ式・レーダ式があります。
気圧式
高度の変化で気圧も変化することを利用して、気圧から高度を算出します。
しかしながら同じ場所でも気圧は変化しますから、高度を補正する必要があります。
高度補正(校正)の方法
1. 登山を始める場所の高度を予め調べておきます。
2. 登山を開始する時に、1で調べた場所で、高度計の高度表示値を調べた高度に合わせます。
3.その後、1時間又は標高差が500mに達する前に、分岐、ピーク、コル等の明確に標高がわかる場所で高度計の高度表示値をその場所の標高に合わせます。
GPS式
GPSからのマイクロ波を受信し、位置を測定します。
受信出来る衛星数が多いほど、精度が上がりますが、谷や深い森では受信できる衛生数が減るため測位精度が落ちます。また、GPSは垂直方向の測位精度は低く、ハンディータイプでは、誤差が大きく1/25000の地形図では。計曲線(50m)以上の誤差を覚悟する必要がありますので、現在地特定には利用できません。 ハンディータイプのものには気圧式高度計を組み込んでいるものがあります。
※測量用に高価なものは正確ですが、このブログの読者には関係の無い話です
レーザ式・レーダ式
人工衛星や航空機と地面との距離をレーザ光やマイクロ波の反射によって測定し、対地高度を精密に測定する高度計です。これも登山とは関係ありません。
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2015年08月13日
道迷い遭難
文字通り、道に迷った事で起きる遭難です。
国内の山岳遭難原因においてダントツの1位です。
言うまでも無く、道に迷わない事が最も大切です。
地図とコンパスで書いたとおり、読図は登山者にとって必要不可欠なものです。
道に迷った後の行動が生死を分けます。
まずは迷った事を出来るだけ早く認識することが重要です。
これが遅れると、道迷いの鉄則の一つである、「戻る」ことができなくなります。
分岐、ピーク、コル等ポイントポイントで常に自分の位置を地形図上で必ず確認する事で、迷った事を即座に認識でき、簡単に戻る事ができます。
戻る事も出来なくなった場合は、下らずにとにかく尾根に出るまで登る事は誰もが知っているはずです。
とことが多くの遭難者が、実際には下ってしまっている事実があります。
なぜなら、道に迷った時点で、精神的には焦りがあり、肉体的には疲れています。
下るほうが楽に思えるのです。また、飲料が無くなってしまった場合は沢の音を目指してしまうでしょう。
迷った時の行動を支える要素が装備になります。
非常食・飲水が十分とは言わずとも危機的では無い程度にあり、ビバークする装備があれば、落ち着くことができます。夕刻近くなれば、翌朝までそこで睡眠を取り、尾根に向かって登り返す気力・体力を蘇らすこともできます。
こちらの本で「道迷い遭難」について具体的な事例を挙げて分析しています。
是非、一読ください。
こちらはヒマラヤ遠征や冬の北アルプス登山など40年以上の経験を持つ山のベテランが、地元の1500mの低山で道に迷った事例です。
遭難者ご本人の顛末記です。示唆に富んだ事例を公開頂いたことに感謝します。
この遭難者が道に迷った事を自覚した後の行動がまさに生死を分けています。
こちらも是非、一読してください。
国内の山岳遭難原因においてダントツの1位です。
言うまでも無く、道に迷わない事が最も大切です。
地図とコンパスで書いたとおり、読図は登山者にとって必要不可欠なものです。
道に迷った後の行動が生死を分けます。
まずは迷った事を出来るだけ早く認識することが重要です。
これが遅れると、道迷いの鉄則の一つである、「戻る」ことができなくなります。
分岐、ピーク、コル等ポイントポイントで常に自分の位置を地形図上で必ず確認する事で、迷った事を即座に認識でき、簡単に戻る事ができます。
戻る事も出来なくなった場合は、下らずにとにかく尾根に出るまで登る事は誰もが知っているはずです。
