2018年04月12日
『10年後の仕事図鑑』「スポーツの監督」ー パラメータが多過ぎて「監督業」は不可能では… まさに、複雑性の極み?!
つい最近、サッカー日本代表監督ハリルホジッチの電撃解任のニュースもありバタバタしてますが、、、
「スポーツの監督がロボ(AI)になる日が来るか」
結論から言うと「正直、それはないな」と思います。
片っ端から頭に浮かぶことを書いていると終わり
そうにないので、ポイントを絞って書こうと思います。
本書での指摘はまとめると下記の通り。
A: 選手の指示出しはAIの方が早くできる
B: 支配率のデータなどから
・効率的で的確な指示、選手交代が可能
・疲労度など見た目で分かりにくいパラメータを認識できる可能性。
C: モチベーション換気やコミュケーションは別。
まず、大前提としてAとBのデータを試合中に抽出する方法が問われます。
将棋や囲碁と異なり、カメラ一台で戦況を完全に
把握できる訳ではありません。最近はカメラが
増えましたけど、それでも同じようにはいかないでしょう。
サッカー好きな人ならOptajiroによりスタッツの
解析は既に進んでいることはご存知かもしれません。
サッカーは野球と違って数値化しにくいですが、走行距離やこれまでの対戦成績、相性など意外と(?)データ化されています。
ただ、これらはあくまでデータという素材なのでそれをどう料理するかは監督次第です。
(既に現場レベルで、こうしたデータをリアルタイムに活用しているかどうかは?です。)
ここで、Cが大きく絡んできます。
指示を出すのは監督ですが、コーチ陣のサポートも無関係ではありません。
また、選手はトップチームだけではなく、サテライト(2軍)、ユースなど
いくつものグループがあります。(南米は9軍ぐらいまであったでしょうか?)
さらにGMやスポンサーなど介入はないとしても
影響力がゼロとは言えない要素もあります。(今回の代表の騒動は…またの機会に。)
ちょっと話が広がるのでまとめると、チームは
テレビで目にするトップチームだけで構成される
訳ではないということです。
また、指示される側も人間です。
今回のハリルホジッチ監督解任後にスポーツ紙に出ている
選手のコメントを見てみて下さい。
スポーツ紙のバイアスがかかっていることは差し引いても
およそ0か1かの「デジタル」ではないですよね。
「AIに言われたからレギュラー」
「AIにお前疲れたろ、交代」
これがスムーズに行くとは思えません。
結局、人間という不完全な、デジタルでは予見しきれない要素の集まりが予測不能な結果、感動をもたらすのだと思います。
(全てデジタルで割り切れたらtotoは廃業ですね(笑))
Cがある以上、AとBをAIが独立して行うことはありえない、というのが私の考えです。
しかし、AIに限らず先端技術を用いたデータ解析の重要性が今後、増えてくるのは間違い無いと思います。
今まで、感覚で伝えられていた部分を選手が理解できるように伝えるデジタルツールは先のOptajiroに限らず、画像解析、練習にAR導入など、
新しい試みはスタートしているはずです。
(ARでバルサのパス回しが体感できたら凄そうですね!)
そう言った意味では新たなデータ解析の手法が
試合中の采配に活用される、というのは十分に考えられそうです。
野球では、ブラッド・ピット主演の『マネーボール』
がアナログ野球からデータ野球への挑戦を描いていて
今回のトピックに近い内容だと思います。
とは言え、アスレチックスが毎年優勝できるわけではありませんよね。
いくらでも話が展開してしまうので、最後に
サッカーに関してもう一言加えるとAIなど先端技術の導入は
- 際どいゴール判定
- 際どいファール判定
を『試合を止めずに』行うことができる技術が先に欲しいです。
導入時には必ず議論が出て来るので、それを納得させ
られるような技術を期待したいですね。
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