キックの鬼は、この沢村の半生をドキュメンタリータッチで描いたアニメ作品である。
沢村は私の少年時代には男の子の間では英雄だった。沢村は強いだけではなく、スタイリッシュで
かっこよかった。
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沢村は本名は白羽秀樹といい、もともとは剛柔流空手をやっていた。優秀な選手だったが日本で
タイ式ボクシングを広めたかったプロモーターの野口修にスカウトされキックに転向した。
最初のころは、空手対タイ式の異種格闘技戦の形式で、試合を行っている。
そのころは沢村は空手着をまとい、空手スタイルだった。デビュー戦は沢村は勝利をおさめたが
第二戦のルンピニーフェザー級8位のサマンソー・アディソンと戦い、16度のダウンを奪われて
4ラウンドKO負けとなる。沢村は病院送りになるほどの重症を負い、本格的にキックボクサーとして
よみがえるのだ。この試合についてはアニメでも克明に描かれているが、アニメではソマンソー
アリークトンの名前になっている。
タイ式に敗北した沢村は野口の指示で山籠もりをして、滝に向かってけりを放ったり、木に石を
つるして飛び蹴りを行うなどの特訓を行う。
山籠もりを終えた沢村は強靭な肉体と自信をつけて下界にかえってくる。
一方野口はなんとか興業を成功させようと、公会堂や体育館を回り会場探しに奔走するが
無名のキックに会場を貸してくれるところなどなかった。
しかし野口とともに会場探しに奔走していた沢村が町の無法者を制圧したのを見た浅草公会堂の
社長がいたく感心して会場を貸してくれることになった。ただ場所は新宿体育館だった。
そして試合もTBSが中継してくれることが決まり、幸い沢村もKO勝ちし幸先のよいスタートを
切ったのだ。
そして沢村と野口は雪辱を果たそうとタイからソマンを呼び寄せようと交渉に入った。
しかしソマンがKO負けしたニュースが飛び込むのだった・・
沢村忠がいなければ後のK1も総合格闘技の隆盛もなかっただろう。生涯に241戦行ったというが
今では考えられない鉄人ぶりだ。
そして現役のスポーツ選手が漫画やアニメになるというのは前代未聞であった。
主題歌も沢村が歌っている。残念なことにDVD化されていないので衛星放送での放映を待つしかない。
ぜひDVD化を東映にお願いしたいものだ。原作は梶原一騎 作画は中条けんたろう。
漫画はアマゾンではキンドルで読めるようだ。
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