とことが多くの遭難者が、実際には下ってしまっている事実があります。
なぜなら、道に迷った時点で、精神的には焦りがあり、肉体的には疲れています。
下るほうが楽に思えるのです。また、飲料が無くなってしまった場合は沢の音を目指してしまうでしょう。
迷った時の行動を支える要素が装備になります。
非常食・飲水が十分とは言わずとも危機的では無い程度にあり、ビバークする装備があれば、落ち着くことができます。夕刻近くなれば、翌朝までそこで睡眠を取り、尾根に向かって登り返す気力・体力を蘇らすこともできます。
こちらの本で「道迷い遭難」について具体的な事例を挙げて分析しています。
是非、一読ください。
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こちらはヒマラヤ遠征や冬の北アルプス登山など40年以上の経験を持つ山のベテランが、地元の1500mの低山で道に迷った事例です。
遭難者ご本人の顛末記です。示唆に富んだ事例を公開頂いたことに感謝します。
この遭難者が道に迷った事を自覚した後の行動がまさに生死を分けています。
こちらも是非、一読してください。
タグ:山岳遭難
気象遭難
気象主たる要因で起こる遭難を「気象遭難」と分類されます。
2009年7月に近年まれにみる数の死者を出した「トムラウシ山遭難事故」がこの気象遭難の例です。
これを防ぐには事前に気象予報および天気図を確認する必要があります。
自分自身でラジオを聞いて天気図も描けるようになっているとことが理想ですが、これは一般登山者には難しいかもしれません。
現代は山を前提とした予報サイトもありますので、登る山の気象情報を収集把握しましょう。
数日間をかけての縦走ではラジオなどを用いて気象情報を収集・確認することも必要です。
場合によっては計画を中断し下山する事を決断しましょう。
トムラウシ山遭難事故では、ガイドが気象状況の確認をしていますが、その後の天候推移の判断を誤りました。同じ時に、同じ予報を聞きながら、中止判断して事なきを得た別のツアーがあります。
天候の予測と判断が生死を分ける典型的な事例となってしまいました。
トムラウシ山遭難事故で亡くなった方の死因は低体温症です。度合いに応じて対処法も変わりますので十分に勉強しましょう。
ガイドツアーと言えども、装備等は個々が適切に判断しなければなりません。
身体を濡らさない事がとても重要ですし、着替えが濡れていては意味がありません。
パッキングについても中身を濡らさない工夫をしましょう。
擬似好天
トムラウシ山遭難事故ではありませんが、冬の日本海側でよく見られる擬似好天という現象があります。
悪天候と悪天候の間も短時間だけ天候が改善した状態です。
目の前の天気だけで判断せず、天気図や雲の動きから1時間後を予測する事が大切です。
2009年7月に近年まれにみる数の死者を出した「トムラウシ山遭難事故」がこの気象遭難の例です。
これを防ぐには事前に気象予報および天気図を確認する必要があります。
自分自身でラジオを聞いて天気図も描けるようになっているとことが理想ですが、これは一般登山者には難しいかもしれません。
現代は山を前提とした予報サイトもありますので、登る山の気象情報を収集把握しましょう。
数日間をかけての縦走ではラジオなどを用いて気象情報を収集・確認することも必要です。
場合によっては計画を中断し下山する事を決断しましょう。
トムラウシ山遭難事故では、ガイドが気象状況の確認をしていますが、その後の天候推移の判断を誤りました。同じ時に、同じ予報を聞きながら、中止判断して事なきを得た別のツアーがあります。
旭岳の別パーティもこのパーティと同じ天気予報を聞いていたが、山の天気が平地より遅れてくるとの経験則から夕方まで荒れると見越して、中止の決断をしたことで遭難しなかった。
wikipedia
天候の予測と判断が生死を分ける典型的な事例となってしまいました。
