2015年08月13日
遭難について
山岳遭難とは山において生死にかかわるような難・危険に遭遇する事です。
こう表現するとなんだか自分には関係の無い事のような印象を受けますが、実際には極めて身近に登山者の誰もが抱えているリスクです。
この2つは明らかな遭難です。
次の2つはこの状況が想定されていたかに依ります。
想定されていれば当然、ビバークする装備・食料・飲料もあり、計画書にも、ビバークする可能性について記載されているはずですから、下山予定を過ぎるまでは遭難とはみなされません。
想定されておらず、ビバークする装備も携帯していなければ、遭難状態です。
次のケースも本来想定されて然るべきです。
その後の行動次第で遭難状態となります。
遭難の統計
警察庁の統計 https://www.npa.go.jp/safetylife/chiiki/h25_sangakusounan.pdf から抜粋
遭難の要因
事前調査の不実行・不足
どんな山か、どんなルートか、登山道の状態、危険度合い、トラブル要因、エスケープルート、避難小屋、山小屋の有無と場所、etc。事前の調査が登山の第一歩です。これを怠ると、適切な計画になりません。
自信の体力・技術を踏まえ、自分がそこへ行っても良いかどうかの判断する必要があります。
行きたい山と、行っても良い山は違うのです。
装備の不備
以下は、日帰りでは使わない事の方が多いものの必要不可欠な物です。これが生死を分けます。
・雨具
・防寒着/防風着(山域によって雨具で代用)
・救急セット(三角巾、消毒液、絆創膏、常備薬)
・応急修理セット(結束バンド、テープ、紐etc)
・ヘッドライト
・予備電池
・ツエルト(最低でもサバイバルシート)
読地図能力の不足、地図の不携帯
前述の統計でも遭難の原因の半数近くが道迷いであることが示されています。
地図とコンパスでも書きましたが、これを持たずに入山する人が少なくない残念な現実があります。
登山するのであれば、読図の技術・知識と、地図とコンパスの携帯は入山の最低条件です。
単独の場合は言うに及ばず、パーティの場合も全員が携帯すべきものです。
体力・筋力トレーニングの不足
途中で疲労困憊して動けなくなる
途中で足がつって歩けなくなる
途中で膝が痛くなり歩けなくなる
休むことでの回復は期待できますが、歩く速度が遅くなれば日没までに下山できない、あるいは宿泊地に着けないといった遭難予備軍となります。特に冬季は日没も早く、日没後の気温低下も著しくなります。
天気予報の調査不足
山の天気でも記載したとおり、山の天気を事前に調べ、行動中も天気の変化に注意することが重要です。
無理な行動計画
余裕をもった計画を。
頑張ればいけるかも的な工程を組むのはやめましょう。
どんなに遅くとも15時にはその日の行動が居悪計画にしましょう。
滑落
滑落する危険のある場所であることを認識する知識、そこを滑落しないで通過する技術が必要です。
落石
最後の最後は不可抗力(運)になりますが、それでも落石時のとっさの行動や、ヘルメットによる防御等、被害を最小限に止める事は可能です。
また、落石を発生させないための配慮も必要です。
落雷
突然の雷雨は起こりえますが、ほとんどの場合は雷がくることを事前に予想できます。
雷はとても恐ろしく、山の上では稲妻は真横に走ります。
登山前から雷が予想なれる場合は、登山の中止も含めて、遭遇しないようにしましょう。
行動中に雷鳴があり、雷雲が近づいてくる場合は適切に退避・避難しましょう。
遭難には必ず理由があります。つまり極々一部のどうしようもないケースを除いては避ける事ができるものなのです。
山の安全には、山を知り、己を知り、山に対して謙虚であることが大切です。
こう表現するとなんだか自分には関係の無い事のような印象を受けますが、実際には極めて身近に登山者の誰もが抱えているリスクです。
この2つは明らかな遭難です。
山で道に迷い戻る道も分からなくなった
怪我・体調不良で行動できなくなった
