2016年03月02日

酪農界の開拓者「MMJ」

昨日の記事で少し触れましたが、
MMJについて書いてみたいです。

すでに書いていますとおり、
今の日本では一元集荷制度が
ありますので、ほとんどの生乳は
指定団体に出荷されます。

北海道ではホクレンです。

では牧場で販売している牛乳や乳製品は
指定団体に出荷しないで自分で加工して
いるのか、というと、そのあたりはまた
話が複雑です。

基本的には、この制度では全量出荷が
原則です。
なので、自分で加工する分は残したい、
というのは基本的にはできなかったです。

ということで、一度指定団体に出荷して、
自分が使う分を買い戻す、というやり方が
取られています。
実際に出荷した生乳が帰ってくるわけでは
なく、自分が使う分は残して出荷するけど、
経理上は指定団体に売って買い戻したという
処理をする、ということです。

ただし、最近では自家使用分として認められる
量が増えましたので、多少加工にまわす
くらいなら、出荷したことにしなくても
よくなりました。


ちょっと話がそれました。


で、集荷された生乳は、指定団体が乳業メーカーと
交渉して価格を決めます。

生乳はすべて同じ値段にはなりません。
用途ごとに買取価格が違っています。

ここで用途とは、飲用乳向け、バター向け、
チーズ向けなど、生乳の用途のことです。
それぞれ利用のされ方で、買取価格が
異なるんです。


最終的に農家に払われるのは、用途に
関係なく、10トン出荷したから95万円、と
いった風に数量に応じた額になります。

すなわち、自分の生乳は飲用乳になったとか、
あの家の生乳はバターになったとか関係なく、
1キロあたりいくら、で代金が支払われます。
これを「プール乳価」といいます。

そもそもミルクローリーに入れられた時点で、
他の家の生乳と混ざりますので、自分の家の
生乳が何になったかはわからないですけどね。


この方式に不満を持つ人は少なからずいます。
飲用乳として売れば高く売れるのに、とか、
たくさん手数料が取られている、とか。


そんな中登場したのが、MMJという会社です。

ここは、できるだけ高い買取価格を目指して
いるようです。おそらくはできるだけ飲用乳として
出荷することで、指定団体よりも高い買取価格を
農家へ提示することを狙っているのでしょう。

北海道でも、ぽつぽつホクレンからMMJへ
出荷先を変える農家が増えてきました。


ホクレンへの出荷、というのはメリットが
大きいと思います。
価格交渉力が強いので、不利な販売は
しないだろうし、国の補給金が入るのも
大きい。
リスクが少ない、と言えるでしょうか。

ただし、過去に生乳が余ってしまって、
廃棄処分させられた時期もありましたが。
そういった圧力がかけられることは
今後もあるでしょう。
リスクと言えばリスクですかね。


一方で、MMJへの出荷は賭けの要素も
大きいように思います。
MMJが売り先を失ったとき、価格交渉力が
弱まったときにどうなってしまうのか。


そんな懸念も個人的には抱いていますが、
現状としては、MMJに変えてよかった、と
いう意見が多いそうです。


懸念はあるのだけど、販売先を自分で
選べる、というのはとても良いことだと
思います。
高く買い取ってもらえれば、より頑張る
こともできますし。

いざとなればまたホクレンに戻ることも
できるでしょう。
農協に嫌味は言われるかもしれませんが、
拒むことは多分ないでしょう。


MMJへ出荷することで経営を立て直せる
のであればいいんじゃないかと個人的には
思いますね。


今後もMMJへ出荷する農家は増えていく
ことでしょう。

どちらがいいかは一概に言えませんので、
悩んでいる農家の方に言えることは特に
ないですが、いろんな情報を収集してから
ご判断されるといいのかな、と思いますね。

今のところ代金の未払いとか、そういう
悪い話は聞かないので、後は実際にいくらで
買い取ってもらえるのか問い合わせて
みたりするのが良さそうです。


個人的には今のホクレンの乳価で、
そこから手数料を引かれたとしても
充分高いと思います。

でも現状ではMMJの方が手取りは
高いようですし、選択肢としては
ありかもしれません。


責任は持てませんが…。
あくまで個人的な見解でした。
posted by とば吉 at 16:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | 酪農
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