トムラウシ山遭難事故で亡くなった方の死因は低体温症です。度合いに応じて対処法も変わりますので十分に勉強しましょう。
ガイドツアーと言えども、装備等は個々が適切に判断しなければなりません。
身体を濡らさない事がとても重要ですし、着替えが濡れていては意味がありません。
パッキングについても中身を濡らさない工夫をしましょう。
擬似好天
トムラウシ山遭難事故ではありませんが、冬の日本海側でよく見られる擬似好天という現象があります。
悪天候と悪天候の間も短時間だけ天候が改善した状態です。
目の前の天気だけで判断せず、天気図や雲の動きから1時間後を予測する事が大切です。
タグ:山岳遭難
遭難について
山岳遭難とは山において生死にかかわるような難・危険に遭遇する事です。
こう表現するとなんだか自分には関係の無い事のような印象を受けますが、実際には極めて身近に登山者の誰もが抱えているリスクです。
この2つは明らかな遭難です。
次の2つはこの状況が想定されていたかに依ります。
想定されていれば当然、ビバークする装備・食料・飲料もあり、計画書にも、ビバークする可能性について記載されているはずですから、下山予定を過ぎるまでは遭難とはみなされません。
想定されておらず、ビバークする装備も携帯していなければ、遭難状態です。
次のケースも本来想定されて然るべきです。
その後の行動次第で遭難状態となります。
遭難の統計
警察庁の統計 https://www.npa.go.jp/safetylife/chiiki/h25_sangakusounan.pdf から抜粋
遭難の要因
事前調査の不実行・不足
どんな山か、どんなルートか、登山道の状態、危険度合い、トラブル要因、エスケープルート、避難小屋、山小屋の有無と場所、etc。事前の調査が登山の第一歩です。これを怠ると、適切な計画になりません。
自信の体力・技術を踏まえ、自分がそこへ行っても良いかどうかの判断する必要があります。
行きたい山と、行っても良い山は違うのです。
装備の不備
以下は、日帰りでは使わない事の方が多いものの必要不可欠な物です。これが生死を分けます。
・雨具
・防寒着/防風着(山域によって雨具で代用)
・救急セット(三角巾、消毒液、絆創膏、常備薬)
・応急修理セット(結束バンド、テープ、紐etc)
・ヘッドライト
・予備電池
・ツエルト(最低でもサバイバルシート)
読地図能力の不足、地図の不携帯
前述の統計でも遭難の原因の半数近くが道迷いであることが示されています。
地図とコンパスでも書きましたが、これを持たずに入山する人が少なくない残念な現実があります。
登山するのであれば、読図の技術・知識と、地図とコンパスの携帯は入山の最低条件です。
単独の場合は言うに及ばず、パーティの場合も全員が携帯すべきものです。
体力・筋力トレーニングの不足
途中で疲労困憊して動けなくなる
途中で足がつって歩けなくなる
途中で膝が痛くなり歩けなくなる
休むことでの回復は期待できますが、歩く速度が遅くなれば日没までに下山できない、あるいは宿泊地に着けないといった遭難予備軍となります。特に冬季は日没も早く、日没後の気温低下も著しくなります。
天気予報の調査不足
山の天気でも記載したとおり、山の天気を事前に調べ、行動中も天気の変化に注意することが重要です。
無理な行動計画
余裕をもった計画を。
頑張ればいけるかも的な工程を組むのはやめましょう。
どんなに遅くとも15時にはその日の行動が居悪計画にしましょう。
滑落
滑落する危険のある場所であることを認識する知識、そこを滑落しないで通過する技術が必要です。
落石
最後の最後は不可抗力(運)になりますが、それでも落石時のとっさの行動や、ヘルメットによる防御等、被害を最小限に止める事は可能です。
また、落石を発生させないための配慮も必要です。
落雷
突然の雷雨は起こりえますが、ほとんどの場合は雷がくることを事前に予想できます。
雷はとても恐ろしく、山の上では稲妻は真横に走ります。
登山前から雷が予想なれる場合は、登山の中止も含めて、遭遇しないようにしましょう。