次の2つはこの状況が想定されていたかに依ります。
想定されていれば当然、ビバークする装備・食料・飲料もあり、計画書にも、ビバークする可能性について記載されているはずですから、下山予定を過ぎるまでは遭難とはみなされません。
想定されておらず、ビバークする装備も携帯していなければ、遭難状態です。
日が暮れて下山できなくなった
荒天で行動することができなくなった
次のケースも本来想定されて然るべきです。
その後の行動次第で遭難状態となります。
増水で徒渉できなくなった
遭難の統計
警察庁の統計 https://www.npa.go.jp/safetylife/chiiki/h25_sangakusounan.pdf から抜粋
- ここ数十年山岳遭難に関する全ての指標が増加傾向
- 件数 2,293件
- 遭難者数 2,794人(うち死亡・行方不明 311人) 77%が登山、11.7%が山菜・茸採り
- 遭難者のうち登山は77%
- 道迷い44.6%、滑落17.9%、転倒14.4%、病気8.1%、疲労5.0%
遭難の要因
事前調査の不実行・不足
どんな山か、どんなルートか、登山道の状態、危険度合い、トラブル要因、エスケープルート、避難小屋、山小屋の有無と場所、etc。事前の調査が登山の第一歩です。これを怠ると、適切な計画になりません。
自信の体力・技術を踏まえ、自分がそこへ行っても良いかどうかの判断する必要があります。
行きたい山と、行っても良い山は違うのです。
装備の不備
以下は、日帰りでは使わない事の方が多いものの必要不可欠な物です。これが生死を分けます。
・雨具
・防寒着/防風着(山域によって雨具で代用)
・救急セット(三角巾、消毒液、絆創膏、常備薬)
・応急修理セット(結束バンド、テープ、紐etc)
・ヘッドライト
・予備電池
・ツエルト(最低でもサバイバルシート)
読地図能力の不足、地図の不携帯
前述の統計でも遭難の原因の半数近くが道迷いであることが示されています。
地図とコンパスでも書きましたが、これを持たずに入山する人が少なくない残念な現実があります。
登山するのであれば、読図の技術・知識と、地図とコンパスの携帯は入山の最低条件です。
単独の場合は言うに及ばず、パーティの場合も全員が携帯すべきものです。
体力・筋力トレーニングの不足
途中で疲労困憊して動けなくなる
途中で足がつって歩けなくなる
途中で膝が痛くなり歩けなくなる
休むことでの回復は期待できますが、歩く速度が遅くなれば日没までに下山できない、あるいは宿泊地に着けないといった遭難予備軍となります。特に冬季は日没も早く、日没後の気温低下も著しくなります。
天気予報の調査不足
山の天気でも記載したとおり、山の天気を事前に調べ、行動中も天気の変化に注意することが重要です。
無理な行動計画
余裕をもった計画を。
頑張ればいけるかも的な工程を組むのはやめましょう。
どんなに遅くとも15時にはその日の行動が居悪計画にしましょう。
滑落
滑落する危険のある場所であることを認識する知識、そこを滑落しないで通過する技術が必要です。
落石
最後の最後は不可抗力(運)になりますが、それでも落石時のとっさの行動や、ヘルメットによる防御等、被害を最小限に止める事は可能です。
また、落石を発生させないための配慮も必要です。
落雷
突然の雷雨は起こりえますが、ほとんどの場合は雷がくることを事前に予想できます。
雷はとても恐ろしく、山の上では稲妻は真横に走ります。
登山前から雷が予想なれる場合は、登山の中止も含めて、遭遇しないようにしましょう。
行動中に雷鳴があり、雷雲が近づいてくる場合は適切に退避・避難しましょう。
遭難には必ず理由があります。つまり極々一部のどうしようもないケースを除いては避ける事ができるものなのです。
山の安全には、山を知り、己を知り、山に対して謙虚であることが大切です。
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