行動中に雷鳴があり、雷雲が近づいてくる場合は適切に退避・避難しましょう。
遭難には必ず理由があります。つまり極々一部のどうしようもないケースを除いては避ける事ができるものなのです。
山の安全には、山を知り、己を知り、山に対して謙虚であることが大切です。
こう表現するとなんだか自分には関係の無い事のような印象を受けますが、実際には極めて身近に登山者の誰もが抱えているリスクです。
この2つは明らかな遭難です。
山で道に迷い戻る道も分からなくなった
怪我・体調不良で行動できなくなった
次の2つはこの状況が想定されていたかに依ります。
想定されていれば当然、ビバークする装備・食料・飲料もあり、計画書にも、ビバークする可能性について記載されているはずですから、下山予定を過ぎるまでは遭難とはみなされません。
想定されておらず、ビバークする装備も携帯していなければ、遭難状態です。
日が暮れて下山できなくなった
荒天で行動することができなくなった
次のケースも本来想定されて然るべきです。
その後の行動次第で遭難状態となります。
増水で徒渉できなくなった
遭難の統計
警察庁の統計 https://www.npa.go.jp/safetylife/chiiki/h25_sangakusounan.pdf から抜粋
- ここ数十年山岳遭難に関する全ての指標が増加傾向
- 件数 2,293件
- 遭難者数 2,794人(うち死亡・行方不明 311人) 77%が登山、11.7%が山菜・茸採り
- 遭難者のうち登山は77%
- 道迷い44.6%、滑落17.9%、転倒14.4%、病気8.1%、疲労5.0%
遭難の要因
事前調査の不実行・不足
どんな山か、どんなルートか、登山道の状態、危険度合い、トラブル要因、エスケープルート、避難小屋、山小屋の有無と場所、etc。事前の調査が登山の第一歩です。これを怠ると、適切な計画になりません。
自信の体力・技術を踏まえ、自分がそこへ行っても良いかどうかの判断する必要があります。
行きたい山と、行っても良い山は違うのです。
装備の不備
以下は、日帰りでは使わない事の方が多いものの必要不可欠な物です。これが生死を分けます。
・雨具
・防寒着/防風着(山域によって雨具で代用)
・救急セット(三角巾、消毒液、絆創膏、常備薬)
・応急修理セット(結束バンド、テープ、紐etc)
・ヘッドライト
・予備電池
・ツエルト(最低でもサバイバルシート)
読地図能力の不足、地図の不携帯
前述の統計でも遭難の原因の半数近くが道迷いであることが示されています。
地図とコンパスでも書きましたが、これを持たずに入山する人が少なくない残念な現実があります。
登山するのであれば、読図の技術・知識と、地図とコンパスの携帯は入山の最低条件です。
単独の場合は言うに及ばず、パーティの場合も全員が携帯すべきものです。
体力・筋力トレーニングの不足
途中で疲労困憊して動けなくなる
途中で足がつって歩けなくなる
途中で膝が痛くなり歩けなくなる
休むことでの回復は期待できますが、歩く速度が遅くなれば日没までに下山できない、あるいは宿泊地に着けないといった遭難予備軍となります。特に冬季は日没も早く、日没後の気温低下も著しくなります。
天気予報の調査不足
山の天気でも記載したとおり、山の天気を事前に調べ、行動中も天気の変化に注意することが重要です。
無理な行動計画
余裕をもった計画を。
頑張ればいけるかも的な工程を組むのはやめましょう。
どんなに遅くとも15時にはその日の行動が居悪計画にしましょう。
滑落
滑落する危険のある場所であることを認識する知識、そこを滑落しないで通過する技術が必要です。
落石
最後の最後は不可抗力(運)になりますが、それでも落石時のとっさの行動や、ヘルメットによる防御等、被害を最小限に止める事は可能です。
また、落石を発生させないための配慮も必要です。
落雷
突然の雷雨は起こりえますが、ほとんどの場合は雷がくることを事前に予想できます。
雷はとても恐ろしく、山の上では稲妻は真横に走ります。
登山前から雷が予想なれる場合は、登山の中止も含めて、遭遇しないようにしましょう。
行動中に雷鳴があり、雷雲が近づいてくる場合は適切に退避・避難しましょう。
遭難には必ず理由があります。つまり極々一部のどうしようもないケースを除いては避ける事ができるものなのです。
山の安全には、山を知り、己を知り、山に対して謙虚であることが大切です。
タグ:山岳遭難
2015年08月10日
山の天気
現代では気象衛星も発達し。天気予報の信頼性も向上してきました。
個人レベルでもスマートフォンの進化により、天気図や、雲の状況をリアルタイムで確認することができます。
ただし天気予報は山岳地域のものでも、山頂部ではなく、人里の天気です。
また、山の天気は変わりやすく、登山口が晴れていても、登っているうちに雨雲の中ということは珍しくありません。
基本
好んで、あるいは訓練など理由があって雨天行動を目的にするのでない限り、登山は晴れた日の午前中が基本です。
日帰りなら午後の早い時間には下山を終えるようにしましょう。泊まり縦走なら、午後の早い時間には泊地に着くようにしましょう。
気象予報士並みの知識はムリとしても、ざっくりとした気圧の動きくらいは天気図から読み取れた方が良いでしょう。
気温は高度が100mにつき0.6度下がります。
1000mの山なら、平地より6度低くなります。2000mですと気温差は12度になるので、もはや季節が違います。天気予報の気温をベースに考えると苦しい状況になりかねません。登る山の高度によっては真夏でも防寒対策が必要です。
山の天気は変わりやすい理由
手っ取り早く簡単に言うと、平地で吹いた風が山に当たって、山に添って上がっていきことで、空気中の水分が山の上空に集まり霧となり、雲ができ、雨が降る。ということです。
雨雲が流れてくるのではなく、その場で雨雲が出来上ります。
午後に天気が変わりやすいのはこのためです。
雨が降ったら
濡れない事が大事です。雨具はさっと取り出せるようにパッキングしましょう。
かっぱのズボンは靴を履いたまま脱着できるものが望ましいです。
靴にレジ袋を被せると引っかかりもなく脱着しやすいです。また、雨具の内側を汚さなくてすみます。
個人レベルでもスマートフォンの進化により、天気図や、雲の状況をリアルタイムで確認することができます。
ただし天気予報は山岳地域のものでも、山頂部ではなく、人里の天気です。
また、山の天気は変わりやすく、登山口が晴れていても、登っているうちに雨雲の中ということは珍しくありません。
基本
好んで、あるいは訓練など理由があって雨天行動を目的にするのでない限り、登山は晴れた日の午前中が基本です。
日帰りなら午後の早い時間には下山を終えるようにしましょう。泊まり縦走なら、午後の早い時間には泊地に着くようにしましょう。
気象予報士並みの知識はムリとしても、ざっくりとした気圧の動きくらいは天気図から読み取れた方が良いでしょう。
気温は高度が100mにつき0.6度下がります。
1000mの山なら、平地より6度低くなります。2000mですと気温差は12度になるので、もはや季節が違います。天気予報の気温をベースに考えると苦しい状況になりかねません。登る山の高度によっては真夏でも防寒対策が必要です。
山の天気は変わりやすい理由
手っ取り早く簡単に言うと、平地で吹いた風が山に当たって、山に添って上がっていきことで、空気中の水分が山の上空に集まり霧となり、雲ができ、雨が降る。ということです。
雨雲が流れてくるのではなく、その場で雨雲が出来上ります。
午後に天気が変わりやすいのはこのためです。
雨が降ったら
濡れない事が大事です。雨具はさっと取り出せるようにパッキングしましょう。
かっぱのズボンは靴を履いたまま脱着できるものが望ましいです。
靴にレジ袋を被せると引っかかりもなく脱着しやすいです。また、雨具の内側を汚さなくてすみます。